62 / 94
本当の始まり
ひよっ子
しおりを挟む
あれから、アメリとゴードンを王宮へ連行するお兄様に付き添っていた私だったが、お兄様にもう家に帰れと言われてしまい、大人しくバレンティア家に戻っていた。
ゴードン・スペッシーニは、アメリ・ファーバァーの魔法で洗脳されていた事が分かった。
パオロ君の時もそうだったのだろう。
彼は無罪放免となった。
アメリは魔竜騒動の件とヘンリーへの殺人未遂の実行犯として極刑に処される事が決まった。
しかし、若干14歳の少女が全ての黒幕のはずはない。
皆躍起になって彼女の身辺を洗ったが、他との繋がりを見つけ出す事は出来なかった。
彼女は誰かに雇われ学園に潜入し、ヘンリーを殺そうとして失敗し、トカゲの尻尾切りの要領で上から見捨てられたのだ。
私は、彼女が私に吐き捨てた言葉が頭から消えなかった。
ぬくぬくと生きてきて、、私をそう言った彼女は一体どんな人生を歩んできたのだろう。
そして私はバレンティア家の人間としてこれからどう生きていけば良いのだろうか。
家に帰り数日が経った。
学園は無断欠席してしまっている。
私は答えを見つけられないまま、ただぼんやりと過ごしていた。
忙しくてずっと家へ帰って来られなかったお父様が先程帰って来たようだ。
お父様の声が近付いて来る。帰って早々真っ直ぐ私の部屋へやって来たのだろう。
「クリスティーナ入るぞ。」
そっと扉が開くと少し疲れた顔のお父様が見えた。
私の顔を見てため息を吐く。
「何て顔をしてるんだ。」
ベッドに座り込んでいる私の横にお父様は座った。
「話しはライディーンから聞いたよ。何を落ち込んでいるんだ?結局人を殺した訳じゃないんだろ?」
お父様は心底分からんと言った顔で聞いてきた。私は言葉に詰まる。上手に気持ちを説明出来る気がしなかった。
「はぁ、そんな情けない顔をしたお前が学園へ戻ったところで騒動に巻き込まれ命を落とすのがオチだ。しばらく家でいなさい。」
お父様は容赦なかった。
「クリスティーナ、1つ聞いても?」
私は怯えつつも頷く。
「お前は最初、学園には行かず、私やライディーンを支えて行くと決めていただろ?」
お父様は私の目を真っ直ぐ見つめる。
私はその頃を思い出し慎重に頷いた。
「あの決意はそんな脆いものだったのか?今回の騒ぎで一体お前は何がショックだったのだ?」
私の瞳が揺れる。
「言っておく。私もライディーンもお前に幸せを捨ててまで支えて欲しいなどと思った事は一度たりとも無い。決めたのはお前だろ?」
私の瞳から涙が溢れそうになったところで、お父様は激しく私を責めた。
「泣くな!どんな時も泣くなと私は教えた!お前は学園に入り人間らしさを手に入れた代わりに、バレンティア家の教えを忘れてしまったのだな。」
クッと流れそうになる涙を堪えた。
「お前は殿下を守ると決めたんではなかったのか?殿下の婚約者を守ると決めたのでは?2人とも友達なのだろう?」
私は頷く。
その僅かな衝撃で涙が瞳から溢れた。
「どうしたいのか言ってみろ!お前がここで呆けている間に2人が死んでも後悔しないのか?」
「、、、します。」
私は嗚咽を噛み殺し、下唇を噛んだ。
そして声を荒げお父様に宣言する。
「後悔します!!」
涙は溢れてしまったが、瞳に生気が戻る。
「クリスティーナ、母が残した言葉を覚えてるか?」
「お母様が残した言葉、、?」
お父様が私の瞳を見据え頷く。
「お前の母親はとても優しい人だったんだ。私が人を殺めるたびに心を痛め、子供達には同じ道を歩んで欲しくないと何度も泣きながら訴えていた。」
私はそんなお母様の姿など記憶にない。
「私はお前達の意思を尊重すると彼女にそう言った。ライディーンはバレンティアの血を色濃く継いでいてな。幼い頃から私の後を継ぐと、そう言って私の仕事にも付いて来た。」
