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九章
魔王城崩壊
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魔王ダーデュラが消滅して、城を構成していた魔物たちも目覚めたのだろう。
ガラガラと崩れる音が、そこかしこからする。
崩壊が始まったんだ。
元々この城は低クラスの魔物たちが、魔王のために寄り集まって変身し、城を構築していたに過ぎない。
目覚めれば、散り散りになって逃げ去るはずだ。
「主人を失って、酔いまで醒めよったか! ええい! 酒精の効能も、魔王消滅と共に消えたようじゃ!」
魔道士ティトが、揺れる城を見回しながら悔しそうに舌打ちした。
翼の靴を履いて、みんな浮遊能力があるとはいえ、早く脱出しないと、崩壊に巻き込まれるだろう。
逃げ去る魔物は恐慌状態だ。
下手に巻き込まれると危険だ。
「急いで脱出だ! タインシュタ・フラン! みんなをケルヴィン殿下の飛空挺に転送してくれ!!」
俺が叫ぶと、タインシュタ・フランはネプォンを指差した。
「定員オーバーだ。こいつが増えたせいで、一度に運べない」
「なら、俺が残る!!」
俺はみんなをタインシュタ・フランの近くに集めた。
「いや……いや! アーチロビン!!」
フィオが手を伸ばしてくるのを、俺はゆっくり遠ざけ、イルハートの入った結界の鏡を彼女に握らせた。
「先に行け! 後から行く! 必ず!! じっちゃんを頼む!!」
「アーチロビン!」
「待てい! 小さくすれば問題なかろう!?」
聖騎士ギルバートと、魔道士ティトが、タインシュタ・フランの方を見た。
「無理だ。ここは魔王の城の最深部。国境を越えるのとはわけが違う。時間がない。飛ぶぞ」
「すぐに、彼を連れに戻りますよね!? タインシュタ・フラン!」
フィオが念を押すように言うと、彼は首を横に振った。
……だろうな。
俺を見て、タインシュタ・フランは薄く微笑んで言い放つ。
「最初に降り立ったあの場所に、転送の魔法陣の効能を残してきた。英雄なら、天運の加護で辿り着けるはずだ」
天運の加護。
上手い言い訳だ。
早い話、『自分で何とかしろ』てことだ。
『リスクは分かっていたはず。あとは自己責任』
彼の目はそう言ってる。
魔王が去り、全てが終わった今、この人は興味の対象をなくした。
戦いの記録も十分で、目的も果たしている。
もう、命懸けでここに戻る理由がない。
俺たちの生死は、どうでもいいからだ。
「あんな端まで、戻れと言うの!?」
フィオが、彼に食ってかかろうとする。
よせ、フィオ。
ヘソを曲げれば、彼は自分一人で飛び去ってしまうだろう。
こういう変人は、自分だけに軸があるので、共感力が低い傾向にある。
頭で理解はできても、自分の得にならないことで、行動を変えることはまずないと思っていい。
俺は素早くフィオを振り向かせると、キスで口を塞いだ。
彼女の力が抜けて、大人しくなる。
「無事でいてくれ、俺なら大丈夫」
俺はゆっくり彼女から離れると、タインシュタ・フランを見る。
彼は軽く頷くと、転送の秘術でみんなと一緒に消えていった。
フィオが泣きながら、俺の方を見て叫ぶ。
「必ず、戻ってきて!! アーチロビン!! 私……呼ぶから。あなたを呼び続けるから!!」
「フィオ……!」
シュン!
みんなが、細い光になって消えていった。
よかった……少なくともみんなは助かる。
ガタガタ! ガタン!!
立っていられないほどの衝撃が、伝わってきた。外に出ないと。
「アーチロビン、ミンナ、イッチャッタネ」
懐に固まっていたオウムのフェイルノが、モゾモゾと動いて俺を見上げた。
魔王が消滅して、時間停止の影響もなくなったからな。
「ああ。お前も預けておけばよかった」
「イヤ。アイボウハ、イッショ」
「……そうだ。そうだな、お前は大事な相棒だ」
俺はフェイルノの頭を指先で撫でると、崩壊していく城の中を疾走した。
足を瓦礫にとられそうになりながら、出口を目指す。
バキバキ!!
ザザー!!
魔族たちが、一斉に元の姿に戻ってそこかしこから逃げ惑っていく。
途中でぶつかり、もみくちゃにされながらも、とにかく走った。
俺だから耐えられる。
フィオたちであれば、すり潰されていたかもしれない。
「離せ! 離せよ! 馬鹿野郎!!」
ふと、暗黒騎士ヴォルディバの声が聞こえる。
奴は瀕死のまま、数体の魔物に挟まれて飛び去るところだった。
「ヴォルディバ!!」
「あぁぁぁー!」
奴の姿は、魔物の影に隠れて見えなくなる。
気をとられた次の瞬間、足元から光が差し込んできた。
外か!? いや、違う。足場の魔物たちが逃げ出していなくなったんだ!!
元の姿に戻るのが遅い魔族たちは、浮遊ができないのか、半端な姿のまま瓦礫と化し、地上に向かって落ちていく。
戻れないまま、死んだようだな。
でも、俺もこのままではやばい。
なんとかして……て……て、え?
「うわ!」
俺は空中に放り出され、城の残骸と共に落ちていく。
翼の靴のおかげで、落下速度は少し遅いけど、それでも落下は止まらない。
「アーチロビン!!」
「掴まってろ! フェイルノ!!」
俺はフェイルノを宥めて、一緒に落ちていく瓦礫を見つめた。
下は海と、その近くには小さな港街がある! このままじゃ、甚大な被害が出る!!
最初はポリュンオスの上空だったけれど、移動したんだな。
小さな街は、シールドが張られているか怪しい。
「小さな瓦礫でも、速度がつけば衝撃がでかい……!! 仕方ない!!」
俺は弓を構えると、空に向かって撃ち放った。
「蒼炎! 解放!!」
蒼炎を纏った矢が、瓦礫を飲み込んで焼き尽くしていく。
一つ残らず……!!
「アーチロビン! ハヤク……ハヤク!! モウスグ、ウミ! カイメンニ、ツイチャウ!!」
目の端に、地上の景色が見え始める。
俺は急いで残りの瓦礫を焼き尽くし、残らず溶かしきったのを見届けた。
やった……!!
俺は満足して、フェイルノを懐に抱き締める。
これで、誰も傷つかない。誰も何も、失わない。
あとは、俺が戻れば……。
そう思った瞬間、頭を殴られるような衝撃がきて気を失った。
しまっ……た。
海中に、突っ込ん……だ……。
目の前が暗闇に包まれていく。
フィオ……。
そう言ったつもりだったのに、声になったかどうかは、わからなかった。
ガラガラと崩れる音が、そこかしこからする。
崩壊が始まったんだ。
元々この城は低クラスの魔物たちが、魔王のために寄り集まって変身し、城を構築していたに過ぎない。
目覚めれば、散り散りになって逃げ去るはずだ。
「主人を失って、酔いまで醒めよったか! ええい! 酒精の効能も、魔王消滅と共に消えたようじゃ!」
魔道士ティトが、揺れる城を見回しながら悔しそうに舌打ちした。
翼の靴を履いて、みんな浮遊能力があるとはいえ、早く脱出しないと、崩壊に巻き込まれるだろう。
逃げ去る魔物は恐慌状態だ。
下手に巻き込まれると危険だ。
「急いで脱出だ! タインシュタ・フラン! みんなをケルヴィン殿下の飛空挺に転送してくれ!!」
俺が叫ぶと、タインシュタ・フランはネプォンを指差した。
「定員オーバーだ。こいつが増えたせいで、一度に運べない」
「なら、俺が残る!!」
俺はみんなをタインシュタ・フランの近くに集めた。
「いや……いや! アーチロビン!!」
フィオが手を伸ばしてくるのを、俺はゆっくり遠ざけ、イルハートの入った結界の鏡を彼女に握らせた。
「先に行け! 後から行く! 必ず!! じっちゃんを頼む!!」
「アーチロビン!」
「待てい! 小さくすれば問題なかろう!?」
聖騎士ギルバートと、魔道士ティトが、タインシュタ・フランの方を見た。
「無理だ。ここは魔王の城の最深部。国境を越えるのとはわけが違う。時間がない。飛ぶぞ」
「すぐに、彼を連れに戻りますよね!? タインシュタ・フラン!」
フィオが念を押すように言うと、彼は首を横に振った。
……だろうな。
俺を見て、タインシュタ・フランは薄く微笑んで言い放つ。
「最初に降り立ったあの場所に、転送の魔法陣の効能を残してきた。英雄なら、天運の加護で辿り着けるはずだ」
天運の加護。
上手い言い訳だ。
早い話、『自分で何とかしろ』てことだ。
『リスクは分かっていたはず。あとは自己責任』
彼の目はそう言ってる。
魔王が去り、全てが終わった今、この人は興味の対象をなくした。
戦いの記録も十分で、目的も果たしている。
もう、命懸けでここに戻る理由がない。
俺たちの生死は、どうでもいいからだ。
「あんな端まで、戻れと言うの!?」
フィオが、彼に食ってかかろうとする。
よせ、フィオ。
ヘソを曲げれば、彼は自分一人で飛び去ってしまうだろう。
こういう変人は、自分だけに軸があるので、共感力が低い傾向にある。
頭で理解はできても、自分の得にならないことで、行動を変えることはまずないと思っていい。
俺は素早くフィオを振り向かせると、キスで口を塞いだ。
彼女の力が抜けて、大人しくなる。
「無事でいてくれ、俺なら大丈夫」
俺はゆっくり彼女から離れると、タインシュタ・フランを見る。
彼は軽く頷くと、転送の秘術でみんなと一緒に消えていった。
フィオが泣きながら、俺の方を見て叫ぶ。
「必ず、戻ってきて!! アーチロビン!! 私……呼ぶから。あなたを呼び続けるから!!」
「フィオ……!」
シュン!
みんなが、細い光になって消えていった。
よかった……少なくともみんなは助かる。
ガタガタ! ガタン!!
立っていられないほどの衝撃が、伝わってきた。外に出ないと。
「アーチロビン、ミンナ、イッチャッタネ」
懐に固まっていたオウムのフェイルノが、モゾモゾと動いて俺を見上げた。
魔王が消滅して、時間停止の影響もなくなったからな。
「ああ。お前も預けておけばよかった」
「イヤ。アイボウハ、イッショ」
「……そうだ。そうだな、お前は大事な相棒だ」
俺はフェイルノの頭を指先で撫でると、崩壊していく城の中を疾走した。
足を瓦礫にとられそうになりながら、出口を目指す。
バキバキ!!
ザザー!!
魔族たちが、一斉に元の姿に戻ってそこかしこから逃げ惑っていく。
途中でぶつかり、もみくちゃにされながらも、とにかく走った。
俺だから耐えられる。
フィオたちであれば、すり潰されていたかもしれない。
「離せ! 離せよ! 馬鹿野郎!!」
ふと、暗黒騎士ヴォルディバの声が聞こえる。
奴は瀕死のまま、数体の魔物に挟まれて飛び去るところだった。
「ヴォルディバ!!」
「あぁぁぁー!」
奴の姿は、魔物の影に隠れて見えなくなる。
気をとられた次の瞬間、足元から光が差し込んできた。
外か!? いや、違う。足場の魔物たちが逃げ出していなくなったんだ!!
元の姿に戻るのが遅い魔族たちは、浮遊ができないのか、半端な姿のまま瓦礫と化し、地上に向かって落ちていく。
戻れないまま、死んだようだな。
でも、俺もこのままではやばい。
なんとかして……て……て、え?
「うわ!」
俺は空中に放り出され、城の残骸と共に落ちていく。
翼の靴のおかげで、落下速度は少し遅いけど、それでも落下は止まらない。
「アーチロビン!!」
「掴まってろ! フェイルノ!!」
俺はフェイルノを宥めて、一緒に落ちていく瓦礫を見つめた。
下は海と、その近くには小さな港街がある! このままじゃ、甚大な被害が出る!!
最初はポリュンオスの上空だったけれど、移動したんだな。
小さな街は、シールドが張られているか怪しい。
「小さな瓦礫でも、速度がつけば衝撃がでかい……!! 仕方ない!!」
俺は弓を構えると、空に向かって撃ち放った。
「蒼炎! 解放!!」
蒼炎を纏った矢が、瓦礫を飲み込んで焼き尽くしていく。
一つ残らず……!!
「アーチロビン! ハヤク……ハヤク!! モウスグ、ウミ! カイメンニ、ツイチャウ!!」
目の端に、地上の景色が見え始める。
俺は急いで残りの瓦礫を焼き尽くし、残らず溶かしきったのを見届けた。
やった……!!
俺は満足して、フェイルノを懐に抱き締める。
これで、誰も傷つかない。誰も何も、失わない。
あとは、俺が戻れば……。
そう思った瞬間、頭を殴られるような衝撃がきて気を失った。
しまっ……た。
海中に、突っ込ん……だ……。
目の前が暗闇に包まれていく。
フィオ……。
そう言ったつもりだったのに、声になったかどうかは、わからなかった。
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