上 下
3 / 6
事の始まり

3話

しおりを挟む
「で、弟子ですか!?」

弟子にならないかと聞いたら驚かれた、まぁ会ってまもない奴にいきなり弟子にならないか、って言われたらそりゃあ驚くわ、

「うん!弟子弟子、ほら、レンはこのゲーム始めたばっかだし、何より面白そうだから」

俺は何で弟子にならないか聞いた理由を説明する。

「面白そうですか?」

レンが疑問に思った事を口にした。

「ああ、レンがゴブリンと戦ってたのを見てたからな」

レンは俺がレン達が戦っていたのを見ていた事をカミングアウトすると驚いたようで

「見てたんですか!?」

って言ってきた。

「うん!レンたちがログインした時から、発売から1ヶ月も経ってるのに初期装備だったからな、面白そうだからバレないように見てたんだ」

「そうだったんですか…全然気付かなかった」

「それで、レンの戦闘を見てて目が良いな~って思ったんだよ」

「目が良い、ですか?」

「うん、レンはゴブリンと戦ってる時、ゴブリンの攻撃がどう見えた?」

「えっと、ゴブリンが何処を攻撃しようとしていたかは分かったのでリーチを考えて無駄な動きをしないように意識しましたけど」

話を聞くとやっぱり俺が予想していた位、ゴブリンの攻撃が見えていたみたいだ、やっぱり攻撃を紙一重で避けるならそれぐらいはできるよな

「そう、それだよ、慣れたり、ステータスが上がると別だけど、最初の内はモンスターのリーチがわからないから攻撃を避ける時は大きく避けて、隙ができたりするんだよね」

「だから、ゴブリンの攻撃を紙一重で避けてたからね、それで、絶対に損はさせないけど、弟子にならない?」

目が良いのはアドバンテージだ、敵の攻撃が分かれば対処が出来るし、カウンターも決めやすい。
動体視力の良さはレベルが上がってステータスが高くなると良くなるが、最初から動体視力が良いと強い武器を使って格上モンスターと戦えば経験値効率も良くレベリングができる。

レンに聞くとレンは少し考えて

「1つ質問しても良いですか?」

「良いよ、何でも聞いて」

「じゃあ、俺を弟子にしたい理由を教えて下さい」

(へぇ~その質問をするのか) 

最初に答えた理由じゃない方の理由が聞きたいみたいだな…よし、ちょっと試してみるか

「最初に言った通りにこの時期に初心者だから、て言うのと面白そうだからだけど?」

「いや、確かにそれもあると思うけどそうじゃなくて、俺に言ってない理由がありますよね」

「う~ん、本当の理由ね~、ほっとけないから、かな」

俺がレンを弟子にしたい理由は初心者だからというのが1割、面白そうと言うのが3割、それと知り合いに似ているというのが6割だ。

「ほっとけないから?」

「うん、前に同じ表情をしていたひとと知り合ってね」

「それで、その人は」

「その人はね、周りにいる人を頼らないで自分がなんとかしなきゃって悩んでたんだ、だから、レンも何か悩んでたら周りの人を頼っても良いと思うんだ。
まぁ俺はレンが何を悩んでるかはわからないけど、何か力になりたいから、俺に出来ること、つまりこのゲームで強くなる手伝いをしたいんだ」

「そう、だったんですか…ユウヤさん!1つ話を聞いて貰えますか?」

レンから話を聞いた。
父親が居ないこと、お母さんが今体調を崩しがちなこと、それでユイちゃんとこのゲームでお金を稼ごうとしていることを

「ユウヤさん、俺を貴方の弟子にしてください!」

レンが真っ直ぐ俺の目を見ながら言う。
うん、いい顔になった。

「もちろん!此方の方こそヨロシクな」



しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった

なるとし
ファンタジー
 鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。  特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。  武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。  だけど、その母と娘二人は、    とおおおおんでもないヤンデレだった…… 第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。

10秒あれば充分だった

詩森さよ(さよ吉)
ファンタジー
俺、黒瀬透は親友たちと彼女とともに異世界へクラス召喚に遭ってしまった。 どうやら俺たちを利用しようという悪い方の召喚のようだ。 だが彼らは俺たちのステータスを見て……。 小説家になろう、アルファポリス(敬称略)にも掲載。 筆者は体調不良のため、コメントなどを受けない設定にしております。 どうぞよろしくお願いいたします。

淫らに、咲き乱れる

あるまん
恋愛
軽蔑してた、筈なのに。

チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい

616號
ファンタジー
 不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。

悪役令嬢にざまぁされた王子のその後

柚木崎 史乃
ファンタジー
王子アルフレッドは、婚約者である侯爵令嬢レティシアに窃盗の濡れ衣を着せ陥れようとした罪で父王から廃嫡を言い渡され、国外に追放された。 その後、炭鉱の町で鉱夫として働くアルフレッドは反省するどころかレティシアや彼女の味方をした弟への恨みを募らせていく。 そんなある日、アルフレッドは行く当てのない訳ありの少女マリエルを拾う。 マリエルを養子として迎え、共に生活するうちにアルフレッドはやがて自身の過去の過ちを猛省するようになり改心していった。 人生がいい方向に変わったように見えたが……平穏な生活は長く続かず、事態は思わぬ方向へ動き出したのだった。

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です! 小説家になろうでも10位獲得しました! そして、カクヨムでもランクイン中です! ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。 いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。 欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・ ●●●●●●●●●●●●●●● 小説家になろうで執筆中の作品です。 アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。 現在見直し作業中です。 変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。

スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活

昼寝部
ファンタジー
 この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。  しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。  そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。  しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。  そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。  これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

ソロ冒険者のぶらり旅~悠々自適とは無縁な日々~

にくなまず
ファンタジー
今年から冒険者生活を開始した主人公で【ソロ】と言う適正のノア(15才)。 その適正の為、戦闘・日々の行動を基本的に1人で行わなければなりません。 そこで元上級冒険者の両親と猛特訓を行い、チート級の戦闘力と数々のスキルを持つ事になります。 『悠々自適にぶらり旅』 を目指す″つもり″の彼でしたが、開始早々から波乱に満ちた冒険者生活が待っていました。

処理中です...