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リアナの今後とフロキル王国
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俺に与えられた部屋で、姉さんに<六剣>所持者である俺の仲間を紹介している。
『ロイド様!ロイド様!!リアナ殿は私が悪魔と言う事を理解されていないのではないですか?聞き逃したのかもしれません。念のためもう一度そのようにご紹介いただけないでしょうか?』
姉さんの態度が全く変わらなかった、いや、むしろテスラムさんを尊敬しているかのような振舞をするので、正しく情報が伝わっているか心配になっているらしい。
姉さんに聞こえないようにスライムを通して問いかけてきた。
『いや、きちんと理解しているように見えるけどな・・・わかったよ。』
『恐れ入ります。』
そんな会話の最中、ヨナはかなり食事を抜いたであろう姉さんの為に食事と飲み物を準備してくれていた。
「姉さん、とりあえずそれをゆっくり食べて改めて聞いてくれ。ここにいるテスラムさんの種族は悪魔だ」
「ありがとうございます。とてもおいしそうですね。私の為に本当にありがとうございます。でもロイド、テスラムさんが悪魔と言う事は、さっき聞いて知っていますよ?」
ホラな。
俺はテスラムさんを見る。彼はフロキル王国での騒動時にも殺気を出さずに、表情にも変化は無かった。
ヘイロンやアルフォナに表情に感情を出すなと指示をしていたくらいだ。
そんなテスラムさんが驚きの表情を見せている。
『テスラムさん!!表情に出てるじゃねーか!大丈夫か??』
『む、確かに珍しい・・・と言うかあの恐ろ・・・爽やかな笑顔以外の表情を見たのは初めてだ。』
ヘイロンとアルフォナも驚きを隠せていない。
だがアルフォナ、恐ろしい笑顔と言おうとしたのは、いくらスライムを通した会話だとしても隠せてないぞ。
「リアナ殿、その・・・私は悪魔なのですが・・・」
「ええ、存じておりますよ?」
なんで何度も同じ事を伝えようとしてくるのだろうか・・・と、疑問の表情を浮かべている姉さん。
「悪魔と言えば、魔王配下の最大戦力であり、人族の敵として認識されていると思いましたが・・・」
「フフフ、そんな事を気にしていたのですか?テスラムさんは私の恩人ではないですか。それに、人族にも色々な人がいるように、悪魔にも色々な悪魔がいるのでしょう?」
「恐れ入りました」
「これからよろしくお願いしますね?テスラムさん」
王族らしい広い懐を見せつけた姉さん。流石だ。
ナユラとも良く気が合いそうだ。
「じゃあ、姉さん、少しゆっくり食事しててよ。ヨナは姉さんを頼んだよ」
「承知しました」
ヨナと姉さんを除き、俺達はテスラムさんの部屋に移動することにした。
これは、フロキル王国の状態を確認するためだ。
俺の部屋で見ると姉さんが気に病むかもしれないし、食事をとることができなくなると思ったからだ。
もちろん、大きな動きがあったら姉さんに聞こえないようにスライムを使ってヨナには情報を流す。
早速テスラムさんの部屋に入る。
一旦俺の部屋を出て別行動をとっていたナユラも、少し遅れてテスラムさんの部屋に入ってきた。
「ロイド様、リアナ様のお部屋もこの階に準備致しますね。お食事が終わりましたら移動して頂いても問題ありませんよ」
「お、助かるよ。ありがとう」
姉さんの住居も決まり、後は体力が完全に戻るのを待つだけだ。
一応スミカが<回復>をかけてくれておいたらしいので、問題はないだろう。
「それではフロキル王国最後の監視を行いましょうか」
「ああ、頼むよテスラムさん」
俺の部屋と同じように、壁に映像が映し出される。
宝物庫周り、第三防壁周辺などのフロキル王国の現状が映し出された。
先ずは宝物庫だ。
ここは普通に扉が開いた状態になっており、Sランク冒険者達三人ともが絶命している。
そして、なぜかギルドマスターも倒れていた。
これをやったのは宝物庫の中にいた豚共、いや、近衛騎士隊長かもしれない。
そして、豚一行は第二防壁の壁の上にまで到着している。
「国王陛下、あの生意気なSランク冒険者達もこの槍を持った私の力があれば何の脅威にもなりませんでしたな。このままこの魔獣共も討伐してご覧に入れます」
「うむ、頼りにしておるぞ近衛騎士隊長よ。そして、魔獣共を一掃した後はロイドの処遇だ。フフフ、まさか宝物庫にあった最上級の武具を渡してくるとは何とも間抜けな奴だ」
「父上、あのような下賤な物には物の価値などわからんのです。私もこの杖があれば、あの冒険者レベルが放ってくる魔法以上の力を出す事など呼吸をするよりも容易いです」
「確かにあの魔法はすごかったぞ。だが、最初の試し打ちがいかれたギルドマスターだったのは少々いただけないがな」
と、こんな感じだ。
「ロイド、お前わざわざ一番いい武器渡してやったのかよ?」
「すまん。そんなつもりはなかったんだが・・・どれも似たり寄ったりで違いが良く分からなくってな。とりあえず種類を揃えて渡したつもりだったんだ」
「ロイド様、ヘイロン殿、問題ございません。あの程度の武具であればあの囲みを突破する事などできません。使用する者があれですから」
「そりゃそうだ、違いねーや。いくら良い武器を持っても扱うやつが豚だからな。ブハハハ。武器持ってブヒブヒ言うだけか」
俺達の感想とは違い、防壁の上にいる豚一行の意識は無駄に高くなっている。
「ではこの私が先陣を切りましょう。皆様、背中は任せましたぞ!!」
魔族から一目散に逃げだした近衛騎士隊長・・・そして自分の槍を一応は王族であったクズ兄に突き刺したあの近衛騎士隊長が先陣を切るんだそうだ。
しかも、セリフは微妙に癪に障るセリフだ。
「こんな連中には背中は任せられんな。騎士道精神に通づる事がない者等に背中を預けるなど・・・」
そんなアルフォナの呟きをよそに、中々の勢いで第三防壁内に突撃していく近衛騎士隊長。そして、後ろに続く豚一行。
「我が神速の槍を食らうが良い!!」
槍の力で体の切れが増している近衛騎士隊長は、全身のバネを使って目の前に群れている魔獣に刺突を放った。
槍は回転している状態で魔獣の群れに突き刺さり、更には<炎>属性があったのか、火炎をまき散らしながら魔獣を蹴散らしている。
「お~、そこそこの武器だったんだな。あれだと魔獣の群れでもチト厳しいんじゃねーか」
「そうかもしれないな。だが魔族もいるし、槍を扱っている本人の体力は、いくら増強されていると言っても元のレベルがたかが知れているから、大した事はできないうちに撤収するんじゃないか?」
「そうなると、魔獣を食料にすることができる状態になってしまうんですよね?」
「スミカの言う通りだな。だが、それでもあの国から出ることはできないはずだ。無駄に生き長らえることになるだけさ」
近衛騎士隊長と豚一行は快進撃を続けている。
あの腹で剣を振るっているのだがら、軌道は制限がかかっている。
真正面の攻撃は突きしかできていないのだ。腹が邪魔して上から下、下から上には上手く剣を振るうことができない。
だが、魔獣程度の知能ではわからないらしく、面白いくらい簡単にやられてしまっている。
しかし魔獣の数は尋常ではない。そして、この群れの中には進化した魔族がいるはずなのだ。
幸か不幸か今の時点であの一行は魔族には遭遇していない。
かなりの魔獣を討伐した一行は、疲れが見え始めた。
「我らの力を十分試すことができましたな。あまり無理をして怪我をする必要もないので、今日のところは一旦引き上げましょう」
近衛騎士隊長の一言に反対する豚はいなかった。
そして、第二防壁の入口に向かい撤退しつつ、道中の魔獣を数匹手に入れているのだ。
確実に食料にするためだ。
魔獣の種類によっては、軟体生物のような魔獣も存在する。
その体液は・・・水分、つまり飲料水として飲むことができる魔獣もいるのだ。
これほどの魔獣の群れに育ったフロキル王国を囲う一団の中には、そんな魔獣も多数存在した。
目ざとく見つけていた近衛騎士隊長が捕獲したのだ。
だが、彼らにこの群れを完全に突破できる力はない。
つかの間の勝利に酔っていれば良い。
『ロイド様!ロイド様!!リアナ殿は私が悪魔と言う事を理解されていないのではないですか?聞き逃したのかもしれません。念のためもう一度そのようにご紹介いただけないでしょうか?』
姉さんの態度が全く変わらなかった、いや、むしろテスラムさんを尊敬しているかのような振舞をするので、正しく情報が伝わっているか心配になっているらしい。
姉さんに聞こえないようにスライムを通して問いかけてきた。
『いや、きちんと理解しているように見えるけどな・・・わかったよ。』
『恐れ入ります。』
そんな会話の最中、ヨナはかなり食事を抜いたであろう姉さんの為に食事と飲み物を準備してくれていた。
「姉さん、とりあえずそれをゆっくり食べて改めて聞いてくれ。ここにいるテスラムさんの種族は悪魔だ」
「ありがとうございます。とてもおいしそうですね。私の為に本当にありがとうございます。でもロイド、テスラムさんが悪魔と言う事は、さっき聞いて知っていますよ?」
ホラな。
俺はテスラムさんを見る。彼はフロキル王国での騒動時にも殺気を出さずに、表情にも変化は無かった。
ヘイロンやアルフォナに表情に感情を出すなと指示をしていたくらいだ。
そんなテスラムさんが驚きの表情を見せている。
『テスラムさん!!表情に出てるじゃねーか!大丈夫か??』
『む、確かに珍しい・・・と言うかあの恐ろ・・・爽やかな笑顔以外の表情を見たのは初めてだ。』
ヘイロンとアルフォナも驚きを隠せていない。
だがアルフォナ、恐ろしい笑顔と言おうとしたのは、いくらスライムを通した会話だとしても隠せてないぞ。
「リアナ殿、その・・・私は悪魔なのですが・・・」
「ええ、存じておりますよ?」
なんで何度も同じ事を伝えようとしてくるのだろうか・・・と、疑問の表情を浮かべている姉さん。
「悪魔と言えば、魔王配下の最大戦力であり、人族の敵として認識されていると思いましたが・・・」
「フフフ、そんな事を気にしていたのですか?テスラムさんは私の恩人ではないですか。それに、人族にも色々な人がいるように、悪魔にも色々な悪魔がいるのでしょう?」
「恐れ入りました」
「これからよろしくお願いしますね?テスラムさん」
王族らしい広い懐を見せつけた姉さん。流石だ。
ナユラとも良く気が合いそうだ。
「じゃあ、姉さん、少しゆっくり食事しててよ。ヨナは姉さんを頼んだよ」
「承知しました」
ヨナと姉さんを除き、俺達はテスラムさんの部屋に移動することにした。
これは、フロキル王国の状態を確認するためだ。
俺の部屋で見ると姉さんが気に病むかもしれないし、食事をとることができなくなると思ったからだ。
もちろん、大きな動きがあったら姉さんに聞こえないようにスライムを使ってヨナには情報を流す。
早速テスラムさんの部屋に入る。
一旦俺の部屋を出て別行動をとっていたナユラも、少し遅れてテスラムさんの部屋に入ってきた。
「ロイド様、リアナ様のお部屋もこの階に準備致しますね。お食事が終わりましたら移動して頂いても問題ありませんよ」
「お、助かるよ。ありがとう」
姉さんの住居も決まり、後は体力が完全に戻るのを待つだけだ。
一応スミカが<回復>をかけてくれておいたらしいので、問題はないだろう。
「それではフロキル王国最後の監視を行いましょうか」
「ああ、頼むよテスラムさん」
俺の部屋と同じように、壁に映像が映し出される。
宝物庫周り、第三防壁周辺などのフロキル王国の現状が映し出された。
先ずは宝物庫だ。
ここは普通に扉が開いた状態になっており、Sランク冒険者達三人ともが絶命している。
そして、なぜかギルドマスターも倒れていた。
これをやったのは宝物庫の中にいた豚共、いや、近衛騎士隊長かもしれない。
そして、豚一行は第二防壁の壁の上にまで到着している。
「国王陛下、あの生意気なSランク冒険者達もこの槍を持った私の力があれば何の脅威にもなりませんでしたな。このままこの魔獣共も討伐してご覧に入れます」
「うむ、頼りにしておるぞ近衛騎士隊長よ。そして、魔獣共を一掃した後はロイドの処遇だ。フフフ、まさか宝物庫にあった最上級の武具を渡してくるとは何とも間抜けな奴だ」
「父上、あのような下賤な物には物の価値などわからんのです。私もこの杖があれば、あの冒険者レベルが放ってくる魔法以上の力を出す事など呼吸をするよりも容易いです」
「確かにあの魔法はすごかったぞ。だが、最初の試し打ちがいかれたギルドマスターだったのは少々いただけないがな」
と、こんな感じだ。
「ロイド、お前わざわざ一番いい武器渡してやったのかよ?」
「すまん。そんなつもりはなかったんだが・・・どれも似たり寄ったりで違いが良く分からなくってな。とりあえず種類を揃えて渡したつもりだったんだ」
「ロイド様、ヘイロン殿、問題ございません。あの程度の武具であればあの囲みを突破する事などできません。使用する者があれですから」
「そりゃそうだ、違いねーや。いくら良い武器を持っても扱うやつが豚だからな。ブハハハ。武器持ってブヒブヒ言うだけか」
俺達の感想とは違い、防壁の上にいる豚一行の意識は無駄に高くなっている。
「ではこの私が先陣を切りましょう。皆様、背中は任せましたぞ!!」
魔族から一目散に逃げだした近衛騎士隊長・・・そして自分の槍を一応は王族であったクズ兄に突き刺したあの近衛騎士隊長が先陣を切るんだそうだ。
しかも、セリフは微妙に癪に障るセリフだ。
「こんな連中には背中は任せられんな。騎士道精神に通づる事がない者等に背中を預けるなど・・・」
そんなアルフォナの呟きをよそに、中々の勢いで第三防壁内に突撃していく近衛騎士隊長。そして、後ろに続く豚一行。
「我が神速の槍を食らうが良い!!」
槍の力で体の切れが増している近衛騎士隊長は、全身のバネを使って目の前に群れている魔獣に刺突を放った。
槍は回転している状態で魔獣の群れに突き刺さり、更には<炎>属性があったのか、火炎をまき散らしながら魔獣を蹴散らしている。
「お~、そこそこの武器だったんだな。あれだと魔獣の群れでもチト厳しいんじゃねーか」
「そうかもしれないな。だが魔族もいるし、槍を扱っている本人の体力は、いくら増強されていると言っても元のレベルがたかが知れているから、大した事はできないうちに撤収するんじゃないか?」
「そうなると、魔獣を食料にすることができる状態になってしまうんですよね?」
「スミカの言う通りだな。だが、それでもあの国から出ることはできないはずだ。無駄に生き長らえることになるだけさ」
近衛騎士隊長と豚一行は快進撃を続けている。
あの腹で剣を振るっているのだがら、軌道は制限がかかっている。
真正面の攻撃は突きしかできていないのだ。腹が邪魔して上から下、下から上には上手く剣を振るうことができない。
だが、魔獣程度の知能ではわからないらしく、面白いくらい簡単にやられてしまっている。
しかし魔獣の数は尋常ではない。そして、この群れの中には進化した魔族がいるはずなのだ。
幸か不幸か今の時点であの一行は魔族には遭遇していない。
かなりの魔獣を討伐した一行は、疲れが見え始めた。
「我らの力を十分試すことができましたな。あまり無理をして怪我をする必要もないので、今日のところは一旦引き上げましょう」
近衛騎士隊長の一言に反対する豚はいなかった。
そして、第二防壁の入口に向かい撤退しつつ、道中の魔獣を数匹手に入れているのだ。
確実に食料にするためだ。
魔獣の種類によっては、軟体生物のような魔獣も存在する。
その体液は・・・水分、つまり飲料水として飲むことができる魔獣もいるのだ。
これほどの魔獣の群れに育ったフロキル王国を囲う一団の中には、そんな魔獣も多数存在した。
目ざとく見つけていた近衛騎士隊長が捕獲したのだ。
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