11 / 30
第一章
お弁当組
しおりを挟む
木曜日の朝
明日は潤以外でプチ同窓会。
潤が浮気をしてる事実を知ってる人が居るかを聞くために開かれたのだが、とても憂鬱だ。
全員が浮気の件を知らなかったらプチ同窓会だと思い、昔を懐かしんだり、楽しんだりする筈の時間が台無しになる。
知ってる人が居たら、なぜ教えてくれなかったの?と怒りが湧いてしまいそうだし、その中でやはり、知らない人も時間を台無しになる。
それを分かってるから少し憂鬱になってしまう。
ピコーン
憂鬱な朝に、潤からのメールが来て、落胆しながら内容をみる。
『今日、一緒に夜ご飯食べない? 』
うーん。
どうしようかなと迷い、岡崎さんにメールを送った。
『 元を早々につけたい婚約者に今日、会わないかと誘われてます。会うべきでしょうか?会う場合の注意点はありますか?』
会って不利になる事をしたくない。
岡崎さんから返信が届くまでは潤へのメールも返信しないでいた。
お昼休みの時に岡崎さんからの返信をみる。
『 早々に元を付けましょう婚約者さんは会っても構いません。普段通り、怪しまれないようにしてください』
「分かりました」
岡崎さんに返信した。
どうしようかなと思いながらも、1回は会っとこうかなと思い、潤にいいよとメールを打つ。
「今日はお弁当なの?一緒に食べよう」
声を掛けてくれたのは私より背が低く、目がぱっちりとしてて、控えめで可愛らしい小鼻でアイドルみたいに可愛いくて、男性に人気の同期の岩波 桃菜だった
「うん。いいよ!」
会社内で飲食できるスペースに移動。
お弁当組はここで食べる。
私は基本はお弁当組だ。たまに弁当を作るのが面倒くさい日や主任に相談したい事があったら、『 おかえりなさい』のお店にお邪魔する。
最近は、主任に相談する事が多かった為に、お店の来頻度が高めだった。
「ミョウガが入ってるの珍しいね」
マキさん(奥さん)に教えて貰った。
ミョウガの漬物を早速作って、お弁当に居れてみた
「常連の店に私でも食べられる、ミョウガの漬物の作り方をおしえてもらったんだ」
「へーぇ。1口頂戴よ」
「いいよ」
ミョウガの漬物を箸で1つ取って、ひっくり返ってる弁当の蓋に置く。
「わぁ。美味しい!作り方教えて!」
「常連の特権です」
「えー。あ、お返しにこれ。はい」
私の弁当の蓋に置かれたのは副菜の人参だった。
箸でつかみ、口に運ぶと丁寧にお出汁が効いた人参の煮物がとても美味しかった。
「美味しい!どうやって作ったの?」
「企業秘密です」
仕返しされて、お互いに笑う
「楽しそうですね。俺も仲間に入れてもらってもいいですか?」
お弁当仲間の金子 肇
私達の1つ後輩で、バリバリ体育会系。人懐っこい笑顔で男女共に人気だ。
「どうぞ」
隣を促した。
金子くんは入社する時に、実家を出て一人暮らしを始めた時と同時にお弁当作りにも挑戦をした。
当時から、お弁当を一緒に食べてる桃菜ちゃんと私に、簡単に作れる弁当のレシピを聞かれて、アドバイスをしてきた。
その縁か、時間が合えば一緒に食べてる。
「木佐さんのお弁当にミョウガが入ってるの珍しいですね」
「とても美味しかった!でも、作り方を教えてくれなかったの」
「私も企業秘密ですから」
私と桃菜ちゃんが再び笑う。
「1口くれませんか?僕からはこの手作りドライトマトをあげます」
「いいね。私はこの人参を」
「甘い」
ドライトマト初めて、食べたんだけど、甘くて美味しい
「人参もミョウガもどっちも美味しいです。どうやって作ったんですか?」
「「企業秘密」」
「残念です」
「手作りで凄いね。このドライトマトどうやって作ったの?」
私が金子くんに聞くと
「オーブンで焼きました。俺は2人にお弁当を教えてもらった恩がありますので、企業秘密がないですよ」
「オーブンか手間かかってるね」
「生よりかは甘くて美味しいので好きなんですよ。後は保存が聞きますし」
なるほどと納得した。
憂鬱な昼休みが2人との楽しい会話のお陰で、気分を切り替えられた。
今日は潤と会うことは考えないようにしようとし、現実逃避だと分かりながらも集中力を高めて仕事を開始した
明日は潤以外でプチ同窓会。
潤が浮気をしてる事実を知ってる人が居るかを聞くために開かれたのだが、とても憂鬱だ。
全員が浮気の件を知らなかったらプチ同窓会だと思い、昔を懐かしんだり、楽しんだりする筈の時間が台無しになる。
知ってる人が居たら、なぜ教えてくれなかったの?と怒りが湧いてしまいそうだし、その中でやはり、知らない人も時間を台無しになる。
それを分かってるから少し憂鬱になってしまう。
ピコーン
憂鬱な朝に、潤からのメールが来て、落胆しながら内容をみる。
『今日、一緒に夜ご飯食べない? 』
うーん。
どうしようかなと迷い、岡崎さんにメールを送った。
『 元を早々につけたい婚約者に今日、会わないかと誘われてます。会うべきでしょうか?会う場合の注意点はありますか?』
会って不利になる事をしたくない。
岡崎さんから返信が届くまでは潤へのメールも返信しないでいた。
お昼休みの時に岡崎さんからの返信をみる。
『 早々に元を付けましょう婚約者さんは会っても構いません。普段通り、怪しまれないようにしてください』
「分かりました」
岡崎さんに返信した。
どうしようかなと思いながらも、1回は会っとこうかなと思い、潤にいいよとメールを打つ。
「今日はお弁当なの?一緒に食べよう」
声を掛けてくれたのは私より背が低く、目がぱっちりとしてて、控えめで可愛らしい小鼻でアイドルみたいに可愛いくて、男性に人気の同期の岩波 桃菜だった
「うん。いいよ!」
会社内で飲食できるスペースに移動。
お弁当組はここで食べる。
私は基本はお弁当組だ。たまに弁当を作るのが面倒くさい日や主任に相談したい事があったら、『 おかえりなさい』のお店にお邪魔する。
最近は、主任に相談する事が多かった為に、お店の来頻度が高めだった。
「ミョウガが入ってるの珍しいね」
マキさん(奥さん)に教えて貰った。
ミョウガの漬物を早速作って、お弁当に居れてみた
「常連の店に私でも食べられる、ミョウガの漬物の作り方をおしえてもらったんだ」
「へーぇ。1口頂戴よ」
「いいよ」
ミョウガの漬物を箸で1つ取って、ひっくり返ってる弁当の蓋に置く。
「わぁ。美味しい!作り方教えて!」
「常連の特権です」
「えー。あ、お返しにこれ。はい」
私の弁当の蓋に置かれたのは副菜の人参だった。
箸でつかみ、口に運ぶと丁寧にお出汁が効いた人参の煮物がとても美味しかった。
「美味しい!どうやって作ったの?」
「企業秘密です」
仕返しされて、お互いに笑う
「楽しそうですね。俺も仲間に入れてもらってもいいですか?」
お弁当仲間の金子 肇
私達の1つ後輩で、バリバリ体育会系。人懐っこい笑顔で男女共に人気だ。
「どうぞ」
隣を促した。
金子くんは入社する時に、実家を出て一人暮らしを始めた時と同時にお弁当作りにも挑戦をした。
当時から、お弁当を一緒に食べてる桃菜ちゃんと私に、簡単に作れる弁当のレシピを聞かれて、アドバイスをしてきた。
その縁か、時間が合えば一緒に食べてる。
「木佐さんのお弁当にミョウガが入ってるの珍しいですね」
「とても美味しかった!でも、作り方を教えてくれなかったの」
「私も企業秘密ですから」
私と桃菜ちゃんが再び笑う。
「1口くれませんか?僕からはこの手作りドライトマトをあげます」
「いいね。私はこの人参を」
「甘い」
ドライトマト初めて、食べたんだけど、甘くて美味しい
「人参もミョウガもどっちも美味しいです。どうやって作ったんですか?」
「「企業秘密」」
「残念です」
「手作りで凄いね。このドライトマトどうやって作ったの?」
私が金子くんに聞くと
「オーブンで焼きました。俺は2人にお弁当を教えてもらった恩がありますので、企業秘密がないですよ」
「オーブンか手間かかってるね」
「生よりかは甘くて美味しいので好きなんですよ。後は保存が聞きますし」
なるほどと納得した。
憂鬱な昼休みが2人との楽しい会話のお陰で、気分を切り替えられた。
今日は潤と会うことは考えないようにしようとし、現実逃避だと分かりながらも集中力を高めて仕事を開始した
0
お気に入りに追加
174
あなたにおすすめの小説
【完結】そんなに側妃を愛しているなら邪魔者のわたしは消えることにします。
たろ
恋愛
わたしの愛する人の隣には、わたしではない人がいる。………彼の横で彼を見て微笑んでいた。
わたしはそれを遠くからそっと見て、視線を逸らした。
ううん、もう見るのも嫌だった。
結婚して1年を過ぎた。
政略結婚でも、結婚してしまえばお互い寄り添い大事にして暮らしていけるだろうと思っていた。
なのに彼は婚約してからも結婚してからもわたしを見ない。
見ようとしない。
わたしたち夫婦には子どもが出来なかった。
義両親からの期待というプレッシャーにわたしは心が折れそうになった。
わたしは彼の姿を見るのも嫌で彼との時間を拒否するようになってしまった。
そして彼は側室を迎えた。
拗れた殿下が妻のオリエを愛する話です。
ただそれがオリエに伝わることは……
とても設定はゆるいお話です。
短編から長編へ変更しました。
すみません
英雄になった夫が妻子と帰還するそうです
白野佑奈
恋愛
初夜もなく戦場へ向かった夫。それから5年。
愛する彼の為に必死に留守を守ってきたけれど、戦場で『英雄』になった彼には、すでに妻子がいて、王命により離婚することに。
好きだからこそ王命に従うしかない。大人しく離縁して、実家の領地で暮らすことになったのに。
今、目の前にいる人は誰なのだろう?
ヤンデレ激愛系ヒーローと、周囲に翻弄される流され系ヒロインです。
珍しくもちょっとだけ切ない系を目指してみました(恥)
ざまぁが少々キツイので、※がついています。苦手な方はご注意下さい。
婚約者を想うのをやめました
かぐや
恋愛
女性を侍らしてばかりの婚約者に私は宣言した。
「もうあなたを愛するのをやめますので、どうぞご自由に」
最初は婚約者も頷くが、彼女が自分の側にいることがなくなってから初めて色々なことに気づき始める。
*書籍化しました。応援してくださった読者様、ありがとうございます。
【完結】返してください
仲 奈華 (nakanaka)
恋愛
ずっと我慢をしてきた。
私が愛されていない事は感じていた。
だけど、信じたくなかった。
いつかは私を見てくれると思っていた。
妹は私から全てを奪って行った。
なにもかも、、、、信じていたあの人まで、、、
母から信じられない事実を告げられ、遂に私は家から追い出された。
もういい。
もう諦めた。
貴方達は私の家族じゃない。
私が相応しくないとしても、大事な物を取り返したい。
だから、、、、
私に全てを、、、
返してください。
【完結】忘れてください
仲 奈華 (nakanaka)
恋愛
愛していた。
貴方はそうでないと知りながら、私は貴方だけを愛していた。
夫の恋人に子供ができたと教えられても、私は貴方との未来を信じていたのに。
貴方から離婚届を渡されて、私の心は粉々に砕け散った。
もういいの。
私は貴方を解放する覚悟を決めた。
貴方が気づいていない小さな鼓動を守りながら、ここを離れます。
私の事は忘れてください。
※6月26日初回完結
7月12日2回目完結しました。
お読みいただきありがとうございます。
隣国の王子に求愛されているところへ実妹と自称婚約者が現れて茶番が始まりました
歌龍吟伶
恋愛
伯爵令嬢リアラは、国王主催のパーティーに参加していた。
招かれていた隣国の王子に求愛され戸惑っていると、実妹と侯爵令息が純白の衣装に身を包み現れ「リアラ!お前との婚約を破棄してルリナと結婚する!」「残念でしたわねお姉様!」と言い出したのだ。
国王含めて唖然とする会場で始まった茶番劇。
「…ええと、貴方と婚約した覚えがないのですが?」
〖完結〗私が死ねばいいのですね。
藍川みいな
恋愛
侯爵令嬢に生まれた、クレア・コール。
両親が亡くなり、叔父の養子になった。叔父のカーターは、クレアを使用人のように使い、気に入らないと殴りつける。
それでも懸命に生きていたが、ある日濡れ衣を着せられ連行される。
冤罪で地下牢に入れられたクレアを、この国を影で牛耳るデリード公爵が訪ねて来て愛人になれと言って来た。
クレアは愛するホルス王子をずっと待っていた。彼以外のものになる気はない。愛人にはならないと断ったが、デリード公爵は諦めるつもりはなかった。処刑される前日にまた来ると言い残し、デリード公爵は去って行く。
そのことを知ったカーターは、クレアに毒を渡し、死んでくれと頼んで来た。
設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
全21話で完結になります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる