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58 千人盗賊
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「どうやら動き出したみたいね」
妹がそう言って来た。妹が放っていた偵察ドローンが千人盗賊たちの動きを察知したのだ。
「どこを襲うつもりだろう?」
「あいつらのアジトから東北東に二日のところ。この地図だとオライリー公国の領地に向かっているわ。数は五千ってとこね。これじゃ大規模戦闘になるわ。守備の兵はきっと大したことないだろうから、あっという間に陥落じゃないかな」
この世界の兵はみな一般の人たちで、簡単な訓練を受けたあと戦場に駆り出される。指揮するのはもちろん騎士や職業軍人だが、その数は少ない。つまり戦争にはそれなりの準備が必要で、常設軍という思想はないこの世界では、盗賊と言えど常備軍化しているそれの敵ではない。急襲されたらおしまいなのだ。
「残りの五千はどうしてるんだろう?」
「隣国への備えみたいね。ポーツランス王国が討伐を準備しているみたい。盗賊をせん滅して盗賊のアジトになっている国を手に入れる算段だわ」
「どこもかしこもこんなことばかりやってるんだろうな。魔王軍がいなくなったら今度は人間同士で、か」
「あたしが滅ぼそうと思ったわけがわかるでしょ。ね?お兄ちゃん」
そんなこと元勇者のぼくに答えられるわけないじゃん。
「とにかく殺し合いはやめさせないとね」
「甘い考えね、お兄ちゃんは」
「それが勇者の思考なんだからしょうがないだろ」
「もと、勇者ね」
「そうだよ、もと魔王さま」
とにかくいくさを止める。話し合いで決着をつけよう。
進軍速度は恐ろしく早い。さすがもと正規軍だけあるね。
「やつらの進軍を止めよう」
「いまなら列をなしてるから全滅させるのは楽よ?火焔魔法で一気に焼いちゃえばいいだけだし」
「そうだけど、それじゃこれからの仕事がやりづらくなるよ。ここは平和的に武装解除と解散をしてもらわなけりゃね」
「まどろっこしいわね」
「そう言わないの。とにかく足止めして」
「仕方ないなー」
妹は霧の魔法を使った。方向感覚をマヒさせる暗黒魔法だ。
「な、なんだ急に!おかしな霧が…」
「ジョセフさま、方向を見失いました」
「なにかの魔法攻撃かも知れん。みな集まるよう伝令を飛ばせ!注意を怠るな。剣を構えておけ」
盗賊たちが一か所に集まり出した。思うつぼなんだけどね。
「みなさんこんにちはー。あのー、責任者の方いますかー?」
「なんだきさまは!」
ぼくはひとり忽然と霧の中から姿を現した。いきなり剣を振るってきた男を殴り倒す。
「ひどいなー。いきなり斬りかかるなんて野蛮人のすることですよ」
一応、苦情は言っておかないとね。
「わけのわからんやつめ、殺せ!あっ?」
どこからともなく矢が飛んでくる。致死性のない麻痺薬を矢じりに塗ってある。急所を正確に外すルシカの弓はさすがだった。
「気をつけろ!ほかに仲間がいるぞ!」
声をあげればルシカの矢の餌食になる。盗賊たちはどんどん倒されていく。
「いい加減降参しないかなー」
三人単位でぼくに撃ちかかってくるのを軽々とかわし、持っていた棒きれで殴りつけ昏倒させる。ああ、今度は槍で囲もうっていうのか。たったひとりに密集陣形なんかとるなよな。ほれ魔法陣。
「う、動けない?」
設置式の魔法陣じゃないんだ、それは。どこにでも自由に動かせる可動陣だ。もちろん魔法はさまざまだ。今回は雷撃だね。
バチン、と一瞬光ったと思ったら、槍を持った集団はみな失神した。感電したんだ。
「こいつ、魔法使いだぞ!」
いまごろ気づくなっていうの。っていうか、ぼくは魔法使いじゃないし。魔法も使える一般人です。
「重装兵、出ろ!こんなガキ、潰してしまえ」
相手の実力を見誤っている。こんなガキ相手に、って思ってることがもう敗北の前兆なんだ。まあどうでもいいけど。ぼくは持っていた棒きれで思い切り重装鎧をぶっ叩いた。兜は潰れ、鎧はおかしなひしゃげ方をした。なかのやつはどうなったかは知らない。まあ生きてりゃいいな。
「こ、こいつ…バケモノか!」
「失礼な!こんないたいけな少年つかまえてバケモノとはなんだ!」
「弓だ!射殺せ!」
まあそうだよね。そう来るのが常識だ。だがあいにくぼくは非常識なんでね。
「え?」
放たれた矢はぼくにはかすりもせず、みな盗賊たちに向かって突き刺さる。魔法を使えるものにしちゃいけない攻撃のひとつなんだけど、それ知らないのかな?
「あいにくぼくはそんなものじゃ倒されないよ」
「だから何だ!きさま少しは魔法が使えるみたいだが、この俺さまには敵うわけがねえんだ。何しろ俺はもと宮廷魔導師だからな」
レベルが低い奴ほど自慢げに言いたがるもんだね。なに宮廷魔導師って?宮廷音楽家と同じってこと?
「あんたがここの責任者みたいだね。ぼくとちょっと話し合いをしないかな?」
「ふざけるな!この俺を何だと思ってやがる!」
「だからもと宮廷なんちゃらでしょう?」
「バカにしやがってっ!」
恐ろしいほどの害意ある火焔魔法を男は放ってきたが、あいにく消火はぼくの得意分野だ。炎は瞬く間に消し飛んだ。
「な、なんだと?」
「じゃ、ぼくの番ね。えーと、右フック」
男の顔面に大きな窪みができた。思念による攻撃だ。防ぎようがない。あ、一発で倒れちゃった。いかんなあ、制御が難しいんだな、これ。
「ジョセフさま!」
数人の盗賊がその男を立たせようとしていたが、いや無理だろう。完全にノックアウトしているぞ。まあいい、面倒だからみんなにもお見舞いしてやろう。
「じゃ、適当にタコ殴りで」
それからしばらく盗賊たちは見えない何かで殴られ続けた。もちろん逃げ出すやつんもいたけれど、みなルシカに撃たれてしまった。そういうわけだから五千人を行動不能にするのにずいぶん時間がかかってしまった。
「片付いたようね」
「ああ、ルシカありがとう」
「ふん」
なんだその態度。こんにゃろう、覚えてろバカエルフ。
「妹はどうしてるかな?」
ぼくは振り返って空を見上げた。みんな殺してなければいいのだけれど…。
妹がそう言って来た。妹が放っていた偵察ドローンが千人盗賊たちの動きを察知したのだ。
「どこを襲うつもりだろう?」
「あいつらのアジトから東北東に二日のところ。この地図だとオライリー公国の領地に向かっているわ。数は五千ってとこね。これじゃ大規模戦闘になるわ。守備の兵はきっと大したことないだろうから、あっという間に陥落じゃないかな」
この世界の兵はみな一般の人たちで、簡単な訓練を受けたあと戦場に駆り出される。指揮するのはもちろん騎士や職業軍人だが、その数は少ない。つまり戦争にはそれなりの準備が必要で、常設軍という思想はないこの世界では、盗賊と言えど常備軍化しているそれの敵ではない。急襲されたらおしまいなのだ。
「残りの五千はどうしてるんだろう?」
「隣国への備えみたいね。ポーツランス王国が討伐を準備しているみたい。盗賊をせん滅して盗賊のアジトになっている国を手に入れる算段だわ」
「どこもかしこもこんなことばかりやってるんだろうな。魔王軍がいなくなったら今度は人間同士で、か」
「あたしが滅ぼそうと思ったわけがわかるでしょ。ね?お兄ちゃん」
そんなこと元勇者のぼくに答えられるわけないじゃん。
「とにかく殺し合いはやめさせないとね」
「甘い考えね、お兄ちゃんは」
「それが勇者の思考なんだからしょうがないだろ」
「もと、勇者ね」
「そうだよ、もと魔王さま」
とにかくいくさを止める。話し合いで決着をつけよう。
進軍速度は恐ろしく早い。さすがもと正規軍だけあるね。
「やつらの進軍を止めよう」
「いまなら列をなしてるから全滅させるのは楽よ?火焔魔法で一気に焼いちゃえばいいだけだし」
「そうだけど、それじゃこれからの仕事がやりづらくなるよ。ここは平和的に武装解除と解散をしてもらわなけりゃね」
「まどろっこしいわね」
「そう言わないの。とにかく足止めして」
「仕方ないなー」
妹は霧の魔法を使った。方向感覚をマヒさせる暗黒魔法だ。
「な、なんだ急に!おかしな霧が…」
「ジョセフさま、方向を見失いました」
「なにかの魔法攻撃かも知れん。みな集まるよう伝令を飛ばせ!注意を怠るな。剣を構えておけ」
