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第5.5章
153 宮廷筆頭召喚士
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「ぼ、僕が宮廷筆頭召喚士に……?」
「そう、君がだ。あの使い魔の力には驚いた。少し前に枠が空いてしまってな、君が入ってくれると非常に助かるんだが」
王の側近を名乗る騎士に声を掛けられたのは、授賞式が終わった直後のことだった。
「学院の休学手続きはこちらでやっておくし、代わりにハインベルの優秀な講師を付ける。君とその使い魔なら、すぐに第一線で活躍できるようになる」
「え、ええと……少し考えさせてください」
「ああ、すぐに決断しろっていうのも酷な話だ。それではまた――三日後の朝に聞きにくる」
魅力的な話ではある。宮廷筆頭の座は僕らにとっては憧れの的だし、就こうと思って就けるものでもない。
ただ……正直、僕では力不足な気がする。強いのはロロトスであって僕じゃない。座学こそ上の下程度の成績だけど、実技となると話は別だ。ロロトスが僕を守って戦わざるを得ないようでは、到底宮廷筆頭に相応しいとは言えない。
寮に帰ってからも、ずっとそのことを考えていた。
「さて今度は何を迷う。背を押す必要があるか?」
「ああロロトス。そういうわけじゃないんだ……ただ……」
「何故必死に言い訳を探す」
「僕は――」
そうだ、なぜ?
現状で満足しているから? 違う。僕には、成功してソルテフィルク家の位を上げるっていう目標がある。
ロロトスと再会して、ディッセールトを見返すだけで終わるなんてとんでもない。下級貴族の僕にはこんなチャンスそうそうないし、多少の力不足は努力でなんとでもなるはずだ。
「――いや、なんでもない。この話、受けようと思う」
「グァハハ、それで良い。それでこそ我が友よ。つまらぬ謙遜など捨て置け!」
怖気付く必要なんてない。もちろん宮廷筆頭の座に就けば忙しくなるし、生活も激変するだろう。それに、今よりもっと厳しい鍛練も待ってる。
でも、この日常にそこまで未練はないはずだ。学院で楽しくやっていたわけじゃないし、特別好きな講義とかもなかった。躊躇う理由には――
――ふと、セシリアの顔が脳裏に浮かんだ。セシリアには伝えておこう。もし僕が宮廷筆頭召喚士になったら、しばらくは会うのも難しくなるだろうから。
今日はもう遅い。明日の祝勝会には出席するって言ってたし、その場で伝えればいいかな。きっと彼女も祝ってくれるはずだ。
*
「よーイヴェル! お前凄かったぜ、まさか使い魔を囮にするとはな!」
「ほんとびっくり! あの場で前に出てくるなんて思わなかった、結構勇気あるのね」
「ははは……あのときは必死でね。実はあまりよく覚えてないんだ」
祝勝会に顔を出してまず驚いたのが、周りからの評価が一変していたことだ。今までは「教室の隅の、影が薄くて暗いやつ」なんて評価だったと思うんだけど。
元々騒がしいのは得意じゃない。でも、早々に話を切って立ち去ろうとしたところで、また別の人に話しかけられる。気が休まる時間がない。セシリアとゆっくり話をする予定だったのに。
最悪なことに、話すどころか姿を見つけることもできなかった。会場全体を隈なく探したつもりだったけど、たまたま別の場所にいたのかな。それとも、何か都合で来れなかったりしたのかもしれない。
――翌日も、セシリアの姿を見かけることはなかった。午前中の講義は彼女も受けているはずだし、今まで一度だって欠席したことはなかったのに。
もしかして体調が優れないのかな。でも異性の寮は立ち入り禁止だから、お見舞いに行くこともできない。男子寮と同じく庭までは入れるけど、それより先は罰則だ。
そうこうしているうちに、約束の日が来た。今日でこの部屋ともお別れ、これからは城付近の豪華な部屋に住むことになる……らしい。荷物が鞄一つに収まってしまうのは楽だけど、なんだか呆気ないような気もする。
最後にセシリアに会いたかった。といっても別に今生の別れってわけじゃないし、少し大袈裟かな。シレンシアの中ってことには変わりない――
「――イヴェル!」
「せ、セシリア!?」
部屋を出て階段を降りたところで、肩で息をするセシリアと会った。
「なんとか――間に合い――ましたわ」
セシリアは、そう言って小箱から何かを取り出す。かなり疲れているように見える。あまり眠れていないみたいだ。
「これをお持ちになって」
金属製の輪っか……指輪?
