31 / 90
第二章 召喚巫女、領主夫人となる
20.始まるナニか (Side M)
しおりを挟む
「…」
「…」
「…こりゃまた、どえらいもん、持ち込んでくれたな?」
「うん。私もビビってる。」
「…」
事前の連絡で、今日の調練後に「アオイ発案の乗り物を見て欲しい」とは言われていたが─
「…で?ありゃ、何だ?」
「…装甲車、だと思う。」
「…」
傍らに立つ女の視線の先、巨大な木製のソレを前に、製造者である自身の主が、調練後の部下達を相手に何やら熱心に講義を始めている。
「…あんた、アレに乗って来たよな?」
「うん。あ、でも、私に説明は求めないでね。エンジン、…動力部って言ってたかな?それも見せてもらったけど、正直、全っ然、分かんなかった。難しい術式書いてあるなぁってくらいで。」
「…」
「乗ったら、マティアスもきっとビックリすると思う。乗り心地、かなりいいから。セルジュに聞いたら、『馬車の緩衝装置を改良しました』って。…何それ?あんな重くておっきいものがガッタンガッタンしないんだよ?改良の一言で片づけられちゃうもの?」
「…まぁ、セルジュに限っちゃ、あるかもな。」
「…納得。」
神妙に頷く女の頭を見下ろして、小さく息をつく。
「…んで?奥方様は、アレで俺達に何をさせたいんだ?」
「…」
「俺は、セルジュから、奥方様の発案だって聞いてんだが…、って、何て顔してんだ、あんた。」
「え、いや、だって、マティアスが変な呼び方するから。」
「あ?」
「…『奥方様』ってなに?昨日まで、巫女さんって呼んでたじゃない。」
「…なんだ、あんたが嫌がったんじゃねぇのか?」
「?」
分からない、ということを分かりやすく伝えて来る顔に、肩を竦める。
「セルジュが、あんたはもう結界の巫女じゃなく、アンブロス領の領主夫人なんだから、巫女とは呼ぶなって通達を出したんだよ。あいつがんなことに拘るなんて妙だから、まぁ、多分、あんたがそう希望したんだろうって…」
「…」
言いかけた言葉を飲みこんだ。
自身の言葉の何がそうさせたのか。恐らく、羞恥のためだろうが、
「…顔、真っ赤だぞ?」
「っ!?」
指摘してやれば、目に涙まで溜めた女が、睨むようにこちらを見上げて来る。
「…んだよ。意味が分からん。やっぱ、あんたがセルジュに頼んだんじゃねぇのか?」
「…頼んでは、ない。」
「ふーん…?」
「…けど、でも、嫌、まではないけど、ちょっと、色々、引っかかるものはあったから…」
「…」
「巫女って言われるより名前で呼ばれる方が嬉しい、とは思ってる。けど、強要するつもりはなかったし…」
「へぇー…?」
「っ!別に!ホントに!頼んだ訳じゃないんだよ!?なのに、何か、そういう、こっちの気持ち汲んで自発的に動いてくれてたっていうのが!思いやってくれる感じがさぁ!何か、こう!グワッと!ねっ!?」
「…」
言って、自分の言葉で自分に止めを刺した女が両手に顔を埋めた。
「…見ないで下さい。」
「見てねぇよ。」
「…うちの旦那が良い男過ぎて辛い。無理。」
「…そうかよ。」
「…団長、さっきから何なんですか?ニヤニヤして気持ち悪いです。」
「おい。お前、仮にも上司に向かってその言い方はねぇだろうが。」
「事実ですので。」
切って捨てる言い方に、それでも気づけば顔が笑ってしまうのは、先ほどのアオイとのやり取りが耳に残っているから。
「…本当に止めて下さい。嫌でも視界に入ってくるんです。迷惑です。」
「…何だよ、ジグ、機嫌悪ぃなぁ。」
アオイの言うところの装甲車、その狭い車内に乗り込んだのは、自分を含めて五人。それで、どうにか二人はギリギリ弓が弾けるかと言う狭い空間で、向かいに座る男が苛立つ気持ちは分からないでもないが。
「…ジグは、オットーに操縦席取られたのが悔しいんですよ。」
「あ?」
隣に座る部下の笑いを押し殺した声に、そちらを向く。ニヤけ顔の古参の部下が、車の前方、一人だけ離れた席に陣取る部下を顎でしゃくった。
「この車、奥方様の発案だって言うじゃないですか。それの操縦一番乗りをオットーに取られたせいで不機嫌なんです。」
「ああ、そういうことか。」
「…チッ!」
向かいから聞こえた確かな舌打ち。よほど機嫌が悪いと分かるジグの、その尾を平気で踏もうとする呑気な声が前方から聞こえた。