そうだ。私が物心つく頃にはお兄様はもうお父様の仕事に付いて行っていた。
私はそれが羨ましくて、そして2人に憧れたのだ。あの頃、人を殺めるという事をどれだけ分かっていたのか、、。
今となってはあの時の気持ちすら恥ずかしい。
「ライディーンの姿に彼女は悲みと、誇らしさと相反する気持ちを持ったそうだ。そして、その姿に憧れるクリスティーナ、お前の姿に戸惑いを覚えていた。自分が後を継いで欲しくないと願う事がはたして子供達の為になるのかと。」
お父様はいつもの穏やかな顔に戻り、私の頭を撫でた。
「しかし、自分の死を悟った時、お前とエリーゼに女としての幸せを手にして欲しいと、、そう願いながら死にたいと私に言った。愛した人と結ばれて、宝物のように可愛い子供を産んで欲しいと。お前達3人を産んで自分がとても幸せだったからと。」
優しいかったお母様の姿が思い出される。しかし、心を痛め泣いている姿は私の記憶のどこにも無い。
「、、、知りませんでした。」
「お前は幼かったからな。お前が私達を助けようと必死で努力し強くなっていく姿を見て、彼女の意思をどうするべきかと悩んだ。必死で努力しているお前に彼女の願い自体が残酷に思えた。」
私は黙ってお父様を見つめる。
「それに、お前はバレンティア家を築き上げたジラール・バレンティアの能力をそっくり受け継いでいた。今回の騒動でお前は結界の中に結界を張ったらしいな?」
「、、はい。」
「それが出来るのは、フロランティル国内、、いや多分世界中でお前1人だけだろう。」
私はゴードンに化け物と言われたのを思い出した。そういう意味だったのか。
「お前の細やかな魔力コントロールの技術、そして絶大な魔力量、発展途上でさえお前の力は群を抜いている。それほどの才能を持ったお前を利用しようと周りが動き出す事を私は懸念していた。」
そこまで言ってお父様はニヤッと笑った。
「イサキオス殿はいずれ国内最強の騎士となるだろう。いや、それこそ世界最強か、、。お前達2人が付き合い出した事を恐れた者達がいる事に気付いていたか?」
私は思ってもいなかった話しに飛び火した事に驚きつつも首を振る。
「将来、お前達が2人で力を合わせれば国を乗っ取ることなど訳ないだろうからな。そりゃぁ、怯えもするだろう?」
私は曖昧に頷く。
「イサキオス殿と関わればさらにお前は狙われる。私は心配した。イサキオス殿が気に食わない青年なら私は今のうちに排除しようかとも思った。しかし、イサキオス殿は友人の息子だ。それに火竜と戦った時の彼を見て私は彼を気に入ってね。」
「、、はぁ。」
「それなら、いずれ最強となるイサキオス殿の側でお前を置くのが一番安全かなぁと思って、2人を温かく見守ることにしたんだよねぇ~。」
急に喋りが軽くなったお父様を半眼で見つめる。
それでお泊りの時に許可が前もって出ていたのか、、。
「とにかく私が言いたいのは、クリスティーナ。お前は一方的に彼を遠ざけ傷付けた。そうだろ?ちゃんと話し合うべきだった。そうだね?」
私はモソリと頷いた。
お父様が頭をポンポンと叩く。
「分かってるなら良い。ほらおいで、ロクに食べてなかったんだろう?顔色が悪い。一緒にご飯を食べよう。」
「、、はい。」
お父様が差し出した手を私はしっかりと握る。
話し合うべきだった、、そうだ私は間違えた。
彼を悲しませた原因は、彼の目の前で人の命を弄んだからではない。彼が私を軽蔑していると決め付け逃げ出したからだ。
その後食事の席で、私は私の中に潜むもう1人の自分が恐ろしいとお父様に告げた。
私にとっては今回何より恐ろしかった事なのだが、お父様は声をあげて笑った。
