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第三章 転職した
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いや、『未練』の赤い糸より、『運命』の赤い糸の方が、響きがいいかなーって。受け入れやすいかなーって。
なんか『未練』だと怨念こもってそうで、拒絶されちゃうかも。私ならする。知らない人にそんなん言われたら、怖い。あっちゃん、ごめん。
「…概念的なものではなく、客観的な証拠として提示して欲しいのだが」
「赤い糸をたどって、アッシュ様がどこに居ても見つけられます。何なら、今からやって見せます」
「!」
オレアがビックリしてる。信じる気になったかな?本当に実際やってみせてもいいし。コレは嘘じゃないから。どやー。
「…鬱陶しい」
どやどやー。
「…赤、って言った?」
「!そうです!『運命』の赤い糸てす!」
アッシュ様、イイ声。好き。
「…アレかな」
アレ?どれ?アッシュ様、もしや、あっちゃんが見えてる?
「…陛下は、何かご存知なのでしょうか?」
「正確にとらえられたことは無いけどね、たまに視界を赤い何かが横切ることは、あったかな」
「…初耳ですな。一体いつから、そのようなものが」
「生じた時から?」
「封印や呪の可能性をお考えにはならなかったのですか?」
うっ、呪い。否定は出来ない。
「害あるものでは無かったからね。特に影響は無かった」
「…」
オスマン様が、表情で遺憾の意を表してる。生じた時、つまり生まれた時からってのは、
「アッシュ様、アッシュ様。アッシュ様っておいくつ何ですか?」
「んー?数えてないな、百くらい?」
「ひゃっ!?」
どう見ても三十代後半。いってても、四十代前半にしか見えないアッシュ様が?じゃあ、アッシュ様のお嫁さんになるとしたら、
「…結構な年の差婚になっちゃいますねー」
いや、『未練』の赤い糸より、『運命』の赤い糸の方が、響きがいいかなーって。受け入れやすいかなーって。
なんか『未練』だと怨念こもってそうで、拒絶されちゃうかも。私ならする。知らない人にそんなん言われたら、怖い。あっちゃん、ごめん。
「…概念的なものではなく、客観的な証拠として提示して欲しいのだが」
「赤い糸をたどって、アッシュ様がどこに居ても見つけられます。何なら、今からやって見せます」
「!」
オレアがビックリしてる。信じる気になったかな?本当に実際やってみせてもいいし。コレは嘘じゃないから。どやー。
「…鬱陶しい」
どやどやー。
「…赤、って言った?」
「!そうです!『運命』の赤い糸てす!」
アッシュ様、イイ声。好き。
「…アレかな」
アレ?どれ?アッシュ様、もしや、あっちゃんが見えてる?
「…陛下は、何かご存知なのでしょうか?」
「正確にとらえられたことは無いけどね、たまに視界を赤い何かが横切ることは、あったかな」
「…初耳ですな。一体いつから、そのようなものが」
「生じた時から?」
「封印や呪の可能性をお考えにはならなかったのですか?」
うっ、呪い。否定は出来ない。
「害あるものでは無かったからね。特に影響は無かった」
「…」
オスマン様が、表情で遺憾の意を表してる。生じた時、つまり生まれた時からってのは、
「アッシュ様、アッシュ様。アッシュ様っておいくつ何ですか?」
「んー?数えてないな、百くらい?」
「ひゃっ!?」
どう見ても三十代後半。いってても、四十代前半にしか見えないアッシュ様が?じゃあ、アッシュ様のお嫁さんになるとしたら、
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