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15話 魔力測定

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 次は俺か……はぁ……。魔力を抑えれば……大丈夫なはずだ。

 
「次は、ボクです……」

 
 魔力を、抑えて抑えて……………優しく、少量注ぎ込む感じで……

 ッパーン!!!

 勢い良く破裂した。 え!?

 
受付嬢「すみません!! 直ぐに替えを持ってきますので、そのままお待ち下さい」

 受付のお姉さんが重そうに、新しい物を持って走ってきた。

 
受付嬢「すませんが、再測定をお願いします」

 
 抑えて抑えて抑えて…………


 ………………
 
 
 ッッッッパァァーン!!! 再び、また破裂した。これって……魔力を抑えられていないんじゃ!? 魔力測定石の不良とか不具合って感じじゃないよなぁ。

 
受付嬢「すみません!! 次は、大きなのを持ってきます……」

 
 2人がかりで大きめの魔力判定石を持ってきて、要らないおまけも付いてきた。偉そうなギルド職員が。

  
ギルド職員「魔力判定石に、亀裂や割れたんじゃないのだろ!? 破裂したんだろ? だったらそれでは、ダメだろ! もっと大きいのを持ってこい!」

 偉そうなギルド職員が指示を出すと、男性のギルド職員が5人がかりで大きな魔力判定石を運んできた。

 
ギルド職員「これに魔力を込めてみろ」

「は、はい……」

 
 魔力を抑える特訓なんてしてないし……ムズい。抑えて抑えて抑えて…………

 ピキピキ………ッッパッーーンッ!!と砕け散った。

 
ギルド職員「はぁっ!? お前、いったいどんな魔力量なんだよ!?」

 
 周りがざわつき始めて注目を浴びてしまった。

ギルド職員「測定不能だが、Aランク以上は確定だ! これは、Aランク用の魔力判定石だからな! お前は、Sランクなんだろうが、そのSランクも超えてそうだけどな。これは、Sランクのハンターを測定しても破裂することはないからな……普通はな」

 
 あぁー。もう面倒い! だから嫌だったんだよ。抑えてこれですか! 俺が、初期設定をしたんだけどさっ。はぁ………

 
周り「おい、あのガキSランクだってよ!」

周り「あのハーレムパーティのリーダーのガキ……Sランクだとよ。羨ましい」

周り「ガキがSランクって……なんだよ!? そんな事あるのか!?」

周り「うちのパーティに、誘おうぜ!」

周り「この町からSランクが誕生か!!」

周り「世界に数人だろ? Sランクって」

ギルド職員「おい! 静かにしろ!! ガキがビビるだろ!」

ギルド嬢「皆様、お静かに願います!」

ギルド職員「4人組、中に入ってこい!」

 
 ギルド職員に案内をされ、応接室に入った。明らかに子供が入って良いような場所じゃないよな。なんだかオオゴトになってきたなぁ……

 
ギルド職員「やってくれたな! ビックリだぜ。鳥肌もんだったぜ! ボウズ」

 
 ギルド嬢が、お茶を出してくれた。

ギルド職員「さー。お前らは、これからどーするよ?」


 いきなり、どうする? と書かれても、予定はないんだけどなぁ。今日は登録に来ただけで、依頼を受けるつもりも無いしさ。

 
「えっと……どうするとは?」

ギルド職員「いや、お前……Sランクだぞ?」


 ギルマスが、唖然とした顔をしてSランクを強調していってきた。Sランクだから、なに??

 
「Sランクだったら、何があるんですか?」

ギルド職員「いや、だからSランクって世界的に英雄級だぞ?」

「英雄級って言われても……。登録した初日の初級の子供ですよ。ハンターの事を何も知らないんですよ」

ギルド職員「あぁ、わりぃわりぃ! 興奮しちまってな! ハンターについての事や心得やらを特別に講義してやるよ」

「はぁ。有り難うございます……」

ギルド職員「自己紹介が、まだだったな! 俺は、ここのギルドのギルマスだ! 宜しくな」

 
 女の子達は、緊張のためか俯いて黙っていた。

 
女の子達「宜しくお願いします……」

ギルマス「お前らのパーティは、バランスが良くない! ランクもバラバラだ。しかも前衛がいないのが致命的だな! 魔術士が、詠唱中攻撃されたら終わりだぞ。こっちで推薦できる人物を紹介してやるから、選んでパーティに加える気はないか?」

 
 詠唱は必要ないしなー。前衛は、必要ないと思うけど前衛は、俺がこなせる自信あるし……

 ギルマスの話を聞いた女の子達が、心配そうな表情をして俺を見つめてくる。知らないオッサンがパーティに入ってこられても困るしな。

 
「遠慮しておきます。とりあえず今日は、登録をお願いします」

ギルマス「ギルドカードは、もう出来ているはずだ。パーティの登録も終わっていると思うぞ。でも前衛は、必須だぞ? 良く考えておけよ」

ギルド嬢「こちらです」

 
 ギルドカードを渡してくれた。

 はっ!? Sランクって書いてあるんだけど? さっきはAランクは、確定だって言ってたよね!?
 まぁ、使う事も見せる事もないから良いんだけど。

 女の子達は嬉しそうだ。

 
女の子達「「「有り難うございます!!」」」

「では、今日は帰ります」
 
ギルマス「この町に住んでいるんじゃないんだろ? 宿屋か? 明日、受付嬢に迎えに行かせるぞ?」
 
「いえ、大丈夫です。近くの小さな村から来ましたから、時間がある時に来ますよ」

ギルマス「あぁ分かった。それで問題ない」

「では、有り難うございました」

 ギルドを出る時にざわつき、足早に外へ出た。

 
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