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魔王の城(サタン城)

罪と罰と罠

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「…んっはぁ」
熱い息を吐いて、離れていく唇。

切ない溜息が漏れ、水分を含んだ唇を噛み締める。
下を向いて目をそらしたいが、じっと見つめられると動けなくなる。
赤いルビーの中に、深い緑の森が広がる不思議な瞳。
光の入り方で違った見え方をする目の色に、囚われてしまう。

「あ…!」

膨らんだ陰茎を布ごしに触れられ、体がびくりと跳ねる。
少し火照った身体を知られたくなくて、身を逃がそうとするが、がっちりと優しい手に誘導されるように腰が動く。

抱き寄せ、少し硬くなった俺を下から上になぞるように愛撫する。
肉弾から陰茎の先端までのkたちを確認するように踊る指に胸が高鳴り、困惑する。


「あ、あの…っ」
首から顎にかけてジンっと熱くなる。
『何か言葉を発しないと』と頭ではわかっているが、喉からうまく出てこない。

「なに?」
サタンの唇が頬に触れる。耳元で囁かれると腰が砕けてしまいそうだ。

くすぐったい耳元に甘く低く、優しい声の余韻を感じる。

白く柔らかい皮膚がすり寄るようにこめかみに触れて、至近距離であることを思い知らされドキドキする。
同時に愛撫された陰茎は熱を持ち、だらしなく濡れ始めている。
気持ち良さに反応した感情は、小さな吐息となって漏れ出る。



大きくなった俺自身はサタンがピンっと下げただけで面積の少ない布の中から顔を出す。
再びサタンは俺の唇を食べるかのように甘く嚙みつく。
「んっ…はぁ」
俺は快楽とサタンへ応えるように夢中で強く熱い口づけを交わす。
舌を誘導されて吸われ、歯裏をなぞられると、背筋から肉弾、陰茎にかけてビリビリと電流が走る。
気を抜けば射精をしてしまいそうなほどに気持ちがいいキスにギュッと目をつむった。

「ッ…あぁ、ッはぁっ」


冷たいグローブが俺の陰茎を包み込み、上下にしごき上げる。
「ぅっあッ」
驚きと快楽と興奮と好奇心、罪悪感で頭の中がぐちゃぐちゃだ。
絞り上げる手は止まらず、グローブはカウパーでぬるりと光る。


人に触れられるのは始めただが、こんなにももどかしく気持ちのいいものだとは知らなかった。
口内を犯され、キスに夢中になり始めると下半身から強い刺激が込み上げる。

「ん!ッあぁぁっ」
我慢しきれず、黒いグローブの上に白い精液を吐き出してしまった。




「まだだ」

―――え?

息を整える間もなく、サタンは再び俺の陰茎を持ち直す。
インキュバスになった俺の体は、少しの刺激を与えれば、休みなく立ち上がりを迎えた。

サタンは舌なめずりをし、俺を押し倒す。
上になった彼の表情はやに色っぽく、
抵抗する意思の中から、美しい彼に口づけをされたり自分自身を弄ばれることへの高揚感が育っていく。

小さく彼が俺の上で笑った気がした。


彼の手は気持ちよく俺は時間もわからず、何度も絶頂を迎える。

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