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ヒルダさんの特訓2
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「聖女じゃない者をまるで聖女のように扱うのは私達聖女に対して失礼ではありませんか?」
ヒルダさんの言葉に対してすぐにカーリンさんは抗議した。
「今はまだ鑑定では聖女でなくともね、マナはいずれ聖女として認定されるはずだよ。そんなはずがないと思うならどんな理由でマナが聖女ではないと断言できるのか教えて欲しいね」
「鑑定石が聖女ではないと言っているじゃないですか!」
「鑑定石が聖女でないとマナを弾く理由があるからさ」
「じゃあ何なのよその理由って!」
「今のあんたには教えれない理由だよ」
「何よ!そんな答えで納得できるはずないじゃないの!!」
だんだんヒートアップしているカーリンさんとは対照的にヒルダさんはカーリンさんの事を気にするでもなく飄々としている。
「ヒルダさんそろそろ時間もおしてるんでお願いします」
やっぱり何も気にしていないペトラさんは講義を進めるようにヒルダさんに促している。
巻き込まれないように私とクラリスさんは少しずつ椅子をずらしながら安全圏を探している。
ヒルダさんやペトラさんに教わった聖女の仕事の幾つかは、確かに最初は難しく感じてもすぐに体に滲むように吸収していくけれど、何度鑑定しても聖女ではなかったので聖女ではないのだと思っていたけど、聖女として鑑定されない理由って・・・考えたこともなかった。
ヒルダさんはその事を知っているのだろうか?
講義が終ったあとにでも聞いてみようかな。
ヒルダさんの講義は魔物討伐という聖女の仕事の中では一番危険を伴う仕事一点に絞られていて、今の聖女の魔物討伐時の主流のポジションが後方支援の回復系ってことがそもそも違うと声を大にして言い切っていた。
前回私が参加した討伐はそのスタイルだったんだけど、何が違うのだろう?
「怪我をするのを待って回復させるなんて効率が悪いだろう、怪我をさせないように聖属性の魔力で防御してあげれば回復させる必要はないだろう。それでも怪我する奴がいれば防御しながら回復させればいいのに、最近の聖女様は実力もないのに偉そうな事しか言えないんだよねぇ」
そう言いながらヒルダさんはカーリンさんを見た。
怒りで発火しそうなカーリンさんだけど、あれ?なんだかだんだんヒルダさんとカーリンさんが同じ土俵で戦ってるように見えてきたんだけど、二人とも挑発し合ってるわよね。
魔物の出す瘴気も問題だからそれを聖属性の魔力を使って壁を作り討伐隊を守りながら怪我をした人に回復魔法って・・・どれだけ強い魔力が必要なのか。
二つの事柄を同時に行うのなら、分けて使えるだけの魔力がいるって事でしょう?
私には無理そう。
「もう一つの魔物が発生する歪を埋める方法は地味だけど確実に魔物の発生を抑える事が出来るから、今から教えることを今日一日はクラリスとマナで練習しておいてくれるかね。出現している魔物を倒した後にその場所をそのままにするんじゃなくて確実な浄化によって以降の魔物の数を減らす方法だから浄化魔法が得意な者がいいんだよ」
適材適所ってことでしょうか?
討伐で前線で戦う騎士達のすぐ近くで防御魔法を駆使するなんて派手なことは私には無理です。
歪を埋める作業は紙粘土を乾燥せた時に所々に出来るひび割れみたいなもので、手のひらの上で聖属性の魔力をぎゅーっと凝縮させてそれを歪みの中に押し込んで紙粘土のひび割れを追加の紙粘土と接着用の水で擦ってその場所にあったひびを消すようなイメージ。
あぁ・・この地味な作業好きかも。
クラリスさんも手のひらに凝縮させた魔力を粘土みたいに捏ねているうちに楽しくなってきたみたい。
クラリスさんはさすがに聖女見習いだからか、聖属性の魔力を捏ねているうちに土団子みたいに光り始めている。
粘土というよりは、なんだか硬そうだけど、この地味な作業はクラリスさんもやっぱり好きだったのね。
一方カーリンさんは今度の討伐には前線に立ってもらうつもりだと言ったヒルダさんの案に思いっきり動揺していたけれど、いつの間にか売り言葉に買い言葉で前線に立つこと前提で遠くの方で講義が始まったみたい。
風魔法の使えるヒルダさんがカーリンさんにどんどん風魔法を使い泥水を上空まで跳ね上げて瘴気の代わりに泥水で攻撃してる。
カーリンさんはそれを辛うじて避けてはいるけれど聖女の白いドレスにどんどん茶色いシミがついている。
高い服自慢のカーリンさんにあれは絶対わざとやってるに違いないわ。
カーリンさんが聖属性の魔力で反撃してもヒルダさんに当たることは一度もなかった。
ヒルダさんが防御しているわけではない様子だったけれど、ヒルダさんに対する攻撃はヒルダさんに当たることなく目の前で霧散してゆく。
防御魔法がかけられているってペトラさんが言っていたのがこの事なのだろうか?
ペトラさんは最初はカーリンさんの側で二人を見ていたけれど、いつのまにか私達の地味な作業担当のほうにやってきて聖属性の魔力を捏ね始めた。
「ペトラさん、このままだとカーリンさんの体力が尽きそうですけどいいんですか?」
「あぁ、いいのよ。たまには限界を超えて動くっていいわよー。自分の力量を測ることが出来るからね、カーリンはどうせ後方支援でも文句言うだろうし、前線でも文句言うだろうから前線で全力を尽くしてもらえれば良いと思うの。ヒルダさんの見立てでも前線に適しているみたいだし、ほら、ヒルダさんに一矢報いてやろうってまだ頑張ってるわ。あの根性が良いわね」
ペトラさんなりにカーリンさんを褒めているみたいだけれど、止めなくていいのかな。
私とクラリスさんの地味な作業が魔物討伐においてどれほどの効果があるのかわからないけれど、ヒルダさんがこちらに指導に来るまでの間ずっと捏ね続けていたら結構な量の粘土状のものが出来た。
私とクラリスさんが作った柔らかい粘土状の聖属性の魔力の玉は野球のボール位の大きさで幾つかにわけている。
これの効果は討伐に行った時に試すことになるけれど、戦いが終わった後の残務処理で使うので、カーリンさんのような華々しさはないけれど丁寧な仕事が求められる。
魔物が現れていた瘴気の溢れる歪を綺麗に埋めればそこからは魔物の出現がなくなるから地味だけど重要な仕事になる。
歪を破けた布に見立てて縫うように閉じていた聖女も昔は居たらしいけれど、縫い目の隙間から瘴気が洩れるからその土地が荒れてしまい結局人が使用するには難しい土地になってしまうので、歪に大量の聖属性の魔力を練り込んで蓋をするほうが後々にその土地の人が困らない方法だけど、中央神殿がその方法を推奨しないのは歪が大き過ぎると魔力が足りなくなり、一気に魔力を注いだ時に魔力不足を生命エネルギーで補って聖女自身が亡くなる場合も過去に何度かあり、命を賭してまで行うことを禁じたからそれらの方法は今の聖女には伝えられていないそうだ。
ティーロさんは私がヒルダさんの講義に混じってることを知ってすぐにヒルダさんに私は聖女ではないので、聖属性の魔力を持っているからと言って危険な場所に行く必要はないと意見した。
魔物が増えるのであれば自分が討伐に参加して少しでも減らすから私とヒルダさんは安全な場所で待っていて欲しいって。
「魔物がどんどん増えていくのに安全な場所なんてないんだよ、もしもの時にマナが命を落とさずに済むことを教えてるんだから邪魔するな」
そんな風な事を言ってヒルダさんはティーロさんの提案を一蹴したらしい。
私には
「守ってもらうだけの生き方をしちゃいけないよ」
そう言ってティーロさんを私が守れるように、足手まといにならないように生きていける事を教えてくれるって。
それは・・何て言っていいのかわからないけれど、とにかくそうだと思う。
ずっと家の中で隠れていた時に感じたんだけど、いつまで隠れているんだろう。
いつなら、何処なら安心して暮らしていけるんだろうって考えることもあった。
私が何らかの理由で探されているなら探されている理由を知り、私がちゃんと解決しないときっと自由にはなれない。
ヒルダさんの言葉に対してすぐにカーリンさんは抗議した。
「今はまだ鑑定では聖女でなくともね、マナはいずれ聖女として認定されるはずだよ。そんなはずがないと思うならどんな理由でマナが聖女ではないと断言できるのか教えて欲しいね」
「鑑定石が聖女ではないと言っているじゃないですか!」
「鑑定石が聖女でないとマナを弾く理由があるからさ」
「じゃあ何なのよその理由って!」
「今のあんたには教えれない理由だよ」
「何よ!そんな答えで納得できるはずないじゃないの!!」
だんだんヒートアップしているカーリンさんとは対照的にヒルダさんはカーリンさんの事を気にするでもなく飄々としている。
「ヒルダさんそろそろ時間もおしてるんでお願いします」
やっぱり何も気にしていないペトラさんは講義を進めるようにヒルダさんに促している。
巻き込まれないように私とクラリスさんは少しずつ椅子をずらしながら安全圏を探している。
ヒルダさんやペトラさんに教わった聖女の仕事の幾つかは、確かに最初は難しく感じてもすぐに体に滲むように吸収していくけれど、何度鑑定しても聖女ではなかったので聖女ではないのだと思っていたけど、聖女として鑑定されない理由って・・・考えたこともなかった。
ヒルダさんはその事を知っているのだろうか?
講義が終ったあとにでも聞いてみようかな。
ヒルダさんの講義は魔物討伐という聖女の仕事の中では一番危険を伴う仕事一点に絞られていて、今の聖女の魔物討伐時の主流のポジションが後方支援の回復系ってことがそもそも違うと声を大にして言い切っていた。
前回私が参加した討伐はそのスタイルだったんだけど、何が違うのだろう?
「怪我をするのを待って回復させるなんて効率が悪いだろう、怪我をさせないように聖属性の魔力で防御してあげれば回復させる必要はないだろう。それでも怪我する奴がいれば防御しながら回復させればいいのに、最近の聖女様は実力もないのに偉そうな事しか言えないんだよねぇ」
そう言いながらヒルダさんはカーリンさんを見た。
怒りで発火しそうなカーリンさんだけど、あれ?なんだかだんだんヒルダさんとカーリンさんが同じ土俵で戦ってるように見えてきたんだけど、二人とも挑発し合ってるわよね。
魔物の出す瘴気も問題だからそれを聖属性の魔力を使って壁を作り討伐隊を守りながら怪我をした人に回復魔法って・・・どれだけ強い魔力が必要なのか。
二つの事柄を同時に行うのなら、分けて使えるだけの魔力がいるって事でしょう?
私には無理そう。
「もう一つの魔物が発生する歪を埋める方法は地味だけど確実に魔物の発生を抑える事が出来るから、今から教えることを今日一日はクラリスとマナで練習しておいてくれるかね。出現している魔物を倒した後にその場所をそのままにするんじゃなくて確実な浄化によって以降の魔物の数を減らす方法だから浄化魔法が得意な者がいいんだよ」
適材適所ってことでしょうか?
討伐で前線で戦う騎士達のすぐ近くで防御魔法を駆使するなんて派手なことは私には無理です。
歪を埋める作業は紙粘土を乾燥せた時に所々に出来るひび割れみたいなもので、手のひらの上で聖属性の魔力をぎゅーっと凝縮させてそれを歪みの中に押し込んで紙粘土のひび割れを追加の紙粘土と接着用の水で擦ってその場所にあったひびを消すようなイメージ。
あぁ・・この地味な作業好きかも。
クラリスさんも手のひらに凝縮させた魔力を粘土みたいに捏ねているうちに楽しくなってきたみたい。
クラリスさんはさすがに聖女見習いだからか、聖属性の魔力を捏ねているうちに土団子みたいに光り始めている。
粘土というよりは、なんだか硬そうだけど、この地味な作業はクラリスさんもやっぱり好きだったのね。
一方カーリンさんは今度の討伐には前線に立ってもらうつもりだと言ったヒルダさんの案に思いっきり動揺していたけれど、いつの間にか売り言葉に買い言葉で前線に立つこと前提で遠くの方で講義が始まったみたい。
風魔法の使えるヒルダさんがカーリンさんにどんどん風魔法を使い泥水を上空まで跳ね上げて瘴気の代わりに泥水で攻撃してる。
カーリンさんはそれを辛うじて避けてはいるけれど聖女の白いドレスにどんどん茶色いシミがついている。
高い服自慢のカーリンさんにあれは絶対わざとやってるに違いないわ。
カーリンさんが聖属性の魔力で反撃してもヒルダさんに当たることは一度もなかった。
ヒルダさんが防御しているわけではない様子だったけれど、ヒルダさんに対する攻撃はヒルダさんに当たることなく目の前で霧散してゆく。
防御魔法がかけられているってペトラさんが言っていたのがこの事なのだろうか?
ペトラさんは最初はカーリンさんの側で二人を見ていたけれど、いつのまにか私達の地味な作業担当のほうにやってきて聖属性の魔力を捏ね始めた。
「ペトラさん、このままだとカーリンさんの体力が尽きそうですけどいいんですか?」
「あぁ、いいのよ。たまには限界を超えて動くっていいわよー。自分の力量を測ることが出来るからね、カーリンはどうせ後方支援でも文句言うだろうし、前線でも文句言うだろうから前線で全力を尽くしてもらえれば良いと思うの。ヒルダさんの見立てでも前線に適しているみたいだし、ほら、ヒルダさんに一矢報いてやろうってまだ頑張ってるわ。あの根性が良いわね」
ペトラさんなりにカーリンさんを褒めているみたいだけれど、止めなくていいのかな。
私とクラリスさんの地味な作業が魔物討伐においてどれほどの効果があるのかわからないけれど、ヒルダさんがこちらに指導に来るまでの間ずっと捏ね続けていたら結構な量の粘土状のものが出来た。
私とクラリスさんが作った柔らかい粘土状の聖属性の魔力の玉は野球のボール位の大きさで幾つかにわけている。
これの効果は討伐に行った時に試すことになるけれど、戦いが終わった後の残務処理で使うので、カーリンさんのような華々しさはないけれど丁寧な仕事が求められる。
魔物が現れていた瘴気の溢れる歪を綺麗に埋めればそこからは魔物の出現がなくなるから地味だけど重要な仕事になる。
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ティーロさんは私がヒルダさんの講義に混じってることを知ってすぐにヒルダさんに私は聖女ではないので、聖属性の魔力を持っているからと言って危険な場所に行く必要はないと意見した。
魔物が増えるのであれば自分が討伐に参加して少しでも減らすから私とヒルダさんは安全な場所で待っていて欲しいって。
「魔物がどんどん増えていくのに安全な場所なんてないんだよ、もしもの時にマナが命を落とさずに済むことを教えてるんだから邪魔するな」
そんな風な事を言ってヒルダさんはティーロさんの提案を一蹴したらしい。
私には
「守ってもらうだけの生き方をしちゃいけないよ」
そう言ってティーロさんを私が守れるように、足手まといにならないように生きていける事を教えてくれるって。
それは・・何て言っていいのかわからないけれど、とにかくそうだと思う。
ずっと家の中で隠れていた時に感じたんだけど、いつまで隠れているんだろう。
いつなら、何処なら安心して暮らしていけるんだろうって考えることもあった。
私が何らかの理由で探されているなら探されている理由を知り、私がちゃんと解決しないときっと自由にはなれない。
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