不遇弓使いの英雄譚ー無敵スキル『絶対反転』を得て救世主となる

フィオの恋日記

※フィオの恋日記⑥ フィオ視点

◯日◯日、晴れ。

寝袋の中で、ふと目覚める。
いつの間にか寝てしまった。
日記を書かないと……。

みんな寝てるみたい。そーっと。

寝袋を出て、祭壇のそばにある蝋燭の灯りを頼りに書いてる。

少し、寒いな……。

今日のアーチロビンも、格好よかった。
次から次に問題が起きても、必ず打つ手を提案してくれる。

見習わなくちゃ。

今度は二人だけで、日の本へと行くのだから、気を引き締めないと。

もちろん、フェイルノも一緒。

神龍酒のことを教えてくれた、吟遊詩人に感謝しなきゃね。

そういえば、アーチロビン、私が吟遊詩人に見惚れるのを嫌がってた。

儚げで素敵な人だったから、思わず目がいっただけなのに。

もしかして、やきもち？

まさか、ね。
でも、そうだとしたら嬉しい。
好きな人にしか、焼かないでしょ？

私ばっかりやきもち焼くの、ずるいもの。

でも、安心してね、アーチロビン。
私には、あなただけだから。

胸の中は、あなたでいっぱい。他の人なんて、入らないもの。

ふぁ……眠い。
寒いし、早く寝袋に戻ろう。
あれ……私の寝袋、どこだったっけ。

ティトの隣だから……あ、ここね。

わあ、この寝袋あったかい。
フェイルノを潰さないように、そっと入らないと。

アーチロビン……アーチロビン。一緒に寝たいな。

あなたの隣で、目覚めたい。
なんてね……今日はここまで。
もう……本当に眠い……おやすみなさい。