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4章
ゲームができない休日
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「はぁ」
せっかくの土曜日だというのに全くやる気が出ない。
というか、今の俺と同じ状況でやる気出るやつはいるのだろうか?
垢BANくらって今日にはランク1桁予定だった狩人モンスターはできないし、携帯を壊されたからソシャゲのイベントもできないので限定キャラも入手不可能だ。
こっちに引っ越してから未だかつてこんなにゲームに触れない日はなかった。
一応垢BANの件については一縷の望みをかけて運営に問い合わせフォームを入れておいたが…ネット情報では解除してもらえる可能性も半々といったところ。
どうなるかわからない。
いつもなら昼ごはんを食べたらすぐゲームをしているが、今日はリビングでダラダラと過ごしているとそれをみかねた母が声をかけてきた。
「優斗。暇してるなら、たまには外に出かけたらどう?」
「外か…」
現状とりわけ行きたい店があるわけでもないし、微妙なところだ。
乗り気ではなさそうな俺の様子に、母は今度はペラペラと雑誌を眺めている妹の優月に声をかけてみる。
「ほら、優月。あなたよく出かけてるわよね?たまには優斗とどこか出かけてきたら?」
「絶対に嫌」
「…」
全力で拒否る妹。
普通の兄妹なんてこんなもんである。
「お兄ちゃんと出かけると変な事に巻き込まれそうだもん」
…違った。理由が普通じゃなかった。
「おいおい、優月。適当なこと言うなよ!?そんな変なこと起こってないだろ!?前一緒に出かけた時も全然普通だっただろ」
「お兄ちゃんの普通がおかしいの!お兄ちゃんはトラブルとの遭遇率がコナーン並なの!」
「そこまで異常に巻き込まれてないよ!」
だが…先日の件もあるし、トラブル率高めな事については否定できなかった。
それでもめげずに外出させようとするうちの母。
…いや、もう良くない?
「そうだ!ほら、携帯!携帯も壊れたなら買い替えに行かないと」
「えっ?i電話買ってもらえるの?」
前のi電話は買ってもらえなかったので自分のお小遣いで買った。
絶対弁償してもらうつもりではあるが、早急に買い直したいのは事実である。
「i電話は無理よ。高いから。ほら、Androi電話。あれなら安いのもあるじゃない」
「微妙…。それに俺、1ineとか引き継ぎ設定してなかったから機種変はちょっと…」
こんな事態になると考えていなかったので、バックアップはとってあってもOS変更時に必要な引き継ぎ設定はしていない。現状の選択肢はi電話一択なのである。
「なら、あれはどう…あれ!」
「…」
どうも引っ越してから俺が引き篭もりがちな事をよく思っていなかったようで、母はどこか出かけて欲しいようだ。
はあ…まあ、たまにはいいか。
あれこれ言ってくる母に根負けした俺は外出してくることにした。
「…図書館とか行ってくるよ」
俺は散歩も兼ねて図書館に行ってみる事にする。
去年図書館はリニューアルされたばかりでオシャレになった上、スタヴァも併設されているらしい。
軽く着替えて玄関を出るとちょうど日差しが差しんでくる。
ああ、いい天気だな。俺の心は曇っているが…。
思い返せばここ最近、いい事がなかったような気がする。
たまにはいい事ないかな…と思いながら玄関の門扉を通るとポカンとこちらを見ている人がいる事に気がつく。
「村井君…?」
「…篠崎?」
そこにはシュートバックをぶら下げオシャレな格好をした篠崎綾香が立っていた。
え?マジでなんでここにいるの??
________________________________
~???視点~
「…」
「…嘘でしょ?未だに既読が一つもつかないんだけど!」
せっかくの土曜日だというのに全くやる気が出ない。
というか、今の俺と同じ状況でやる気出るやつはいるのだろうか?
垢BANくらって今日にはランク1桁予定だった狩人モンスターはできないし、携帯を壊されたからソシャゲのイベントもできないので限定キャラも入手不可能だ。
こっちに引っ越してから未だかつてこんなにゲームに触れない日はなかった。
一応垢BANの件については一縷の望みをかけて運営に問い合わせフォームを入れておいたが…ネット情報では解除してもらえる可能性も半々といったところ。
どうなるかわからない。
いつもなら昼ごはんを食べたらすぐゲームをしているが、今日はリビングでダラダラと過ごしているとそれをみかねた母が声をかけてきた。
「優斗。暇してるなら、たまには外に出かけたらどう?」
「外か…」
現状とりわけ行きたい店があるわけでもないし、微妙なところだ。
乗り気ではなさそうな俺の様子に、母は今度はペラペラと雑誌を眺めている妹の優月に声をかけてみる。
「ほら、優月。あなたよく出かけてるわよね?たまには優斗とどこか出かけてきたら?」
「絶対に嫌」
「…」
全力で拒否る妹。
普通の兄妹なんてこんなもんである。
「お兄ちゃんと出かけると変な事に巻き込まれそうだもん」
…違った。理由が普通じゃなかった。
「おいおい、優月。適当なこと言うなよ!?そんな変なこと起こってないだろ!?前一緒に出かけた時も全然普通だっただろ」
「お兄ちゃんの普通がおかしいの!お兄ちゃんはトラブルとの遭遇率がコナーン並なの!」
「そこまで異常に巻き込まれてないよ!」
だが…先日の件もあるし、トラブル率高めな事については否定できなかった。
それでもめげずに外出させようとするうちの母。
…いや、もう良くない?
「そうだ!ほら、携帯!携帯も壊れたなら買い替えに行かないと」
「えっ?i電話買ってもらえるの?」
前のi電話は買ってもらえなかったので自分のお小遣いで買った。
絶対弁償してもらうつもりではあるが、早急に買い直したいのは事実である。
「i電話は無理よ。高いから。ほら、Androi電話。あれなら安いのもあるじゃない」
「微妙…。それに俺、1ineとか引き継ぎ設定してなかったから機種変はちょっと…」
こんな事態になると考えていなかったので、バックアップはとってあってもOS変更時に必要な引き継ぎ設定はしていない。現状の選択肢はi電話一択なのである。
「なら、あれはどう…あれ!」
「…」
どうも引っ越してから俺が引き篭もりがちな事をよく思っていなかったようで、母はどこか出かけて欲しいようだ。
はあ…まあ、たまにはいいか。
あれこれ言ってくる母に根負けした俺は外出してくることにした。
「…図書館とか行ってくるよ」
俺は散歩も兼ねて図書館に行ってみる事にする。
去年図書館はリニューアルされたばかりでオシャレになった上、スタヴァも併設されているらしい。
軽く着替えて玄関を出るとちょうど日差しが差しんでくる。
ああ、いい天気だな。俺の心は曇っているが…。
思い返せばここ最近、いい事がなかったような気がする。
たまにはいい事ないかな…と思いながら玄関の門扉を通るとポカンとこちらを見ている人がいる事に気がつく。
「村井君…?」
「…篠崎?」
そこにはシュートバックをぶら下げオシャレな格好をした篠崎綾香が立っていた。
え?マジでなんでここにいるの??
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~???視点~
「…」
「…嘘でしょ?未だに既読が一つもつかないんだけど!」
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