12 / 90
第二章 召喚巫女、領主夫人となる
1.馬車と言う名の完全個室
しおりを挟む
ガタゴトと、馬車に揺られる街道。暖かな日差しの下、馬車はサイランドの東端、アンブロス領を目指して走っていた。
車内には向かい合うようにして座るセルジュ。流れる長閑な雰囲気も決して嫌いではないけれど、流石に三日もある旅の行程をずっとこのままの空気というのも辛い。
「あの、セルジュ?」
「はい。」
呼べば返事をくれる。こちらが何かを尋ねれば必ず答えを返してくれるセルジュだけど、どうやら、口数の少ない子という当初の印象は当たっていたらしく、彼の方から積極的に話を振ってくることはない。それはつまり、二人の仲を縮める、というか恙無く結婚生活を送るためには、こちらからグイグイいくしかないということで。
「今更だけど、『セルジュ』って名前で呼んでも良かった?」
「はい、構いません。」
「ありがと。あの、じゃあ、私のことは『アオイ』って呼んで欲しい、んですけど…」
ダメだ。ムズい。恥ずい。
サラッとリードとか出来ない。無理。そんなスペック持ち合わせてない。赤面が避けられない。心中ジタバタしていると、心持ち、セルジュが首を傾げた。
「巫女様の御名をお呼びしてもよろしいのですか?」
「いいよ。ていうか、結婚したんだし、畏まられる方が困る。普通に呼んで欲しい。」
「…わかりました、では、『アオイ』と。」
「っ!…うん」
久々に、しかもイケメンに名前呼びされるなんて、なかなかクルものがあった。これはもう、完全に、顔赤いんだろうなーと思うと、セルジュの方をまともに見られない。視線を窓の外に移して呟いた。
「…あと、敬語も。無しにして欲しい。普通にしゃべってよ。」
「…」
返って来ない返事に、セルジュをチラリと覗き見る。真っ直ぐな視線がこちらに向けられていて、少し、緊張する。
「…アオイ。」
「っ!はい!」
「私の言葉遣い、ですが、私にはこれが『普通』の話し方なのです。アオイが不快だと仰るのなら、改善に努めますが、少しお時間を頂くことになるかと、」
「いや!いい!いいです!」
不思議そうに、また首を傾げたセルジュに慌てて前言を撤回する。
「セルジュにとって、それが普通、っていうか、私に気を遣ってるんじゃないなら、それでいい!です!」
「そう、ですか?」
セルジュの戸惑うような反応にウンウンと頷いて肯定を示す。私が嫌なのは、恐いのは、セルジュに何かを強いること。ただでさえ年下、しかも降嫁じゃないけど、「巫女様を押し頂く」感半端なかったここまでの経緯を考えると、ちょっとその辺、神経質になってしまう。
「…あの、私達ってさ、一応だけど、もう夫婦なわけじゃない?」
「…はい。」
「恋人期間がなかったから、直ぐに本当の夫婦になるってのは無理だろうけど、でも、まぁ、ゆっくりずつでいいからさ、えと、少しでもって言うか、出来る範囲でって言うか、仲良くやっていけたらいいなぁと…」
「無理、ですか?」
「え?」
なんか、イケメンに真顔で見られてるんですけど─
「私は、アオイに選んで頂けて、とても嬉しかった…」
「…」
「私は、あなたと本当の夫婦になりたいと思っています。」
「っ!?」
「アオイは?無理、でしょうか?」
(はぁー!?はぁー!?)
「いや、あれ?え?ちょっと待って。だって、その、夫婦って…」
「?」
(なに?なんでそういうこと真顔で言えちゃうわけ?本気?本気で言ってるの?)
私がオブラートに包んで、フワフワ~っとお伝えした「本当の夫婦」の意味、きちんと正しく伝わっているのだろうか。
(…え?逆に、どこまでの意味で仰ってる?)
ダメだ。ヤバイ、恐い。逃げたい。セルジュの邪気を感じさせない視線をまともに受け取れない。逃げ場を探して下を向く。
「…アオイ?」
「っ!」
ああ、けど、でも─
セルジュが本気で言ってくれているのなら。本気で、私と夫婦になることを望んでくれているのなら。
「っ!私も!」
「…」
「セルジュと、ちゃんと夫婦、やっていきたいって思ってるよ!」
(よし!言った!)
言ってやった!年上の余裕!
床を睨み付けていた視線を引き剥がして、そっとセルジュの方を窺い見る。彼の目元が少しだけ弛んでいる気がするのは、私の願望が見せる幻かもしれないけれど。
(う~…!)
何だかもう、ウギャーって叫び出したい。逃げ出したいけど、走ってる馬車から飛び降りる暴挙には出られないから、耐えよう。もう、耐えるしかない。
顔の熱を痛いほどに意識しながら、膝の上、握った自分の手を見つめ続ける。
(…おかしい。)
浮かぶ疑問は、自身の嗜好について。「年下」も「敬語」も「美青年」も、どれ一つ刺さらないはずの私の癖に、だけど、何でか、先ほどからグサグサと刺さりまくって、かなりのダメージが蓄積しているような気がして仕方ない。
(…大丈夫、だよね?)
気づかぬ内に致命傷、なんてことになっていたら洒落にならない。と、そこまで考えて、「え?まさか」と思う。
まさか、そこまで自分がチョロいとは思いたくない。思いたくないんだけど─
火照る頬の熱と裏腹に、脳髄から血の気が引いていく。
車内には向かい合うようにして座るセルジュ。流れる長閑な雰囲気も決して嫌いではないけれど、流石に三日もある旅の行程をずっとこのままの空気というのも辛い。
「あの、セルジュ?」
「はい。」
呼べば返事をくれる。こちらが何かを尋ねれば必ず答えを返してくれるセルジュだけど、どうやら、口数の少ない子という当初の印象は当たっていたらしく、彼の方から積極的に話を振ってくることはない。それはつまり、二人の仲を縮める、というか恙無く結婚生活を送るためには、こちらからグイグイいくしかないということで。
「今更だけど、『セルジュ』って名前で呼んでも良かった?」
「はい、構いません。」
「ありがと。あの、じゃあ、私のことは『アオイ』って呼んで欲しい、んですけど…」
ダメだ。ムズい。恥ずい。
サラッとリードとか出来ない。無理。そんなスペック持ち合わせてない。赤面が避けられない。心中ジタバタしていると、心持ち、セルジュが首を傾げた。
「巫女様の御名をお呼びしてもよろしいのですか?」
「いいよ。ていうか、結婚したんだし、畏まられる方が困る。普通に呼んで欲しい。」
「…わかりました、では、『アオイ』と。」
「っ!…うん」
久々に、しかもイケメンに名前呼びされるなんて、なかなかクルものがあった。これはもう、完全に、顔赤いんだろうなーと思うと、セルジュの方をまともに見られない。視線を窓の外に移して呟いた。
「…あと、敬語も。無しにして欲しい。普通にしゃべってよ。」
「…」
返って来ない返事に、セルジュをチラリと覗き見る。真っ直ぐな視線がこちらに向けられていて、少し、緊張する。
「…アオイ。」
「っ!はい!」
「私の言葉遣い、ですが、私にはこれが『普通』の話し方なのです。アオイが不快だと仰るのなら、改善に努めますが、少しお時間を頂くことになるかと、」
「いや!いい!いいです!」
不思議そうに、また首を傾げたセルジュに慌てて前言を撤回する。
「セルジュにとって、それが普通、っていうか、私に気を遣ってるんじゃないなら、それでいい!です!」
「そう、ですか?」
セルジュの戸惑うような反応にウンウンと頷いて肯定を示す。私が嫌なのは、恐いのは、セルジュに何かを強いること。ただでさえ年下、しかも降嫁じゃないけど、「巫女様を押し頂く」感半端なかったここまでの経緯を考えると、ちょっとその辺、神経質になってしまう。
「…あの、私達ってさ、一応だけど、もう夫婦なわけじゃない?」
「…はい。」
「恋人期間がなかったから、直ぐに本当の夫婦になるってのは無理だろうけど、でも、まぁ、ゆっくりずつでいいからさ、えと、少しでもって言うか、出来る範囲でって言うか、仲良くやっていけたらいいなぁと…」
「無理、ですか?」
「え?」
なんか、イケメンに真顔で見られてるんですけど─
「私は、アオイに選んで頂けて、とても嬉しかった…」
「…」
「私は、あなたと本当の夫婦になりたいと思っています。」
「っ!?」
「アオイは?無理、でしょうか?」
(はぁー!?はぁー!?)
「いや、あれ?え?ちょっと待って。だって、その、夫婦って…」
「?」
(なに?なんでそういうこと真顔で言えちゃうわけ?本気?本気で言ってるの?)
私がオブラートに包んで、フワフワ~っとお伝えした「本当の夫婦」の意味、きちんと正しく伝わっているのだろうか。
(…え?逆に、どこまでの意味で仰ってる?)
ダメだ。ヤバイ、恐い。逃げたい。セルジュの邪気を感じさせない視線をまともに受け取れない。逃げ場を探して下を向く。
「…アオイ?」
「っ!」
ああ、けど、でも─
セルジュが本気で言ってくれているのなら。本気で、私と夫婦になることを望んでくれているのなら。
「っ!私も!」
「…」
「セルジュと、ちゃんと夫婦、やっていきたいって思ってるよ!」
(よし!言った!)
言ってやった!年上の余裕!
床を睨み付けていた視線を引き剥がして、そっとセルジュの方を窺い見る。彼の目元が少しだけ弛んでいる気がするのは、私の願望が見せる幻かもしれないけれど。
(う~…!)
何だかもう、ウギャーって叫び出したい。逃げ出したいけど、走ってる馬車から飛び降りる暴挙には出られないから、耐えよう。もう、耐えるしかない。
顔の熱を痛いほどに意識しながら、膝の上、握った自分の手を見つめ続ける。
(…おかしい。)
浮かぶ疑問は、自身の嗜好について。「年下」も「敬語」も「美青年」も、どれ一つ刺さらないはずの私の癖に、だけど、何でか、先ほどからグサグサと刺さりまくって、かなりのダメージが蓄積しているような気がして仕方ない。
(…大丈夫、だよね?)
気づかぬ内に致命傷、なんてことになっていたら洒落にならない。と、そこまで考えて、「え?まさか」と思う。
まさか、そこまで自分がチョロいとは思いたくない。思いたくないんだけど─
火照る頬の熱と裏腹に、脳髄から血の気が引いていく。
36
お気に入りに追加
2,105
あなたにおすすめの小説
魔力なしと虐げられた令嬢は孤高の騎士団総長に甘やかされる
橋本彩里(Ayari)
恋愛
五歳で魔力なしと判定され魔力があって当たり前の貴族社会では恥ずかしいことだと蔑まれ、使用人のように扱われ物置部屋で生活をしていた伯爵家長女ミザリア。
十六歳になり、魔力なしの役立たずは出て行けと屋敷から追い出された。
途中騎士に助けられ、成り行きで王都騎士団寮、しかも総長のいる黒狼寮での家政婦として雇われることになった。
それぞれ訳ありの二人、総長とミザリアは周囲の助けもあってじわじわ距離が近づいていく。
命を狙われたり互いの事情やそれにまつわる事件が重なり、気づけば総長に過保護なほど甘やかされ溺愛され……。
孤高で寡黙な総長のまっすぐな甘やかしに溺れないようにとミザリアは今日も家政婦業に励みます!
※R15については暴力や血の出る表現が少々含まれますので保険としてつけています。
【完結】バッドエンドの落ちこぼれ令嬢、巻き戻りの人生は好きにさせて貰います!
白雨 音
恋愛
伯爵令嬢エレノアは、容姿端麗で優秀な兄姉とは違い、容姿は平凡、
ピアノや刺繍も苦手で、得意な事といえば庭仕事だけ。
家族や周囲からは「出来損ない」と言われてきた。
十九歳を迎えたエレノアは、侯爵家の跡取り子息ネイサンと婚約した。
次期侯爵夫人という事で、厳しい教育を受ける事になったが、
両親の為、ネイサンの為にと、エレノアは自分を殺し耐えてきた。
だが、結婚式の日、ネイサンの浮気を目撃してしまう。
愚行を侯爵に知られたくないネイサンにより、エレノアは階段から突き落とされた___
『死んだ』と思ったエレノアだったが、目を覚ますと、十九歳の誕生日に戻っていた。
与えられたチャンス、次こそは自分らしく生きる!と誓うエレノアに、曾祖母の遺言が届く。
遺言に従い、オースグリーン館を相続したエレノアを、隣人は神・精霊と思っているらしく…??
異世界恋愛☆ ※元さやではありません。《完結しました》
転生したら使用人の扱いでした~冷たい家族に背を向け、魔法で未来を切り拓く~
沙羅杏樹
恋愛
前世の記憶がある16歳のエリーナ・レイヴンは、貴族の家に生まれながら、家族から冷遇され使用人同然の扱いを受けて育った。しかし、彼女の中には誰も知らない秘密が眠っていた。
ある日、森で迷い、穴に落ちてしまったエリーナは、王国騎士団所属のリュシアンに救われる。彼の助けを得て、エリーナは持って生まれた魔法の才能を開花させていく。
魔法学院への入学を果たしたエリーナだが、そこで待っていたのは、クラスメイトたちの冷たい視線だった。しかし、エリーナは決して諦めない。友人たちとの絆を深め、自らの力を信じ、着実に成長していく。
そんな中、エリーナの出生の秘密が明らかになる。その事実を知った時、エリーナの中に眠っていた真の力が目覚める。
果たしてエリーナは、リュシアンや仲間たちと共に、迫り来る脅威から王国を守り抜くことができるのか。そして、自らの出生の謎を解き明かし、本当の幸せを掴むことができるのか。
転生要素は薄いかもしれません。
最後まで執筆済み。完結は保障します。
前に書いた小説を加筆修正しながらアップしています。見落としがないようにしていますが、修正されてない箇所があるかもしれません。
長編+戦闘描写を書いたのが初めてだったため、修正がおいつきません⋯⋯拙すぎてやばいところが多々あります⋯⋯。
カクヨム様にも投稿しています。
派手好きで高慢な悪役令嬢に転生しましたが、バッドエンドは嫌なので地味に謙虚に生きていきたい。
木山楽斗
恋愛
私は、恋愛シミュレーションゲーム『Magical stories』の悪役令嬢アルフィアに生まれ変わった。
彼女は、派手好きで高慢な公爵令嬢である。その性格故に、ゲームの主人公を虐めて、最終的には罪を暴かれ罰を受けるのが、彼女という人間だ。
当然のことながら、私はそんな悲惨な末路を迎えたくはない。
私は、ゲームの中でアルフィアが取った行動を取らなければ、そういう末路を迎えないのではないかと考えた。
だが、それを実行するには一つ問題がある。それは、私が『Magical stories』の一つのルートしかプレイしていないということだ。
そのため、アルフィアがどういう行動を取って、罰を受けることになるのか、完全に理解している訳ではなかった。プレイしていたルートはわかるが、それ以外はよくわからない。それが、私の今の状態だったのだ。
だが、ただ一つわかっていることはあった。それは、アルフィアの性格だ。
彼女は、派手好きで高慢な公爵令嬢である。それならば、彼女のような性格にならなければいいのではないだろうか。
そう考えた私は、地味に謙虚に生きていくことにした。そうすることで、悲惨な末路が避けられると思ったからだ。
実は家事万能な伯爵令嬢、婚約破棄されても全く問題ありません ~追放された先で洗濯した男は、伝説の天使様でした~
空色蜻蛉
恋愛
「令嬢であるお前は、身の周りのことは従者なしに何もできまい」
氷薔薇姫の異名で知られるネーヴェは、王子に婚約破棄され、辺境の地モンタルチーノに追放された。
「私が何も出来ない箱入り娘だと、勘違いしているのね。私から見れば、聖女様の方がよっぽど箱入りだけど」
ネーヴェは自分で屋敷を掃除したり美味しい料理を作ったり、自由な生活を満喫する。
成り行きで、葡萄畑作りで泥だらけになっている男と仲良くなるが、実は彼の正体は伝説の・・であった。
転生王女は異世界でも美味しい生活がしたい!~モブですがヒロインを排除します~
ちゃんこ
ファンタジー
乙女ゲームの世界に転生した⁉
攻略対象である3人の王子は私の兄さまたちだ。
私は……名前も出てこないモブ王女だけど、兄さまたちを誑かすヒロインが嫌いなので色々回避したいと思います。
美味しいものをモグモグしながら(重要)兄さまたちも、お国の平和も、きっちりお守り致します。守ってみせます、守りたい、守れたらいいな。え~と……ひとりじゃ何もできない! 助けてMyファミリー、私の知識を形にして~!
【1章】飯テロ/スイーツテロ・局地戦争・飢饉回避
【2章】王国発展・vs.ヒロイン
【予定】全面戦争回避、婚約破棄、陰謀?、養い子の子育て、恋愛、ざまぁ、などなど。
※〈私〉=〈わたし〉と読んで頂きたいと存じます。
※恋愛相手とはまだ出会っていません(年の差)
ブログ https://tenseioujo.blogspot.com/
Pinterest https://www.pinterest.jp/chankoroom/
※作中のイラストは画像生成AIで作成したものです。
異世界で婚活を ~頑張った結果、狼獣人の旦那様を手に入れたけど、なかなか安寧には程遠い~
リコピン
恋愛
前世、会社勤務のかたわら婚活に情熱を燃やしていたクロエ。生まれ変わった異世界では幼馴染の婚約者がいたものの、婚約を破棄されてしまい、またもや婚活をすることに。一風変わった集団お見合いで出会ったのは、その場に似合わぬ一匹狼風の男性。(…って本当に狼獣人!?)うっかり惚れた相手が生きる世界の違う男性だったため、番(つがい)やら発情期やらに怯え、翻弄されながらも、クロエは幸せな結婚生活を目指す。
シリアス―★☆☆☆☆
コメディ―★★★★☆
ラブ♡♡―★★★★☆
ざまぁ∀―★★☆☆☆
※匂わす程度ですが、性的表現があるのでR15にしています。TLやラブエッチ的な表現はありません。
※このお話に出てくる集団お見合いの風習はフィクションです。
※四章+後日談+番外編になります。
無一文で追放される悪女に転生したので特技を活かしてお金儲けを始めたら、聖女様と呼ばれるようになりました
結城芙由奈
恋愛
スーパームーンの美しい夜。仕事帰り、トラックに撥ねらてしまった私。気づけば草の生えた地面の上に倒れていた。目の前に見える城に入れば、盛大なパーティーの真っ最中。目の前にある豪華な食事を口にしていると見知らぬ男性にいきなり名前を呼ばれて、次期王妃候補の資格を失ったことを聞かされた。理由も分からないまま、家に帰宅すると「お前のような恥さらしは今日限り、出ていけ」と追い出されてしまう。途方に暮れる私についてきてくれたのは、私の専属メイドと御者の青年。そこで私は2人を連れて新天地目指して旅立つことにした。無一文だけど大丈夫。私は前世の特技を活かしてお金を稼ぐことが出来るのだから――
※ 他サイトでも投稿中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる