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五章
湯けむりの中の決着
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「まだ、逆らう気ぃ?」
大魔導士イルハートが、素早く立ち上がって睨み返してきた。
「もう、昔の俺じゃない。お前らの雑用係は、あの時死んだ」
「強気ねぇ。弓矢もなくて、力場の発動もできないくせにぃ」
「だから、俺たちがここに入る隙を狙ったのか!?」
「うふ、うふふ、私も大帝神龍王と戦ったのよぉ? 触媒なしに、力場が発動できないのは知ってるぅ」
「そうか……なら!」
「!」
「他の力も知っているな!?」
「スペルフリーズ!!」
大魔導士イルハートが素早く詠唱すると、俺の喉をイバラの蔓のような植物が覆う。
く! 喉が……! 声を出そうと喉を動かすと、痛みが走った。
「ふふふ、無駄よ。魔法で私と渡り合おうなんてぇ」
大魔導士イルハートは、改めて俺の体に跨ると、キスをするように顔を近づけてきた。
媚びるような、誘うような、計算された笑みを浮かべて。
スパで見たあのフィオの純真な笑顔と比べたら、完全に作り顔だ。
ケルヴィン殿下を奪い合っていた、ターニャとクラリスと似たような笑顔。
与えた以上のものをむしり取るための。
獲物を甘い毒牙にかけるための。
まだ、思い通りになると信じて疑わない、蔑むような顔。
───舐めるなよ!!
ミシミシ……! と筋肉が軋みだす。
大魔導士イルハートは、ハッとして俺を見た。
パキッと音がして、喉に巻き付いたイバラの蔓が弾けて消失するのがわかる。
直後に彼女の頬に、またピッと切り傷が入った。これは……?
まさか、リバウンドか!?
かけた魔法が破れた時に、術者に跳ね返る力。
「また術が破られた!? そんな……!」
「どけ! イルハート!!」
「く……まだ、抵抗するの!? 私の体を見て、欲しくてたまらないはずよぉ!!」
「いらねーよ!!」
「生意気な口、きくんじゃないわよ。今までの男たちはみんな───」
「知るか!! 光線、解……!」
俺の目から光線が放たれそうになって、イルハートは慌てて俺の上からどける。
「ねぇ、ねぇ、待って! 私を知れば、あなたも変わるのよ?! 私と組んで、世界の全てを手に入れることもできる!!」
「いらない。そんなもの、俺は欲しくない」
「な……!」
「そんなものより、フィオがいい! 世界より、お前より、俺はフィオが欲しい!!」
「あんた、そこまで馬鹿なの? 世界の全てや、私よりいいなんて、あり得ないわぁ」
「馬鹿でいい! 覚悟しろ、イルハート!!」
ビシビシ!
彼女の顔に、新たな裂け目が増える。
「あ……く! なぜ……触媒がないのに! まさか、契約の行使じゃないの? 魂そのものが同化してるの?」
「うぉぉぉ!」
驚く彼女をよそに、俺は体を封じる魔法に意識を集中した。
「や、やめて!」
ピキッ、パシ! ビリリリリ!
大魔導士イルハートの顔に、複数の傷が同時に入っていく。
術の全てが、破られそうな証拠だ。
彼女は、慌てて壁に据えられた鏡を見ると、叫び声をあげる。
「きゃああああー!! 顔が……私の、私の美しい顔があぁぁ!」
彼女は、両手で顔を覆い、のたうち回り始めた。
フィオが感じた痛みは、こんなものじゃないぞ!?
俺は、容赦なくさらに全身に力を込めた。
手足が少しずつ自由になっていく。
ピシピシ!
新たな裂け目が入る音が聞こえた。
「やめてぇー! いやぁぁぁ!! 醜くなるのは、いやぁ!!!」
「その顔がそれ以上傷つくのが嫌なら、自分で解け!!」
美貌を誇りとする女には、一番効く言葉だったのだろう。大魔導士イルハートは、渋々魔法を解いた。
俺は体が自由になると、すぐにフィオの元に駆け寄る。
「大丈夫か!? フィオ」
「ア、アーチロビン」
傷ついたフィオを抱き起こして、強く抱き締めた。
傷つけたくなかったのに……!
