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番外編
※ランヴァルト視点 潜入
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「新人?この人たちは、ハンナの妹さんですか?」
受付嬢のジェシカが、俺たちをジロジロ見て、戸惑うような表情をする。
ハンナは、俺たちの肩をポンポンと叩いて、
「えぇ。妹のランヴィーとレミスなの。ランヴィーは剣が使えて、レミスは銃が得意よ。せっかくだから、今日の高ランクの討伐に参加させようと思って。」
「・・・背の高い妹さんたちですね。まぁ、ハンナの家族は大所帯で、みんな大柄と聞きます。」
ジェシカは、申し込み用紙を俺たちに差し出す。
「アタイが書くわ、姉さん。」
フェレミスは、ノリノリで書類に記入している。
こいつ、女装をあんなに嫌がってたくせに。
今朝、ハンナからまずはシルヴィアに同行して、様子を見ないかと言われた。
もちろん、シルヴィアはこのことを教えてない。
普段の彼女を見たかったし、何よりどう扱われているのか知りたかったしな。
俺だけ行く予定だったのに、フェレミスも行くと言い出した。
「俺も行くよ。他のハンターと組めと勧めたのは俺だ。それに、お前だけだと絶対他のメンバーを殴りそうだもんな。」
「・・・そんなこと言って、本当は俺の女装を見たいだけなんじゃないか?」
「ブフ!いや、なーに言ってんの。こんな機会・・・いやいや、親友のために一肌脱ごう、てのに。」
フェレミスがニヤニヤしだしたので、ハンナはフェレミスの肩をガシッと抱いた。
「あんたも女装しな。」
「へ?」
「私の妹たち、てことにしてあげる。ランヴィーとレミスて名前の妹が、ホントにいるからね。ちょうど剣と銃が使えるし、背格好もそっくりだから、問題ないよ。」
「俺まで?いや、ほら、そこまでしなくても・・・。」
「妹たちの服を持ってきてあげる。ごちゃごちゃ言うなら、今夜本当に私の部屋に連れ込むよ?」
「・・・わかりました。」
そんなやりとりを経て、俺たちはここにいる。
そこへ、今日高ランクの討伐に挑むパーティメンバーがやってきた。
ハンナが言っていたランクBのハンター、レイモンドだな。
奴のパーティーは、魔道士と、モンク、シーフか。
それに、シルヴィア。
シルヴィア以外は、火力が足りない構成だがら、都合がいい。
ハンナが登録を済ませた俺たちを、レイモンドに売り込みにいく。
「レイモンド!ちょうどよかったわ。この子たちも連れてってよ。」
「ハンナ?いきなりなんだよ。」
「私の妹たちよ。ランクはDだけど、修羅場は抜けてきてるから、十分使える。」
「ちょっ・・・ちょっと待ってくれよ。今日の討伐はランクSSの『ケルベロス・ネオ』だぜ?」
・・・頭が三つの地獄の番犬の亜種。
どう考えても、ランクBが相手にできるわけがない。
報奨金は相当高いだろうが。
「フハハ、大丈夫だ。」
そこに、見知らぬ小太りの男がやってくる。
・・・気のせいか、誰かに似てるな。
「イバリン・エラソーナさん!」
レイモンドが、ピシッと姿勢を正して挨拶していた。
エラソーナ?エラソーナ・・・ん?キャロン法王補佐官のファミリーネームじゃないか。
嫌な予感がするぜ。
「フハハ、相手がなんだろうと、そこにいる吸血鬼さえいれば、討伐は簡単。みんなもランクAいや、Sの昇格も夢ではないぞ。」
イバリンは太鼓腹を揺らして笑い、ハンナを見た。
「妹たちは引き受けよう。」
それを聞いた彼女は、俺たちに手を振ってギルドを出ていく。
さぁ、ここからだな。
「よろしくね!アタイはレミス。こっちはランヴィーよ。」
フェレミスは、俺の肩に手を置くと、小声で『笑え』と言って、にっこり微笑んだ。
俺は、なるべく自然を装いながら愛想笑いをする。
「黒魔道士ジェフ。」
「シーフのテレサ。」
「モンクのケビン。」
「リーダーのレイモンドだ。」
みんな次々と自己紹介する。最後にシルヴィアが進み出て、名前を言おうとした時、イバリンがサッと遮った。
「フハハ、吸血鬼の紹介はいらん。さぁ、届け出をしたら行くぞ。」
・・・!
俺はカッとなって思わず肩が上がりかけたが、フェレミスが素早く抑え込む。
「よせ。今日は何が起きても耐えろ。」
耳元でそう言うと、俺の肩をポンポンと叩いた。
シルヴィアは、伏し目がちにしながら、後ろに下がる。
いつも、こんなことされてるのか?
家での彼女は、みんな良くしてくれると言って、細かいことを言わない。
俺に心配をかけないように、黙っていたな。
「おっとそうだ、おい、吸血鬼。あのフクロウは今日も連れてきてないだろうな。」
イバリンは、シルヴィアの方を見て、肩のあたりを舐め回すように見ている。
シルヴィアは、頷いて、
「はい、留守番させてます。」
と返事をした。モーガンのことか。怪我をさせたら、可哀想だしな。
イバリンは、満足そうに笑うと、ジェシカのいる窓口へと向かう。
・・・?隣の窓口がガラ空きなのに、わざわざジェシカの方へ?
レイモンドも、イバリンの袖を引いて、小声で話しかけた。
「イバリンさん、隣も空いてますよ?」
「ん?あぁ、いいんだ。これも仕込みのうちでね。」
2人は、みんなに聞こえないように声を小さくしているが、俺は聴覚も鋭くなっていてちゃんと聞こえる。
「へ?イバリンさん?」
「フハハ、いいかレイモンド、覚えておきたまえ。今後、あの吸血鬼と組むときは、ジェシカの窓口で届けを出すんだ。報告も彼女にするんだぞ。」
「え?」
「フハハ、それから、飛び級に成功したら、今後報奨金を受け取るたびに、金額の二割をエラソーナ商会に上納する約束を忘れるなよ。」
「あ・・・はぁ・・・。」
「フハハ、ハンナみたいな実力者は、代表者の搾取から逃れて、自分で勝ち上がれるがな。お前らは、そうはいくまい?ランクBで、かつかつなのだろ?」
「え、えぇ。とてもハンナやランヴァルトたちのようにはいきません。」
「フハハ、そうだろうよ。だがな、切り札さえあれば、上にいける。あの吸血鬼さえいれば。」
「しかし、彼女はランヴァルトの恋人だと聞きます。もし彼に知れたら・・・。」
「フハハ、心配するな。あの吸血鬼には、ちゃんとプレッシャーをかけている。」
「と、いうと?」
「フハハ、吸血鬼というだけで、既に他の者より有利なのだから、謙虚さがなによりも大事だと思わないかね?とね。」
「!!」
「フハハ、それともまた、ランクSの恋人に泣きついてギルドに抗議させるのか?君は自分の力で解決しようとしないのか?力がある上に守られて恵まれすぎだな、と言ってやったら、黙り込んだよ。」
・・・シルヴィア。
真面目な彼女は、この言葉を額面通りに受け取ったな。
ガリガリと歯軋りが聞こえるので隣を見たら、笑顔を顔に貼り付けたフェレミスが鳴らしていた。
「ランヴァルト。俺は彼女が世間を知ればいいとは思ったけどさ、たぬき親父の餌食になっていいとは思ってないぜ。」
「お前も聞こえてたのか。」
「俺は読唇術だけどな。・・・と、ランヴァルト、彼女が来たぜ。」
シルヴィアが、俺たちのすぐ後ろに来ていた。
おおっと、落ち着け、俺。
「あの、ランヴィーさん、レミスさん。」
彼女の声に、俺たちはゆっくり振り向く。
俺は彼女を見た途端、抱き締めたくなる衝動を必死で抑えた。
シルヴィア・・・辛いだろうに。
過保護だろうが、甘かろうが、自分の恋人にはそうなっても仕方ないだろ?
「私はシルヴィア・ゾーイ・バトンシュタインです。初めまして。」
俺の気持ちなど知らないシルヴィアは、きちんと挨拶をする。
俺たちもすぐに返した。
「よろしくねぇん。」
「よろしく・・・ね。」
シルヴィア、今日は俺がそばにいるからな。
言葉にできないその思いを、頭の中で呟いた。
受付嬢のジェシカが、俺たちをジロジロ見て、戸惑うような表情をする。
ハンナは、俺たちの肩をポンポンと叩いて、
「えぇ。妹のランヴィーとレミスなの。ランヴィーは剣が使えて、レミスは銃が得意よ。せっかくだから、今日の高ランクの討伐に参加させようと思って。」
「・・・背の高い妹さんたちですね。まぁ、ハンナの家族は大所帯で、みんな大柄と聞きます。」
ジェシカは、申し込み用紙を俺たちに差し出す。
「アタイが書くわ、姉さん。」
フェレミスは、ノリノリで書類に記入している。
こいつ、女装をあんなに嫌がってたくせに。
今朝、ハンナからまずはシルヴィアに同行して、様子を見ないかと言われた。
もちろん、シルヴィアはこのことを教えてない。
普段の彼女を見たかったし、何よりどう扱われているのか知りたかったしな。
俺だけ行く予定だったのに、フェレミスも行くと言い出した。
「俺も行くよ。他のハンターと組めと勧めたのは俺だ。それに、お前だけだと絶対他のメンバーを殴りそうだもんな。」
「・・・そんなこと言って、本当は俺の女装を見たいだけなんじゃないか?」
「ブフ!いや、なーに言ってんの。こんな機会・・・いやいや、親友のために一肌脱ごう、てのに。」
フェレミスがニヤニヤしだしたので、ハンナはフェレミスの肩をガシッと抱いた。
「あんたも女装しな。」
「へ?」
「私の妹たち、てことにしてあげる。ランヴィーとレミスて名前の妹が、ホントにいるからね。ちょうど剣と銃が使えるし、背格好もそっくりだから、問題ないよ。」
「俺まで?いや、ほら、そこまでしなくても・・・。」
「妹たちの服を持ってきてあげる。ごちゃごちゃ言うなら、今夜本当に私の部屋に連れ込むよ?」
「・・・わかりました。」
そんなやりとりを経て、俺たちはここにいる。
そこへ、今日高ランクの討伐に挑むパーティメンバーがやってきた。
ハンナが言っていたランクBのハンター、レイモンドだな。
奴のパーティーは、魔道士と、モンク、シーフか。
それに、シルヴィア。
シルヴィア以外は、火力が足りない構成だがら、都合がいい。
ハンナが登録を済ませた俺たちを、レイモンドに売り込みにいく。
「レイモンド!ちょうどよかったわ。この子たちも連れてってよ。」
「ハンナ?いきなりなんだよ。」
「私の妹たちよ。ランクはDだけど、修羅場は抜けてきてるから、十分使える。」
「ちょっ・・・ちょっと待ってくれよ。今日の討伐はランクSSの『ケルベロス・ネオ』だぜ?」
・・・頭が三つの地獄の番犬の亜種。
どう考えても、ランクBが相手にできるわけがない。
報奨金は相当高いだろうが。
「フハハ、大丈夫だ。」
そこに、見知らぬ小太りの男がやってくる。
・・・気のせいか、誰かに似てるな。
「イバリン・エラソーナさん!」
レイモンドが、ピシッと姿勢を正して挨拶していた。
エラソーナ?エラソーナ・・・ん?キャロン法王補佐官のファミリーネームじゃないか。
嫌な予感がするぜ。
「フハハ、相手がなんだろうと、そこにいる吸血鬼さえいれば、討伐は簡単。みんなもランクAいや、Sの昇格も夢ではないぞ。」
イバリンは太鼓腹を揺らして笑い、ハンナを見た。
「妹たちは引き受けよう。」
それを聞いた彼女は、俺たちに手を振ってギルドを出ていく。
さぁ、ここからだな。
「よろしくね!アタイはレミス。こっちはランヴィーよ。」
フェレミスは、俺の肩に手を置くと、小声で『笑え』と言って、にっこり微笑んだ。
俺は、なるべく自然を装いながら愛想笑いをする。
「黒魔道士ジェフ。」
「シーフのテレサ。」
「モンクのケビン。」
「リーダーのレイモンドだ。」
みんな次々と自己紹介する。最後にシルヴィアが進み出て、名前を言おうとした時、イバリンがサッと遮った。
「フハハ、吸血鬼の紹介はいらん。さぁ、届け出をしたら行くぞ。」
・・・!
俺はカッとなって思わず肩が上がりかけたが、フェレミスが素早く抑え込む。
「よせ。今日は何が起きても耐えろ。」
耳元でそう言うと、俺の肩をポンポンと叩いた。
シルヴィアは、伏し目がちにしながら、後ろに下がる。
いつも、こんなことされてるのか?
家での彼女は、みんな良くしてくれると言って、細かいことを言わない。
俺に心配をかけないように、黙っていたな。
「おっとそうだ、おい、吸血鬼。あのフクロウは今日も連れてきてないだろうな。」
イバリンは、シルヴィアの方を見て、肩のあたりを舐め回すように見ている。
シルヴィアは、頷いて、
「はい、留守番させてます。」
と返事をした。モーガンのことか。怪我をさせたら、可哀想だしな。
イバリンは、満足そうに笑うと、ジェシカのいる窓口へと向かう。
・・・?隣の窓口がガラ空きなのに、わざわざジェシカの方へ?
レイモンドも、イバリンの袖を引いて、小声で話しかけた。
「イバリンさん、隣も空いてますよ?」
「ん?あぁ、いいんだ。これも仕込みのうちでね。」
2人は、みんなに聞こえないように声を小さくしているが、俺は聴覚も鋭くなっていてちゃんと聞こえる。
「へ?イバリンさん?」
「フハハ、いいかレイモンド、覚えておきたまえ。今後、あの吸血鬼と組むときは、ジェシカの窓口で届けを出すんだ。報告も彼女にするんだぞ。」
「え?」
「フハハ、それから、飛び級に成功したら、今後報奨金を受け取るたびに、金額の二割をエラソーナ商会に上納する約束を忘れるなよ。」
「あ・・・はぁ・・・。」
「フハハ、ハンナみたいな実力者は、代表者の搾取から逃れて、自分で勝ち上がれるがな。お前らは、そうはいくまい?ランクBで、かつかつなのだろ?」
「え、えぇ。とてもハンナやランヴァルトたちのようにはいきません。」
「フハハ、そうだろうよ。だがな、切り札さえあれば、上にいける。あの吸血鬼さえいれば。」
「しかし、彼女はランヴァルトの恋人だと聞きます。もし彼に知れたら・・・。」
「フハハ、心配するな。あの吸血鬼には、ちゃんとプレッシャーをかけている。」
「と、いうと?」
「フハハ、吸血鬼というだけで、既に他の者より有利なのだから、謙虚さがなによりも大事だと思わないかね?とね。」
「!!」
「フハハ、それともまた、ランクSの恋人に泣きついてギルドに抗議させるのか?君は自分の力で解決しようとしないのか?力がある上に守られて恵まれすぎだな、と言ってやったら、黙り込んだよ。」
・・・シルヴィア。
真面目な彼女は、この言葉を額面通りに受け取ったな。
ガリガリと歯軋りが聞こえるので隣を見たら、笑顔を顔に貼り付けたフェレミスが鳴らしていた。
「ランヴァルト。俺は彼女が世間を知ればいいとは思ったけどさ、たぬき親父の餌食になっていいとは思ってないぜ。」
「お前も聞こえてたのか。」
「俺は読唇術だけどな。・・・と、ランヴァルト、彼女が来たぜ。」
シルヴィアが、俺たちのすぐ後ろに来ていた。
おおっと、落ち着け、俺。
「あの、ランヴィーさん、レミスさん。」
彼女の声に、俺たちはゆっくり振り向く。
俺は彼女を見た途端、抱き締めたくなる衝動を必死で抑えた。
シルヴィア・・・辛いだろうに。
過保護だろうが、甘かろうが、自分の恋人にはそうなっても仕方ないだろ?
「私はシルヴィア・ゾーイ・バトンシュタインです。初めまして。」
俺の気持ちなど知らないシルヴィアは、きちんと挨拶をする。
俺たちもすぐに返した。
「よろしくねぇん。」
「よろしく・・・ね。」
シルヴィア、今日は俺がそばにいるからな。
言葉にできないその思いを、頭の中で呟いた。
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