異世界に転生をしてバリアとアイテム生成スキルで幸せに生活をしたい。

ミレーナ王国

元貴族が再び怪し行動をとり捕らえると騒ぎ出すが皇帝の登場で緊迫した。

「幸運なのですかね・・・金や権力があった方が良いですが、それが目的で付き合って無いので金や権力が無くても一緒に居れてば幸せですよ。お金なら俺も持っていますし稼いでますしね。権力が無くても暮らせますよ」

「そうか・・・金や権力が無くても大切にするのだな？」

「勿論ですね・・・権力は、むしろ邪魔ですね、のんびりと暮らしたいので・・・」

「変わった奴だな・・・普通は死物狂いで権力を手に入れようとしている奴等ばかりだぞ？」

 
 だろうね～普通は。でも俺は、権力に魅力を感じないしなぁ・・・何でだろ？自分でも分からない。だから俺は参考にはならないよ。

 
「俺の考えは参考にはならないですね」

「いや。珍しい考えで興味があるな。その女と結婚をする気はあるのだろ？」

「ありますね・・・婚約してますし。好きなので」

「だったら要らないと言っている権力も付いてくるが良いのか？」

「ええ。それはそれで・・・自分が彼女に出来る事はして協力していきたいと考えてますよ」

 
 急に笑顔になり頷いて・・・逆に恐いんですけど。

 
「そうかそうか・・・」

 
 話も一段落をしたので、他にも色々と聞いてみたい気もするけど余計な事を詮索しないで目的の温泉に入れたし帰るか～

 
「俺は十分寛げたので帰りますね」

「ああ、久し振りに会話らしい会話が出来て楽しかったぞ。また会おう！」

 
ん？また？意味がわからないけど・・・返事をしておくか。

 
「あ、はい。その時は宜しくお願いしますね。おっちゃんも気を付けて帰ってくださいね」

 
真面目な表情になり返事をしてくれた。

 
「分かった」

 
 顔も恐いし威圧感もハンパないし・・・でも話していると真面目で誠実そうな感じのおっちゃんだったな。
 
 温泉から上がり急いで帰る必要もないので山道を歩いて降りて帰宅して二階の窓から侵入してベッドに横になり眠ってしまった。
 

 
 ３日後程ゆっくりして過ごしていたら朝早くから国王の使いが呼びに来たので３人で王城へ向かった。

 
「お呼びして申し訳ないです」

「それは良いけど朝早く呼ぶという事は緊急の要件ですよね？」

「は、はい・・・平民にした貴族達の一族達が密かに連絡を取り合っているようでして」

 
 そっか・・・前回は一族が１つだったので協力者が出なかったけど、今回は複数の貴族を一度に大量に刑を執行したからお互いに協力して何かを企てようとしているのか。

 今回は完全に俺のミスだな。複数の一族が居るんだから動ける兄弟や甥っ子、姪っ子が複数居るよな・・・中には人望もあるヤツもいるかもな。

 
 とりあえず・・・平民にしたので行動制限が無いし逃げられても不味いし罪人を集めるか。
 
 その前に暇そうにしていたシャルが居たので、難しいく、長引きそうだったのでシャルはミリシスと一緒に居てもらうことにした。

 
 罪人を全て集めるようにと指示を出すと王の謁見の間に元貴族の１５の一族の罪人達が集められかなりの人数になっていた。
 
 集めたのは良いけど、どうしようか？大罪人なので一族全員斬首が普通なのだろうけど・・・今更だよな・・・

 元貴族なのでマナーは知っているハズだが許可なく勝手に話を始める者も出だした。既に貴族でもない大罪人の平民が勝手に話す事は許されていないが完全にナメられている。

 
「国王のお陰で平民となり、働かないと食べてはいけなくなりましたので何故お呼びになったのかの説明と早く開放をして頂きたいですな」

「そうですぞ。早く開放をしていただかないと貴重な時間が勿体ないですぞ！」

 
 ホントに、こいつらバカなのか？反省をしているどころか・・・言いたい放題か。元貴族だろ？自分の置かれている立場を理解していないのか？まだ貴族気分でいるのか。斬首を免れたので、もう殺されないとでも思っているのか？
 

 外が騒がしくなり王の謁見の間の大扉が開くと２０人程の護衛に囲まれた見掛けた事のある威圧感がハンパない男が、こちらへ向かってくると王が端に寄り跪き頭を下げると、騒いでいた貴族達が青褪めて静まり返った。

 
 ん？国王より偉い人って・・・もしかして皇帝？

 
「久しいな・・・冒険者よ」

 
 あ・・・温泉の時の恐い人か・・・

 
「温泉の冒険者のおっちゃん？」

 
 俺が思ったことを口に出してしまうと、周りが凍りついていた。皇帝の護衛達は精鋭部隊で威圧感があり普通の護衛では無さそうな人達で、その護衛が剣に手を掛けると皇帝が手を上げて静止させるのと同時にミリアが皇帝の護衛を、むぅ～・・・という表情で睨みつけていて護衛が目を逸らしていた。どうやらミリアには弱いようだな。助かったよ・・・ミリア。皇帝に向かっておっちゃんって言っっちゃったし・・・完全に侮辱罪で斬られても文句は言えないだろうな・・・

 
「良く覚えていたな。それより、あの暗闇で話していたが良く分かったな」

「それは、おっちゃんも俺と気付いていたんだし・・・お互い様ですよ」

「あら？お父様とお知り合いだったのですか？」

「あ、いや・・・・山に行った時に偶然に知り合った冒険者のおっちゃんだよ。って、やっぱりミリアのお父さんか・・・」