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ゾルドン王子の欲望
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ここは、フロキル王国王城内の謁見の間。
「ゾルドン、面を上げよ」
「はっ!」
そう言って、神妙な顔をして顔を上げるゾルドン王子。
「お前は今のフロキル王国の状態を理解しているか?」
「はい、もちろん理解しております。クズ共が第四防壁からいなくなった件とお見受けします」
「その通りだ。あのクズ共がどうなろうと知った事ではないが、第三防壁内部の商人の行動に制限が出ている。クズ共が素材を入手してこなくなった以上、商人に全てがかかっているのだ。商人が行動しやすいように防壁外をウロチョロしている魔獣どもを一掃しろ。そして、他国までの商人の護衛についてもお前の騎士を使ってでも対応しろ。わかったな」
「承知いたしました」
通常、王族個人所属の騎士を第三者のために使用することなどありえないが、フロキル王国の王はある程度事態を把握できており、商人の動きが完全になくなると、国家崩壊の危機に直面すると理解しているのだ。
その為に、特例としてこのような指示を出すことになった。
しかし、所詮はクズを輩出するような国王。そしてその国王に従順で、プライドだけは無駄に高いが、鍛錬などは一切しない近衛騎士達。
更には、自らの地位を安泰にする事のみに奔走する宰相を始めとした役人たち。
本当の危機を理解していれば、国王自らの近衛騎士すらも出撃させて、全員で事に当たるべきだったのだが、その様なことがわかるわけもない。
実は、魔王城の配下には序列があるのは知っての通りで、階位と言われる序列以外にも、悪魔の下に魔族、魔族の下に魔獣が存在している。
今のフロキル王国周辺は魔獣が増え続けている状態になっているのだが、その環境が続くと、その集団の中で進化して魔族になってしまう者も出てくる。
あまりに魔獣の密集度が高いと進化してしまう可能性があるのだ。
もちろん進化の要因は他にもあり、危機的な状況で急に進化する者もいたりするが、広く一般的に知られている進化の一因は密集度になる。
つまり、今までは冒険者により魔獣を適度に討伐する事で、上位存在への進化を防いでいたのだ。
高ランクダンジョン内部に魔族が多いのは、容易に内部の魔獣を討伐できない為で、進化しやすい環境にあるからと言われている。
さすがに悪魔は召喚か交配でのみ存在し得る者なので、下位集団から発生することは無いのだが・・・
そんな基礎的なことも知らないフロキル王国の上層部は、ゾルドン王子の騎士だけで、王国防壁外部に増え続けている魔獣の討伐ができると思っている。
確かに今の状態であれば騎士の練度が高ければ問題ないのだが、ゾルドン王子は国王の命にもかかわらず、討伐よりも<光剣>抜剣を優先した。
ゾルドン王子としては、<光剣>を抜いてさえしまえば全てを簡単に片づけることができると思っている。更には、自分以外が<光剣>を抜いてしまう事を何よりも恐れているのだ。
実際に抜剣できてしまえば、王国周辺の魔獣など取るに足らない存在になるのはその通りなのが、その願いはかなうことは無い。
こうして、ゾルドン王子は近衛騎士を引き連れて<光剣>の洞窟に向かう。
道中の魔獣は、低レベルの魔獣ばかりであったのが幸いし、練度の低い騎士でも対処することができた。
この場で、<光剣>の洞窟の道中以外の魔獣も討伐しておけば、大惨事は免れたのだが・・・そんなことは知る由もない。
<光剣>の洞窟に到着したゾルドン王子一行は、王子の権限を最大限に使ってその場にいる者達を追い出した。
もちろん他国の面々には王子の権限など関係ないのだが、近衛騎士たちが強制的に追い出したのだ。
そしていつもの通り抜剣を試みるが、近衛騎士を含めて誰一人として<光剣>の周りにある防壁を超えることすらできない状況が続く。
そうこうしているうちにも、フロキル王国と<六剣>の洞窟の間には魔獣が増え続け、最早無事の帰還は不可能な程になっているとは洞窟内部にいるゾルドン王子には知る由もない。
魔獣は、ある一定数を超えてしまうと爆発的に増加する場合がる。
今回は、そのケースに当てはまってしまったようなのだ。
今現時点で、他国の面々が討伐している魔獣がいる。
魔獣と魔族は、この世界で存在数が決定しているので、討伐されてもどこかで再度顕現する。レベルとしては低いレベルで顕現する場合が殆どらしいが。
顕現のタイミングにはズレがあると言われているので、常に一定数が存在し続けるわけではない。そう言う意味では、存在できる最大数が決まっていると言った方が正しいかもしれない。
そして、存在を消されて再度顕現するのを待っていた魔獣の元となる物は、魔獣が集まっている所に顕現しやすい。
それは、再び存在を抹消させられる危機対策なのだろう。
その現象が、フロキル王国の魔獣の集まりに起きている。
だが、悪魔に連なる者達は無意識化で<六剣>を恐れる。
つまり、<光剣>の洞窟内部には魔獣程度では侵入することができないので、内部にいる面々は外の異常を把握できない。
そんな中、長期戦を覚悟しているゾルドン王子は一旦休憩をとるために食事を口にする。
「やはり一筋縄ではいかないか。だが、俺は栄えある魔族討伐者だ。必ず今回俺を認めさせてやるぞ<光剣>!」
彼の中では、完全に自分が魔族討伐をしたことになっている。
この場にいる近衛騎士達も、一切疑うことは無い。
近衛騎士隊長は、魔族襲来の際にゾルドン王子と共に出撃したが、真っ先に逃げ出したために、ユリナスによる討伐であった事を目撃していないのだ。
本当は少々怪しいと思っているのだが、自分の身分が大事な近衛騎士隊長はその素振りを一切見せることなく、ゾルドン王子を持ち上げている。
王子が休憩中も、近衛騎士たちが交代で防壁の破壊に勤しんでいると共に、防壁ギリギリの位置に穴を掘っている。
防壁が地中までカバーしていない事を期待して、潜り込もうとしているのだ。
こういった無駄な努力に対しては非常に高い練度を見せる近衛騎士達だったが、当然地中にも防壁は存在しており目論見通りにはいかなかった。
つまり、残された方法は防壁の破壊だけになる。
その情報をリアルタイムで得ているロイド一行。
「ハハハ、ナユラ、お前の<光剣>を手に入れようと必死だぞ。あの王子と近衛。それにロイド、このままいくと完全にフロキル王国は孤立する。防壁外部を魔獣に囲われるだろうな。そして、その行き着く先は餓死か、魔獣の群れからの上位存在誕生による蹂躙かだ」
「そうだろうな。だが、王族を蹂躙するのだけは俺がやる」
「いえ、ロイド様。そこは我らと仰っていただきたい。不詳このテスラム。全力をもって主であるロイド様の期待に応えて見せましょう」
「騎士道精神を持ってこのアルフォナも期待に応えて見せよう」
テスラム、アルフォナ、ヘイロンを始め、<六剣>所持者が同意する。
「だが、まずはあの王子の屈辱の顔を見てからだな。そして、その後少々現状を説明してやろう。更に絶望する顔が見られるかもしれないな」
状況は完全にロイド一行の味方になっている。
「よし、じゃあ前祝だ。ナユラ!キルハ王子じゃなかった。キルハ国王と一緒にあのうまい飯食わせてくれよ?」
「そうですね。私も<光剣>を抜くことができた事を報告したいですし。行きましょうか。ロイド様もよろしいですか?」
「ヘイロンがすまんな。だが、助かる。よろしく頼むよ」
ピクニック気分で国王と食事をする等考えられないのだが、この一行は別格だ。
こうして、夕方の行動の前祝?として、豪華な昼食を王城でとり、そのままなぜか王城内部で寛いだ一行は、いよいよ<光剣>の洞窟に向かうことにした。
「ゾルドン、面を上げよ」
「はっ!」
そう言って、神妙な顔をして顔を上げるゾルドン王子。
「お前は今のフロキル王国の状態を理解しているか?」
「はい、もちろん理解しております。クズ共が第四防壁からいなくなった件とお見受けします」
「その通りだ。あのクズ共がどうなろうと知った事ではないが、第三防壁内部の商人の行動に制限が出ている。クズ共が素材を入手してこなくなった以上、商人に全てがかかっているのだ。商人が行動しやすいように防壁外をウロチョロしている魔獣どもを一掃しろ。そして、他国までの商人の護衛についてもお前の騎士を使ってでも対応しろ。わかったな」
「承知いたしました」
通常、王族個人所属の騎士を第三者のために使用することなどありえないが、フロキル王国の王はある程度事態を把握できており、商人の動きが完全になくなると、国家崩壊の危機に直面すると理解しているのだ。
その為に、特例としてこのような指示を出すことになった。
しかし、所詮はクズを輩出するような国王。そしてその国王に従順で、プライドだけは無駄に高いが、鍛錬などは一切しない近衛騎士達。
更には、自らの地位を安泰にする事のみに奔走する宰相を始めとした役人たち。
本当の危機を理解していれば、国王自らの近衛騎士すらも出撃させて、全員で事に当たるべきだったのだが、その様なことがわかるわけもない。
実は、魔王城の配下には序列があるのは知っての通りで、階位と言われる序列以外にも、悪魔の下に魔族、魔族の下に魔獣が存在している。
今のフロキル王国周辺は魔獣が増え続けている状態になっているのだが、その環境が続くと、その集団の中で進化して魔族になってしまう者も出てくる。
あまりに魔獣の密集度が高いと進化してしまう可能性があるのだ。
もちろん進化の要因は他にもあり、危機的な状況で急に進化する者もいたりするが、広く一般的に知られている進化の一因は密集度になる。
つまり、今までは冒険者により魔獣を適度に討伐する事で、上位存在への進化を防いでいたのだ。
高ランクダンジョン内部に魔族が多いのは、容易に内部の魔獣を討伐できない為で、進化しやすい環境にあるからと言われている。
さすがに悪魔は召喚か交配でのみ存在し得る者なので、下位集団から発生することは無いのだが・・・
そんな基礎的なことも知らないフロキル王国の上層部は、ゾルドン王子の騎士だけで、王国防壁外部に増え続けている魔獣の討伐ができると思っている。
確かに今の状態であれば騎士の練度が高ければ問題ないのだが、ゾルドン王子は国王の命にもかかわらず、討伐よりも<光剣>抜剣を優先した。
ゾルドン王子としては、<光剣>を抜いてさえしまえば全てを簡単に片づけることができると思っている。更には、自分以外が<光剣>を抜いてしまう事を何よりも恐れているのだ。
実際に抜剣できてしまえば、王国周辺の魔獣など取るに足らない存在になるのはその通りなのが、その願いはかなうことは無い。
こうして、ゾルドン王子は近衛騎士を引き連れて<光剣>の洞窟に向かう。
道中の魔獣は、低レベルの魔獣ばかりであったのが幸いし、練度の低い騎士でも対処することができた。
この場で、<光剣>の洞窟の道中以外の魔獣も討伐しておけば、大惨事は免れたのだが・・・そんなことは知る由もない。
<光剣>の洞窟に到着したゾルドン王子一行は、王子の権限を最大限に使ってその場にいる者達を追い出した。
もちろん他国の面々には王子の権限など関係ないのだが、近衛騎士たちが強制的に追い出したのだ。
そしていつもの通り抜剣を試みるが、近衛騎士を含めて誰一人として<光剣>の周りにある防壁を超えることすらできない状況が続く。
そうこうしているうちにも、フロキル王国と<六剣>の洞窟の間には魔獣が増え続け、最早無事の帰還は不可能な程になっているとは洞窟内部にいるゾルドン王子には知る由もない。
魔獣は、ある一定数を超えてしまうと爆発的に増加する場合がる。
今回は、そのケースに当てはまってしまったようなのだ。
今現時点で、他国の面々が討伐している魔獣がいる。
魔獣と魔族は、この世界で存在数が決定しているので、討伐されてもどこかで再度顕現する。レベルとしては低いレベルで顕現する場合が殆どらしいが。
顕現のタイミングにはズレがあると言われているので、常に一定数が存在し続けるわけではない。そう言う意味では、存在できる最大数が決まっていると言った方が正しいかもしれない。
そして、存在を消されて再度顕現するのを待っていた魔獣の元となる物は、魔獣が集まっている所に顕現しやすい。
それは、再び存在を抹消させられる危機対策なのだろう。
その現象が、フロキル王国の魔獣の集まりに起きている。
だが、悪魔に連なる者達は無意識化で<六剣>を恐れる。
つまり、<光剣>の洞窟内部には魔獣程度では侵入することができないので、内部にいる面々は外の異常を把握できない。
そんな中、長期戦を覚悟しているゾルドン王子は一旦休憩をとるために食事を口にする。
「やはり一筋縄ではいかないか。だが、俺は栄えある魔族討伐者だ。必ず今回俺を認めさせてやるぞ<光剣>!」
彼の中では、完全に自分が魔族討伐をしたことになっている。
この場にいる近衛騎士達も、一切疑うことは無い。
近衛騎士隊長は、魔族襲来の際にゾルドン王子と共に出撃したが、真っ先に逃げ出したために、ユリナスによる討伐であった事を目撃していないのだ。
本当は少々怪しいと思っているのだが、自分の身分が大事な近衛騎士隊長はその素振りを一切見せることなく、ゾルドン王子を持ち上げている。
王子が休憩中も、近衛騎士たちが交代で防壁の破壊に勤しんでいると共に、防壁ギリギリの位置に穴を掘っている。
防壁が地中までカバーしていない事を期待して、潜り込もうとしているのだ。
こういった無駄な努力に対しては非常に高い練度を見せる近衛騎士達だったが、当然地中にも防壁は存在しており目論見通りにはいかなかった。
つまり、残された方法は防壁の破壊だけになる。
その情報をリアルタイムで得ているロイド一行。
「ハハハ、ナユラ、お前の<光剣>を手に入れようと必死だぞ。あの王子と近衛。それにロイド、このままいくと完全にフロキル王国は孤立する。防壁外部を魔獣に囲われるだろうな。そして、その行き着く先は餓死か、魔獣の群れからの上位存在誕生による蹂躙かだ」
「そうだろうな。だが、王族を蹂躙するのだけは俺がやる」
「いえ、ロイド様。そこは我らと仰っていただきたい。不詳このテスラム。全力をもって主であるロイド様の期待に応えて見せましょう」
「騎士道精神を持ってこのアルフォナも期待に応えて見せよう」
テスラム、アルフォナ、ヘイロンを始め、<六剣>所持者が同意する。
「だが、まずはあの王子の屈辱の顔を見てからだな。そして、その後少々現状を説明してやろう。更に絶望する顔が見られるかもしれないな」
状況は完全にロイド一行の味方になっている。
「よし、じゃあ前祝だ。ナユラ!キルハ王子じゃなかった。キルハ国王と一緒にあのうまい飯食わせてくれよ?」
「そうですね。私も<光剣>を抜くことができた事を報告したいですし。行きましょうか。ロイド様もよろしいですか?」
「ヘイロンがすまんな。だが、助かる。よろしく頼むよ」
ピクニック気分で国王と食事をする等考えられないのだが、この一行は別格だ。
こうして、夕方の行動の前祝?として、豪華な昼食を王城でとり、そのままなぜか王城内部で寛いだ一行は、いよいよ<光剣>の洞窟に向かうことにした。
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