上 下
47 / 151
第六章 結婚した

4.

しおりを挟む
4.

お城の皆さんに聞きまくったけど、正直、あまりに多種多様で、逆によくわからなくなった。家族、妻とか夫とか、子どもとかの意見がやっぱり多かったけど。

あとは、花とか石とか虫とかも地味に多かった。とりあえず、今後は下向いて歩くことにする。

下向いて廊下歩いてたら、オレアに、どうした?って声かけられた。アッシュ様と結婚してから、オレアの当たりがますます柔らかい。だから、オレアにも聞いてみた。

「オレア様の好きなものとか、大切なものって何ですか?」

「陛下だ」

「…」

気持ちはわかるけど、その相手の妻に告白する内容じゃないし、正直、何の参考にもならん。

うん。私の聞き方、もしくは、オレアの答え方が悪かった。

つまり、アッシュ様が、オレアの敬愛する上司ってことでしょ?でもな、アッシュ様、自分が組織のトップだし、そもそも、なんか、誰かを敬愛とか、しなさそう。いや、イイ意味でね。イイ意味で。

オレアにはお礼を言って、彼の愛の告白は、私の胸にそっとしまっておくことにする。

ついでに、執務室に押し掛けてオスマン様にも同じこと聞いてみたら、

「私の大事だいじは、魔族のとこしえの繁栄と安寧ですな」

って答えが。壮大すぎる。

でもね、だからこそ、オスマン様は私の味方になってくれるんだって。

アッシュ様バーンからのニュウ魔王様ボーンまでの間は、魔族領の魔素は薄まるし、調子こいた人族が、狩りとかに入ってくるから、力の弱い魔族は下手したら絶滅だからね。

オスマン様は、アッシュ様、だけじゃなく魔王様という存在に、出来るだけ長く生きてて欲しいんだって。なんか、ホロリと来た。




しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

当て馬の悪役令嬢に転生したけど、王子達の婚約破棄ルートから脱出できました。推しのモブに溺愛されて、自由気ままに暮らします。

可児 うさこ
恋愛
生前にやりこんだ乙女ゲームの悪役令嬢に転生した。しかも全ルートで王子達に婚約破棄されて処刑される、当て馬令嬢だった。王子達と遭遇しないためにイベントを回避して引きこもっていたが、ある日、王子達が結婚したと聞いた。「よっしゃ!さよなら、クソゲー!」私は家を出て、向かいに住む推しのモブに会いに行った。モブは私を溺愛してくれて、何でも願いを叶えてくれた。幸せな日々を過ごす中、姉が書いた攻略本を見つけてしまった。モブは最強の魔術師だったらしい。え、裏ルートなんてあったの?あと、なぜか王子達が押し寄せてくるんですけど!?

追放された公爵令嬢はモフモフ精霊と契約し、山でスローライフを満喫しようとするが、追放の真相を知り復讐を開始する

もぐすけ
恋愛
リッチモンド公爵家で発生した火災により、当主夫妻が焼死した。家督の第一継承者である長女のグレースは、失意のなか、リチャードという調査官にはめられ、火事の原因を作り出したことにされてしまった。その結果、家督を叔母に奪われ、王子との婚約も破棄され、山に追放になってしまう。 だが、山に行く前に教会で16歳の精霊儀式を行ったところ、最強の妖精がグレースに降下し、グレースの運命は上向いて行く

姉に全てを奪われるはずの悪役令嬢ですが、婚約破棄されたら騎士団長の溺愛が始まりました

可児 うさこ
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢に転生したら、婚約者の侯爵と聖女である姉の浮気現場に遭遇した。婚約破棄され、実家で贅沢三昧をしていたら、(強制的に)婚活を始めさせられた。「君が今まで婚約していたから、手が出せなかったんだ!」と、王子達からモテ期が到来する。でも私は全員分のルートを把握済み。悪役令嬢である妹には、必ずバッドエンドになる。婚活を無双しつつ、フラグを折り続けていたら、騎士団長に声を掛けられた。幼なじみのローラン、どのルートにもない男性だった。優しい彼は私を溺愛してくれて、やがて幸せな結婚をつかむことになる。

不機嫌な悪役令嬢〜王子は最強の悪役令嬢を溺愛する?〜

晴行
恋愛
 乙女ゲームの貴族令嬢リリアーナに転生したわたしは、大きな屋敷の小さな部屋の中で窓のそばに腰掛けてため息ばかり。  見目麗しく深窓の令嬢なんて噂されるほどには容姿が優れているらしいけど、わたしは知っている。  これは主人公であるアリシアの物語。  わたしはその当て馬にされるだけの、悪役令嬢リリアーナでしかない。  窓の外を眺めて、次の転生は鳥になりたいと真剣に考えているの。 「つまらないわ」  わたしはいつも不機嫌。  どんなに努力しても運命が変えられないのなら、わたしがこの世界に転生した意味がない。  あーあ、もうやめた。  なにか他のことをしよう。お料理とか、お裁縫とか、魔法がある世界だからそれを勉強してもいいわ。  このお屋敷にはなんでも揃っていますし、わたしには才能がありますもの。  仕方がないので、ゲームのストーリーが始まるまで悪役令嬢らしく不機嫌に日々を過ごしましょう。  __それもカイル王子に裏切られて婚約を破棄され、大きな屋敷も貴族の称号もすべてを失い終わりなのだけど。  頑張ったことが全部無駄になるなんて、ほんとうにつまらないわ。  の、はずだったのだけれど。  アリシアが現れても、王子は彼女に興味がない様子。  ストーリーがなかなか始まらない。  これじゃ二人の仲を引き裂く悪役令嬢になれないわ。  カイル王子、間違ってます。わたしはアリシアではないですよ。いつもツンとしている?  それは当たり前です。貴方こそなぜわたしの家にやってくるのですか?  わたしの料理が食べたい? そんなのアリシアに作らせればいいでしょう?  毎日つくれ? ふざけるな。  ……カイル王子、そろそろ帰ってくれません?

悪役令嬢、第四王子と結婚します!

水魔沙希
恋愛
私・フローディア・フランソワーズには前世の記憶があります。定番の乙女ゲームの悪役転生というものです。私に残された道はただ一つ。破滅フラグを立てない事!それには、手っ取り早く同じく悪役キャラになってしまう第四王子を何とかして、私の手中にして、シナリオブレイクします! 小説家になろう様にも、書き起こしております。

乙女ゲーのヒロインに転生しましたが、悪役令嬢によって攻略済みの世界でした~スローライフ希望なのでそれでオッケーです!~

ゴルゴンゾーラ三国
恋愛
ゲーマーである主人公・花藤瀬利(かとうせり)は、大学からの帰り道に事故に合い、気が付くと、瀬利が発売当日から毎日遊んできた、『黎明のアルケミスト』という女性向けゲームのヒロインに生まれ変わっていた。 わくわくしながらゲームの世界に浸る瀬利だったが、攻略対象のキャラクター達に違和感を抱く。  メイン後略の彼も、ユーザー一番人気の彼も、果ては隠し攻略キャラの彼さえも、全ての攻略キャラがライバルヒロインキャラにベタ惚れだったのである。  瀬利より一足先にライバルヒロインへと転生していた少女・比菱あかりによれば、トゥルーエンドに存在する自らの死を回避するべく行動していたら、攻略キャラすべてがあかりに好意を抱くように変わってしまっていたのだという。  しかし、瀬利が好きなのは本編の乙女ゲームシナリオではなく、おまけのミニゲームのほう。 攻略対象そっちのけでゲームの世界に浸りスローライフの日々を送る……と思っていたのだが、サブキャラでもなくモブキャラですらない、本編に登場していない幼馴染と恋愛フラグが……? 【この作品は完結済みであるPixiv版を加筆・改稿して掲載しています。ご了承ください】 【この作品は『小説家になろう』『カクヨム』『pixiv』にも掲載しています。】

【完結】もったいないですわ!乙女ゲームの世界に転生した悪役令嬢は、今日も生徒会活動に勤しむ~経済を回してる?それってただの無駄遣いですわ!~

鬼ヶ咲あちたん
恋愛
内容も知らない乙女ゲームの世界に転生してしまった悪役令嬢は、ヒロインや攻略対象者たちを放って今日も生徒会活動に勤しむ。もったいないおばけは日本人の心! まだ使える物を捨ててしまうなんて、もったいないですわ! 悪役令嬢が取り組む『もったいない革命』に、だんだん生徒会役員たちは巻き込まれていく。「このゲームのヒロインは私なのよ!?」荒れるヒロインから一方的に恨まれる悪役令嬢はどうなってしまうのか?

二人の公爵令嬢 どうやら愛されるのはひとりだけのようです

矢野りと
恋愛
ある日、マーコック公爵家の屋敷から一歳になったばかりの娘の姿が忽然と消えた。 それから十六年後、リディアは自分が公爵令嬢だと知る。 本当の家族と感動の再会を果たし、温かく迎え入れられたリディア。 しかし、公爵家には自分と同じ年齢、同じ髪の色、同じ瞳の子がすでにいた。その子はリディアの身代わりとして縁戚から引き取られた養女だった。 『シャロンと申します、お姉様』 彼女が口にしたのは、両親が生まれたばかりのリディアに贈ったはずの名だった。 家族の愛情も本当の名前も婚約者も、すでにその子のものだと気づくのに時間は掛からなかった。 自分の居場所を見つけられず、葛藤するリディア。 『……今更見つかるなんて……』 ある晩、母である公爵夫人の本音を聞いてしまい、リディアは家族と距離を置こうと決意する。  これ以上、傷つくのは嫌だから……。 けれども、公爵家を出たリディアを家族はそっとしておいてはくれず……。 ――どうして誘拐されたのか、誰にひとりだけ愛されるのか。それぞれの事情が絡み合っていく。 ◇家族との関係に悩みながらも、自分らしく生きようと奮闘するリディア。そんな彼女が自分の居場所を見つけるお話です。 ※この作品の設定は架空のものです。 ※作品の内容が合わない時は、そっと閉じていただければ幸いです(_ _) ※感想欄のネタバレ配慮はありません。 ※執筆中は余裕がないため、感想への返信はお礼のみになっておりますm(_ _;)m

処理中です...