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女の子はお喋りがお好き
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夏休みが終わり、待ちに待ったクラス替えの発表だ。
私の横でイザベルが目を瞑り、手を胸の前で組み、ブツブツ言っている。
私はもう結果を見ているので、Aクラスにイザベルが入った事を知っているのだが、、。
「ねえ、見ないの?」
私は何度目かのセリフを吐く。
「見るわよ。見るに決まってるじゃない。」
私を睨む。
睨んだついでに見れば良いのに、また目を瞑る。
あとどれだけここで居なくてはいけないのだろう。
私はため息を吐いた。
シャルロットは髪の毛を弄りながら、自分の世界に入っているようだ。
後ろでパタパタと足音がしたので、顔だけそちらに振り返るとアルが私の背中に抱き付いて来た。
「久しぶり!!元気にしてた~?」
勢いが強過ぎて私がヨロけると、誰かが私の腕を取って支えてくれる。
イサキオスだと疑わなかった私は、前を見て、ゲッと漏らしてしまう。
私の腕を取ったのは、マグリットだった。
私の言動が彼の癇に障ったのか、腕を払われてしまい、アルと一緒に倒れる。
バターン!!!!
「ヴェッ。し、死んだ。」
アルが上で笑っている。
、、早くどいてくれ。
少し遅れてイサキオスとヘンリーも来た。
「何やってるんだ?」
イサキオスが私を立たせてくれて、付いた砂を払ってくれる。
今朝も短パンを履かされていた私の膝小僧は、擦りむけて血が出ていた。
彼はその傷を見て眉をひそめた。
光魔法で治療してくれたので、傷はすぐに治ったのだが、、
でも私は見た!彼が私の膝小僧を舐めようとして、思い出した様な顔になり、魔法をかけた事を。
思い出さなかったら舐める気だったのですか!?殺す気ですか!?ビックリして私を殺す気ですか!?
私は人知れず今悶えている。
「あー!今回皆クラス一緒じゃん!」
アルの声で私は引き戻された。
イザベルが弾かれたように目を開き、クラス替えの用紙を凝視していた。
「やったぁぁぁ!!!」
悪役令嬢は歓喜した。
可愛いなと思っていたら、私に向かって走って来た。
このまま私を抱きしめるつもりだ。
不本意だろうが、彼女にとって私は勉強に関しては師匠だ。
二人三脚でやってきた。途中イサキオスが混じって三人四脚だったが。
だから、この行動も納得は出来るけど。
私を女と認識してるのは、一部の人だけだよー!!!声にならない叫び声を上げたが、もちろん彼女には届かない。
私は焦った結果、イザベルを綺麗に避けた。
目的の人が急に消え、つんのめったイザベルは、私の後ろにいたヘンリーに抱き付いてしまう。
ヘンリーは驚いていたが、まんざらでもない顔で彼女を抱きしめ、頭を撫でていた。
「良く頑張ったね。」
と言ったのが聞こえた。
イザベルは真っ赤な顔に涙目で私を睨んでいたが、私は悪くない。
あそこで私達が抱き合えば大事故だ。
わたしはその事を目と口パクで訴える。
悪いのはどっち?
、、伝わったかな??
私は満足して教室に入ったが、結局後から来たイザベルに扇子でしこたま叩かれた。
ねぇ、悪いのはどっち??
その日の昼休み、今日は女の子だけで集まっていた。
本当はヘンリーと今後の話しがしたかったのだけど、ニマニマ顔のイザベルとシャルロットに捕まったのだ。
「何?」
悪どい笑い方をする2人に、半眼で私は聞いた。
イザベルが先に口を開いた。
「ダンスパーティー誘ったの?」
あぁ、2人のニマニマはそれだったか。私の悩みも知らずに楽しみやがって。
「誘ってない。」
「「いつ誘うの?」」
2人の声が重なった。
「、、誘う前に誘われた。」
2人は今度はキョトンとする。
「はぁ?誘われた?」
「そう誘われた、、。」
「えっ?もう女ってバレたの?」
「バレてない。」
この答えにもう2人はパニックだ。
「えっ?クリスとして誘われてるのよね?男の子としてでしょ?えっ、タキシード同士で踊ろうぜって事?」
「、、そう。」
イザベルとシャルロットは見つめ合っている。
2人はイサキオスがクリスを好きな事は気付いているが、男同士の恋愛はやはり偏見がある。
親族が集まるようなダンスパーティーのパートナーに、自分からクリスを誘うのは想像していなかった。
しかも夏休み明けて初日。
彼はクリス以外眼中にないのだ。
2人が考えている間に、クリスの顔色はどんどん悪くなる。
「イサキオスは男しか愛せない人なんだよ、、。」
2人はギョッとする!
「チョット落ち着きなさいよ!!」
「僕は、僕は男装出来ても、男にはなれないんだよー!!!」
心に溜まっていたものが吐き出される。
「いや、イサキオスは男が好きなんじゃなくてあなたが好きなんでしょ?誰でも良いわけじゃないじゃない!」
私は2人を見た。
「それってどういう意味なの?性別なんてどっちでも良い、好きなものは好きって事??それってもう人間じゃなくても僕なら良いって事?むしろ僕の事人間って思ってない!?ワンコ的に好きなの!?」
「ちょ、ちょっと落ち着きなさいよ。」
2人が私の背中を撫でる。
「ワンコって、ティーナはワンコじゃないでしょ?ワンコっぽいだけで人間よ!」
シャルロットは慰めているつもりだ。
「まぁ良いじゃない。とりあえずパートナーになったんだから。どうせこっちから誘っても、男のままで誘うつもりだったんでしょ?結果オーライじゃない。」
イザベルはめんどくさくなった様だ。
「違うもん、、パーティー会場に一緒に行こうって誘うつもりだったんだもん。ダンスを一緒にって誘うのは、当日全部打ち明けてからのつもりだったんだもん。」
イザベルは、腐った私を放り出して話題を変える。
「シャルロットはどうするの?誰かに誘われるのを待つの?」
シャルロットなら引く手数多だろう。
私は腐ったまま話しを聞く。
「そんな事しないわ。フフフッ。私誘いたい殿方がいるの。」
シャルロットのそんな話しは初めて聞く。
「「誰なの!?」」
私は復活した。
「フフフッ。カイト様よ。」
イザベルはしばらく考えて、誰だか分からないと言った。
私はキラキラした目になった。
「えっ!?カイト!!シャルロット、カイトが好きなの!?」
シャルロットは慌てる。
「ちょっとティーナ声が大きい!」
「だって、ビックリして。」
「分かるわ。彼あまり目立たないものね。」
「違う違う。カイトの事めちゃくちゃ可愛いと思ってたからビックリしたの!」
シャルロットの顔がほころんだ。
「えっ、ティーナ分かるの?」
「分かる分かる。キラキラした淡いブロンドの髪に、幼い顔立ちだけど整ってるし、眼鏡にそばかすなんて堪らんよね。」
カイトは入学からAクラスでずっといる。クラスでも1番真面目で、正義感が強く、とても優秀な人だと思う。
仲は良い方だし、小動物の様に可愛い彼は、私の癒しだった。
「そうなのそうなの。もう堪らな過ぎて、けしからん奴なの。」
イザベルが冷たい目で私達を見ている。
「あっ、でもカイト153㎝って言ってたよ?シャルロット160㎝ぐらい今あるよね?」
シャルロットはシュンとした。
「そうなの。ぺったんこのヒールを履いても私が高くなってしまうから、彼がダンスをリードするのが大変になってしまうわ。」
でも彼が良いのと言って、シャルロットが笑った。
恋には障害が付き物だ。
私は性別、シャルロットは背丈、イザベルは、、性格?
「よし!!頑張るぞ!!」
私は急に立ち上がった。
こんなに美しいシャルロットでも悩むのだ、私が悩むのは当然だと思えた。
急に元気を取り戻した私を、イザベル呆れ顔で見ていた。
私の横でイザベルが目を瞑り、手を胸の前で組み、ブツブツ言っている。
私はもう結果を見ているので、Aクラスにイザベルが入った事を知っているのだが、、。
「ねえ、見ないの?」
私は何度目かのセリフを吐く。
「見るわよ。見るに決まってるじゃない。」
私を睨む。
睨んだついでに見れば良いのに、また目を瞑る。
あとどれだけここで居なくてはいけないのだろう。
私はため息を吐いた。
シャルロットは髪の毛を弄りながら、自分の世界に入っているようだ。
後ろでパタパタと足音がしたので、顔だけそちらに振り返るとアルが私の背中に抱き付いて来た。
「久しぶり!!元気にしてた~?」
勢いが強過ぎて私がヨロけると、誰かが私の腕を取って支えてくれる。
イサキオスだと疑わなかった私は、前を見て、ゲッと漏らしてしまう。
私の腕を取ったのは、マグリットだった。
私の言動が彼の癇に障ったのか、腕を払われてしまい、アルと一緒に倒れる。
バターン!!!!
「ヴェッ。し、死んだ。」
アルが上で笑っている。
、、早くどいてくれ。
少し遅れてイサキオスとヘンリーも来た。
「何やってるんだ?」
イサキオスが私を立たせてくれて、付いた砂を払ってくれる。
今朝も短パンを履かされていた私の膝小僧は、擦りむけて血が出ていた。
彼はその傷を見て眉をひそめた。
光魔法で治療してくれたので、傷はすぐに治ったのだが、、
でも私は見た!彼が私の膝小僧を舐めようとして、思い出した様な顔になり、魔法をかけた事を。
思い出さなかったら舐める気だったのですか!?殺す気ですか!?ビックリして私を殺す気ですか!?
私は人知れず今悶えている。
「あー!今回皆クラス一緒じゃん!」
アルの声で私は引き戻された。
イザベルが弾かれたように目を開き、クラス替えの用紙を凝視していた。
「やったぁぁぁ!!!」
悪役令嬢は歓喜した。
可愛いなと思っていたら、私に向かって走って来た。
このまま私を抱きしめるつもりだ。
不本意だろうが、彼女にとって私は勉強に関しては師匠だ。
二人三脚でやってきた。途中イサキオスが混じって三人四脚だったが。
だから、この行動も納得は出来るけど。
私を女と認識してるのは、一部の人だけだよー!!!声にならない叫び声を上げたが、もちろん彼女には届かない。
私は焦った結果、イザベルを綺麗に避けた。
目的の人が急に消え、つんのめったイザベルは、私の後ろにいたヘンリーに抱き付いてしまう。
ヘンリーは驚いていたが、まんざらでもない顔で彼女を抱きしめ、頭を撫でていた。
「良く頑張ったね。」
と言ったのが聞こえた。
イザベルは真っ赤な顔に涙目で私を睨んでいたが、私は悪くない。
あそこで私達が抱き合えば大事故だ。
わたしはその事を目と口パクで訴える。
悪いのはどっち?
、、伝わったかな??
私は満足して教室に入ったが、結局後から来たイザベルに扇子でしこたま叩かれた。
ねぇ、悪いのはどっち??
その日の昼休み、今日は女の子だけで集まっていた。
本当はヘンリーと今後の話しがしたかったのだけど、ニマニマ顔のイザベルとシャルロットに捕まったのだ。
「何?」
悪どい笑い方をする2人に、半眼で私は聞いた。
イザベルが先に口を開いた。
「ダンスパーティー誘ったの?」
あぁ、2人のニマニマはそれだったか。私の悩みも知らずに楽しみやがって。
「誘ってない。」
「「いつ誘うの?」」
2人の声が重なった。
「、、誘う前に誘われた。」
2人は今度はキョトンとする。
「はぁ?誘われた?」
「そう誘われた、、。」
「えっ?もう女ってバレたの?」
「バレてない。」
この答えにもう2人はパニックだ。
「えっ?クリスとして誘われてるのよね?男の子としてでしょ?えっ、タキシード同士で踊ろうぜって事?」
「、、そう。」
イザベルとシャルロットは見つめ合っている。
2人はイサキオスがクリスを好きな事は気付いているが、男同士の恋愛はやはり偏見がある。
親族が集まるようなダンスパーティーのパートナーに、自分からクリスを誘うのは想像していなかった。
しかも夏休み明けて初日。
彼はクリス以外眼中にないのだ。
2人が考えている間に、クリスの顔色はどんどん悪くなる。
「イサキオスは男しか愛せない人なんだよ、、。」
2人はギョッとする!
「チョット落ち着きなさいよ!!」
「僕は、僕は男装出来ても、男にはなれないんだよー!!!」
心に溜まっていたものが吐き出される。
「いや、イサキオスは男が好きなんじゃなくてあなたが好きなんでしょ?誰でも良いわけじゃないじゃない!」
私は2人を見た。
「それってどういう意味なの?性別なんてどっちでも良い、好きなものは好きって事??それってもう人間じゃなくても僕なら良いって事?むしろ僕の事人間って思ってない!?ワンコ的に好きなの!?」
「ちょ、ちょっと落ち着きなさいよ。」
2人が私の背中を撫でる。
「ワンコって、ティーナはワンコじゃないでしょ?ワンコっぽいだけで人間よ!」
シャルロットは慰めているつもりだ。
「まぁ良いじゃない。とりあえずパートナーになったんだから。どうせこっちから誘っても、男のままで誘うつもりだったんでしょ?結果オーライじゃない。」
イザベルはめんどくさくなった様だ。
「違うもん、、パーティー会場に一緒に行こうって誘うつもりだったんだもん。ダンスを一緒にって誘うのは、当日全部打ち明けてからのつもりだったんだもん。」
イザベルは、腐った私を放り出して話題を変える。
「シャルロットはどうするの?誰かに誘われるのを待つの?」
シャルロットなら引く手数多だろう。
私は腐ったまま話しを聞く。
「そんな事しないわ。フフフッ。私誘いたい殿方がいるの。」
シャルロットのそんな話しは初めて聞く。
「「誰なの!?」」
私は復活した。
「フフフッ。カイト様よ。」
イザベルはしばらく考えて、誰だか分からないと言った。
私はキラキラした目になった。
「えっ!?カイト!!シャルロット、カイトが好きなの!?」
シャルロットは慌てる。
「ちょっとティーナ声が大きい!」
「だって、ビックリして。」
「分かるわ。彼あまり目立たないものね。」
「違う違う。カイトの事めちゃくちゃ可愛いと思ってたからビックリしたの!」
シャルロットの顔がほころんだ。
「えっ、ティーナ分かるの?」
「分かる分かる。キラキラした淡いブロンドの髪に、幼い顔立ちだけど整ってるし、眼鏡にそばかすなんて堪らんよね。」
カイトは入学からAクラスでずっといる。クラスでも1番真面目で、正義感が強く、とても優秀な人だと思う。
仲は良い方だし、小動物の様に可愛い彼は、私の癒しだった。
「そうなのそうなの。もう堪らな過ぎて、けしからん奴なの。」
イザベルが冷たい目で私達を見ている。
「あっ、でもカイト153㎝って言ってたよ?シャルロット160㎝ぐらい今あるよね?」
シャルロットはシュンとした。
「そうなの。ぺったんこのヒールを履いても私が高くなってしまうから、彼がダンスをリードするのが大変になってしまうわ。」
でも彼が良いのと言って、シャルロットが笑った。
恋には障害が付き物だ。
私は性別、シャルロットは背丈、イザベルは、、性格?
「よし!!頑張るぞ!!」
私は急に立ち上がった。
こんなに美しいシャルロットでも悩むのだ、私が悩むのは当然だと思えた。
急に元気を取り戻した私を、イザベル呆れ顔で見ていた。
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