「仕方ないっすよー、ジグさん。巫女様のご指名なんすから。」
「…巫女様ではない。奥方様だ。」
「ああ、そうっしたそうっした。けど、まぁ、奥方様が、俺に操縦しろっつーんすから、ジグさんもそんな怒んないで下さいよー。」
「…別に、お前個人を指名されたわけではない。」
ジグの神経を逆なでしているとしか思えない発言に、一応の補足を入れる。
「今回の討伐任務はこの車の性能試験、後は、まぁ、ついでの魔物狩りだ。アオイが知りてぇのは、車の安全性と車上からの攻撃の有効性。攻撃に関しちゃ、魔術主体でいくから、遠距離攻撃の出来ないオットーが車の操縦に回るのは順当だろ?」
「…」
「お前は、得意の風魔術で狼野郎を蹴散らしてやりゃあいいんだよ。」
「…分かってます。」
(…だろうな。)
この男が、言われた任務を理解していないわけがない、分かっていてなお納得はいかないというところなのだろうが、それ自体、この男に関しては稀なこと。
(…本当、うちの連中は、アオイが絡むとおかしなことになりやがる奴が多いからなぁ…)
呆れ半分で目の前の男を見遣れば、鋭い視線が返って来た。
「…『奥方様』、です。団長。」
「あ?」
「…奥方様の御名を軽々しく口にしないで下さい。敬称も付けずにお呼びするなど…」
「…」
ジグの八つ当たりとも言えるその発言に、むくりと悪戯心が湧きあがった。顔が笑う。
「…何ですか、その顔。」
「…アオイがな、良いっつったんだよ。」
「…は?」
「奥方様なんてガラじゃねぇから、名前で呼んでくれってよ。」
「っ!?」
「まぁ、流石に人前じゃあ敬称つけるが、別にアオイでも構わないんだとさ。」
「っ!?!?!?」
「おいおいおい。お前、立つなよ。こんな狭いとこで、」
「団長っ!!」
ジグの悲鳴にも近い叫び声、何かを言いかけたジグの、だが、その言葉を、緊張感の欠片も無い声が遮った。
「取り込み中んとこすんませーん。前方、出ましたよ、狼どもが。」
オットーの報告に、一瞬で車内の空気が変わる。
「…数は?」
「あー、五、いや、六っすね。こっちに気づいて向かって来てるっす。」
「…総員配置。車体の強度確認は取るが、念のため、奴らの攻撃範囲に入るまでに数は減らしておく。最低でも一残せりゃいい。…後は、ヤレ。」
「了解。」
指示に、想定の配置につく部下達。自身も、車体に取り付けられた窓の一つに寄った。閉じられた木製の戸を開ければ、視界に銀の影が映る。
「…」
「…こりゃまた、どえらいもん、持ち込んでくれたな?」
「うん。私もビビってる。」
「…」
事前の連絡で、今日の調練後に「アオイ発案の乗り物を見て欲しい」とは言われていたが─
「…で?ありゃ、何だ?」
「…装甲車、だと思う。」
「…」
傍らに立つ女の視線の先、巨大な木製のソレを前に、製造者である自身の主が、調練後の部下達を相手に何やら熱心に講義を始めている。
「…あんた、アレに乗って来たよな?」
「うん。あ、でも、私に説明は求めないでね。エンジン、…動力部って言ってたかな?それも見せてもらったけど、正直、全っ然、分かんなかった。難しい術式書いてあるなぁってくらいで。」
「…」
「乗ったら、マティアスもきっとビックリすると思う。乗り心地、かなりいいから。セルジュに聞いたら、『馬車の緩衝装置を改良しました』って。…何それ?あんな重くておっきいものがガッタンガッタンしないんだよ?改良の一言で片づけられちゃうもの?」
「…まぁ、セルジュに限っちゃ、あるかもな。」
「…納得。」
神妙に頷く女の頭を見下ろして、小さく息をつく。
「…んで?奥方様は、アレで俺達に何をさせたいんだ?」
「…」
「俺は、セルジュから、奥方様の発案だって聞いてんだが…、って、何て顔してんだ、あんた。」
「え、いや、だって、マティアスが変な呼び方するから。」
「あ?」
「…『奥方様』ってなに?昨日まで、巫女さんって呼んでたじゃない。」
「…なんだ、あんたが嫌がったんじゃねぇのか?」
「?」
分からない、ということを分かりやすく伝えて来る顔に、肩を竦める。
「セルジュが、あんたはもう結界の巫女じゃなく、アンブロス領の領主夫人なんだから、巫女とは呼ぶなって通達を出したんだよ。あいつがんなことに拘るなんて妙だから、まぁ、多分、あんたがそう希望したんだろうって…」
「…」
言いかけた言葉を飲みこんだ。
自身の言葉の何がそうさせたのか。恐らく、羞恥のためだろうが、
「…顔、真っ赤だぞ?」
「っ!?」
指摘してやれば、目に涙まで溜めた女が、睨むようにこちらを見上げて来る。
「…んだよ。意味が分からん。やっぱ、あんたがセルジュに頼んだんじゃねぇのか?」
「…頼んでは、ない。」
「ふーん…?」
「…けど、でも、嫌、まではないけど、ちょっと、色々、引っかかるものはあったから…」
「…」
「巫女って言われるより名前で呼ばれる方が嬉しい、とは思ってる。けど、強要するつもりはなかったし…」
「へぇー…?」
「っ!別に!ホントに!頼んだ訳じゃないんだよ!?なのに、何か、そういう、こっちの気持ち汲んで自発的に動いてくれてたっていうのが!思いやってくれる感じがさぁ!何か、こう!グワッと!ねっ!?」
「…」
言って、自分の言葉で自分に止めを刺した女が両手に顔を埋めた。
「…見ないで下さい。」
「見てねぇよ。」
「…うちの旦那が良い男過ぎて辛い。無理。」
「…そうかよ。」
「…団長、さっきから何なんですか?ニヤニヤして気持ち悪いです。」
「おい。お前、仮にも上司に向かってその言い方はねぇだろうが。」
「事実ですので。」
切って捨てる言い方に、それでも気づけば顔が笑ってしまうのは、先ほどのアオイとのやり取りが耳に残っているから。
「…本当に止めて下さい。嫌でも視界に入ってくるんです。迷惑です。」
「…何だよ、ジグ、機嫌悪ぃなぁ。」
アオイの言うところの装甲車、その狭い車内に乗り込んだのは、自分を含めて五人。それで、どうにか二人はギリギリ弓が弾けるかと言う狭い空間で、向かいに座る男が苛立つ気持ちは分からないでもないが。
「…ジグは、オットーに操縦席取られたのが悔しいんですよ。」
「あ?」
隣に座る部下の笑いを押し殺した声に、そちらを向く。ニヤけ顔の古参の部下が、車の前方、一人だけ離れた席に陣取る部下を顎でしゃくった。
「この車、奥方様の発案だって言うじゃないですか。それの操縦一番乗りをオットーに取られたせいで不機嫌なんです。」
「ああ、そういうことか。」
「…チッ!」
向かいから聞こえた確かな舌打ち。よほど機嫌が悪いと分かるジグの、その尾を平気で踏もうとする呑気な声が前方から聞こえた。
「仕方ないっすよー、ジグさん。巫女様のご指名なんすから。」
「…巫女様ではない。奥方様だ。」
「ああ、そうっしたそうっした。けど、まぁ、奥方様が、俺に操縦しろっつーんすから、ジグさんもそんな怒んないで下さいよー。」
「…別に、お前個人を指名されたわけではない。」
ジグの神経を逆なでしているとしか思えない発言に、一応の補足を入れる。
「今回の討伐任務はこの車の性能試験、後は、まぁ、ついでの魔物狩りだ。アオイが知りてぇのは、車の安全性と車上からの攻撃の有効性。攻撃に関しちゃ、魔術主体でいくから、遠距離攻撃の出来ないオットーが車の操縦に回るのは順当だろ?」
「…」
「お前は、得意の風魔術で狼野郎を蹴散らしてやりゃあいいんだよ。」
「…分かってます。」
(…だろうな。)
この男が、言われた任務を理解していないわけがない、分かっていてなお納得はいかないというところなのだろうが、それ自体、この男に関しては稀なこと。
(…本当、うちの連中は、アオイが絡むとおかしなことになりやがる奴が多いからなぁ…)
呆れ半分で目の前の男を見遣れば、鋭い視線が返って来た。
「…『奥方様』、です。団長。」
「あ?」
「…奥方様の御名を軽々しく口にしないで下さい。敬称も付けずにお呼びするなど…」
「…」
ジグの八つ当たりとも言えるその発言に、むくりと悪戯心が湧きあがった。顔が笑う。
「…何ですか、その顔。」
「…アオイがな、良いっつったんだよ。」
「…は?」
「奥方様なんてガラじゃねぇから、名前で呼んでくれってよ。」
「っ!?」
「まぁ、流石に人前じゃあ敬称つけるが、別にアオイでも構わないんだとさ。」
「っ!?!?!?」
「おいおいおい。お前、立つなよ。こんな狭いとこで、」
「団長っ!!」
ジグの悲鳴にも近い叫び声、何かを言いかけたジグの、だが、その言葉を、緊張感の欠片も無い声が遮った。
「取り込み中んとこすんませーん。前方、出ましたよ、狼どもが。」
オットーの報告に、一瞬で車内の空気が変わる。
「…数は?」
「あー、五、いや、六っすね。こっちに気づいて向かって来てるっす。」
「…総員配置。車体の強度確認は取るが、念のため、奴らの攻撃範囲に入るまでに数は減らしておく。最低でも一残せりゃいい。…後は、ヤレ。」
「了解。」
指示に、想定の配置につく部下達。自身も、車体に取り付けられた窓の一つに寄った。閉じられた木製の戸を開ければ、視界に銀の影が映る。
62
お気に入りに追加
2,103
あなたにおすすめの小説
追放された薬師は騎士と王子に溺愛される 薬を作るしか能がないのに、騎士団の皆さんが離してくれません!
沙寺絃
ファンタジー
唯一の肉親の母と死に別れ、田舎から王都にやってきて2年半。これまで薬師としてパーティーに尽くしてきた16歳の少女リゼットは、ある日突然追放を言い渡される。
「リゼット、お前はクビだ。お前がいるせいで俺たちはSランクパーティーになれないんだ。明日から俺たちに近付くんじゃないぞ、このお荷物が!」
Sランクパーティーを目指す仲間から、薬作りしかできないリゼットは疫病神扱いされ追放されてしまう。
さらにタイミングの悪いことに、下宿先の宿代が値上がりする。節約の為ダンジョンへ採取に出ると、魔物討伐任務中の王国騎士団と出くわした。
毒を受けた騎士団はリゼットの作る解毒薬に助けられる。そして最新の解析装置によると、リゼットは冒険者としてはFランクだが【調合師】としてはSSSランクだったと判明。騎士団はリゼットに感謝して、専属薬師として雇うことに決める。
騎士団で認められ、才能を開花させていくリゼット。一方でリゼットを追放したパーティーでは、クエストが失敗続き。連携も取りにくくなり、雲行きが怪しくなり始めていた――。
国王陛下、私のことは忘れて幸せになって下さい。
ひかり芽衣
恋愛
同じ年で幼馴染のシュイルツとアンウェイは、小さい頃から将来は国王・王妃となり国を治め、国民の幸せを守り続ける誓いを立て教育を受けて来た。
即位後、穏やかな生活を送っていた2人だったが、婚姻5年が経っても子宝に恵まれなかった。
そこで、跡継ぎを作る為に側室を迎え入れることとなるが、この側室ができた人間だったのだ。
国の未来と皆の幸せを願い、王妃は身を引くことを決意する。
⭐︎2人の恋の行く末をどうぞ一緒に見守って下さいませ⭐︎
※初執筆&投稿で拙い点があるとは思いますが頑張ります!
家出した伯爵令嬢【完結済】
弓立歩
恋愛
薬学に長けた家に生まれた伯爵令嬢のカノン。病弱だった第2王子との7年の婚約の結果は何と婚約破棄だった!これまでの尽力に対して、実家も含めあまりにもつらい仕打ちにとうとうカノンは家を出る決意をする。
番外編において暴力的なシーン等もありますので一応R15が付いています
6/21完結。今後の更新は予定しておりません。また、本編は60000字と少しで柔らかい表現で出来ております
婚約破棄された検品令嬢ですが、冷酷辺境伯の子を身籠りました。 でも本当はお優しい方で毎日幸せです
青空あかな
恋愛
旧題:「荷物検査など誰でもできる」と婚約破棄された検品令嬢ですが、極悪非道な辺境伯の子を身籠りました。でも本当はお優しい方で毎日心が癒されています
チェック男爵家長女のキュリティは、貴重な闇魔法の解呪師として王宮で荷物検査の仕事をしていた。
しかし、ある日突然婚約破棄されてしまう。
婚約者である伯爵家嫡男から、キュリティの義妹が好きになったと言われたのだ。
さらには、婚約者の権力によって検査係の仕事まで義妹に奪われる。
失意の中、キュリティは辺境へ向かうと、極悪非道と噂される辺境伯が魔法実験を行っていた。
目立たず通り過ぎようとしたが、魔法事故が起きて辺境伯の子を身ごもってしまう。
二人は形式上の夫婦となるが、辺境伯は存外優しい人でキュリティは温かい日々に心を癒されていく。
一方、義妹は仕事でミスばかり。
闇魔法を解呪することはおろか見破ることさえできない。
挙句の果てには、闇魔法に呪われた荷物を王宮内に入れてしまう――。
※おかげさまでHOTランキング1位になりました! ありがとうございます!
※ノベマ!様で短編版を掲載中でございます。
断罪後の気楽な隠居生活をぶち壊したのは誰です!〜ここが乙女ゲームの世界だったなんて聞いていない〜
白雲八鈴
恋愛
全ては勘違いから始まった。
私はこの国の王子の一人であるラートウィンクルム殿下の婚約者だった。だけどこれは政略的な婚約。私を大人たちが良いように使おうとして『白銀の聖女』なんて通り名まで与えられた。
けれど、所詮偽物。本物が現れた時に私は気付かされた。あれ?もしかしてこの世界は乙女ゲームの世界なのでは?
関わり合う事を避け、婚約者の王子様から「貴様との婚約は破棄だ!」というお言葉をいただきました。
竜の谷に追放された私が血だらけの鎧を拾い。未だに乙女ゲームの世界から抜け出せていないのではと内心モヤモヤと思いながら過ごして行くことから始まる物語。
『私の居場所を奪った聖女様、貴女は何がしたいの?国を滅ぼしたい?』
❋王都スタンピード編完結。次回投稿までかなりの時間が開くため、一旦閉じます。完結表記ですが、王都編が完結したと捉えてもらえればありがたいです。
*乙女ゲーム要素は少ないです。どちらかと言うとファンタジー要素の方が強いです。
*表現が不適切なところがあるかもしれませんが、その事に対して推奨しているわけではありません。物語としての表現です。不快であればそのまま閉じてください。
*いつもどおり程々に誤字脱字はあると思います。確認はしておりますが、どうしても漏れてしまっています。
*他のサイトでは別のタイトル名で投稿しております。小説家になろう様では異世界恋愛部門で日間8位となる評価をいただきました。
ちっちゃくなった俺の異世界攻略
鮨海
ファンタジー
あるとき神の采配により異世界へ行くことを決意した高校生の大輝は……ちっちゃくなってしまっていた!
精霊と神様からの贈り物、そして大輝の力が試される異世界の大冒険?が幕を開ける!
妹に婚約者を取られましたが、辺境で楽しく暮らしています
今川幸乃
ファンタジー
おいしい物が大好きのオルロンド公爵家の長女エリサは次期国王と目されているケビン王子と婚約していた。
それを羨んだ妹のシシリーは悪い噂を流してエリサとケビンの婚約を破棄させ、自分がケビンの婚約者に収まる。
そしてエリサは田舎・偏屈・頑固と恐れられる辺境伯レリクスの元に厄介払い同然で嫁に出された。
当初は見向きもされないエリサだったが、次第に料理や作物の知識で周囲を驚かせていく。
一方、ケビンは極度のナルシストで、エリサはそれを知っていたからこそシシリーにケビンを譲らなかった。ケビンと結ばれたシシリーはすぐに彼の本性を知り、後悔することになる。
婚約者が他の女性に興味がある様なので旅に出たら彼が豹変しました
Karamimi
恋愛
9歳の時お互いの両親が仲良しという理由から、幼馴染で同じ年の侯爵令息、オスカーと婚約した伯爵令嬢のアメリア。容姿端麗、強くて優しいオスカーが大好きなアメリアは、この婚約を心から喜んだ。
順風満帆に見えた2人だったが、婚約から5年後、貴族学院に入学してから状況は少しずつ変化する。元々容姿端麗、騎士団でも一目置かれ勉学にも優れたオスカーを他の令嬢たちが放っておく訳もなく、毎日たくさんの令嬢に囲まれるオスカー。
特に最近は、侯爵令嬢のミアと一緒に居る事も多くなった。自分より身分が高く美しいミアと幸せそうに微笑むオスカーの姿を見たアメリアは、ある決意をする。
そんなアメリアに対し、オスカーは…
とても残念なヒーローと、行動派だが周りに流されやすいヒロインのお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる