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第8章
213 行詰
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「マスター!?」
「呪いか!」
「いいや、それは一通り確認済みだ。妙だが恐らく大した怪我ではあるまい。威力は子供の悪戯程度と見た。解呪に対する嫌がらせと言ったところか」
悪戯のレベルかよこれが。腕が吹っ飛んだかと思ったぞ。……いやそこまでじゃないか。でもあのビリビリするペンとかの億倍は痛かった。
「ご無事ですか? お怪我は……」
「あっああ、いや大丈夫だ。もう痛みもない」
「心配性が過ぎるぞ優等生!」
咄嗟に腕引っ込めちゃったのを少し後悔。あの柔らかい細指をもう少し楽しんでてもバチは当たらなかったぜ。多分。
「さてマスター、痛みはないということだったが他に違和感などは?」
「特にない……と思う」
「それは何よりだ。解呪も問題なく発動したし、除去には成功したと考えていいだろう」
一応左手を上げて握ったり開いたりを繰り返してみる。痺れもないし大丈夫そうだな。
「では、私はこれで。解析について詳しく調べておきたいのでね」
「ああ、助かった。そういやシルヴァはどうしてる?」
「彼は無属性魔術の研究中だ。何か用事が?」
なるほど、研究中だったか。結界の制御室に続いてアルデムの部屋も散らかり始めてるって聞いてたが、掃除の間もないくらい没頭してるんだろう。
「いいや、用事とかじゃないんだ。少し気になってな」
「それならいい。かなり高度なことをしているようだ。マスターも邪魔はしないでやれ」
「そうするよ」
そういやこの前レルアも質問に答えられなかったとか言ってたな。シルヴェルドのことを考えると、シルヴァも天才肌なのかもしれない。
「……あれ、リフィスト様?」
「おうおう、目覚めたか娘! ご苦労だったな。菓子をやろうか?」
「この前も貰ったし、大丈夫。リフィスト様の分がなくなっちゃう」
「かーっ、優しい娘よ! 愛い愛__う__#い!」
リフェアを抱き締めて撫で回しまくるリフィスト。微笑ましい絵面だがどっちも見た目子供だし、あんま見てると不審者として通報されそうな気がしてきた。
「って、そうだ。マスター、それと皆も。向こうの天使さんについて分かったことがあるの」
「ああ、少し待ってくれ。今お茶を淹れる――起動せよ」
冷めかけてるから再加熱だ。多少味が落ちるのは仕方ない。色を見る限り、茶葉は引き揚げたままで大丈夫そうだな。
買っておいた茶菓子も出して、と。最高にいい匂いだな。今この迷宮の中で一番いい匂いの階層だと思う。植物系の罠とか発動してなければ。
「じゃ、聞かせてくれるか」
「うん。ええとまず、姿の見えない天使さんは確かにそこにいたの」
そこにいた、か。となると……
「リフィストの言う通り''弱っちい''奴だったか?」
「ううん、むしろ逆。強い弱いで言うなら、多分かなり強いんだと思う。近くまで寄ってもよく分からない。ひたすらに隠している感じ」
「……気になりますね。リフィスト殿のように、私の代の天使ではないのでしょうか」
なるほどその説もあるのか。下級天使とは言ってもリフィスト普通に強いしな。
「しかし我以外が復活したなどという話は聞かんがの。裏でこっそり試されている可能性はあるとしても、それが勇者と行動を共にするとも思えん」
「……私も、私と別の代の天使が選ばれる可能性があるなどという話は聞いていませんでした。そもそも天界に残っているとも思えません」
「むう。こちらで入れ替わるにしても、天使ほどの存在を歪みを生まずに消すなど不可能。封印ならば手元に置いておけば或いは、いいやそれも並の者には難しい」
目を閉じて考え込むリフィスト。天使を封印ね。存在が薄い理由にはなるかもしれないが、勇者がそんなことする必要あるか? こっちに天使がいて入れ替わったってのもしっくりこない。
「てかさ、勇者は分かってるわけだろ? そんなら入れ替わりとかはないんじゃねーか?」
「さあな。勇者に術をかけるも良し、自らに術をかけるも良し。欺く方法など幾らでもある」
……まあ、それには同意。俺は天の羽衣で辛うじて自分への諸々は弾けるが、それでも相手側にかかった術とかは見破れないしな。
と、そこでリフェアが口を開く。
「術……そういえば、その天使さんは何か他の存在と混ざってたみたい」
「他の存在?」
「うっすら感じただけなんだけど、ラビに近い雰囲気を感じたの」
じゃあ大罪ってことか? ただラビから連絡は入ってないし、そういうのに敏感なアイラからも特に何も言われてない。
「娘よ、混ざっていたというのは?」
「うーん、難しいんだけど、普通の天使さんとは違うってこと。リフィスト様は例外だけど、レルアさんとか向こうのもう一人の天使さんとは明らかに違う。不純物が混じってるっていうか、ううん、もう別のものと溶け合ってる感じ」
ちょうどミルクを混ぜた紅茶みたいに、と付け足して、リフェアはカップに口を付ける。
「分かる範囲で構いませんが、それは魔力的なものですか?」
「魔力、ではないかも。その影を入口として使うときとか、そこに滞在するときとかは、影を生んでいる対象をちゃんと理解する必要があるの。魔力というよりは、その人そのもの」
「……なるほど。ありがとうございます」
天使二人が難しい顔をして黙り込んだ。何となく俺も難しい顔をしておく。ついでに殆ど飲んでなかった紅茶を啜る。うまい。もう一杯。
「何とも言えんな。優等生が感知できぬ時点で厄介な相手だとは思っておったが」
「嘘つけ弱っちいとか言ってたじゃねえか」
「それは別の話だろうて! 厄介なだけで弱っちい可能性がなくなるわけでもない。正体を隠すことに長けていたとて、他がダメなら大した脅威にはなりえんからの!」
上手く誤魔化されたような気がしないでもないが、それもそうか。今のとこ何かしたのは確認できてないし、実際他がどうなのかは分からない。
元々迷宮内にいるかどうか、ついでに勇者の傍にいるかどうかってのを知るためだったわけだし、情報としては十分か。つーかこのまま考え込んでても多分埒が明かないよな。
「よっし、とりあえず今回はここでお開きだ。謎天使については俺の方でも考えとくが、一旦は様子見でいいだろ」
「待て待て童、我はまだポテチを貰っておらんぞ!」
「おっと悪かった、今渡す。まあそういうことで、皆も何かあればまた念話飛ばしてくれ」
大罪については少し気になるので、リフェアには同じ話をラビにもするように言っておく。
さて謎天使、何者だろうな。切り札的な扱いなのかもしれないが、まあそのうち正体を見せるだろう。まだこの最深部まで長い。ゆっくり観察させてもらうぜ。
「呪いか!」
「いいや、それは一通り確認済みだ。妙だが恐らく大した怪我ではあるまい。威力は子供の悪戯程度と見た。解呪に対する嫌がらせと言ったところか」
悪戯のレベルかよこれが。腕が吹っ飛んだかと思ったぞ。……いやそこまでじゃないか。でもあのビリビリするペンとかの億倍は痛かった。
「ご無事ですか? お怪我は……」
「あっああ、いや大丈夫だ。もう痛みもない」
「心配性が過ぎるぞ優等生!」
咄嗟に腕引っ込めちゃったのを少し後悔。あの柔らかい細指をもう少し楽しんでてもバチは当たらなかったぜ。多分。
「さてマスター、痛みはないということだったが他に違和感などは?」
「特にない……と思う」
「それは何よりだ。解呪も問題なく発動したし、除去には成功したと考えていいだろう」
一応左手を上げて握ったり開いたりを繰り返してみる。痺れもないし大丈夫そうだな。
「では、私はこれで。解析について詳しく調べておきたいのでね」
「ああ、助かった。そういやシルヴァはどうしてる?」
「彼は無属性魔術の研究中だ。何か用事が?」
なるほど、研究中だったか。結界の制御室に続いてアルデムの部屋も散らかり始めてるって聞いてたが、掃除の間もないくらい没頭してるんだろう。
「いいや、用事とかじゃないんだ。少し気になってな」
「それならいい。かなり高度なことをしているようだ。マスターも邪魔はしないでやれ」
「そうするよ」
そういやこの前レルアも質問に答えられなかったとか言ってたな。シルヴェルドのことを考えると、シルヴァも天才肌なのかもしれない。
「……あれ、リフィスト様?」
「おうおう、目覚めたか娘! ご苦労だったな。菓子をやろうか?」
「この前も貰ったし、大丈夫。リフィスト様の分がなくなっちゃう」
「かーっ、優しい娘よ! 愛い愛__う__#い!」
リフェアを抱き締めて撫で回しまくるリフィスト。微笑ましい絵面だがどっちも見た目子供だし、あんま見てると不審者として通報されそうな気がしてきた。
「って、そうだ。マスター、それと皆も。向こうの天使さんについて分かったことがあるの」
「ああ、少し待ってくれ。今お茶を淹れる――起動せよ」