「……これは?」
「私からの贈り物ですわ。市販の魔道具の応用ですが、きっとイヴェルを守ってくれます」
「ありがとう。大事に付けるよ」
指にはめると、確かにセシリアの魔力を感じた。指の付け根を起点として、全身に薄く強力な結界が展開されていく。
効果までは分からなかったけど、見かけよりずっと高度な魔道具なのかもしれない。
「またお茶をしましょう。お元気で」
「うん。君もね、セシリア」
いつものように手を振って別れる。このやり取りもしばらくないと考えると少し寂しいけど、会えて良かった。
少しの間庭で時間を潰していると、昨日の騎士――ガイスさんが現れた。
「さて、その様子だと受けてもらえるようだな」
「はい。精一杯頑張ります」
「やる気に満ちたいい目だ……が、そこまで固くならなくてもいい。今回みたいなのは特例中の特例だからな」
詳細は向かいながら話そう、と言ってガイスさんは歩き始める。
「君はまだ学生だし、現段階では応援役みたいなものだ。第一線とは言っても危険な場所に赴くようなことはない。研修と緊急の任務一つ二つが終われば割と自由だろうな」
「ってことは、ここに戻って来れたりもするんですか?」
「ああ、またこの魔術学院で学ぶ時間もある。勿論宮廷筆頭の座はそのままだし、卒業後どうするかはまた君に決めてもらう形になるだろう」
正規の方法で新たに宮廷筆頭召喚士が選出されたら、あとのことは僕が決められるらしい。人数が必要なときだけ任務に参加するとか、そういうこともできるみたいだ。
「そうだ、先にこれを渡しておく。正式に発行されるのはもう少し後になるだろうが、城門と表扉ならば通れるはずだ」
薄くて軽い板――石版のようなものを手渡された。これは中央にシレンシアの国章が描かれているだけだけど、確か冒険者証明書がこんな感じの材質だったはずだ。宮廷筆頭にもそういうものがあるらしい。
「王への謁見は夕方頃に予定されている。ひとまず講師に挨拶をしておこう」
城内は思った通りとんでもない広さだった。少しの間は道を覚えるのにも苦労しそうだ。
階段を上ったり降りたり、長い廊下を行ったと思ったら反対方向に戻ったり、一旦建物の外に出てみたり、と複雑な城内を歩き、ある部屋の前で立ち止まる。
「ここが君の講師の部屋だ。いつもフラフラしてる奴だからな、いるといいんだが……」
部屋にいるようには言ったが、とガイスさんは付け足す。
「ガイスだ。例の少年を連れてきた」
「入ってくれ」
幸運なことに、ノックにはすぐに返事があった。この広い城内を探し回るなんて考えたくもない。
「おう、悪いなガイス。俺も門まで迎えに行こうと思ったんだが、思いのほか仕事が長引いてな」
「構わない。元は城内を案内する予定だったんだ」
講師の男は思ったよりも若く――そしてラフな格好だった。でもそんな見た目とは裏腹に、感じられる魔力はかなりのものだ。
「ああそっちは俺がやるよ。お前だって暇じゃないんだろ?」
「助かる、誰かのせいで面倒な書類仕事が山積みだからな」
「いいだろ、俺より宮廷筆頭のお前がやった方が通りやすい」
二人は親しい間柄らしい。ハインベルの講師なんて厳しいイメージしかなかったけど、この雰囲気なら鬼ってほどではないかもしれない。
その後も少し軽口をかわすと、頑張れよ、と僕の肩を叩いてガイスさんは去っていった。
「さて、お前が新しい宮廷筆頭召喚士か。俺はローレンツ。これからよろしくな」
「よろしくお願いします!」
――僕はここで、最低限の自衛手段として細剣の扱いを学んだ。正規の宮廷筆頭騎士とほぼ同じ内容のものだ。
そして初任務として管理外の迷宮に行くことになるんだけど……それはまた別のお話。
「そう、君がだ。あの使い魔の力には驚いた。少し前に枠が空いてしまってな、君が入ってくれると非常に助かるんだが」
王の側近を名乗る騎士に声を掛けられたのは、授賞式が終わった直後のことだった。
「学院の休学手続きはこちらでやっておくし、代わりにハインベルの優秀な講師を付ける。君とその使い魔なら、すぐに第一線で活躍できるようになる」
「え、ええと……少し考えさせてください」
「ああ、すぐに決断しろっていうのも酷な話だ。それではまた――三日後の朝に聞きにくる」
魅力的な話ではある。宮廷筆頭の座は僕らにとっては憧れの的だし、就こうと思って就けるものでもない。
ただ……正直、僕では力不足な気がする。強いのはロロトスであって僕じゃない。座学こそ上の下程度の成績だけど、実技となると話は別だ。ロロトスが僕を守って戦わざるを得ないようでは、到底宮廷筆頭に相応しいとは言えない。
寮に帰ってからも、ずっとそのことを考えていた。
「さて今度は何を迷う。背を押す必要があるか?」
「ああロロトス。そういうわけじゃないんだ……ただ……」
「何故必死に言い訳を探す」
「僕は――」
そうだ、なぜ?
現状で満足しているから? 違う。僕には、成功してソルテフィルク家の位を上げるっていう目標がある。
ロロトスと再会して、ディッセールトを見返すだけで終わるなんてとんでもない。下級貴族の僕にはこんなチャンスそうそうないし、多少の力不足は努力でなんとでもなるはずだ。
「――いや、なんでもない。この話、受けようと思う」
「グァハハ、それで良い。それでこそ我が友よ。つまらぬ謙遜など捨て置け!」
怖気付く必要なんてない。もちろん宮廷筆頭の座に就けば忙しくなるし、生活も激変するだろう。それに、今よりもっと厳しい鍛練も待ってる。
でも、この日常にそこまで未練はないはずだ。学院で楽しくやっていたわけじゃないし、特別好きな講義とかもなかった。躊躇う理由には――
――ふと、セシリアの顔が脳裏に浮かんだ。セシリアには伝えておこう。もし僕が宮廷筆頭召喚士になったら、しばらくは会うのも難しくなるだろうから。
今日はもう遅い。明日の祝勝会には出席するって言ってたし、その場で伝えればいいかな。きっと彼女も祝ってくれるはずだ。
*
「よーイヴェル! お前凄かったぜ、まさか使い魔を囮にするとはな!」
「ほんとびっくり! あの場で前に出てくるなんて思わなかった、結構勇気あるのね」
「ははは……あのときは必死でね。実はあまりよく覚えてないんだ」
祝勝会に顔を出してまず驚いたのが、周りからの評価が一変していたことだ。今までは「教室の隅の、影が薄くて暗いやつ」なんて評価だったと思うんだけど。
元々騒がしいのは得意じゃない。でも、早々に話を切って立ち去ろうとしたところで、また別の人に話しかけられる。気が休まる時間がない。セシリアとゆっくり話をする予定だったのに。
最悪なことに、話すどころか姿を見つけることもできなかった。会場全体を隈なく探したつもりだったけど、たまたま別の場所にいたのかな。それとも、何か都合で来れなかったりしたのかもしれない。
――翌日も、セシリアの姿を見かけることはなかった。午前中の講義は彼女も受けているはずだし、今まで一度だって欠席したことはなかったのに。
もしかして体調が優れないのかな。でも異性の寮は立ち入り禁止だから、お見舞いに行くこともできない。男子寮と同じく庭までは入れるけど、それより先は罰則だ。
そうこうしているうちに、約束の日が来た。今日でこの部屋ともお別れ、これからは城付近の豪華な部屋に住むことになる……らしい。荷物が鞄一つに収まってしまうのは楽だけど、なんだか呆気ないような気もする。
最後にセシリアに会いたかった。といっても別に今生の別れってわけじゃないし、少し大袈裟かな。シレンシアの中ってことには変わりない――
「――イヴェル!」
「せ、セシリア!?」
部屋を出て階段を降りたところで、肩で息をするセシリアと会った。
「なんとか――間に合い――ましたわ」
セシリアは、そう言って小箱から何かを取り出す。かなり疲れているように見える。あまり眠れていないみたいだ。
「これをお持ちになって」
金属製の輪っか……指輪?
