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学園編
休日
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「リリーお待たせ。」
「ライズ。」
あぁ、彼の魅力に目が潰れそうだ。
普段制服姿しか見ない私にとって、ライズの私服はご褒美でしかない。
いや、制服姿も好きなのだけど。
今日のライズは、白のロンTに黒のパンツ、グレーのカーデガンを羽織ったモノトーン姿だった。
私はというと、可愛いを目一杯詰め込んだファンシーな服装で来たつもりだ。
エミリアに、そんなに乳を出したら誘拐されるよ?と釘を刺されたが…。
でも仕方ないのだ。出したいのではなく、胸の重みでワンピースの生地を引っ張ってしまって出てしまうのだ。
そんな気合いの入った露出花柄ワンピース姿の私を、ライズが渋い顔で見つめてきた。
「リリー。」
「…はい。」
ため息をつきそうな彼の顔を見れば、小言を言われるのが容易に予想できる。
身構えていると、私の肩にライズのカーディガンがかけられた。
「胸の所は隠せないけど…。せめてこれ着てて。ボタンもちゃんととめて。」
「…はい。」
あぁ幸せだ。
怒られると思ってからのとんだご褒美。
これは鼻血案件である。
このカーディガン持って帰っても良いのだろうか?
「ちゃんと返してよ。」
全ての考えが顔に出ていた私は、ライズにすかさず突っ込まれた。
テヘッと舌を出してごまかし、ライズの腕に自分の腕を絡めて歩き始める。
「歩きにくい。」
少し頬を赤くしてライズがそう言ったので、私は気分が良くなってさらにギューギューと引っ付いた。
少しでも私の気持ちが伝わるように。
「それでどこ行くの?」
私の願いも虚しく、ケロッとした表情でライズが聞いてきた。
私の胸は武器になっていないようだ。
「今度、校外学習があるでしょう?」
「あぁ、忘れてた。そうだね。」
学園では1年に数回、遠足とは名ばかりの校外学習が行われる。
魔物達の住む森の近くまで出かけて行くのだ。
先生方や上級生、王城から近衛兵士達も参加しての大掛かりなものなのだが、私には少し不安があった。
スタンピードが起こる年はハッキリとは決まっていない。
何十年かに一度というざっくりした情報はあるのだが、この日ここで起こるというピンポイントな情報はないのだ。
あと数年は大丈夫とされているが、それも憶測に過ぎない。
地震のように突如起こるのだ。
私は危険な任務を背負っているだろうライズにお守り代わりの魔道具を買いたかった。
出来ればお揃いで。
「リリー?」
「あぁ、うん。それでね、何かあってもいけないから、守護魔法がかかったネックレスとか、ブレスレットとか…指輪とか…一緒に買いたいなと思って。」
この国では、お揃いのネックレスは恋人同士が。ブレスレットは婚約した2人が。指輪は結婚した2人が付ける慣わしがある。
実際には関係なく皆フランクにお揃いを付けていたりするのだが、婚約者でもましてや恋人でもない私がこんな話しを出すのは勇気がかなり大変めちゃくちゃいるのだ。
ライズが少し悩んだ素振りを見せた後、ニッコリ笑って良いよと言った。
(何その顔。可愛すぎでしょ。)
「それでどこのお店行く?」
「えーっとね、リサーチしたのよ!そんなに高くないけど、術式が信用出来るお店が裏通りにあるって。」
「ふーん。」
そっけない返事ではあったが、その後も私の説明をライズはしっかりと聞いてくれていた。
もしかしたら彼の術式に敵うものなどないかもしれないけれど、どうしても私からライズにプレゼントしたかったのだ。
「ライズ!ここ!ここ!」
お店を無事発見出来た私は、嬉しくなって走り出した。ライズが少し遠くで呆れた顔をしていたが、そんな事構っていられない。
「だって初めてのお揃いなんだから!」
意気込んでお店に入ると、独特なお香の匂いが鼻をついた。
狭い店内は所狭しとモノが溢れていて、想像とのギャップに一瞬たじろいでしまう。
(でもエミリアも良い店だって言ってたし。)
「リリーどうしたの?」
いつの間にやって来たのか、気付けばライズが私の背後に立っていた。
「えっ?うん。何が良いかなぁ~と思って。」
ぎこちない私の態度にライズは不思議そうな顔をしながら辺りを見渡した。
彼には乱雑に置かれた魔道具の良し悪しが一瞬で分かるのだろう。
何にも興味を示さず、しばらく店内を見渡した後たった1つの物の前で立ち止まった。
「ブレスレット?」
それは繊細な細工を程した金色のブレスレットだった。
真ん中に小さなサファイアらしき石が埋め込まれており、ライズの黄金に輝く瞳と、私の空色の瞳を合わせたようなそのブレスレットに私の目も釘付けになった。
「攻撃力UP、守備力UP、一度だけ攻撃から身を守る術式も組まれてるね。」
「えっ?そんなに!?」
1つの魔道具な対して3つもの効果が組み込まれているのは非常に珍しい。
しかしその物自体の値段はかなり安い方だと思う。
「おばあちゃん、何でこんなに安いの?」
カウンターに座っていた小さなおばあさんに、私はたまらず声をかけた。
これでは儲けにならないだろう。
急に声をかけられて一瞬驚いた顔をした老婆だったが、意味を理解するとゆっくりと説明をしてくれた。
「新人さんが作ったんだね。ちゃんと起動しない事があるからね。どうしても最初は安くさせて貰ってるだね。」
「なるほど。」
どんなに安くても、大事な時に発動しないかもしれないリスクを背負うのは怖い。少々お金を積んでも、良い物を買った方が良いだろうとそのブレスレットを置こうとした時だった。
「リリー待って。」
「ライズ?」
「俺はそれが気に入ったよ。」
そう言ってライズがブレスレットを2つ手に持った。
「発動しないなんて事がないように点検しておくから、これにしよう?」
「…ライズがそう言うなら。」
それブレスレットですよ!!ブレスレットお揃いって、婚約の意味がありますけど良いんですか!?
喉まで出かかった質問を何とか飲み込んでライズからブレスレットを受け取ろうとしたが、ライズはそのままカウンターへと向かってしまった。
「ライズ!?それ私が!!」
奪い取ろうとする私を何なく交わした後、彼はポンポンと優しく私の頭を叩いた。
「良いから良いから。」
「…ライズ。」
仕方なく居心地悪そうにモゾモゾと入り口で待っていると、購入を済ませたライズがこちらにやって来た。
手には先程のブレスレットが握られている。
「リリー、ちょっと話そうか。」
「えっ?えぇ。」
ライズの真剣な瞳に息が詰まりそうだった。心臓が激しく暴れ回り、逃げ出したくなる。
ガッチリと掴まれた手を見つめながら私はフラフラと彼の後を付いて行った。
「ライズ。」
あぁ、彼の魅力に目が潰れそうだ。
普段制服姿しか見ない私にとって、ライズの私服はご褒美でしかない。
いや、制服姿も好きなのだけど。
今日のライズは、白のロンTに黒のパンツ、グレーのカーデガンを羽織ったモノトーン姿だった。
私はというと、可愛いを目一杯詰め込んだファンシーな服装で来たつもりだ。
エミリアに、そんなに乳を出したら誘拐されるよ?と釘を刺されたが…。
でも仕方ないのだ。出したいのではなく、胸の重みでワンピースの生地を引っ張ってしまって出てしまうのだ。
そんな気合いの入った露出花柄ワンピース姿の私を、ライズが渋い顔で見つめてきた。
「リリー。」
「…はい。」
ため息をつきそうな彼の顔を見れば、小言を言われるのが容易に予想できる。
身構えていると、私の肩にライズのカーディガンがかけられた。
「胸の所は隠せないけど…。せめてこれ着てて。ボタンもちゃんととめて。」
「…はい。」
あぁ幸せだ。
怒られると思ってからのとんだご褒美。
これは鼻血案件である。
このカーディガン持って帰っても良いのだろうか?
「ちゃんと返してよ。」
全ての考えが顔に出ていた私は、ライズにすかさず突っ込まれた。
テヘッと舌を出してごまかし、ライズの腕に自分の腕を絡めて歩き始める。
「歩きにくい。」
少し頬を赤くしてライズがそう言ったので、私は気分が良くなってさらにギューギューと引っ付いた。
少しでも私の気持ちが伝わるように。
「それでどこ行くの?」
私の願いも虚しく、ケロッとした表情でライズが聞いてきた。
私の胸は武器になっていないようだ。
「今度、校外学習があるでしょう?」
「あぁ、忘れてた。そうだね。」
学園では1年に数回、遠足とは名ばかりの校外学習が行われる。
魔物達の住む森の近くまで出かけて行くのだ。
先生方や上級生、王城から近衛兵士達も参加しての大掛かりなものなのだが、私には少し不安があった。
スタンピードが起こる年はハッキリとは決まっていない。
何十年かに一度というざっくりした情報はあるのだが、この日ここで起こるというピンポイントな情報はないのだ。
あと数年は大丈夫とされているが、それも憶測に過ぎない。
地震のように突如起こるのだ。
私は危険な任務を背負っているだろうライズにお守り代わりの魔道具を買いたかった。
出来ればお揃いで。
「リリー?」
「あぁ、うん。それでね、何かあってもいけないから、守護魔法がかかったネックレスとか、ブレスレットとか…指輪とか…一緒に買いたいなと思って。」
この国では、お揃いのネックレスは恋人同士が。ブレスレットは婚約した2人が。指輪は結婚した2人が付ける慣わしがある。
実際には関係なく皆フランクにお揃いを付けていたりするのだが、婚約者でもましてや恋人でもない私がこんな話しを出すのは勇気がかなり大変めちゃくちゃいるのだ。
ライズが少し悩んだ素振りを見せた後、ニッコリ笑って良いよと言った。
(何その顔。可愛すぎでしょ。)
「それでどこのお店行く?」
「えーっとね、リサーチしたのよ!そんなに高くないけど、術式が信用出来るお店が裏通りにあるって。」
「ふーん。」
そっけない返事ではあったが、その後も私の説明をライズはしっかりと聞いてくれていた。
もしかしたら彼の術式に敵うものなどないかもしれないけれど、どうしても私からライズにプレゼントしたかったのだ。
「ライズ!ここ!ここ!」
お店を無事発見出来た私は、嬉しくなって走り出した。ライズが少し遠くで呆れた顔をしていたが、そんな事構っていられない。
「だって初めてのお揃いなんだから!」
意気込んでお店に入ると、独特なお香の匂いが鼻をついた。
狭い店内は所狭しとモノが溢れていて、想像とのギャップに一瞬たじろいでしまう。
(でもエミリアも良い店だって言ってたし。)
「リリーどうしたの?」
いつの間にやって来たのか、気付けばライズが私の背後に立っていた。
「えっ?うん。何が良いかなぁ~と思って。」
ぎこちない私の態度にライズは不思議そうな顔をしながら辺りを見渡した。
彼には乱雑に置かれた魔道具の良し悪しが一瞬で分かるのだろう。
何にも興味を示さず、しばらく店内を見渡した後たった1つの物の前で立ち止まった。
「ブレスレット?」
それは繊細な細工を程した金色のブレスレットだった。
真ん中に小さなサファイアらしき石が埋め込まれており、ライズの黄金に輝く瞳と、私の空色の瞳を合わせたようなそのブレスレットに私の目も釘付けになった。
「攻撃力UP、守備力UP、一度だけ攻撃から身を守る術式も組まれてるね。」
「えっ?そんなに!?」
1つの魔道具な対して3つもの効果が組み込まれているのは非常に珍しい。
しかしその物自体の値段はかなり安い方だと思う。
「おばあちゃん、何でこんなに安いの?」
カウンターに座っていた小さなおばあさんに、私はたまらず声をかけた。
これでは儲けにならないだろう。
急に声をかけられて一瞬驚いた顔をした老婆だったが、意味を理解するとゆっくりと説明をしてくれた。
「新人さんが作ったんだね。ちゃんと起動しない事があるからね。どうしても最初は安くさせて貰ってるだね。」
「なるほど。」
どんなに安くても、大事な時に発動しないかもしれないリスクを背負うのは怖い。少々お金を積んでも、良い物を買った方が良いだろうとそのブレスレットを置こうとした時だった。
「リリー待って。」
「ライズ?」
「俺はそれが気に入ったよ。」
そう言ってライズがブレスレットを2つ手に持った。
「発動しないなんて事がないように点検しておくから、これにしよう?」
「…ライズがそう言うなら。」
それブレスレットですよ!!ブレスレットお揃いって、婚約の意味がありますけど良いんですか!?
喉まで出かかった質問を何とか飲み込んでライズからブレスレットを受け取ろうとしたが、ライズはそのままカウンターへと向かってしまった。
「ライズ!?それ私が!!」
奪い取ろうとする私を何なく交わした後、彼はポンポンと優しく私の頭を叩いた。
「良いから良いから。」
「…ライズ。」
仕方なく居心地悪そうにモゾモゾと入り口で待っていると、購入を済ませたライズがこちらにやって来た。
手には先程のブレスレットが握られている。
「リリー、ちょっと話そうか。」
「えっ?えぇ。」
ライズの真剣な瞳に息が詰まりそうだった。心臓が激しく暴れ回り、逃げ出したくなる。
ガッチリと掴まれた手を見つめながら私はフラフラと彼の後を付いて行った。
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