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177話

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 魔族領全土に支店を出すことが確定して、僕のためにさらに増えてくれたスライムたち。

 スライムの成長は著しく早くて、どんどん大きくなって、すぐに【ぽよんぽよんリラックス】の一員になってくれた。

 研修が終わった子たちは僕と共に、それぞれの街に向かい、支店の準備を行う。

 ベン街は既にあったが、他の街の支店は初めてだったので、それぞれの支店の確認や配置、各街のご近所さんに挨拶したり、魔族の貴族たちにも挨拶をした。

 入れない街以外は全て支店の建設が終わり、時々帝国や神聖国、王国の支店にも顔を出して、その国の方々との交流も進めた。

 そんな慌ただしい時間を過ごして、気が付けば一か月が経過していた。



 ◆



 ぽよんぽよんと跳ねる音で目が覚める。

 異世界に来てから毎日快眠だったけど、さすがに今日だけは少しだけ寝不足だ。

 外に出ると、僕以上にスライムたちが興奮していた。

「みんな、おはよう~」

 一斉に僕に飛んで来て、スライムまみれになる。

 一匹一匹撫でてあげる。

「心配してくれてありがとうね。でも大丈夫。フウちゃんもいるし、猫ちゃんもいるから」

 猫ちゃんというのは、エレナちゃんの猫スライムだ。

 ゆっくりと朝食を準備してコテツを一緒に食べる。

 皿洗いを終えて家の外に出ると、丁度遠くからエレナちゃんが勢いよく走ってくる。

「ワタルッ~!」

「エレナちゃん。おはよう~」

「おっは~よ!」

 そのまま飛んで僕に抱きつくエレナちゃん。

 まだ少し恥ずかしいけど、ちょっと慣れてきた……かな? でもまた顔が熱くなる。

 エレナちゃんと一緒に道を歩いて向かうのは――――シェーン街の外に設営されているテントだ。

 そこには大勢の魔族の軍隊が止まっており、前回勇者との戦いで集まった魔族たちだ。

 戦争をするためではなく、僕達の意思を伝えるために集まってもらった。

 その中に少し緊張したエヴァさんが見えた。

「エヴァさん~!」

「ワタルくん。エレナちゃん。いらっしゃい」

「エヴァお姉ちゃん~顔が怖いよ?」

「言わないで! 気にしてるんだから……」

 やっぱり緊張していたんだ。

 それもそうだよね……魔族と人族の最後・・の話し合いだから。

 もし交渉が決裂した場合、フェアラート王国と…………戦うことになるかも知れないから。

 エヴァさんと共に大きなテントの中に入った。

 そこには魔族の将軍四人と、鬼さんが静かに待っていた。

「今日のことはずっと話し合ってきたからいまさらだけど、再度作戦を伝えるわ。今日はフェアラート王国以外に人族は誰も参加せず、フェアラート王国との話し合いのため、強硬手段に出るわ。真っすぐフェアラート王国の王都に向かい、王と話し合いを進める。決してこちらから先に手は出さないし、攻撃された場合も防戦一方とするわ」

 将軍たちの目が鋭く光る。

 この決定に不服そうに見える。

「説得は基本的にワタルくんに全て任せるわ。これは、ワタルくんが人族であること。コテツ殿が聖剣を使える勇者であること。そして、この中で誰よりも強いこと」

 あはは……僕より鬼さんの方が強いと思うけど、鬼さんもエヴァさんもそう言ってくれる。

 僕も随分とレベルが上がって、以前よりも格段に強くなってる。

「では、最後まで気を抜かず、魔族の未来のために頑張るわよ!」

「「「「はっ!」」」」

 こうして、僕達と勇者との最終決戦が始まった。



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 《ステータス》

 名前 : ワタル
 種族 : 人族
 年齢 : 8歳
 加護 : 大地の女神の加護
 加護 : チュートリアル

 レベル : 180

 HP体力 : 3590
 MP魔力 : 3590
 STR : 1791+1800
 VIT生命 : 1791+1800
 DEX器用 : 1791+1800
 AGI俊敏 : 1791+1800
 INT知力 : 1791+1800
 RES精神 : 1791+1800


 《スキル》

 【専属武器防具召喚】叢雲ムラクモ、エクスカリバー
 【成長率(チュートリアル)】
 【経験値軽減特大】
 【全ステータスアップ(レベル比)】全ステータス1300
 【ペナルティー軽減(レベル比)】全スキル99%減
 【拠点帰還】シェーン街の屋敷
 【レーダー】
 【魔物会話】白狐族
 【初級テイム】スライム族
 【ペット召喚】コテツ
 【ゴッドハンド】なでなでの手、慈悲の手
 【聖地】

 《従魔》

 水スライム×2100
 青スライム×550
 緑スライム×250
 天使スライム×2
 猫スライム×1
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