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女神のサーシャ

俺が倒したドラゴンの素材の価値。

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 あ~それ納得できるわ。ドラゴンの尻尾の攻撃を盾で受けて衝撃で盾は無事だけど盾に受けた衝撃をモロに受けて体が耐えきれなさそう。爪も同じで盾で切り裂かれないけど衝撃は受けるからドラゴンに盾越しに殴られた感じかな・・・

 
「へぇ~じゃあ十分だな。確か冒険者では、あのモンスターは上級とか最上級のモンスターって言ってたし。でも、どうやって鱗を手に入れたんだろ?戦って勝てるの程の低級のドラゴンだったの?」

「下級のドラゴンで弱いタイプって言っても人間より遥かに強いし~多分ドラゴン同士で戦って死んだ死骸から鱗を取って売ったんじゃないのかな~」

 
 成る程・・・死んだ死骸から素材回収か~それなら安全だな。だったら俺が倒したドラゴンの素材も出回ってるんじゃない?

 
「俺の倒したドラゴンの素材も出回ってるのかな?」

「あ~無い無い!それはあり得ないよ」

「ん?なんで?戦って倒せなくても死骸からなら素材回収出来るじゃん。ドラゴン同士で戦って死骸ぐらい出るんじゃない?」

「ユウヤが倒したドラゴンは最古のドラゴンだよ?死なずに今まで最強だから生き残れたの。死骸なんて有るわけが無いでしょ~」

「あ・・・そっか。じゃあ超希少じゃん」

「希少どころか、それは存在はするけど、絶対出回らない素材だし人間には扱い切れない素材だよ」

「そっか。じゃあ売れないか・・・」

「さっき売っちゃダメだからねって言ったよ!もぉ!それで売ってどうするの?お金は余るほど持ってるでしょ?」

「あぁ・・・レア物って思うと売りたくなる・・・悪い癖だな」

 
 レア物ってコレクションしたくなるし高額で売りたくなるんだよな・・・

 
「そういえば初めて会った時ユウヤは戦いは好まないって言ってたよね?」

「あ~うん。でも大切な人を護るのに強さは必要だって思ってさ~それに体が思った通りに動いて最近は楽しくなっちゃってストレス解消にもなるし」

「そっか・・・世界征服なんてやめてよ・・・」

 
 世界征服って・・・征服して何するんだよ?楽しいのか?俺は今の生活で満足してるしな。

 
「しないっての。そんな事を考えた事もないって」

「でもさ~皇帝になるんでしょ?」

「俺が皇帝なんて好きでなると思う?なったとしても世界征服よりも平和に暮らせるようにしたいと思ってるけどな」

 
 皇帝よりも山奥で自給自足の生活をしたいけど・・・アイテム作成のスキルもあるし・・・

 
「なら安心だねっ♪」

「そうなったら俺を消してくれて構わないぞ」

 
そんな俺になっていたらマジで消して欲しい。

 
「ううぅ・・分かった。責任を取って、わたしも一緒に消えるっ」

 
 サーシャは一途で責任感があって可愛いな・・・たまに変な事をするのがイラッとするけどさ。

 
「は?そう言ってくれるのは嬉しいけど・・・女神様は消えたら不味いだろ」

「次の女神が引き継ぐから大丈夫だよ」

「ってか、ずっと一緒にいるんだろ?」

「うん。だから消える時も一緒だよっ♪」

「なら・・・そうなる前に止めてくれよ!」

「そうだった・・・えへへ・・止めるっ♪」

 
 そういうサーシャの頭を撫でて癒やされた。

 広場に出ると目の前に教会が見えた・・・へぇ~教会なんてあるんだ~気が付かなかったな。

 
「な~教会に入ってみる?」

「へぇ~わたしを崇める気になったの?」

 
 ん?・・・あっ!?そうか・・・サーシャは女神で、この世界の創造主で神様か。

 
「もしかして教会ってサーシャを崇めてるの?」

「そりゃそうでしょ~♪この世界に他の神はいないよ?」

「不味いだろ・・・その崇めてる女神と結婚してイチャイチャして教会に入るなんて・・・」

「そうお?皆喜んでくれるんじゃない?」

「それは絶対にない!」

「なんでよ~おかしい!皆は結婚して祝福してくださいって来るのに・・・わたしが結婚したら喜んでもくれないの?ふんっ!じゃあ・・・もう祝福してあげないっ!逆に天罰をあげちゃうっ」

 
 あ~余計な事を言っちゃったかも・・・目の前に現れた教会が悪い。

 
「じゃあ・・・俺が祝福してあげる・・・ちゅっ♡」

「わぁ♡ ありがとっ・・・ちゅっ♡」

 
 近くに居たオッサンが俺達を見て絡んできた・・・邪魔なんだけど・・・お前たちの為にサーシャのご機嫌を取ってるんだぞ、邪魔するなよ。

 
「あっついね~~!若いって良いね。俺にも少し幸せを分けてくれよ~ほら~ここに、ぶちゅ~っ♡って、なぁ~頼むよ。お嬢ちゃん」

「ズルいぞお前~!じゃあ、その次は俺にも頼むって~俺は唇が良いな、むちゅっと頼むよ・・・えへへへ・・・」

 
 サーシャがムッとした表情になった。うん。不味い・・・ってか、こいつら自業自得だな・・・俺は知らん。はぁ・・・疲れたぁ~放って置くか・・・

 近くにあったベンチに腰掛けると驚いた表情をしたオッサン達が俺を見てニヤニヤし始めた。

 
「おぉ~兄ちゃんが譲ってくれるみたいだぞ・・・お嬢ちゃんかわいそ~見捨てられちゃったな。心配するなよ~俺達が可愛がってやるって~えへへへ・・・ちゅ~しようぜっ」

 
 男がニヤつきながらサーシャに近づき抱きつこうとしていた。サーシャは邪魔をされてイライラした顔で男達を見ていた。
 
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