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2.募集対象
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田舎のバイトやパートの面接などは、割とくだけた雰囲気で行われる事が多い。
特に製造業やチェーンの飲食店、スーパーなど主婦の多い職種は華美過ぎなければ普段着での面接が多かったりする。
彼もまた、少し悩んだ末に手持ちの中で一番無難そうなものを選んだ。
しかしその緊張たるや。深い溜息をここにつくまで何度もついている。
(あー……ヤバい。人と話すのも緊張するかも)
悠介がぶるり、と震えたのは何も強い風や冷たい空気のせいではない。
―――履歴書は四枚ほど書き損じて、五枚目でようやく書き上げた。
シワになったチラシを眺めて深い溜息をついた彼に、普段寡黙な父親がそっと肩を叩いたのを悠介は今更ながら思い出す。
(頑張らなきゃなぁ)
でも短期だし、と独りごちて目の前の建物を眺めた。
(相変わらず凄い存在感)
聳える壁が赤茶けているのは煉瓦造りだからである。
古びているというより歴史を感じさせる店構え。一階は店舗、二階は加工場らしい。
小綺麗な暖簾のかかった店舗は見るからに高級感が漂っている。
扱う商品がそれなりに高価な物が多いからだろうか、悠介は思った。
(あー。ちょっと早かったかな)
彼は腕時計を見て、眉を下げる。
遅れてはいけないと思う生真面目さもあって、五分ほど早く来てしまったらしい。
(10分くらい前がベストなんだけどなぁ)
昔聞いた就活での話はそれくらいだったが、現在15分前。
どこかで時間を潰そうにも、さすが田舎なもので適当な場所が見つからないようだった。
「うーん……」
「どうした」
「いや別にちょっと早く来過ぎちゃ……ワァッ!!」
(で、デジャブ!?)
軽い目眩と共に振り返れば、やっぱりそこにはあの美丈夫が。
店の名前が胸元に刺繍された作業服を着て立っている。
「えっと、貴方は」
「俺か」
ズイッと悠介に顔を近付けた男は、小さく頷く。
「鍵屋 倫太郎だ。お前、こっち来い」
「え? あ、あのっ、ちょっと……!?」
倫太郎と名乗る男は、いきなり彼の右手を捕まえて歩き出した。
当然慌てふためいたのは悠介で、足を踏ん張って声をあげる。
「ま、待って下さい! 僕これから……」
「ここで働きたいんだろ」
「え。まぁ、そうですけど」
「じゃあ問題ねぇな」
ふんふんと頷いて、彼は太く逞しい腕で悠介を裏口に向けて連れていこうと再び足を踏み出した。
「だからっ、これから面接で……」
「面接?」
「はい。そろそろ時間なんで」
倫太郎はふと、考え込むように視線を彷徨わせる。
彼は掴まれた腕にわずかな痺れを感じて顔を顰めた。そんな時間が数秒……。
「必要ねぇ。お前は俺が採用する。親父やお袋にはそう伝えとくぜ」
「えぇっ、でもそういう訳には……」
恐らく、この亮太朗という男はこの店の社長の息子だろう。
しかしいくらなんでも、連絡してアポを取った面接をせずに採用するのは難しいと彼は思った。
「大丈夫だ。お前は俺がきっちり仕込んでやる」
(し、仕込むって)
―――なにか不穏な響きを感じたのは悠介だけでなかったようだ。
「……店先でセクハラしてんじゃあないわよッ、この変態が!」
突然そんな声が響くと、亮太朗の背中に勢い良く足蹴りかます膝が悠介の目に飛び込んできた。
「!?」
その膝の主は、蹴りを食らっても微動だにしない亮太朗を見る。そして大きな舌打ちをして二人の前に仁王立ちして立つ。
「悠介君、よね? 面接と見学に来てくれた……」
「あっ、はい」
それは女性だった。
程よく筋肉がついて、均整のとれたスラリとした体つき。切れ長の形良い目。通った鼻梁は美しい。薄く血色の良い唇は小さく口角を上げていた。
鍵屋 凛、この店の販売部門で働く鍵屋家の長女である。
ちなみに亮太朗は弟で、彼女は姉。
結婚してからも近くに住んで店の従業員として働いている。
凛はジロリ、と亮太朗を睨みつけた。
彼は顔色一つ変えず、というか乏しい表情を全く変えることなく言いのけたのだ。
「こいつは採用だ。生産部門のな」
ピキ、と彼女のこめかみが震えるのが見て取れる。
大きく息を吐いた凛は悠介の左手を掴んで言った。
「言ったわよね? 来月から販売部門が修羅場になるって」
「知らねぇな。こっちも忙しいんだ。求人チラシはこっちになってるだろ」
「それは3ヶ月前のチラシでしょうが。今はこっちの方が忙しいっつーのよっ!」
急に始まった姉弟喧嘩。
……あらましはこうである。
生産加工に加えて販売もするこの店では、年末年始やお歳暮等の時期は商品製造だけでなく、発送等もとんでもない数の注文が来る。
特に師走となれば経営者一家も含めて、正しく休む暇がないのだ。
「去年みたく、近くの大学の学生をバイトで呼べばいいじゃねぇか」
「あの子たちは春で卒業して地元帰っちゃったわよ! 」
「ちゃんと求人募集してんのか」
「してるわっ、この町の人手不足舐めんじゃあねーわよッ!」
ぎゃいぎゃいと騒ぐ二人に、悠介は困り果てた。
「あ、あのぉ……」
「悠介君! 履歴書見せて」
「えっ。あ、はぃ」
凛の勢いに押されるように、持参した履歴書を封筒から出して渡す。
すると彼女は数秒かけてそれに素早く目を通すと。
「うん、採用。明日から来れる? もちろん、販売部門で」
「おい何言ってんだ、てめぇ」
再び険悪化しそうな空気を救ったのは、店から顔を出した女性だった。
「おやまぁ、二人ともいい歳して。まずは入っておいで」
穏やかで優しい笑みを浮かべたその人は、ちょいちょいと手招きをして再び中に入って行く。
「チッ」
「舌打ちしてんじゃあないわよ」
「……」
(なんだろう、この人たち)
睨み合いながらもこの姉弟は店の暖簾をくぐった。
その瞬間も悠介の手は二人とも掴んだままである。
美男美女に手を繋がれる状態で、彼は首を傾げながら店に足を踏み入れた。
■□▪▫■□▫▪■□▪
それからバックヤードにて再び姉弟の壮絶な口喧嘩が始まって。
何故かジャンケンやあみだくじが行われた結果……。
「じゃあこれで決まりねぇ」
そう手を打って微笑んだのは、この会社の社長夫人であり肩書き常務となっている女性。鍵屋 京子だ。
明るくほんわかとした雰囲気のムードメーカーの彼女は、還暦過ぎとは思えぬ程の若々しさと器量の良さで店の顔的存在である。
「じゃあ、勤務時間は9時から16時まで。基本的に午前中は生産部門、午後から販売部門で。良いかしら、悠介君」
「……はい」
(朝から夕方まで大丈夫かなぁ)
一応社会復帰のリハビリとしている彼は、正直不安しかなかった。しかし推しの弱い所は、彼本来の性質と同時に前職の事も影響しているらしい。
人手の取り合いで3時間ずつ分けるという事で落ち着けば、なかなかNOとは言えないものだ。
「これで面接はおしまいね。……あ、加工場の見学していってもらおうかしら」
―――店舗内の階段を三階分も登れば『見学室』というスペースがある。
そこは上から二階部分の加工場が見下ろせる仕組みらしい。
白い帽子にマスク、作業服にエプロンと長靴をつけた人々が手際よく働いているのが見て取れた。
「わぁ」
魚の頭を落とす作業と、別工程で三枚に下ろす作業。それらの鮮やかとも言える技に、小さく声を上げた悠介。
(僕にこんなの無理だよなぁ)
彼の脳裏には足でまといになる自分の姿しか描けない。
しかしそんな彼の不安を読み取ったのか、隣に立つ京子が優しく微笑む。
「大丈夫よ。こういうのは慣れだから。それに、悠介君にはちゃんと倫太郎が付いてるからね」
「はぁ……」
(その彼にも愛想つかされたらどうしよう)
どこまでいっても彼はネガティブなのである。
彼女はころころと鈴の音のような声で笑い、この不安げな背中を軽く叩いた。
「貴方なら大丈夫よ」
と、明るく言って。
特に製造業やチェーンの飲食店、スーパーなど主婦の多い職種は華美過ぎなければ普段着での面接が多かったりする。
彼もまた、少し悩んだ末に手持ちの中で一番無難そうなものを選んだ。
しかしその緊張たるや。深い溜息をここにつくまで何度もついている。
(あー……ヤバい。人と話すのも緊張するかも)
悠介がぶるり、と震えたのは何も強い風や冷たい空気のせいではない。
―――履歴書は四枚ほど書き損じて、五枚目でようやく書き上げた。
シワになったチラシを眺めて深い溜息をついた彼に、普段寡黙な父親がそっと肩を叩いたのを悠介は今更ながら思い出す。
(頑張らなきゃなぁ)
でも短期だし、と独りごちて目の前の建物を眺めた。
(相変わらず凄い存在感)
聳える壁が赤茶けているのは煉瓦造りだからである。
古びているというより歴史を感じさせる店構え。一階は店舗、二階は加工場らしい。
小綺麗な暖簾のかかった店舗は見るからに高級感が漂っている。
扱う商品がそれなりに高価な物が多いからだろうか、悠介は思った。
(あー。ちょっと早かったかな)
彼は腕時計を見て、眉を下げる。
遅れてはいけないと思う生真面目さもあって、五分ほど早く来てしまったらしい。
(10分くらい前がベストなんだけどなぁ)
昔聞いた就活での話はそれくらいだったが、現在15分前。
どこかで時間を潰そうにも、さすが田舎なもので適当な場所が見つからないようだった。
「うーん……」
「どうした」
「いや別にちょっと早く来過ぎちゃ……ワァッ!!」
(で、デジャブ!?)
軽い目眩と共に振り返れば、やっぱりそこにはあの美丈夫が。
店の名前が胸元に刺繍された作業服を着て立っている。
「えっと、貴方は」
「俺か」
ズイッと悠介に顔を近付けた男は、小さく頷く。
「鍵屋 倫太郎だ。お前、こっち来い」
「え? あ、あのっ、ちょっと……!?」
倫太郎と名乗る男は、いきなり彼の右手を捕まえて歩き出した。
当然慌てふためいたのは悠介で、足を踏ん張って声をあげる。
「ま、待って下さい! 僕これから……」
「ここで働きたいんだろ」
「え。まぁ、そうですけど」
「じゃあ問題ねぇな」
ふんふんと頷いて、彼は太く逞しい腕で悠介を裏口に向けて連れていこうと再び足を踏み出した。
「だからっ、これから面接で……」
「面接?」
「はい。そろそろ時間なんで」
倫太郎はふと、考え込むように視線を彷徨わせる。
彼は掴まれた腕にわずかな痺れを感じて顔を顰めた。そんな時間が数秒……。
「必要ねぇ。お前は俺が採用する。親父やお袋にはそう伝えとくぜ」
「えぇっ、でもそういう訳には……」
恐らく、この亮太朗という男はこの店の社長の息子だろう。
しかしいくらなんでも、連絡してアポを取った面接をせずに採用するのは難しいと彼は思った。
「大丈夫だ。お前は俺がきっちり仕込んでやる」
(し、仕込むって)
―――なにか不穏な響きを感じたのは悠介だけでなかったようだ。
「……店先でセクハラしてんじゃあないわよッ、この変態が!」
突然そんな声が響くと、亮太朗の背中に勢い良く足蹴りかます膝が悠介の目に飛び込んできた。
「!?」
その膝の主は、蹴りを食らっても微動だにしない亮太朗を見る。そして大きな舌打ちをして二人の前に仁王立ちして立つ。
「悠介君、よね? 面接と見学に来てくれた……」
「あっ、はい」
それは女性だった。
程よく筋肉がついて、均整のとれたスラリとした体つき。切れ長の形良い目。通った鼻梁は美しい。薄く血色の良い唇は小さく口角を上げていた。
鍵屋 凛、この店の販売部門で働く鍵屋家の長女である。
ちなみに亮太朗は弟で、彼女は姉。
結婚してからも近くに住んで店の従業員として働いている。
凛はジロリ、と亮太朗を睨みつけた。
彼は顔色一つ変えず、というか乏しい表情を全く変えることなく言いのけたのだ。
「こいつは採用だ。生産部門のな」
ピキ、と彼女のこめかみが震えるのが見て取れる。
大きく息を吐いた凛は悠介の左手を掴んで言った。
「言ったわよね? 来月から販売部門が修羅場になるって」
「知らねぇな。こっちも忙しいんだ。求人チラシはこっちになってるだろ」
「それは3ヶ月前のチラシでしょうが。今はこっちの方が忙しいっつーのよっ!」
急に始まった姉弟喧嘩。
……あらましはこうである。
生産加工に加えて販売もするこの店では、年末年始やお歳暮等の時期は商品製造だけでなく、発送等もとんでもない数の注文が来る。
特に師走となれば経営者一家も含めて、正しく休む暇がないのだ。
「去年みたく、近くの大学の学生をバイトで呼べばいいじゃねぇか」
「あの子たちは春で卒業して地元帰っちゃったわよ! 」
「ちゃんと求人募集してんのか」
「してるわっ、この町の人手不足舐めんじゃあねーわよッ!」
ぎゃいぎゃいと騒ぐ二人に、悠介は困り果てた。
「あ、あのぉ……」
「悠介君! 履歴書見せて」
「えっ。あ、はぃ」
凛の勢いに押されるように、持参した履歴書を封筒から出して渡す。
すると彼女は数秒かけてそれに素早く目を通すと。
「うん、採用。明日から来れる? もちろん、販売部門で」
「おい何言ってんだ、てめぇ」
再び険悪化しそうな空気を救ったのは、店から顔を出した女性だった。
「おやまぁ、二人ともいい歳して。まずは入っておいで」
穏やかで優しい笑みを浮かべたその人は、ちょいちょいと手招きをして再び中に入って行く。
「チッ」
「舌打ちしてんじゃあないわよ」
「……」
(なんだろう、この人たち)
睨み合いながらもこの姉弟は店の暖簾をくぐった。
その瞬間も悠介の手は二人とも掴んだままである。
美男美女に手を繋がれる状態で、彼は首を傾げながら店に足を踏み入れた。
■□▪▫■□▫▪■□▪
それからバックヤードにて再び姉弟の壮絶な口喧嘩が始まって。
何故かジャンケンやあみだくじが行われた結果……。
「じゃあこれで決まりねぇ」
そう手を打って微笑んだのは、この会社の社長夫人であり肩書き常務となっている女性。鍵屋 京子だ。
明るくほんわかとした雰囲気のムードメーカーの彼女は、還暦過ぎとは思えぬ程の若々しさと器量の良さで店の顔的存在である。
「じゃあ、勤務時間は9時から16時まで。基本的に午前中は生産部門、午後から販売部門で。良いかしら、悠介君」
「……はい」
(朝から夕方まで大丈夫かなぁ)
一応社会復帰のリハビリとしている彼は、正直不安しかなかった。しかし推しの弱い所は、彼本来の性質と同時に前職の事も影響しているらしい。
人手の取り合いで3時間ずつ分けるという事で落ち着けば、なかなかNOとは言えないものだ。
「これで面接はおしまいね。……あ、加工場の見学していってもらおうかしら」
―――店舗内の階段を三階分も登れば『見学室』というスペースがある。
そこは上から二階部分の加工場が見下ろせる仕組みらしい。
白い帽子にマスク、作業服にエプロンと長靴をつけた人々が手際よく働いているのが見て取れた。
「わぁ」
魚の頭を落とす作業と、別工程で三枚に下ろす作業。それらの鮮やかとも言える技に、小さく声を上げた悠介。
(僕にこんなの無理だよなぁ)
彼の脳裏には足でまといになる自分の姿しか描けない。
しかしそんな彼の不安を読み取ったのか、隣に立つ京子が優しく微笑む。
「大丈夫よ。こういうのは慣れだから。それに、悠介君にはちゃんと倫太郎が付いてるからね」
「はぁ……」
(その彼にも愛想つかされたらどうしよう)
どこまでいっても彼はネガティブなのである。
彼女はころころと鈴の音のような声で笑い、この不安げな背中を軽く叩いた。
「貴方なら大丈夫よ」
と、明るく言って。
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