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第18羽・渡り鳥
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翌日、エミリアは馬車に揺られて、遠い目になっていた。
――――何でこうなるのかしら……。
仕事をして、と一喝したせいか、昨日の昼食後、公務のため呼びにきた侍従にランスは素直に応じて、エミリアから離れた。お陰で聞きそびれた事も多々あったが、自分が尻を叩いた手前止められない。
仕方なくランスの私室で過ごし、三時にはおやつまで貰って、夕方まで過ごした。夕食時には彼も戻って来て一緒に食事を取ったが、終わるとまた仕事に戻っていった。
侍女たちが甲斐甲斐しく世話を焼いてくれて、風呂にも入り、夜になったが彼は帰ってこない。そのまま一人、彼の寝室で眠り、朝目が覚めたらランスが傍にいた。
『王都を離れるから、お前も一緒に来い』
と言われ、寝起きでぼんやりした頭で聞いたエミリアは、眠気眼を擦りながら頷いてしまった。
かくして、彼と一緒に馬車に乗り、大勢の護衛に守られて、見知らぬ地を進んでいる。
馬車に乗るなんて初めての経験だったが、ソファーは上質なもので座り心地が良く、振動も最小限だ。道が良いせいもあるだろう。
王都から続く広い道はただの土に見えたが、馬車の窓からよく見ると、まるで舗装されたように一定である。
ランスに言わせると、それも異世界から入ってきた技術だという。土を原料にしているため、水はけが良く、雨が降れば吸収する。地に近い方がより固められているため雑草は生えにくい。そして、上から命を終えて落ちてきた生物の亡骸は大地と同じように吸収し、土へと還すのだという。
今も見渡す限り広い平野を通っていたが、道の近くまで草花が咲き、遠くの方には森が広がっているのが見えた。王宮の庭も、王都も、そして外も――――この世界は、自然が多い。
「……緑が多いわね」
「ん?」
「王宮は煌びやかだったし、王都の建物も整然として綺麗なのに、木や草花も沢山あったわ。自然を大切にしているのね」
ランスは言われて、窓の外に目をやり、微笑んだ。
「ここには、命を終えた魂が紛れ込んでくる。俺たちは衰弱した魂に力を分け与えて、癒し、導き、護り、魂の渡りを手伝うと言ったな? 元の世界に旅立っていった魂は、新たな生を受けて命を終える。つまり、ここは命の循環を円滑にする場所でもある」
「……命の循環……」
「生も死も、どちらも大事にする。死んだ生物が還る場所を奪うべきではないという考えだな。俺たちだって、いつかは土に還るんだ」
「そう……」
少し開いた窓から入る風は、草の香りを運んでくる。田舎育ちであったせいか、なんだか懐かしさを覚えた。突然連れ出されて困惑気味だったが、見知らぬ人々の多い王宮にずっといるよりも、連れ出してもらえた方がありがたかったのも事実だ。
ランスに礼を言おうかと思ったが。
「……ところで、貴方はさっきからずっと何をしているのかしら」
と、半眼になる。
彼は相変わらずエミリアの隣に座り、今日は彼女の髪弄りに忙しい。エミリアの長い髪を指に絡ませていたかと思えば、今は楽しそうに結い始めた。
「腰を抱くと怒るから、仕方なくだ」
人の髪で遊ばないで欲しいとエミリアは思い、彼の手元に目を向けて、今日もその右手に輝く指輪から目を背けた。
途中で休憩や食事を挟みつつ、昼過ぎに辿り着いたのは、海岸だった。見渡す限り海が広がり、真っ白な砂浜が太陽の光を浴びて輝いている。
丘の上で馬車を止め、少し歩いて高台になっている場所へランスと共に立ったエミリアは、美しい青に目を奪われた。自然を大切にしているというだけあって、打ち寄せる波にゴミ一つない。
潮風を思いっきり吸い込んで、エミリアは大きな息を吐いた。
「なんだか懐かしいわね。私の実家は、海の近くにあったのよ。お父さんは漁師を生業にしていて、お母さんはその手伝いね」
「……そうか。よく獲れたか?」
「えぇ。腕前も良いから、いつも大漁よ。でも、お父さんは漁から帰ると、魚を仕分けしながら、いつも動物に『お裾分けだ』って言ってあげるの。だから、船の周りには野良猫が集まっていたし、船に堂々と止まって催促してくる鳥もいたわね。仲良く揃って止まっている番もいて、とても可愛かった。それに――――」
エミリアも子供の頃、よく両親の手伝いをしていたので、動物に触れあう機会は多かった。海も良く見た。そして、もう一つ見慣れた光景があった。
「――――渡り鳥も、よく見たわ」
「…………」
「時期が来ると、みんな一緒に群れになって飛んで行くの。道しるべも無いのに、真っすぐに迷いもなく。休める場所もない海の上をずっと飛んで行くなんて大変な事なのに、彼らはいつもやって来て、季節が過ぎると去っていくのよ」
渡り鳥はなぜ、慣れ親しんだ生まれ故郷を離れ、遠い異国の地へと飛ぶのだろう。
子どもの頃、エミリアは不思議でしょうがなかった。
移動すればそれだけ外敵に狙われる危険が高いし、体力も奪われる。餌が少なくなるからという理由や、繁殖しやすい気候を求めての事だろうという話を父から聞いて納得したが、それにしても苦労が多いように思った。
ただ、渡り鳥は毎年のようにやって来る。
誰に教えられたわけでもないだろうに、道を誤ること無く進み、帰っていく。
「迷子になったりしないのかしら、と心配になったわ」
実際いるのだろうとも思った。群れから離れてしまった鳥の行く末は―――。
ふと、ランスがずっと黙っている事に気づいたエミリアは、彼を見上げた。いつも自信で満ち溢れ、華やかな彼の瞳は今、酷く寂し気にみえた。
「どうしたの?」
思わず問いかけると、ランスはエミリアに腕を伸ばし、ぎゅっと強く抱きしめた。またか、と抗議しようとしたが。
「少しだけでいい。……こうしていたい」
「え?」
「今は離れないでくれ」
「……分かったわ」
「約束だぞ」
どこか切なげに呟いて、ランスは腕の力を強くした。エミリアは頬が赤らんだが、小さく頷いた。
今、彼の腕を拒んではいけない気がして、そっと彼の広い背に腕を回した。
――――何でこうなるのかしら……。
仕事をして、と一喝したせいか、昨日の昼食後、公務のため呼びにきた侍従にランスは素直に応じて、エミリアから離れた。お陰で聞きそびれた事も多々あったが、自分が尻を叩いた手前止められない。
仕方なくランスの私室で過ごし、三時にはおやつまで貰って、夕方まで過ごした。夕食時には彼も戻って来て一緒に食事を取ったが、終わるとまた仕事に戻っていった。
侍女たちが甲斐甲斐しく世話を焼いてくれて、風呂にも入り、夜になったが彼は帰ってこない。そのまま一人、彼の寝室で眠り、朝目が覚めたらランスが傍にいた。
『王都を離れるから、お前も一緒に来い』
と言われ、寝起きでぼんやりした頭で聞いたエミリアは、眠気眼を擦りながら頷いてしまった。
かくして、彼と一緒に馬車に乗り、大勢の護衛に守られて、見知らぬ地を進んでいる。
馬車に乗るなんて初めての経験だったが、ソファーは上質なもので座り心地が良く、振動も最小限だ。道が良いせいもあるだろう。
王都から続く広い道はただの土に見えたが、馬車の窓からよく見ると、まるで舗装されたように一定である。
ランスに言わせると、それも異世界から入ってきた技術だという。土を原料にしているため、水はけが良く、雨が降れば吸収する。地に近い方がより固められているため雑草は生えにくい。そして、上から命を終えて落ちてきた生物の亡骸は大地と同じように吸収し、土へと還すのだという。
今も見渡す限り広い平野を通っていたが、道の近くまで草花が咲き、遠くの方には森が広がっているのが見えた。王宮の庭も、王都も、そして外も――――この世界は、自然が多い。
「……緑が多いわね」
「ん?」
「王宮は煌びやかだったし、王都の建物も整然として綺麗なのに、木や草花も沢山あったわ。自然を大切にしているのね」
ランスは言われて、窓の外に目をやり、微笑んだ。
「ここには、命を終えた魂が紛れ込んでくる。俺たちは衰弱した魂に力を分け与えて、癒し、導き、護り、魂の渡りを手伝うと言ったな? 元の世界に旅立っていった魂は、新たな生を受けて命を終える。つまり、ここは命の循環を円滑にする場所でもある」
「……命の循環……」
「生も死も、どちらも大事にする。死んだ生物が還る場所を奪うべきではないという考えだな。俺たちだって、いつかは土に還るんだ」
「そう……」
少し開いた窓から入る風は、草の香りを運んでくる。田舎育ちであったせいか、なんだか懐かしさを覚えた。突然連れ出されて困惑気味だったが、見知らぬ人々の多い王宮にずっといるよりも、連れ出してもらえた方がありがたかったのも事実だ。
ランスに礼を言おうかと思ったが。
「……ところで、貴方はさっきからずっと何をしているのかしら」
と、半眼になる。
彼は相変わらずエミリアの隣に座り、今日は彼女の髪弄りに忙しい。エミリアの長い髪を指に絡ませていたかと思えば、今は楽しそうに結い始めた。
「腰を抱くと怒るから、仕方なくだ」
人の髪で遊ばないで欲しいとエミリアは思い、彼の手元に目を向けて、今日もその右手に輝く指輪から目を背けた。
途中で休憩や食事を挟みつつ、昼過ぎに辿り着いたのは、海岸だった。見渡す限り海が広がり、真っ白な砂浜が太陽の光を浴びて輝いている。
丘の上で馬車を止め、少し歩いて高台になっている場所へランスと共に立ったエミリアは、美しい青に目を奪われた。自然を大切にしているというだけあって、打ち寄せる波にゴミ一つない。
潮風を思いっきり吸い込んで、エミリアは大きな息を吐いた。
「なんだか懐かしいわね。私の実家は、海の近くにあったのよ。お父さんは漁師を生業にしていて、お母さんはその手伝いね」
「……そうか。よく獲れたか?」
「えぇ。腕前も良いから、いつも大漁よ。でも、お父さんは漁から帰ると、魚を仕分けしながら、いつも動物に『お裾分けだ』って言ってあげるの。だから、船の周りには野良猫が集まっていたし、船に堂々と止まって催促してくる鳥もいたわね。仲良く揃って止まっている番もいて、とても可愛かった。それに――――」
エミリアも子供の頃、よく両親の手伝いをしていたので、動物に触れあう機会は多かった。海も良く見た。そして、もう一つ見慣れた光景があった。
「――――渡り鳥も、よく見たわ」
「…………」
「時期が来ると、みんな一緒に群れになって飛んで行くの。道しるべも無いのに、真っすぐに迷いもなく。休める場所もない海の上をずっと飛んで行くなんて大変な事なのに、彼らはいつもやって来て、季節が過ぎると去っていくのよ」
渡り鳥はなぜ、慣れ親しんだ生まれ故郷を離れ、遠い異国の地へと飛ぶのだろう。
子どもの頃、エミリアは不思議でしょうがなかった。
移動すればそれだけ外敵に狙われる危険が高いし、体力も奪われる。餌が少なくなるからという理由や、繁殖しやすい気候を求めての事だろうという話を父から聞いて納得したが、それにしても苦労が多いように思った。
ただ、渡り鳥は毎年のようにやって来る。
誰に教えられたわけでもないだろうに、道を誤ること無く進み、帰っていく。
「迷子になったりしないのかしら、と心配になったわ」
実際いるのだろうとも思った。群れから離れてしまった鳥の行く末は―――。
ふと、ランスがずっと黙っている事に気づいたエミリアは、彼を見上げた。いつも自信で満ち溢れ、華やかな彼の瞳は今、酷く寂し気にみえた。
「どうしたの?」
思わず問いかけると、ランスはエミリアに腕を伸ばし、ぎゅっと強く抱きしめた。またか、と抗議しようとしたが。
「少しだけでいい。……こうしていたい」
「え?」
「今は離れないでくれ」
「……分かったわ」
「約束だぞ」
どこか切なげに呟いて、ランスは腕の力を強くした。エミリアは頬が赤らんだが、小さく頷いた。
今、彼の腕を拒んではいけない気がして、そっと彼の広い背に腕を回した。
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