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千夜 すう

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第一章

親友に相談

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日曜日、私は幼なじみの愛実と会う

話し合いの後、愛実に会いたいと連絡をしたのだ。
家に遊びにおいでと誘われ、甘える事にした。

愛実と会うのは久しぶりだった。 
プロポーズされた少し前に会ったのが最後で、連絡はマメにしてたけど私自身、結婚の準備で休日忙しかったのと、愛実の方も仕事で忙しそうだったから、会えてなかった。

  
愛実が一人暮らししているマンションに着いた。


「いらっしゃい」  


「お邪魔します。急にごめんね。」


「いいのよ。私も会いたいなって思ってたから」




にこやかに出迎えられた。




「久しぶりだね」


「そうね。半年前くらいかしら」



どうぞとソファに座ることを促された。



「はい。レモネード」





細長いこっぷにストローがされてる状態で手渡された。

  


「ありがと」




愛実も私もレモネードが好きで、お互い冷蔵庫に常備してる。





「相変わらず、今日も愛実のレモネード美味しい」


「ありがと。私は優香のレモネード久しぶりに飲みたいかな」



 
レモネードはお互いに手作りで自分好みの味にして作っている




「そういえば、婚約おめでとう。久しぶりに会うから会って言うの初めてだったわね。本当におめでとう」




 
笑顔で祝福されてしまった。 
少し気まづく感じてしまう。 

私も笑顔で返したつもりだったが可笑しかったのだろう。 
怪訝けげんそうな顔でどうした?って聞かれた。




「実は結婚する事をやめたの」


「マリッジブルー?」


「それだったら良かったんだけど...」


「うん」


「潤、浮気してたのよ」


「宮村が!?勘違い....ではないわね。優香が勘違いだけで言わないものね」


「うん。残業だと言った日の夜に潤が他の人とキスしてるの見た」


「あー」


「それに、浮気相手とは9年目らしいよ」


「はぁ???」




ありえないって呟きながら驚いてる。まあ、驚くわよね。    


それを横目に私はレモネードを飲む。
愛実の方が私のより甘いな。それでも美味しい。

愛実も落ち着かせる為だろう一気にレモネードを飲んでいた。




「9年って長っ」 



愛実は興奮したように大きな声で言った
  


「落ち着いてなかった」




落ち着くためにレモネード飲んだと思ったんだけどな...





「落ち着けるか。なんで、そんなに落ち着いてるの?」


「これでも、知った時は沢山泣いたよ。今でも辛いし。でも辛さよりも怒りの方がまさってるから」


「優香って怒ると冷静になるタイプだった。ごめん。気づけば分かる事なのに無神経なこと言った」     

少し落ち込みながら申し訳なさそうにしてた。
 

「大丈夫。一応、聞くけど愛実は浮気の事を知らなかったよね?」


 
「うん。騙された!全然、気づかなかったし知らなかった......もしかして、知ってる人いるの?」
   

「分からない。知ってる人が居るかもしれないし居ないかもしれない」
  

「今度、熊井くん達と会う?」




熊井くん達とは高校から潤と仲良くしてる友達
 



「うん。聞いてみようかなと思ってる」


「私も一緒に会う」
 

「大丈夫よ。1人で」


「私が心配なの。梨花達も誘って、潤なしのプチ同窓会の名義で聞こうよ」




  


「潤が居ない状況にする為にどうする?」

  

うーん。



「あ。来週。金曜から出張と言ってた。土曜日に休日出勤だって」



「本当の出張か怪しいけどその日にしよう」



と、早速、LINEグループで誘っていた。



「うわぁ。成功しちゃった」



みんな、たまたま暇な時間だったのかな。30分内で全員から返事がきた。




潤以外から大丈夫だと返事。

潤は羨ましい。なんでその日なんだよ。出張だよと恨みの言葉を呟いていた



「今日。泊まるの?」


「ううん。今日は実家に泊まるから帰る。明日はそのまま出勤する予定」


「おばさん達は....」


「滅茶苦茶、悲しんでたし怒ってた」


「宮村さんご夫婦と仲良かったもんね」


「うん.....。なんか、親不孝してるなって実感してる」



「優香が悪いわけじゃないのよ。宮村が悪い」



「それは分かるけど...。長年も一緒に居て見抜けなかった自分が間抜けというか」



あーと愛実はうめいた



「宮村、マジ許さない」


「愛実、心配してくれてありがとう」



「当たり前よ。大事な幼なじみで親友よ」



愛実は泣きながら言った。



私は幸せ物だ。
私の事でここまで心から心配して怒ってくれたり泣いてくれる親友が居るから

  


「ありがとう。愛実と親友で良かった」



2人して、泣きながら抱きあった



悲しくて辛い。でも、私を心配してくれる人が居る。それはとても、とても幸せなことだと感じる。
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