「……これは?」
「私からの贈り物ですわ。市販の魔道具の応用ですが、きっとイヴェルを守ってくれます」
「ありがとう。大事に付けるよ」
指にはめると、確かにセシリアの魔力を感じた。指の付け根を起点として、全身に薄く強力な結界が展開されていく。
効果までは分からなかったけど、見かけよりずっと高度な魔道具なのかもしれない。
「またお茶をしましょう。お元気で」
「うん。君もね、セシリア」
いつものように手を振って別れる。このやり取りもしばらくないと考えると少し寂しいけど、会えて良かった。
少しの間庭で時間を潰していると、昨日の騎士――ガイスさんが現れた。
「さて、その様子だと受けてもらえるようだな」
「はい。精一杯頑張ります」
「やる気に満ちたいい目だ……が、そこまで固くならなくてもいい。今回みたいなのは特例中の特例だからな」
詳細は向かいながら話そう、と言ってガイスさんは歩き始める。
「君はまだ学生だし、現段階では応援役みたいなものだ。第一線とは言っても危険な場所に赴くようなことはない。研修と緊急の任務一つ二つが終われば割と自由だろうな」
「ってことは、ここに戻って来れたりもするんですか?」
「ああ、またこの魔術学院で学ぶ時間もある。勿論宮廷筆頭の座はそのままだし、卒業後どうするかはまた君に決めてもらう形になるだろう」
正規の方法で新たに宮廷筆頭召喚士が選出されたら、あとのことは僕が決められるらしい。人数が必要なときだけ任務に参加するとか、そういうこともできるみたいだ。
「そうだ、先にこれを渡しておく。正式に発行されるのはもう少し後になるだろうが、城門と表扉ならば通れるはずだ」
薄くて軽い板――石版のようなものを手渡された。これは中央にシレンシアの国章が描かれているだけだけど、確か冒険者証明書がこんな感じの材質だったはずだ。宮廷筆頭にもそういうものがあるらしい。
「王への謁見は夕方頃に予定されている。ひとまず講師に挨拶をしておこう」
城内は思った通りとんでもない広さだった。少しの間は道を覚えるのにも苦労しそうだ。
階段を上ったり降りたり、長い廊下を行ったと思ったら反対方向に戻ったり、一旦建物の外に出てみたり、と複雑な城内を歩き、ある部屋の前で立ち止まる。
「ここが君の講師の部屋だ。いつもフラフラしてる奴だからな、いるといいんだが……」
部屋にいるようには言ったが、とガイスさんは付け足す。
「ガイスだ。例の少年を連れてきた」
「入ってくれ」
幸運なことに、ノックにはすぐに返事があった。この広い城内を探し回るなんて考えたくもない。
「おう、悪いなガイス。俺も門まで迎えに行こうと思ったんだが、思いのほか仕事が長引いてな」
「構わない。元は城内を案内する予定だったんだ」
講師の男は思ったよりも若く――そしてラフな格好だった。でもそんな見た目とは裏腹に、感じられる魔力はかなりのものだ。
「ああそっちは俺がやるよ。お前だって暇じゃないんだろ?」
「助かる、誰かのせいで面倒な書類仕事が山積みだからな」
「いいだろ、俺より宮廷筆頭のお前がやった方が通りやすい」
二人は親しい間柄らしい。ハインベルの講師なんて厳しいイメージしかなかったけど、この雰囲気なら鬼ってほどではないかもしれない。
その後も少し軽口をかわすと、頑張れよ、と僕の肩を叩いてガイスさんは去っていった。
「さて、お前が新しい宮廷筆頭召喚士か。俺はローレンツ。これからよろしくな」
「よろしくお願いします!」
――僕はここで、最低限の自衛手段として細剣の扱いを学んだ。正規の宮廷筆頭騎士とほぼ同じ内容のものだ。
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