112 / 182
第112話 しばし別行動ですね
しおりを挟む
「フィリアさんならできそう?」
彼女の表情から、答えはもちろんイエスだと思っていたのだが、フィリアは首を横に振った。
「正直なところ、実現可能な魔法をわたくしは知りません。ですが、できるかどうかではないのです。やってみせるのですっ」
胸元でぐっと両拳を握ってみせる。
「気合入ってるね」
「それはもちろんっ。迷宮の中でネットが繋がるなんて、これほど素晴らしいことはありません。攻略の様子を生配信することさえ可能なのです! これは大、大、大人気間違いなしですっ!」
「それはそうかもしれないけど、スマホ本来の機能が発揮されるようになれば、救援要請だとか、マップの共有とか、他にも色々便利になるよ」
「はい、夢がありますっ」
対し、敬介は苦笑いだ。
「あんまり期待されると、ダメだったとき申し訳ないんですけど……」
すると店の奥からミリアムが顔を出した。
「ケースケ~、自信がないのはわかるけど、気にしすぎだよ~。こういうのはダメで元々、上手くいったらお慰み、ってくらいに考えとけばいいの。どうせ専門家でも一発成功なんて滅多にないんだから、気楽に構えなよ~」
なかなかいいアドバイスだ。
でも手に握っているゲームコントローラーのせいで、いまいち締まらない。敬介に店番やらせて、店主はゲームやってるのか……。
「アタシもマルギットに何回負けたかわかんないし、一度は心折れたけど、それでも挑戦し続けたら倒せたんだよ。とにかく続けることが大事なんだよ」
「店長、言いたいことはわかりますが、マルギットはまだ弱いほうのボスキャラなので、この先、何度も心が折れると思います」
「まじかー……ひどいゲームだなぁ、これぇ……」
「そこがいいんですけどね」
「ミリアムさん、仕事しなよ……」
「ぶー、今日はアタシはお休みなの。昨日まで死ぬほど働いたんだし、ゲームくらいいいじゃん。こうして顔だって出してるんだしさぁ」
「でもまあ、店長の言うとおりですね。何度でも挑戦すれば、いつかは成功するわけですし」
フィリアもこくこくと頷く。
「その意気です、早見様。一緒に頑張りましょう!」
それからフィリアはこちらに懇願するような目を向けてくる。
「タクト様……わたくし、こちらでしばらく新アイテム開発に専念したく思います」
「わかった。これはフィリアさんと敬介くんにしかできないだろうしね。敬介くん、よろしく頼むよ」
「あ、はいっ」
それから、敬介をジッと見ながら小声で告げる。
「ただし、変な気は起こさないでね?」
「はい?」
ミリアムが、くすくすと笑った。
「タクト、心配しすぎだよ~。フィリアなら平気。アタシも見ててあげるから」
「うん、くれぐれもよろしくね」
「あいよー」
「タクト様は、これからどうなさいます?」
「募集した求人の面接とかやっておくよ。丈二さんと迷宮にも行く思う。ロゼちゃんと会わせてあげたいしね」
「わかりました。では、しばし別行動ですね」
「おれは、ちょくちょくこっちにも顔出すつもりだけどね」
「はい。それでも……えぇと、タクト様、こちらへ」
フィリアは、ミリアムと敬介のほうを見てから、恥ずかしそうにおれの手を引いた。
小物商品が陳列された棚の影に入る。ミリアムも敬介からも見えない位置だ。
「しばらく会えない分、タクト様の成分を補充いたします」
そう宣言して、フィリアはおれに抱きついてきた。胸元で、すーはー、と大きく深呼吸を繰り返す。
「じゃあおれも、フィリアさん成分を補充だ」
おれも抱きしめてあげて、体温を交換し合う。
かれこれ十数分。ミリアムにツッコミを入れられるまで、おれたちはそうしていた。
◇
その後は、プレハブ事務所で書類審査や面接日程の調整。数日後には丈二と一緒に面接をして、続いて、最終選考者を迷宮へと連れて行った。
彼らの冒険ぶりも、重要な選考基準だ。それに加え、グリフィン騎乗者は、グリフィンたちとの相性も基準となる。
グリフィンたちはすでに人間に敵愾心はなく、初対面の者にも温和な態度で接してくれたが、騎乗させるとなると話はべつだ。
おれは難なく乗せてもらえるが、初対面の丈二や、他の志望者たちはそうはいかない。
これはもう、乗れた時点で合格としていいだろう。
