君と白玉フラッペを

吉岡ミホ

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白玉フラッペを作ろう!

白玉フラッペを作ろう!①

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「なるほど……白玉団子か…」

「まあ、地味かもしれないけどな」

自信満々言ったわけではない。しかも、商品になるものなのかもわからない。
しかし、雅の反応は違った。

「いいわね。それ、いけると思う」

「そ、そうか?」

「うん。
皆んな、ちょっと聞いて!」

俺達が話をしている間
「スイーツよ!」「やっぱり焼きそばだー!」と言い合っていたヤツらが一斉に注目した。

「聖のアイデアなんだけど、白玉団子を皆んなで作ろうと思うの」

「白玉団子?」

「割と簡単に作れるし、皆んなで作ったら、たしかに楽しいと思う。
それを使って、白玉フラッペを作るのはどうかな?」

「白玉フラッペ! それいい!」

女子はほぼ全員が大賛成だ。
しかし男子の反応は微妙……というか、白玉フラッペの想像がつかないのだろう。

すると雅が黒板に白玉フラッペの完成予想図を描き出した。どうやらカップにかき氷と白玉団子を載せ、上から生クリームをかけるらしい。
なるほど、これは見栄えがいい。今までの模擬店でも見たことがないものだ。

男子も俄然やる気になったみたいだ。

「生クリームはHASEGAWAで用意するわ。
うち、文化祭のスポンサーなのよ。
一応、提供:HASEGAWAって書かせてもらうけど。
そうすれば、生クリーム代は予算から外せるから、その分可愛い容器が買えると思う」

雅は老舗洋菓子店HASEGAWAの長女だ。
生クリームはたしかに、雅に任せるのが一番確かだろう。
しかしちゃっかり……いや、しっかりしてるな……。

こうして、俺達のクラスの出し物は決まった。



放課後、中高合同の文化祭執行委員会に模擬店の出店内容を提出するため、雅と2人教室に居残って書類を作成していた。

「それにしても、白玉団子なんてよく思いついたわね」
「ああ、それはさ……」

そこで俺は、先週末の愛のことを話して聞かせた。
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