こんなボロボロになって……ごめん! フィオ。
もう、絶対手出しはさせない。
「アーチロビン、コレ!!」
フェイルノが、フィオの祈りの書と俺の矢を一本、脱衣所から咥えて飛んでくる。
「よくやった、フェイルノ」
俺は祈りの書を受け取ると、フィオを抱えたまま本を開いた。
直後にイルハートが詠唱しようとするので、俺は床に素早く片手で矢を突き刺す。
「お前を俺の力場に捕らえた。もう、何をしようと、全て無効になると思え」
「ちぃ!!」
大魔導士イルハートが、盛大に舌打ちする中、俺は優しくフィオに言った。
「さあフィオ、自分にリザレクションをかけてくれ。できるか?」
「……ええ。癒しの泉を司る聖なる天使、ユキア。女神ルパティ・テラの名の下に、泉の源泉に御手を触れ完治の奇跡を起こしたまえ。リザレクション!」
彼女の体が光に包まれると、大魔導士イルハートは、黒く大きな鳥に変身して、夜空に飛んでいった。
逃げたか。
俺の腕の中で、フィオはホーッとため息をつく。
傷も完治したな。よかった。
フィオは、笑顔で俺を見上げる。
「彼女、逃げたみたいね」
「ああ。ごめん、フィオ。ちゃんと守れなくて」
「ううん、私の力不足よ。私こそ、あなたをちゃんと守れていなかったもの」
「そんなことない。痛い思いをさせてしまった」
「平気! だって素敵な言葉を聞けたもの」
「え?」
「すごく嬉しい……イルハートの誘惑に負けずに、言ってくれたでしょ?」
「え? あ、あぁ、あれ、あれ? なんだっけ?」
「セカイヨリ、オマエヨリ、フィオガホシイ。キャー、アーチロビン、カッコイー!!」
「フェイルノ! 言うな!! 誤魔化してる最中に!」
「テレテルー、ハズカシイ?」
「喧しい!!」
「ふふ、アーチロビン、私もよ。同じくらい、大好き。愛してるわ」
「フィオ……」
「キャー! チュウスル? チュウ?」
オウムのフェイルノが、喧しく騒ぐ。まったく、気が萎えるってば!
ザァァァ。
その時、洗い場の櫓の天井からシャワーが降り注いでくる。
「うふふ、ちょうどよかった」
フィオは、俺の手を引いてそのシャワーの真下へと移動した。
フェイルノは、気を使って祈りの書を咥えると、休憩室の方に飛んでいく。
悪いな、フェイルノ。
俺たちは湯浴み着を着たまま、自分の体を拭って汚れを落とした。
フィオの体から雫が落ちていく様子は、とても艶かしい。
触れたいな……。
そう考える俺の前に、フィオがタオルを持って近づいてきた。
「アーチロビン、拭いてもいい?」
「ん? あ、ああ、いいけど?」
フィオは、タオルで俺の体をゴシゴシ拭いてくる。
あ、イルハートに触られたところか。
ゴシゴシゴシ。
ゴシゴシゴシ。
フィオ、拭きすぎだ。
肌が擦れて痛い。
思わず彼女の腕をやんわりと掴んで、動きを止める。
「フィオ、ちょっと力を抜いて……」
「あ、ご、ごめんなさい! ───あ」
間近で視線が重なり、二人とも動きが止まった。
あの時と同じ。時間も音もなくなって、世界は二人だけになる。
怖がらせないように……。
ゆっくり掴んだ彼女の腕を引くと、抵抗なく腕の中におさまってくれた。
その時だ。
「お客様にご案内いたします」
突然、館内放送が始まる。
え、なんだろ。急に耳が音を拾ってしまった。
「まもなく、本日の星空のブランコは、終了のお時間が近づいてまいりました。ご利用のお客様は、お急ぎください」
……このタイミングで?
まあ、いい。そんなのは……。
と、思う俺の気持ちとは裏腹に、フィオはパッと顔を上げて慌てたように俺の手を掴んだ。
「あ、行かないと」
「へ?」
「行くよね? アーチロビン」
「え? いや……その」
「ほら、早く。終わっちゃう」
フィオが笑って、俺の手を引く。
こ、ここでやめるの?