盗賊たちが一か所に集まり出した。思うつぼなんだけどね。
「みなさんこんにちはー。あのー、責任者の方いますかー?」
「なんだきさまは!」
ぼくはひとり忽然と霧の中から姿を現した。いきなり剣を振るってきた男を殴り倒す。
「ひどいなー。いきなり斬りかかるなんて野蛮人のすることですよ」
一応、苦情は言っておかないとね。
「わけのわからんやつめ、殺せ!あっ?」
どこからともなく矢が飛んでくる。致死性のない麻痺薬を矢じりに塗ってある。急所を正確に外すルシカの弓はさすがだった。
「気をつけろ!ほかに仲間がいるぞ!」
声をあげればルシカの矢の餌食になる。盗賊たちはどんどん倒されていく。
「いい加減降参しないかなー」
三人単位でぼくに撃ちかかってくるのを軽々とかわし、持っていた棒きれで殴りつけ昏倒させる。ああ、今度は槍で囲もうっていうのか。たったひとりに密集陣形なんかとるなよな。ほれ魔法陣。
「う、動けない?」
設置式の魔法陣じゃないんだ、それは。どこにでも自由に動かせる可動陣だ。もちろん魔法はさまざまだ。今回は雷撃だね。
バチン、と一瞬光ったと思ったら、槍を持った集団はみな失神した。感電したんだ。
「こいつ、魔法使いだぞ!」
いまごろ気づくなっていうの。っていうか、ぼくは魔法使いじゃないし。魔法も使える一般人です。
「重装兵、出ろ!こんなガキ、潰してしまえ」
相手の実力を見誤っている。こんなガキ相手に、って思ってることがもう敗北の前兆なんだ。まあどうでもいいけど。ぼくは持っていた棒きれで思い切り重装鎧をぶっ叩いた。兜は潰れ、鎧はおかしなひしゃげ方をした。なかのやつはどうなったかは知らない。まあ生きてりゃいいな。
「こ、こいつ…バケモノか!」
「失礼な!こんないたいけな少年つかまえてバケモノとはなんだ!」
「弓だ!射殺せ!」
まあそうだよね。そう来るのが常識だ。だがあいにくぼくは非常識なんでね。
「え?」
放たれた矢はぼくにはかすりもせず、みな盗賊たちに向かって突き刺さる。魔法を使えるものにしちゃいけない攻撃のひとつなんだけど、それ知らないのかな?
「あいにくぼくはそんなものじゃ倒されないよ」
「だから何だ!きさま少しは魔法が使えるみたいだが、この俺さまには敵うわけがねえんだ。何しろ俺はもと宮廷魔導師だからな」
レベルが低い奴ほど自慢げに言いたがるもんだね。なに宮廷魔導師って?宮廷音楽家と同じってこと?
「あんたがここの責任者みたいだね。ぼくとちょっと話し合いをしないかな?」
「ふざけるな!この俺を何だと思ってやがる!」
「だからもと宮廷なんちゃらでしょう?」
「バカにしやがってっ!」
恐ろしいほどの害意ある火焔魔法を男は放ってきたが、あいにく消火はぼくの得意分野だ。炎は瞬く間に消し飛んだ。
「な、なんだと?」
「じゃ、ぼくの番ね。えーと、右フック」
男の顔面に大きな窪みができた。思念による攻撃だ。防ぎようがない。あ、一発で倒れちゃった。いかんなあ、制御が難しいんだな、これ。
「ジョセフさま!」
数人の盗賊がその男を立たせようとしていたが、いや無理だろう。完全にノックアウトしているぞ。まあいい、面倒だからみんなにもお見舞いしてやろう。
「じゃ、適当にタコ殴りで」
それからしばらく盗賊たちは見えない何かで殴られ続けた。もちろん逃げ出すやつんもいたけれど、みなルシカに撃たれてしまった。そういうわけだから五千人を行動不能にするのにずいぶん時間がかかってしまった。
「片付いたようね」
「ああ、ルシカありがとう」
「ふん」
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