冷めかけてるから再加熱だ。多少味が落ちるのは仕方ない。色を見る限り、茶葉は引き揚げたままで大丈夫そうだな。
買っておいた茶菓子も出して、と。最高にいい匂いだな。今この迷宮の中で一番いい匂いの階層だと思う。植物系の罠とか発動してなければ。
「じゃ、聞かせてくれるか」
「うん。ええとまず、姿の見えない天使さんは確かにそこにいたの」
そこにいた、か。となると……
「リフィストの言う通り''弱っちい''奴だったか?」
「ううん、むしろ逆。強い弱いで言うなら、多分かなり強いんだと思う。近くまで寄ってもよく分からない。ひたすらに隠している感じ」
「……気になりますね。リフィスト殿のように、私の代の天使ではないのでしょうか」
なるほどその説もあるのか。下級天使とは言ってもリフィスト普通に強いしな。
「しかし我以外が復活したなどという話は聞かんがの。裏でこっそり試されている可能性はあるとしても、それが勇者と行動を共にするとも思えん」
「……私も、私と別の代の天使が選ばれる可能性があるなどという話は聞いていませんでした。そもそも天界に残っているとも思えません」
「むう。こちらで入れ替わるにしても、天使ほどの存在を歪みを生まずに消すなど不可能。封印ならば手元に置いておけば或いは、いいやそれも並の者には難しい」
目を閉じて考え込むリフィスト。天使を封印ね。存在が薄い理由にはなるかもしれないが、勇者がそんなことする必要あるか? こっちに天使がいて入れ替わったってのもしっくりこない。
「てかさ、勇者は分かってるわけだろ? そんなら入れ替わりとかはないんじゃねーか?」
「さあな。勇者に術をかけるも良し、自らに術をかけるも良し。欺く方法など幾らでもある」
……まあ、それには同意。俺は天の羽衣で辛うじて自分への諸々は弾けるが、それでも相手側にかかった術とかは見破れないしな。
と、そこでリフェアが口を開く。
「術……そういえば、その天使さんは何か他の存在と混ざってたみたい」
「他の存在?」
「うっすら感じただけなんだけど、ラビに近い雰囲気を感じたの」
じゃあ大罪ってことか? ただラビから連絡は入ってないし、そういうのに敏感なアイラからも特に何も言われてない。
「娘よ、混ざっていたというのは?」
「うーん、難しいんだけど、普通の天使さんとは違うってこと。リフィスト様は例外だけど、レルアさんとか向こうのもう一人の天使さんとは明らかに違う。不純物が混じってるっていうか、ううん、もう別のものと溶け合ってる感じ」
ちょうどミルクを混ぜた紅茶みたいに、と付け足して、リフェアはカップに口を付ける。
「分かる範囲で構いませんが、それは魔力的なものですか?」
「魔力、ではないかも。その影を入口として使うときとか、そこに滞在するときとかは、影を生んでいる対象をちゃんと理解する必要があるの。魔力というよりは、その人そのもの」
「……なるほど。ありがとうございます」
天使二人が難しい顔をして黙り込んだ。何となく俺も難しい顔をしておく。ついでに殆ど飲んでなかった紅茶を啜る。うまい。もう一杯。
「何とも言えんな。優等生が感知できぬ時点で厄介な相手だとは思っておったが」
「嘘つけ弱っちいとか言ってたじゃねえか」
「それは別の話だろうて! 厄介なだけで弱っちい可能性がなくなるわけでもない。正体を隠すことに長けていたとて、他がダメなら大した脅威にはなりえんからの!」
上手く誤魔化されたような気がしないでもないが、それもそうか。今のとこ何かしたのは確認できてないし、実際他がどうなのかは分からない。
元々迷宮内にいるかどうか、ついでに勇者の傍にいるかどうかってのを知るためだったわけだし、情報としては十分か。つーかこのまま考え込んでても多分埒が明かないよな。
「よっし、とりあえず今回はここでお開きだ。謎天使については俺の方でも考えとくが、一旦は様子見でいいだろ」
「待て待て童、我はまだポテチを貰っておらんぞ!」
「おっと悪かった、今渡す。まあそういうことで、皆も何かあればまた念話飛ばしてくれ」
大罪については少し気になるので、リフェアには同じ話をラビにもするように言っておく。
さて謎天使、何者だろうな。切り札的な扱いなのかもしれないが、まあそのうち正体を見せるだろう。まだこの最深部まで長い。ゆっくり観察させてもらうぜ。
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