……女って、残酷だ……。
心で泣いて、諦めるしかない。
俺たちは着替えて、星空のブランコへと向かった。
大魔導士イルハートが、素早く立ち上がって睨み返してきた。
「もう、昔の俺じゃない。お前らの雑用係は、あの時死んだ」
「強気ねぇ。弓矢もなくて、力場の発動もできないくせにぃ」
「だから、俺たちがここに入る隙を狙ったのか!?」
「うふ、うふふ、私も大帝神龍王と戦ったのよぉ? 触媒なしに、力場が発動できないのは知ってるぅ」
「そうか……なら!」
「!」
「他の力も知っているな!?」
「スペルフリーズ!!」
大魔導士イルハートが素早く詠唱すると、俺の喉をイバラの蔓のような植物が覆う。
く! 喉が……! 声を出そうと喉を動かすと、痛みが走った。
「ふふふ、無駄よ。魔法で私と渡り合おうなんてぇ」
大魔導士イルハートは、改めて俺の体に跨ると、キスをするように顔を近づけてきた。
媚びるような、誘うような、計算された笑みを浮かべて。
スパで見たあのフィオの純真な笑顔と比べたら、完全に作り顔だ。
ケルヴィン殿下を奪い合っていた、ターニャとクラリスと似たような笑顔。
与えた以上のものをむしり取るための。
獲物を甘い毒牙にかけるための。
まだ、思い通りになると信じて疑わない、蔑むような顔。
───舐めるなよ!!
ミシミシ……! と筋肉が軋みだす。
大魔導士イルハートは、ハッとして俺を見た。
パキッと音がして、喉に巻き付いたイバラの蔓が弾けて消失するのがわかる。
直後に彼女の頬に、またピッと切り傷が入った。これは……?
まさか、リバウンドか!?
かけた魔法が破れた時に、術者に跳ね返る力。
「また術が破られた!? そんな……!」
「どけ! イルハート!!」
「く……まだ、抵抗するの!? 私の体を見て、欲しくてたまらないはずよぉ!!」
「いらねーよ!!」
「生意気な口、きくんじゃないわよ。今までの男たちはみんな───」
「知るか!! 光線、解……!」
俺の目から光線が放たれそうになって、イルハートは慌てて俺の上からどける。
「ねぇ、ねぇ、待って! 私を知れば、あなたも変わるのよ?! 私と組んで、世界の全てを手に入れることもできる!!」
「いらない。そんなもの、俺は欲しくない」
「な……!」
「そんなものより、フィオがいい! 世界より、お前より、俺はフィオが欲しい!!」
「あんた、そこまで馬鹿なの? 世界の全てや、私よりいいなんて、あり得ないわぁ」
「馬鹿でいい! 覚悟しろ、イルハート!!」
ビシビシ!
彼女の顔に、新たな裂け目が増える。
「あ……く! なぜ……触媒がないのに! まさか、契約の行使じゃないの? 魂そのものが同化してるの?」
「うぉぉぉ!」
驚く彼女をよそに、俺は体を封じる魔法に意識を集中した。
「や、やめて!」
ピキッ、パシ! ビリリリリ!
大魔導士イルハートの顔に、複数の傷が同時に入っていく。
術の全てが、破られそうな証拠だ。
彼女は、慌てて壁に据えられた鏡を見ると、叫び声をあげる。
「きゃああああー!! 顔が……私の、私の美しい顔があぁぁ!」
彼女は、両手で顔を覆い、のたうち回り始めた。
フィオが感じた痛みは、こんなものじゃないぞ!?
俺は、容赦なくさらに全身に力を込めた。
手足が少しずつ自由になっていく。
ピシピシ!
新たな裂け目が入る音が聞こえた。
「やめてぇー! いやぁぁぁ!! 醜くなるのは、いやぁ!!!」
「その顔がそれ以上傷つくのが嫌なら、自分で解け!!」
美貌を誇りとする女には、一番効く言葉だったのだろう。大魔導士イルハートは、渋々魔法を解いた。
俺は体が自由になると、すぐにフィオの元に駆け寄る。
「大丈夫か!? フィオ」
「ア、アーチロビン」
傷ついたフィオを抱き起こして、強く抱き締めた。
傷つけたくなかったのに……!
こんなボロボロになって……ごめん! フィオ。
もう、絶対手出しはさせない。
「アーチロビン、コレ!!」
フェイルノが、フィオの祈りの書と俺の矢を一本、脱衣所から咥えて飛んでくる。
「よくやった、フェイルノ」
俺は祈りの書を受け取ると、フィオを抱えたまま本を開いた。
直後にイルハートが詠唱しようとするので、俺は床に素早く片手で矢を突き刺す。
「お前を俺の力場に捕らえた。もう、何をしようと、全て無効になると思え」
「ちぃ!!」
大魔導士イルハートが、盛大に舌打ちする中、俺は優しくフィオに言った。
「さあフィオ、自分にリザレクションをかけてくれ。できるか?」
「……ええ。癒しの泉を司る聖なる天使、ユキア。女神ルパティ・テラの名の下に、泉の源泉に御手を触れ完治の奇跡を起こしたまえ。リザレクション!」
彼女の体が光に包まれると、大魔導士イルハートは、黒く大きな鳥に変身して、夜空に飛んでいった。
逃げたか。
俺の腕の中で、フィオはホーッとため息をつく。
傷も完治したな。よかった。
フィオは、笑顔で俺を見上げる。
「彼女、逃げたみたいね」
「ああ。ごめん、フィオ。ちゃんと守れなくて」
「ううん、私の力不足よ。私こそ、あなたをちゃんと守れていなかったもの」
「そんなことない。痛い思いをさせてしまった」
「平気! だって素敵な言葉を聞けたもの」
「え?」
「すごく嬉しい……イルハートの誘惑に負けずに、言ってくれたでしょ?」
「え? あ、あぁ、あれ、あれ? なんだっけ?」
「セカイヨリ、オマエヨリ、フィオガホシイ。キャー、アーチロビン、カッコイー!!」
「フェイルノ! 言うな!! 誤魔化してる最中に!」
「テレテルー、ハズカシイ?」
「喧しい!!」
「ふふ、アーチロビン、私もよ。同じくらい、大好き。愛してるわ」
「フィオ……」
「キャー! チュウスル? チュウ?」
オウムのフェイルノが、喧しく騒ぐ。まったく、気が萎えるってば!
ザァァァ。
その時、洗い場の櫓の天井からシャワーが降り注いでくる。
「うふふ、ちょうどよかった」
フィオは、俺の手を引いてそのシャワーの真下へと移動した。
フェイルノは、気を使って祈りの書を咥えると、休憩室の方に飛んでいく。
悪いな、フェイルノ。
俺たちは湯浴み着を着たまま、自分の体を拭って汚れを落とした。
フィオの体から雫が落ちていく様子は、とても艶かしい。
触れたいな……。
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「アーチロビン、拭いてもいい?」
「ん? あ、ああ、いいけど?」
フィオは、タオルで俺の体をゴシゴシ拭いてくる。
あ、イルハートに触られたところか。
ゴシゴシゴシ。
ゴシゴシゴシ。
フィオ、拭きすぎだ。
肌が擦れて痛い。
思わず彼女の腕をやんわりと掴んで、動きを止める。
「フィオ、ちょっと力を抜いて……」
「あ、ご、ごめんなさい! ───あ」
間近で視線が重なり、二人とも動きが止まった。
あの時と同じ。時間も音もなくなって、世界は二人だけになる。
怖がらせないように……。
ゆっくり掴んだ彼女の腕を引くと、抵抗なく腕の中におさまってくれた。
その時だ。
「お客様にご案内いたします」
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え、なんだろ。急に耳が音を拾ってしまった。
「まもなく、本日の星空のブランコは、終了のお時間が近づいてまいりました。ご利用のお客様は、お急ぎください」
……このタイミングで?
まあ、いい。そんなのは……。
と、思う俺の気持ちとは裏腹に、フィオはパッと顔を上げて慌てたように俺の手を掴んだ。
「あ、行かないと」
「へ?」
「行くよね? アーチロビン」
「え? いや……その」
「ほら、早く。終わっちゃう」
フィオが笑って、俺の手を引く。
こ、ここでやめるの?
……女って、残酷だ……。
心で泣いて、諦めるしかない。
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