屍人の王とキョンシー娘の葬送行進曲

魔女狩りの日

戦いの終わり

「うおぉぉ！！」

コトネはアンナに斬りかかった。
だが刃は受け止められ、腹を強く殴られる。
吹っ飛んだ後に嘔吐したコトネは憎々しげにアンナを睨みつける。
3対1の状況だが、誰もアンナに致命傷を与えられない。
ラッセルは早々にボコボコにされ、コトネももう動けない体だ。
ただ1人、マギーの執事であるブルースだけがまだ立って構えをとっている。

「……終わりだね」

アンナはそう呟いて斧をおさめた。

「エレノアちゃんが死んだみたい。だから終わり……おじいちゃん強かったよ、あとそこの君、才能あるから頑張ってね！」

アンナは陽気に手を振って、この場を離れていった。
コトネはポカンとしていたが、マギーはアンナに小さくお辞儀したあとすぐに主人のもとに向かって走った。

「え、エレノアが死んだだって……フェスターのところに行かないと！行くぞラッセル！」
「も、もう動けねぇ……」
「おい！しっかりしろ！早く行くぞ！」

コトネはラッセルに肩を貸して、2人でフェスターの待つ場所へ向かう。