結局この日は、合格者は出なかった。
宿の管理人や売店店員はともかく、グリフィン騎乗者の選定は時間がかかるかもしれない。
結果の連絡は後日ということにして、応募者たちには帰ってもらった。その後のことだ。
ロザリンデと合流しようと、トランシーバーで連絡したのだが……。
『来ないで……』
彼女は拒否したのだ。
「どうしたの、ロゼちゃん。せっかく丈二さんも来てくれてるのに」
『ジョージ……?』
おれはトランシーバーを丈二に渡す。
「ロザリンデさん。会いに来ましたよ。今はどちらに?」
『やだ、ダメ! 来ないで、お願い!』
それを最後にロザリンデは会話を打ち切った。何度声をかけても応答はない。
「一条さん」
丈二の深刻な声に、おれはすぐ頷く。
「探しに行こう。おれには魔力探査がある」
おれたちはそれ以上の言葉は必要とせず、早足で捜索に向かった。
数時間後には、手がかりを見つけた。
血を吸われて死んだ魔物だ。そこに残された歯型を確認して、丈二は自分の腕に残る吸血痕と見比べる。
「ロザリンデさん……。一条さん、これは……やはり恐れていたことが?」
「……ああ。たぶん吸血衝動が抑えられなくなってるんだ」
「人が襲われて血を吸われたという報告は、まだ上がってきていません」
「うん。ロゼちゃんはまだ一線を越えてない。でも越えてしまうのが怖いんだ。だからおれたちにすら会いたくない」
「冗談じゃありません。こんなときだからこそ、私たちに頼るべきでしょうに!」
丈二はますます真剣に捜索に打ち込んだ。寝る間も惜しむ彼に、おれも黙って付き合った。
そして、ついにロザリンデの姿を見つけた。
両手で捕まえたエッジラビットの血を、貪るように吸っている。可愛らしいゴシック風の服装が、血に汚れてしまっている。
「……ロザリンデさん」
「――!?」
ロザリンデは驚愕で固まった。みるみるうちに顔を歪め、瞳を潤ませる。血塗れの両手で顔を隠し、その場にしゃがみこんでしまう。
「見ないで! こんなわたしを見ないで!」
「安心してください。私たちは、あなたを助けに来たんです」
「ダメよジョージ! わたしに、その姿を見せないで……!」
ロザリンデは悲痛な泣き声で訴える。
「わたしは、あなたを吸いたくて吸いたくてたまらないの!」
彼女の表情から、答えはもちろんイエスだと思っていたのだが、フィリアは首を横に振った。
「正直なところ、実現可能な魔法をわたくしは知りません。ですが、できるかどうかではないのです。やってみせるのですっ」
胸元でぐっと両拳を握ってみせる。
「気合入ってるね」
「それはもちろんっ。迷宮の中でネットが繋がるなんて、これほど素晴らしいことはありません。攻略の様子を生配信することさえ可能なのです! これは大、大、大人気間違いなしですっ!」
「それはそうかもしれないけど、スマホ本来の機能が発揮されるようになれば、救援要請だとか、マップの共有とか、他にも色々便利になるよ」
「はい、夢がありますっ」
対し、敬介は苦笑いだ。
「あんまり期待されると、ダメだったとき申し訳ないんですけど……」
すると店の奥からミリアムが顔を出した。
「ケースケ~、自信がないのはわかるけど、気にしすぎだよ~。こういうのはダメで元々、上手くいったらお慰み、ってくらいに考えとけばいいの。どうせ専門家でも一発成功なんて滅多にないんだから、気楽に構えなよ~」
なかなかいいアドバイスだ。
でも手に握っているゲームコントローラーのせいで、いまいち締まらない。敬介に店番やらせて、店主はゲームやってるのか……。
「アタシもマルギットに何回負けたかわかんないし、一度は心折れたけど、それでも挑戦し続けたら倒せたんだよ。とにかく続けることが大事なんだよ」
「店長、言いたいことはわかりますが、マルギットはまだ弱いほうのボスキャラなので、この先、何度も心が折れると思います」
「まじかー……ひどいゲームだなぁ、これぇ……」
「そこがいいんですけどね」
「ミリアムさん、仕事しなよ……」
「ぶー、今日はアタシはお休みなの。昨日まで死ぬほど働いたんだし、ゲームくらいいいじゃん。こうして顔だって出してるんだしさぁ」
「でもまあ、店長の言うとおりですね。何度でも挑戦すれば、いつかは成功するわけですし」
フィリアもこくこくと頷く。
「その意気です、早見様。一緒に頑張りましょう!」
それからフィリアはこちらに懇願するような目を向けてくる。
「タクト様……わたくし、こちらでしばらく新アイテム開発に専念したく思います」
「わかった。これはフィリアさんと敬介くんにしかできないだろうしね。敬介くん、よろしく頼むよ」
「あ、はいっ」
それから、敬介をジッと見ながら小声で告げる。
「ただし、変な気は起こさないでね?」
「はい?」
ミリアムが、くすくすと笑った。
「タクト、心配しすぎだよ~。フィリアなら平気。アタシも見ててあげるから」
「うん、くれぐれもよろしくね」
「あいよー」
「タクト様は、これからどうなさいます?」
「募集した求人の面接とかやっておくよ。丈二さんと迷宮にも行く思う。ロゼちゃんと会わせてあげたいしね」
「わかりました。では、しばし別行動ですね」
「おれは、ちょくちょくこっちにも顔出すつもりだけどね」
「はい。それでも……えぇと、タクト様、こちらへ」
フィリアは、ミリアムと敬介のほうを見てから、恥ずかしそうにおれの手を引いた。
小物商品が陳列された棚の影に入る。ミリアムも敬介からも見えない位置だ。
「しばらく会えない分、タクト様の成分を補充いたします」
そう宣言して、フィリアはおれに抱きついてきた。胸元で、すーはー、と大きく深呼吸を繰り返す。
「じゃあおれも、フィリアさん成分を補充だ」
おれも抱きしめてあげて、体温を交換し合う。
かれこれ十数分。ミリアムにツッコミを入れられるまで、おれたちはそうしていた。
◇
その後は、プレハブ事務所で書類審査や面接日程の調整。数日後には丈二と一緒に面接をして、続いて、最終選考者を迷宮へと連れて行った。
彼らの冒険ぶりも、重要な選考基準だ。それに加え、グリフィン騎乗者は、グリフィンたちとの相性も基準となる。
グリフィンたちはすでに人間に敵愾心はなく、初対面の者にも温和な態度で接してくれたが、騎乗させるとなると話はべつだ。
おれは難なく乗せてもらえるが、初対面の丈二や、他の志望者たちはそうはいかない。
これはもう、乗れた時点で合格としていいだろう。
結局この日は、合格者は出なかった。
宿の管理人や売店店員はともかく、グリフィン騎乗者の選定は時間がかかるかもしれない。
結果の連絡は後日ということにして、応募者たちには帰ってもらった。その後のことだ。
ロザリンデと合流しようと、トランシーバーで連絡したのだが……。
『来ないで……』
彼女は拒否したのだ。
「どうしたの、ロゼちゃん。せっかく丈二さんも来てくれてるのに」
『ジョージ……?』
おれはトランシーバーを丈二に渡す。
「ロザリンデさん。会いに来ましたよ。今はどちらに?」
『やだ、ダメ! 来ないで、お願い!』
それを最後にロザリンデは会話を打ち切った。何度声をかけても応答はない。
「一条さん」
丈二の深刻な声に、おれはすぐ頷く。
「探しに行こう。おれには魔力探査がある」
おれたちはそれ以上の言葉は必要とせず、早足で捜索に向かった。
数時間後には、手がかりを見つけた。
血を吸われて死んだ魔物だ。そこに残された歯型を確認して、丈二は自分の腕に残る吸血痕と見比べる。
「ロザリンデさん……。一条さん、これは……やはり恐れていたことが?」
「……ああ。たぶん吸血衝動が抑えられなくなってるんだ」
「人が襲われて血を吸われたという報告は、まだ上がってきていません」
「うん。ロゼちゃんはまだ一線を越えてない。でも越えてしまうのが怖いんだ。だからおれたちにすら会いたくない」
「冗談じゃありません。こんなときだからこそ、私たちに頼るべきでしょうに!」
丈二はますます真剣に捜索に打ち込んだ。寝る間も惜しむ彼に、おれも黙って付き合った。
そして、ついにロザリンデの姿を見つけた。
両手で捕まえたエッジラビットの血を、貪るように吸っている。可愛らしいゴシック風の服装が、血に汚れてしまっている。
「……ロザリンデさん」
「――!?」
ロザリンデは驚愕で固まった。みるみるうちに顔を歪め、瞳を潤ませる。血塗れの両手で顔を隠し、その場にしゃがみこんでしまう。
「見ないで! こんなわたしを見ないで!」
「安心してください。私たちは、あなたを助けに来たんです」
「ダメよジョージ! わたしに、その姿を見せないで……!」
ロザリンデは悲痛な泣き声で訴える。
「わたしは、あなたを吸いたくて吸いたくてたまらないの!」
14
お気に入りに追加
688
あなたにおすすめの小説
最強のコミュ障探索者、Sランクモンスターから美少女配信者を助けてバズりたおす~でも人前で喋るとか無理なのでコラボ配信は断固お断りします!~
尾藤みそぎ
ファンタジー
陰キャのコミュ障女子高生、灰戸亜紀は人見知りが過ぎるあまりソロでのダンジョン探索をライフワークにしている変わり者。そんな彼女は、ダンジョンの出現に呼応して「プライムアビリティ」に覚醒した希少な特級探索者の1人でもあった。
ある日、亜紀はダンジョンの中層に突如現れたSランクモンスターのサラマンドラに襲われている探索者と遭遇する。
亜紀は人助けと思って、サラマンドラを一撃で撃破し探索者を救出。
ところが、襲われていたのは探索者兼インフルエンサーとして知られる水無瀬しずくで。しかも、救出の様子はすべて生配信されてしまっていた!?
そして配信された動画がバズりまくる中、偶然にも同じ学校の生徒だった水無瀬しずくがお礼に現れたことで、亜紀は瞬く間に身バレしてしまう。
さらには、ダンジョン管理局に目をつけられて依頼が舞い込んだり、水無瀬しずくからコラボ配信を持ちかけられたり。
コミュ障を極めてひっそりと生活していた亜紀の日常はガラリと様相を変えて行く!
はたして表舞台に立たされてしまった亜紀は安らぎのぼっちライフを守り抜くことができるのか!?
[完結]回復魔法しか使えない私が勇者パーティを追放されたが他の魔法を覚えたら最強魔法使いになりました
mikadozero
ファンタジー
3月19日 HOTランキング4位ありがとうございます。三月二十日HOTランキング2位ありがとうございます。
ーーーーーーーーーーーーー
エマは突然勇者パーティから「お前はパーティを抜けろ」と言われて追放されたエマは生きる希望を失う。
そんなところにある老人が助け舟を出す。
そのチャンスをエマは自分のものに変えようと努力をする。
努力をすると、結果がついてくるそう思い毎日を過ごしていた。
エマは一人前の冒険者になろうとしていたのだった。
「おっさんはいらない」とパーティーを追放された魔導師は若返り、最強の大賢者となる~今更戻ってこいと言われてももう遅い~
平山和人
ファンタジー
かつては伝説の魔法使いと謳われたアークは中年となり、衰えた存在になった。
ある日、所属していたパーティーのリーダーから「老いさらばえたおっさんは必要ない」とパーティーを追い出される。
身も心も疲弊したアークは、辺境の地と拠点を移し、自給自足のスローライフを送っていた。
そんなある日、森の中で呪いをかけられた瀕死のフェニックスを発見し、これを助ける。
フェニックスはお礼に、アークを若返らせてくれるのだった。若返ったおかげで、全盛期以上の力を手に入れたアークは、史上最強の大賢者となる。
一方アークを追放したパーティーはアークを失ったことで、没落の道を辿ることになる。
異世界帰りの底辺配信者のオッサンが、超人気配信者の美女達を助けたら、セレブ美女たちから大国の諜報機関まであらゆる人々から追われることになる話
kaizi
ファンタジー
※しばらくは毎日(17時)更新します。
※この小説はカクヨム様、小説家になろう様にも掲載しております。
※カクヨム週間総合ランキング2位、ジャンル別週間ランキング1位獲得
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
異世界帰りのオッサン冒険者。
二見敬三。
彼は異世界で英雄とまで言われた男であるが、数ヶ月前に現実世界に帰還した。
彼が異世界に行っている間に現実世界にも世界中にダンジョンが出現していた。
彼は、現実世界で生きていくために、ダンジョン配信をはじめるも、その配信は見た目が冴えないオッサンということもあり、全くバズらない。
そんなある日、超人気配信者のS級冒険者パーティを助けたことから、彼の生活は一変する。
S級冒険者の美女たちから迫られて、さらには大国の諜報機関まで彼の存在を危険視する始末……。
オッサンが無自覚に世界中を大騒ぎさせる!?
追放された美少女を助けた底辺おっさんが、実は元”特級冒険者”だった件について。
いちまる
ファンタジー
【毎週木曜日更新!】
採取クエストしか受けない地味なおっさん冒険者、ダンテ。
ある日彼は、ひょんなことからA級冒険者のパーティーを追放された猫耳族の少女、セレナとリンの面倒を見る羽目になってしまう。
最初は乗り気でなかったダンテだが、ふたりの夢を聞き、彼女達の力になると決意した。
――そして、『特級冒険者』としての実力を隠すのをやめた。
おっさんの正体は戦闘と殺戮のプロ!
しかも猫耳少女達も実は才能の塊だった!?
モンスターと悪党を物理でぶちのめす、王道冒険譚が始まる――!
※本作はカクヨム、小説家になろうでも掲載しています。
俺だけステータスが見える件~ゴミスキル【開く】持ちの俺はダンジョンに捨てられたが、【開く】はステータスオープンできるチートスキルでした~
平山和人
ファンタジー
平凡な高校生の新城直人はクラスメイトたちと異世界へ召喚されてしまう。
異世界より召喚された者は神からスキルを授かるが、直人のスキルは『物を開け閉めする』だけのゴミスキルだと判明し、ダンジョンに廃棄されることになった。
途方にくれる直人は偶然、このゴミスキルの真の力に気づく。それは自分や他者のステータスを数値化して表示できるというものだった。
しかもそれだけでなくステータスを再分配することで無限に強くなることが可能で、更にはスキルまで再分配できる能力だと判明する。
その力を使い、ダンジョンから脱出した直人は、自分をバカにした連中を徹底的に蹂躙していくのであった。
貧乏冒険者で底辺配信者の生きる希望もないおっさんバズる~庭のFランク(実際はSSSランク)ダンジョンで活動すること15年、最強になりました~
喰寝丸太
ファンタジー
おっさんは経済的に、そして冒険者としても底辺だった。
庭にダンジョンができたが最初のザコがスライムということでFランクダンジョン認定された。
そして18年。
おっさんの実力が白日の下に。
FランクダンジョンはSSSランクだった。
最初のザコ敵はアイアンスライム。
特徴は大量の経験値を持っていて硬い、そして逃げる。
追い詰められると不壊と言われるダンジョンの壁すら溶かす酸を出す。
そんなダンジョンでの15年の月日はおっさんを最強にさせた。
世間から隠されていた最強の化け物がいま世に出る。
パーティーから追放され婚約者を寝取られ家から勘当、の三拍子揃った元貴族は、いずれ竜をも倒す大英雄へ ~もはやマイナスからの成り上がり英雄譚~
一条おかゆ
ファンタジー
貴族の青年、イオは冒険者パーティーの中衛。
彼はレベルの低さゆえにパーティーを追放され、さらに婚約者を寝取られ、家からも追放されてしまう。
全てを失って悲しみに打ちひしがれるイオだったが、騎士学校時代の同級生、ベガに拾われる。
「──イオを勧誘しにきたんだ」
ベガと二人で新たなパーティーを組んだイオ。
ダンジョンへと向かい、そこで自身の本当の才能──『対人能力』に気が付いた。
そして心機一転。
「前よりも強いパーティーを作って、前よりも良い婚約者を貰って、前よりも格の高い家の者となる」
今までの全てを見返すことを目標に、彼は成り上がることを決意する。
これは、そんな英雄譚。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる