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2.曇天とアスファルト
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見上げればぶ厚い雲。
水を含んだようなその雨雲は、今にも雫が落ちて来そうだ。
そして見下ろせば、空と同じような灰色のアスファルト。固く冷たいだろうそれは、僕の方へぽっかりと口を開けているように見えた。
―――ここはとあるビルの屋上。
ここからなら飛べる。飛んだらきっと、あっという間に落ちて地面に真紅の華を描けるだろうか。
「殺される前に死んでやる」
そう呟いた途端、ぢくりと左手に滲む痛みを感じる。
長袖の下に隠されたその横線は、自ら刻み込んだモノだ。
躊躇い傷、なのか単なるリストカットなのか。そこんとこは僕だって分からない。
でも一つだけ確かなのは、今の僕は既にこのビルから飛び降り自殺をする気満々だと言う事だ。
……僕には数多くの最低な前世の記憶があって、それによると全て若くして最悪な最期を迎えていたのは明白だった。
お前の妄想だと言われたら何も言い返せないが、それはそれで病んでいるのだと思う。
「どちらにせよ、僕は死ぬ」
自分に言い聞かせるように呟いた。
最悪な夢で悲鳴を上げながら飛び起き、眠ることすら怖くなる日々など要らない。
好きな女の子とようやく結ばれたのに、キスする直前で夢を思い出して吐き気をもよおす人生も不要だ。
「凛ちゃん、ごめん」
僕はその場に居ない恋人に謝った。
岸川 凛半月ほど前、まだ僕がこんな夢を見る前に付き合いだした彼女。
……一目惚れしました好きです、と勇気を出して告白してくれた図書委員の大人しい下級生で、最初は面食らった。だけどそのはにかんだ笑みも少し風変わりな所にもすぐに惹かれていったのに。
それからどんどん気まずくなって、ついに彼女から別れを告げられたのは昨日の帰り道。
いつものように一緒に歩く、妙に出来た距離が気になった頃に遠慮げに切り出された話に頭が真っ白になったのを覚えている。
『好きな人が出来たの……』
その一言。
きっと凛ちゃんのことだ。優しい嘘だろう。
例えよしんば本当の事だとしても、僕は彼女を責めることなんてできない。
全て僕のせいだ。
「あーぁ、もう全部おしまいにしよう」
幕を下ろしてやる。このクソッタレの人生にも。最低な前世にも。
願わくば、次の人生には記憶がちゃんと蓋されて幸せに暮らしたい。
まぁ願うだけならタダだからな。
「……」
―――形だけに見えるフェンスを超えて、僕はいよいよ地上を見下ろした。
半歩でも足を踏み出せば、もう真っ逆さまだろう。もう一度、曇天の空を見上げてため息をつく。
「さよなら」
別れの挨拶は誰に向けたものだったか。
「どーも」
「!?」
後ろから掛けられた声に、当然ながら振り向けば。
「よぉ、勇人じゃん」
「あっ!」
いつの間にやら僕のすぐ背後、頭の横に一人の男が立っていた。天正 勇太郎。
……僕はこいつが大嫌いだ。
一言で言えば、スクールカースト上位。リア充。陽キャ。まぁ色々あるけど、男も女もこいつを放って置かない。
なぜならイケメンで性格明るくて、誰にでも優しいと評判高いから。
ああ、ムカつく。そういう八方美人でチャラくて、顔だけは良い男。僕は嫌い。
そして寄りにもよって、その大嫌いな男が自殺する僕のすぐ後ろにいるなんて!
何かの嫌がらせだろうか。
「いやぁ、いい天気だね」
「君の頭も目も腐ってんのかよ……思い切り曇ってるだろうが」
「景色すごく良いじゃん?」
「その下のアスファルトが、か」
言っとくが。ここら辺、住む人の居なくなった元団地だ。ほとんど廃墟で、幽霊が出るって有名な地区でさ。
どんよりと暗い空気は天気に関係無く、人気も灯りもここからかなり遠い。
「なにしてんだよ、天正」
変な苗字しやがって。……って僕もあまり人のこと言えないが。
こいつと妙に似た感じの苗字なのがさらにムカつく。
「あ。まさか俺の名前覚えていてくれたんだ? ヤバい超嬉しー!」
「一応クラスメイトだろ……」
それに嫌いな奴の名前って逆に覚えてるんだよ。
……そう言ってやると、彼は困ったように笑った。
「あははは、やっぱり勇人は俺の事嫌うんだなぁ。ってかなんでよ」
「さぁな……生理的に?」
「え!? ひっどーい、俺は勇人の事好きだぜ?」
「キモいっつの」
……はァ? スクールカースト上位様は、陰キャの僕なんて眼中にないかと思ってたがな。
でも名前覚えてて、呼び捨てしてくる辺りがやっぱり八方美人のいけ好かない彼らしい。
僕は吐き捨てるように言うと、再び向こう側に向き直った。
「なにしてんの」
後頭部に彼の声が飛んでくる。
「うっさいなぁ、どうだって良いだろ」
……どうせこいつには関係ない。
「勇人、飛んじゃうの?」
……飛ぶってなんだ。人を鳥人間みたいに言うんじゃない。
僕は飛ばない。そのまま真っ逆さまに落ちて、地面に潰れるんだ。
ぐしゃっと、真っ赤なトマトみたいに脳髄やら血液やら他にも体液ぶちまけて。
手足も折れるかもしれない。まぁそれはそれでいい。きっと痛みを感じても、直ぐに終わるだろうから。
「俺も飛ぶよ」
「はァ? ……っ、は、離せよっ!」
突然後ろ手でフェンスを掴んでいた手を彼が握った。
しかもそれが左手だったもので、ちりりと手首の切り傷が袖に擦れて痛む。
多分血も滲んだだろう、思わず怒鳴りつけたが彼はヘラヘラ笑っているだけだ。
「俺もさ、飛びに来たの」
「ど、どういう……」
「勇人から俺って、どう見えるか分かんねぇけどね。……俺だって死にたいわけ。分かるぅ?」
「……」
飄々とした顔で、しかも笑みまで浮かべて彼は言ってのける。
僕は痛みと不快感で顔を顰めながら、黙っていた。
こいつにも自殺願望があるのか、と正直驚いたんだ。
「まぁ動機は置いといて……俺もこの建物に目ぇ付けてたんだぜ」
「知るもんか、僕が先に来たんだ。君はどっか他所でやれよな」
なんの同情も無く言ってやる。
別に僕はこいつが死のうがどうでも良くて。……でも癪に障るじゃないか。
先に僕が、この場所で飛び降り自殺したいって意地のような気持ちがムクムクと湧いてきた。
「……ヤダ」
「ヤダってなぁ」
幼児か、こいつ。
僕は呆れ果ててため息をつく。
「一緒に飛ぼうか。手でも繋いで」
「はァァァ!?」
……おいおいおいおいっ、気色悪い冗談はよしてくれよ!
僕は思わず声を張り上げる。
「なんで君と僕で一緒に逝くんだよッ、心中みたいじゃないか!」
本当にやめてくれ。嫌いな男と一緒に心中なんて、妙な誤解されたら死んでも死にきれない。
むしろ化けて出てしまう。
「いーじゃん。心中しようよ」
なんて事無いように、あっけらかんとそんな言葉を口にするこいつが信じられない。
この男、実はかなりイカレてるんじゃないのか!?
彼はさらに言った。
「勇人となら、俺は大歓迎だぜ?」
「僕が嫌だって言ってんだろっ。この腐れ脳みそがァァ!!」
「あはははっ、怒った顔も可愛いよぉ」
「うるさい! 黙れっ、黙って他の場所で死ねッ!」
「イヤですぅ」
「イヤイヤ期かよっ、君は!」
「勇人が慰めてくれるなら、イヤイヤ期卒業します~」
「慰めるかッ!!」
―――そんなしょうもないやり取りを、のべ30分も繰り返す。
だんだん天気も悪化して、ぽつりぽつりと雨まで降ってきてアスファルトの色が変わる頃……降参したのは僕の方だ。
「わかった。勝手にしろ」
「え?」
キョトンとするこいつから目を背けると。
「僕はどこか別の場所にする……君はここで好きに死ねよ」
と吐き捨てた。
面倒くさくなったのと、そろそろ本気で左手首の傷がじくじく痛むし。
僕の言葉でパッと離れた手に安堵しつつも、とりあえずフェンスを乗り越えて今度は内側に入る。
確かにあの男の事はムカつくし大嫌いだ。
でも、僕は騙し討ちや嘘をつくことはしない。
僕の沽券というかプライドにか関わるからだ。嫌いな相手だからこそ、弱みも見せたくないし卑怯な行動もしたくない。
「えー、死なないの?」
「死なないとは言ってないだろ……」
君の居ない場所で死んでやるさ、と言外で呟いてやる。
すると彼は気の抜けた風船みたいな、ふわふわとした笑い顔をして。
「んじゃ、俺もやーめた!」
「!?」
と、僕に突然抱きついてきた。
当然ビックリしたし、瞬間的に苛立ちと嫌悪が綯い交ぜとなって爆発。
「こ、この変態野郎がァァァッ!!」
「ぐふぅぅッ……!」
僕の叩き込んだ裏拳が、彼の唯一の取り柄である顔面に勢いよく叩き込まれた―――。
水を含んだようなその雨雲は、今にも雫が落ちて来そうだ。
そして見下ろせば、空と同じような灰色のアスファルト。固く冷たいだろうそれは、僕の方へぽっかりと口を開けているように見えた。
―――ここはとあるビルの屋上。
ここからなら飛べる。飛んだらきっと、あっという間に落ちて地面に真紅の華を描けるだろうか。
「殺される前に死んでやる」
そう呟いた途端、ぢくりと左手に滲む痛みを感じる。
長袖の下に隠されたその横線は、自ら刻み込んだモノだ。
躊躇い傷、なのか単なるリストカットなのか。そこんとこは僕だって分からない。
でも一つだけ確かなのは、今の僕は既にこのビルから飛び降り自殺をする気満々だと言う事だ。
……僕には数多くの最低な前世の記憶があって、それによると全て若くして最悪な最期を迎えていたのは明白だった。
お前の妄想だと言われたら何も言い返せないが、それはそれで病んでいるのだと思う。
「どちらにせよ、僕は死ぬ」
自分に言い聞かせるように呟いた。
最悪な夢で悲鳴を上げながら飛び起き、眠ることすら怖くなる日々など要らない。
好きな女の子とようやく結ばれたのに、キスする直前で夢を思い出して吐き気をもよおす人生も不要だ。
「凛ちゃん、ごめん」
僕はその場に居ない恋人に謝った。
岸川 凛半月ほど前、まだ僕がこんな夢を見る前に付き合いだした彼女。
……一目惚れしました好きです、と勇気を出して告白してくれた図書委員の大人しい下級生で、最初は面食らった。だけどそのはにかんだ笑みも少し風変わりな所にもすぐに惹かれていったのに。
それからどんどん気まずくなって、ついに彼女から別れを告げられたのは昨日の帰り道。
いつものように一緒に歩く、妙に出来た距離が気になった頃に遠慮げに切り出された話に頭が真っ白になったのを覚えている。
『好きな人が出来たの……』
その一言。
きっと凛ちゃんのことだ。優しい嘘だろう。
例えよしんば本当の事だとしても、僕は彼女を責めることなんてできない。
全て僕のせいだ。
「あーぁ、もう全部おしまいにしよう」
幕を下ろしてやる。このクソッタレの人生にも。最低な前世にも。
願わくば、次の人生には記憶がちゃんと蓋されて幸せに暮らしたい。
まぁ願うだけならタダだからな。
「……」
―――形だけに見えるフェンスを超えて、僕はいよいよ地上を見下ろした。
半歩でも足を踏み出せば、もう真っ逆さまだろう。もう一度、曇天の空を見上げてため息をつく。
「さよなら」
別れの挨拶は誰に向けたものだったか。
「どーも」
「!?」
後ろから掛けられた声に、当然ながら振り向けば。
「よぉ、勇人じゃん」
「あっ!」
いつの間にやら僕のすぐ背後、頭の横に一人の男が立っていた。天正 勇太郎。
……僕はこいつが大嫌いだ。
一言で言えば、スクールカースト上位。リア充。陽キャ。まぁ色々あるけど、男も女もこいつを放って置かない。
なぜならイケメンで性格明るくて、誰にでも優しいと評判高いから。
ああ、ムカつく。そういう八方美人でチャラくて、顔だけは良い男。僕は嫌い。
そして寄りにもよって、その大嫌いな男が自殺する僕のすぐ後ろにいるなんて!
何かの嫌がらせだろうか。
「いやぁ、いい天気だね」
「君の頭も目も腐ってんのかよ……思い切り曇ってるだろうが」
「景色すごく良いじゃん?」
「その下のアスファルトが、か」
言っとくが。ここら辺、住む人の居なくなった元団地だ。ほとんど廃墟で、幽霊が出るって有名な地区でさ。
どんよりと暗い空気は天気に関係無く、人気も灯りもここからかなり遠い。
「なにしてんだよ、天正」
変な苗字しやがって。……って僕もあまり人のこと言えないが。
こいつと妙に似た感じの苗字なのがさらにムカつく。
「あ。まさか俺の名前覚えていてくれたんだ? ヤバい超嬉しー!」
「一応クラスメイトだろ……」
それに嫌いな奴の名前って逆に覚えてるんだよ。
……そう言ってやると、彼は困ったように笑った。
「あははは、やっぱり勇人は俺の事嫌うんだなぁ。ってかなんでよ」
「さぁな……生理的に?」
「え!? ひっどーい、俺は勇人の事好きだぜ?」
「キモいっつの」
……はァ? スクールカースト上位様は、陰キャの僕なんて眼中にないかと思ってたがな。
でも名前覚えてて、呼び捨てしてくる辺りがやっぱり八方美人のいけ好かない彼らしい。
僕は吐き捨てるように言うと、再び向こう側に向き直った。
「なにしてんの」
後頭部に彼の声が飛んでくる。
「うっさいなぁ、どうだって良いだろ」
……どうせこいつには関係ない。
「勇人、飛んじゃうの?」
……飛ぶってなんだ。人を鳥人間みたいに言うんじゃない。
僕は飛ばない。そのまま真っ逆さまに落ちて、地面に潰れるんだ。
ぐしゃっと、真っ赤なトマトみたいに脳髄やら血液やら他にも体液ぶちまけて。
手足も折れるかもしれない。まぁそれはそれでいい。きっと痛みを感じても、直ぐに終わるだろうから。
「俺も飛ぶよ」
「はァ? ……っ、は、離せよっ!」
突然後ろ手でフェンスを掴んでいた手を彼が握った。
しかもそれが左手だったもので、ちりりと手首の切り傷が袖に擦れて痛む。
多分血も滲んだだろう、思わず怒鳴りつけたが彼はヘラヘラ笑っているだけだ。
「俺もさ、飛びに来たの」
「ど、どういう……」
「勇人から俺って、どう見えるか分かんねぇけどね。……俺だって死にたいわけ。分かるぅ?」
「……」
飄々とした顔で、しかも笑みまで浮かべて彼は言ってのける。
僕は痛みと不快感で顔を顰めながら、黙っていた。
こいつにも自殺願望があるのか、と正直驚いたんだ。
「まぁ動機は置いといて……俺もこの建物に目ぇ付けてたんだぜ」
「知るもんか、僕が先に来たんだ。君はどっか他所でやれよな」
なんの同情も無く言ってやる。
別に僕はこいつが死のうがどうでも良くて。……でも癪に障るじゃないか。
先に僕が、この場所で飛び降り自殺したいって意地のような気持ちがムクムクと湧いてきた。
「……ヤダ」
「ヤダってなぁ」
幼児か、こいつ。
僕は呆れ果ててため息をつく。
「一緒に飛ぼうか。手でも繋いで」
「はァァァ!?」
……おいおいおいおいっ、気色悪い冗談はよしてくれよ!
僕は思わず声を張り上げる。
「なんで君と僕で一緒に逝くんだよッ、心中みたいじゃないか!」
本当にやめてくれ。嫌いな男と一緒に心中なんて、妙な誤解されたら死んでも死にきれない。
むしろ化けて出てしまう。
「いーじゃん。心中しようよ」
なんて事無いように、あっけらかんとそんな言葉を口にするこいつが信じられない。
この男、実はかなりイカレてるんじゃないのか!?
彼はさらに言った。
「勇人となら、俺は大歓迎だぜ?」
「僕が嫌だって言ってんだろっ。この腐れ脳みそがァァ!!」
「あはははっ、怒った顔も可愛いよぉ」
「うるさい! 黙れっ、黙って他の場所で死ねッ!」
「イヤですぅ」
「イヤイヤ期かよっ、君は!」
「勇人が慰めてくれるなら、イヤイヤ期卒業します~」
「慰めるかッ!!」
―――そんなしょうもないやり取りを、のべ30分も繰り返す。
だんだん天気も悪化して、ぽつりぽつりと雨まで降ってきてアスファルトの色が変わる頃……降参したのは僕の方だ。
「わかった。勝手にしろ」
「え?」
キョトンとするこいつから目を背けると。
「僕はどこか別の場所にする……君はここで好きに死ねよ」
と吐き捨てた。
面倒くさくなったのと、そろそろ本気で左手首の傷がじくじく痛むし。
僕の言葉でパッと離れた手に安堵しつつも、とりあえずフェンスを乗り越えて今度は内側に入る。
確かにあの男の事はムカつくし大嫌いだ。
でも、僕は騙し討ちや嘘をつくことはしない。
僕の沽券というかプライドにか関わるからだ。嫌いな相手だからこそ、弱みも見せたくないし卑怯な行動もしたくない。
「えー、死なないの?」
「死なないとは言ってないだろ……」
君の居ない場所で死んでやるさ、と言外で呟いてやる。
すると彼は気の抜けた風船みたいな、ふわふわとした笑い顔をして。
「んじゃ、俺もやーめた!」
「!?」
と、僕に突然抱きついてきた。
当然ビックリしたし、瞬間的に苛立ちと嫌悪が綯い交ぜとなって爆発。
「こ、この変態野郎がァァァッ!!」
「ぐふぅぅッ……!」
僕の叩き込んだ裏拳が、彼の唯一の取り柄である顔面に勢いよく叩き込まれた―――。
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