「それは、脈々と受け継いできたバレンティアの血がそうさせたんだ。しかし私やライディーンがそれに振り回される事などあり得ない。」
要するにお前はひよっ子なのだと言ってお父様は私の頭を撫でた。
あんなに悩んだのに、ひよっ子扱い、、、ピヨピヨ。悔しい。
ゴードン・スペッシーニは、アメリ・ファーバァーの魔法で洗脳されていた事が分かった。
パオロ君の時もそうだったのだろう。
彼は無罪放免となった。
アメリは魔竜騒動の件とヘンリーへの殺人未遂の実行犯として極刑に処される事が決まった。
しかし、若干14歳の少女が全ての黒幕のはずはない。
皆躍起になって彼女の身辺を洗ったが、他との繋がりを見つけ出す事は出来なかった。
彼女は誰かに雇われ学園に潜入し、ヘンリーを殺そうとして失敗し、トカゲの尻尾切りの要領で上から見捨てられたのだ。
私は、彼女が私に吐き捨てた言葉が頭から消えなかった。
ぬくぬくと生きてきて、、私をそう言った彼女は一体どんな人生を歩んできたのだろう。
そして私はバレンティア家の人間としてこれからどう生きていけば良いのだろうか。
家に帰り数日が経った。
学園は無断欠席してしまっている。
私は答えを見つけられないまま、ただぼんやりと過ごしていた。
忙しくてずっと家へ帰って来られなかったお父様が先程帰って来たようだ。
お父様の声が近付いて来る。帰って早々真っ直ぐ私の部屋へやって来たのだろう。
「クリスティーナ入るぞ。」
そっと扉が開くと少し疲れた顔のお父様が見えた。
私の顔を見てため息を吐く。
「何て顔をしてるんだ。」
ベッドに座り込んでいる私の横にお父様は座った。
「話しはライディーンから聞いたよ。何を落ち込んでいるんだ?結局人を殺した訳じゃないんだろ?」
お父様は心底分からんと言った顔で聞いてきた。私は言葉に詰まる。上手に気持ちを説明出来る気がしなかった。
「はぁ、そんな情けない顔をしたお前が学園へ戻ったところで騒動に巻き込まれ命を落とすのがオチだ。しばらく家でいなさい。」
お父様は容赦なかった。
「クリスティーナ、1つ聞いても?」
私は怯えつつも頷く。
「お前は最初、学園には行かず、私やライディーンを支えて行くと決めていただろ?」
お父様は私の目を真っ直ぐ見つめる。
私はその頃を思い出し慎重に頷いた。
「あの決意はそんな脆いものだったのか?今回の騒ぎで一体お前は何がショックだったのだ?」
私の瞳が揺れる。
「言っておく。私もライディーンもお前に幸せを捨ててまで支えて欲しいなどと思った事は一度たりとも無い。決めたのはお前だろ?」
私の瞳から涙が溢れそうになったところで、お父様は激しく私を責めた。
「泣くな!どんな時も泣くなと私は教えた!お前は学園に入り人間らしさを手に入れた代わりに、バレンティア家の教えを忘れてしまったのだな。」
クッと流れそうになる涙を堪えた。
「お前は殿下を守ると決めたんではなかったのか?殿下の婚約者を守ると決めたのでは?2人とも友達なのだろう?」
私は頷く。
その僅かな衝撃で涙が瞳から溢れた。
「どうしたいのか言ってみろ!お前がここで呆けている間に2人が死んでも後悔しないのか?」
「、、、します。」
私は嗚咽を噛み殺し、下唇を噛んだ。
そして声を荒げお父様に宣言する。
「後悔します!!」
涙は溢れてしまったが、瞳に生気が戻る。
「クリスティーナ、母が残した言葉を覚えてるか?」
「お母様が残した言葉、、?」
お父様が私の瞳を見据え頷く。
「お前の母親はとても優しい人だったんだ。私が人を殺めるたびに心を痛め、子供達には同じ道を歩んで欲しくないと何度も泣きながら訴えていた。」
私はそんなお母様の姿など記憶にない。
「私はお前達の意思を尊重すると彼女にそう言った。ライディーンはバレンティアの血を色濃く継いでいてな。幼い頃から私の後を継ぐと、そう言って私の仕事にも付いて来た。」
そうだ。私が物心つく頃にはお兄様はもうお父様の仕事に付いて行っていた。
私はそれが羨ましくて、そして2人に憧れたのだ。あの頃、人を殺めるという事をどれだけ分かっていたのか、、。
今となってはあの時の気持ちすら恥ずかしい。
「ライディーンの姿に彼女は悲みと、誇らしさと相反する気持ちを持ったそうだ。そして、その姿に憧れるクリスティーナ、お前の姿に戸惑いを覚えていた。自分が後を継いで欲しくないと願う事がはたして子供達の為になるのかと。」
お父様はいつもの穏やかな顔に戻り、私の頭を撫でた。
「しかし、自分の死を悟った時、お前とエリーゼに女としての幸せを手にして欲しいと、、そう願いながら死にたいと私に言った。愛した人と結ばれて、宝物のように可愛い子供を産んで欲しいと。お前達3人を産んで自分がとても幸せだったからと。」
優しいかったお母様の姿が思い出される。しかし、心を痛め泣いている姿は私の記憶のどこにも無い。
「、、、知りませんでした。」
「お前は幼かったからな。お前が私達を助けようと必死で努力し強くなっていく姿を見て、彼女の意思をどうするべきかと悩んだ。必死で努力しているお前に彼女の願い自体が残酷に思えた。」
私は黙ってお父様を見つめる。
「それに、お前はバレンティア家を築き上げたジラール・バレンティアの能力をそっくり受け継いでいた。今回の騒動でお前は結界の中に結界を張ったらしいな?」
「、、はい。」
「それが出来るのは、フロランティル国内、、いや多分世界中でお前1人だけだろう。」
私はゴードンに化け物と言われたのを思い出した。そういう意味だったのか。
「お前の細やかな魔力コントロールの技術、そして絶大な魔力量、発展途上でさえお前の力は群を抜いている。それほどの才能を持ったお前を利用しようと周りが動き出す事を私は懸念していた。」
そこまで言ってお父様はニヤッと笑った。
「イサキオス殿はいずれ国内最強の騎士となるだろう。いや、それこそ世界最強か、、。お前達2人が付き合い出した事を恐れた者達がいる事に気付いていたか?」
私は思ってもいなかった話しに飛び火した事に驚きつつも首を振る。
「将来、お前達が2人で力を合わせれば国を乗っ取ることなど訳ないだろうからな。そりゃぁ、怯えもするだろう?」
私は曖昧に頷く。
「イサキオス殿と関わればさらにお前は狙われる。私は心配した。イサキオス殿が気に食わない青年なら私は今のうちに排除しようかとも思った。しかし、イサキオス殿は友人の息子だ。それに火竜と戦った時の彼を見て私は彼を気に入ってね。」
「、、はぁ。」
「それなら、いずれ最強となるイサキオス殿の側でお前を置くのが一番安全かなぁと思って、2人を温かく見守ることにしたんだよねぇ~。」
急に喋りが軽くなったお父様を半眼で見つめる。
それでお泊りの時に許可が前もって出ていたのか、、。
「とにかく私が言いたいのは、クリスティーナ。お前は一方的に彼を遠ざけ傷付けた。そうだろ?ちゃんと話し合うべきだった。そうだね?」
私はモソリと頷いた。
お父様が頭をポンポンと叩く。
「分かってるなら良い。ほらおいで、ロクに食べてなかったんだろう?顔色が悪い。一緒にご飯を食べよう。」
「、、はい。」
お父様が差し出した手を私はしっかりと握る。
話し合うべきだった、、そうだ私は間違えた。
彼を悲しませた原因は、彼の目の前で人の命を弄んだからではない。彼が私を軽蔑していると決め付け逃げ出したからだ。
その後食事の席で、私は私の中に潜むもう1人の自分が恐ろしいとお父様に告げた。
私にとっては今回何より恐ろしかった事なのだが、お父様は声をあげて笑った。
「それは、脈々と受け継いできたバレンティアの血がそうさせたんだ。しかし私やライディーンがそれに振り回される事などあり得ない。」
要するにお前はひよっ子なのだと言ってお父様は私の頭を撫でた。
あんなに悩んだのに、ひよっ子扱い、、、ピヨピヨ。悔しい。
0
お気に入りに追加
301
あなたにおすすめの小説
婚約破棄された侯爵令嬢は、元婚約者の側妃にされる前に悪役令嬢推しの美形従者に隣国へ連れ去られます
葵 遥菜
恋愛
アナベル・ハワード侯爵令嬢は婚約者のイーサン王太子殿下を心から慕い、彼の伴侶になるための勉強にできる限りの時間を費やしていた。二人の仲は順調で、結婚の日取りも決まっていた。
しかし、王立学園に入学したのち、イーサン王太子は真実の愛を見つけたようだった。
お相手はエリーナ・カートレット男爵令嬢。
二人は相思相愛のようなので、アナベルは将来王妃となったのち、彼女が側妃として召し上げられることになるだろうと覚悟した。
「悪役令嬢、アナベル・ハワード! あなたにイーサン様は渡さない――!」
アナベルはエリーナから「悪」だと断じられたことで、自分の存在が二人の邪魔であることを再認識し、エリーナが王妃になる道はないのかと探り始める――。
「エリーナ様を王妃に据えるにはどうしたらいいのかしらね、エリオット?」
「一つだけ方法がございます。それをお教えする代わりに、私と約束をしてください」
「どんな約束でも守るわ」
「もし……万が一、王太子殿下がアナベル様との『婚約を破棄する』とおっしゃったら、私と一緒に隣国ガルディニアへ逃げてください」
これは、悪役令嬢を溺愛する従者が合法的に推しを手に入れる物語である。
※タイトル通りのご都合主義なお話です。
※他サイトにも投稿しています。
目が覚めたら夫と子供がいました
青井陸
恋愛
とある公爵家の若い公爵夫人、シャルロットが毒の入ったのお茶を飲んで倒れた。
1週間寝たきりのシャルロットが目を覚ましたとき、幼い可愛い男の子がいた。
「…お母様?よかった…誰か!お母様が!!!!」
「…あなた誰?」
16歳で政略結婚によって公爵家に嫁いだ、元伯爵令嬢のシャルロット。
シャルロットは一目惚れであったが、夫のハロルドは結婚前からシャルロットには冷たい。
そんな関係の二人が、シャルロットが毒によって記憶をなくしたことにより少しずつ変わっていく。
なろう様でも同時掲載しています。
村娘になった悪役令嬢
枝豆@敦騎
恋愛
父が連れてきた妹を名乗る少女に出会った時、公爵令嬢スザンナは自分の前世と妹がヒロインの乙女ゲームの存在を思い出す。
ゲームの知識を得たスザンナは自分が将来妹の殺害を企てる事や自分が父の実子でない事を知り、身分を捨て母の故郷で平民として暮らすことにした。
村娘になった少女が行き倒れを拾ったり、ヒロインに連れ戻されそうになったり、悪役として利用されそうになったりしながら最後には幸せになるお話です。
※他サイトにも掲載しています。(他サイトに投稿したものと異なっている部分があります)
アルファポリスのみ後日談投稿しております。
私の婚約者は6人目の攻略対象者でした
みかん桜(蜜柑桜)
恋愛
王立学園の入学式。主人公のクラウディアは婚約者と共に講堂に向かっていた。
すると「きゃあ!」と、私達の行く手を阻むように、髪色がピンクの女生徒が転けた。『バターン』って効果音が聞こえてきそうな見事な転け方で。
そういえば前世、異世界を舞台にした物語のヒロインはピンク色が定番だった。
確か…入学式の日に学園で迷って攻略対象者に助けられたり、攻略対象者とぶつかって転けてしまったところを手を貸してもらったり…っていうのが定番の出会いイベントよね。
って……えっ!? ここってもしかして乙女ゲームの世界なの!?
ヒロイン登場に驚きつつも、婚約者と共に無意識に攻略対象者のフラグを折っていたクラウディア。
そんなクラウディアが幸せになる話。
※本編完結済※番外編更新中
【完結】死がふたりを分かつとも
杜野秋人
恋愛
「捕らえよ!この女は地下牢へでも入れておけ!」
私の命を受けて会場警護の任に就いていた騎士たちが動き出し、またたく間に驚く女を取り押さえる。そうして引っ立てられ連れ出される姿を見ながら、私は心の中だけでそっと安堵の息を吐く。
ああ、やった。
とうとうやり遂げた。
これでもう、彼女を脅かす悪役はいない。
私は晴れて、彼女を輝かしい未来へ進ませることができるんだ。
自分が前世で大ヒットしてTVアニメ化もされた、乙女ゲームの世界に転生していると気づいたのは6歳の時。以来、前世での最推しだった悪役令嬢を救うことが人生の指針になった。
彼女は、悪役令嬢は私の婚約者となる。そして学園の卒業パーティーで断罪され、どのルートを辿っても悲惨な最期を迎えてしまう。
それを回避する方法はただひとつ。本来なら初回クリア後でなければ解放されない“悪役令嬢ルート”に進んで、“逆ざまあ”でクリアするしかない。
やれるかどうか何とも言えない。
だがやらなければ彼女に待っているのは“死”だ。
だから彼女は、メイン攻略対象者の私が、必ず救う⸺!
◆男性(王子)主人公の乙女ゲーもの。主人公は転生者です。
詳しく設定を作ってないので、固有名詞はありません。
◆全10話で完結予定。毎日1話ずつ投稿します。
1話あたり2000字〜3000字程度でサラッと読めます。
◆公開初日から恋愛ランキング入りしました!ありがとうございます!
◆この物語は小説家になろうでも同時投稿します。
悪役令嬢の居場所。
葉叶
恋愛
私だけの居場所。
他の誰かの代わりとかじゃなく
私だけの場所
私はそんな居場所が欲しい。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
※誤字脱字等あれば遠慮なく言ってください。
※感想はしっかりニヤニヤしながら読ませて頂いています。
※こんな話が見たいよ!等のリクエストも歓迎してます。
※完結しました!番外編執筆中です。
転生者はチートな悪役令嬢になりました〜私を死なせた貴方を許しません〜
みおな
恋愛
私が転生したのは、乙女ゲームの世界でした。何ですか?このライトノベル的な展開は。
しかも、転生先の悪役令嬢は公爵家の婚約者に冤罪をかけられて、処刑されてるじゃないですか。
冗談は顔だけにして下さい。元々、好きでもなかった婚約者に、何で殺されなきゃならないんですか!
わかりました。私が転生したのは、この悪役令嬢を「救う」ためなんですね?
それなら、ついでに公爵家との婚約も回避しましょう。おまけで貴方にも仕返しさせていただきますね?
【完結済】悪役になりきれなかったので、そろそろ引退したいと思います。
木嶋うめ香
恋愛
私、突然思い出しました。
前世は日本という国に住む高校生だったのです。
現在の私、乙女ゲームの世界に転生し、お先真っ暗な人生しかないなんて。
いっそ、悪役として散ってみましょうか?
悲劇のヒロイン気分な主人公を目指して書いております。
以前他サイトに掲載していたものに加筆しました。
サクッと読んでいただける内容です。
マリア→マリアーナに変更しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる