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Family…幸せになろうよ (完)
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ゆっくりと腰を引いたかと思えば、またじわじわと埋め込まれる熱く滾った濱田の熱棒。浅い場所での抜き差しからひと息に奥へと穿ち入れられば、その度に背が撓む。
昂ぶりを銜え込んだ内部が、もっともっとと貪欲に彼へと絡み付いていくのが分かる。
襞の一本一本が、残すところ無く濱田を感じたいと、浮いた筋まで感じるほど敏感に蠕動を繰り返す。濱田が腰を揺する度に弱い部分への刺激を受け、ただでさえ普段以上の快感に支配されているというのに、脳天まで突き抜けるような気持ち良さが止まらない。
「あ……あ、あっ」
内にも外にも、たっぷりと施されたローションが、互いの発する熱に溶け、卑猥な水音を絶え間なく部屋中に響かせている。聞こえて来るのは、繋がった場所から漏れるその音と、僕の口から留まる事を忘れて発せられる嬌声だけだった。
平日の昼日中に、こうして快楽の波に漂っているという背徳感が、より一層僕を煽っていた。
「はぁ、っ…と……貫、ああっ」
「気持ちいい? さっきの、いい場所に、当たってる?」
赤ん坊のオムツ替えのような恥ずかしくも苦しい体勢を取らせられながら、僕は上体を屈めた濱田の肩に、必死でしがみ付いていた。
内側を捏ねるように、突き上げるように動く濱田に翻弄される。
これまでの経験の中では、行為の最中でもどこか冷めたままの心があったから、ある程度相手の動きを予測することが出来ていた。だからこそ、精を吐き出しはしても、自分を保てないほどに乱れた事など一度も無かったというのに。
濱田が僕の中にいる。それだけで、どうしようもなく感じてしまう。
「ん、んっ、いい……いっ、あ……あっ」
「俺も、すげえ良い……由高――由高」
ずっと名前で呼びたかったのだと、荒い呼吸の隙間を縫って、濱田が幸せそうに笑う。雄大が僕を呼び捨てにしている事に、実は嫉妬していたのだと。
そんな言葉を聞かされて、嬉しくないはずが無い。
「ぼ、くも……名前、呼びた……かった」
「由高……」
「好き、貫、あっ……す、き」
彼の肩へとしがみ付いていた指先に、力が籠もる。
ずっと言いたかったひと言。絶対に言ってはいけないと思っていたひと言を、遠慮も不安も無く口に出来るという喜びが身体中を駆け巡る。
「や、べ……も、無理っ」
「んあっ、や……あ、あっ、駄目、駄目……ッ」
「……ッ」
喘ぎながらの僕の言葉を受け止めて、濱田がくっと奥歯を噛み締めた。埋められていた熱棒が膨らみ、腰を穿つスピードが増す。
想いの丈全てを叩き付けるかのような激しさに、身体が浮き上がるほど揺さ振られる。
「ふ、あっ、も……あっ」
「いって良いよ、由高、俺で……イッて」
「んんぅ――ッ」
「く、ッ!」
ぎりぎりで堪えていた僕の昂ぶりへと、濱田の指が絡み付く。先ほどから蜜を滴らせ続けていた欲望は、僅かな刺激にすら耐える事など出来なかった。
全身を震わせながら達っすれば、内にある濱田の欲望を締め付けてしまう。
自分では制御など出来ないその収縮に呻いた濱田は、とどめとばかりに大きく腰をグラインドさせると、最奥目掛けてひと際強く穿ち入れた。その瞬間、深い部分で、濱田もまた達した事を感じる。
「は、はっ……んっ」
「……、好きだよ」
硬さを失わないままの昂ぶりを僕の内に納めたまま、濱田にきつく抱き締められる。
「ん……、僕、も……好き」
耳にタコが出来るほど、雄大から聞かされていた言葉の意味が、初めて理解出来た。
セックスは身体だけでするものではないから、心と身体両方が寄り添った時の幸福感は、他に比べるものなど無いくらい幸せなのだと。
「――ぇ……、ちょっ」
「ごめんっ、一回じゃ治まりそうも無いや」
何度目かの告白を唇へ乗せれば、内部の濱田が力を取り戻していくのを感じる。慌てる僕へと色っぽい笑みを浮かべて見せた濱田の熱に、僕は再び絡め取られていくのだった。
空が夕焼けに覆われる頃、急ぎ足に保育所へと向かえば、既に帰り支度を整えた苑良が、僕を見付けた瞬間、満面の笑みを浮かべて手を振って寄越す。
「なぁやくん、おかえりなさぁい!」
「苑良っ、遅くなってごめん」
濱田との間にあった誤解も解けて、互いの気持ちを伝え合ったあの日から、既に数ヶ月の時間が流れている。
僕と濱田と苑良、三人の関係も形を変えた。
濱田に仕事がある日は、大抵苑良のお迎えは僕の役目になっている。迷惑は掛けたくないと渋る濱田を、苑良と二人がかりで言い包めたのだ。
『僕が迎えに行けば、貫だってバタバタする事がなくなるんだから、良い事尽くめでしょ?』
『そらね、なぁやくんといっしょがいい!』
『苑良もこう言ってるし、ね? どのみち帰って来るまで僕と一緒にいるんだから、その方が効率も良いよ』
『とおはおしごとしていいよ。そらはねえ、なぁやくんとぱじゅるやるの!』
『うぅ……ずるいぞ苑良! 俺だって由高と一緒にいたいっつの!』
苑良を相手に本気で喧嘩を始めそうな濱田の様子を、苦笑を浮かべながら見つめる僕に、濱田が半分折れてくれたようなものだ。
僕にお迎えを頼む代わりに、濱田は僕の分も夕飯の支度をしてくれる。これまで断って来た同伴も、同伴手当てをもらうために多少は受ける、という事で折り合いを付けた。
本当はホストなんて辞めて欲しいという気持ちもあるけれど、九割方焼き餅でしかないから、口に出すのは憚られる。少しでも早く借金を返し終えて、僕と苑良との時間を作りたいのだと、そう言って頑張る濱田の思いが理解出来るから。
「なぁやくんっ、きょうね、そらね、おえかきしたんだよ」
「お絵かき? 何描いたの?」
「えへへー、みたい? とくべつにみせてあげるっ」
「苑良……これ……」
手を繋いで帰るアパートまでの道。片手に握り締めていた画用紙を、苑良が自慢気に見せてくれた。
「これがねえ、そらで、これがとおで、こっちがなぁやくんっ! ママはてんごくからそらをみてるの! じょうずでしょ?」
「……うん、すっごく上手だ……帰ったら貫にも見てもらわなきゃね」
「うんっ」
苑良を抱き上げて歩きながら、開いた画用紙に描かれているものの説明を受ける。
そこには、以前貰った誕生日会のお誘いに描かれていた絵より、ちょっぴり上達した丸が4つ。
苑良を挟んで並ぶ、濱田と僕……そして上の方に小さく描かれた丸が、母親なのだと苑良が笑う。
普通の家庭とは少しばかり違った形ではあるけれど、僕らはちゃんと家族なのだと、そう伝えてくれているような、温かな絵。
「あっ、きょうはなぁやくんちでごはんだ!」
「……本当だ」
「なぁやくん? ほっぺがおそらとおんなじいろだよ? おねつある?」
「なっ、何でもないから、大丈夫だよ」
アパートに着けば、電気が点いていたのは僕の部屋。その事が示す意味に思わず頬を染めた僕に、苑良が不思議そうに首を傾げた。
あの日以来、僕らは3人で一緒に朝を迎える生活を始めた。
けれど日によって、夕飯を食べに帰る部屋は違うのだ。というのは……さすがに苑良の眠る側で、そういう行為を行う事に、僕はどうしても抵抗があって。
金銭的な問題もあるし、濱田のプライドも大切にしたいから、本当の意味で一緒に暮らすのはまだもう少しお預けだ。薄い襖で仕切られただけの空間での営みは、苑良が気になって集中出来ないし、万が一にも行為を覗かれてしまっては教育上よろしくない。
それでも愛する人に求められ、愛する人を求める幸せを知ってしまった僕らが、修行僧のような生活を送れるはずも無くて。それならばと、濱田が冗談交じりで提案してきたひとつのルール。
『由高が帰って来た時、由高の部屋に電気が付いてたら、お誘いの合図ね? 気分じゃない時は、俺の部屋で寝ちゃってて。その変わり、オーケーの時は、由高の部屋の電気、点けたままにしておいて』
『え……でも、苑良が……』
『一度寝ると朝まで起きないから、少しくらい平気だって』
初めは恥ずかしかったけれど、結局は僕も、濱田と愛し合う時間も欲しかったから。
僕の部屋に電気が灯っている日の夕食は僕の家。そのまま苑良と一緒の時間を過ごし、いつもの時間になったら濱田の部屋へ行って苑良を寝かし付ける。そうして濱田が帰宅したら、僕らはそっと部屋を抜け出すのだ。
愛を確かめ合ったあとは、再び濱田の部屋へと戻って一緒に眠る。時には僕だけ戻れなくなってしまうことも、まあ、あったりはするのだけれど。
だからどうしたって、僕の部屋に灯りが点いていれば、夜中に待つその時を思って照れてしまうのだ。
「とおっ、ただいまあ!」
「おっ、お帰りー。由高も、お帰り」
「ただいま……っ、貫! 苑良の前だろ!」
「そらもちゅーする!」
「苑良はほっぺにな」
帰宅の挨拶と同時に掠め取られる唇の温もり。それを見て自分もやると騒ぐ苑良の両頬に、僕らは同時に唇を寄せる。
教育上は余り良くないのかもしれないけれど、苑良が幸せそうに笑うから。
そして僕も、やっぱり幸せを感じてしまうから。
―――― 血の繋がりだけでは無い家族の形
僕の幸せ、僕のFamily ――――
◇ end ◇
昂ぶりを銜え込んだ内部が、もっともっとと貪欲に彼へと絡み付いていくのが分かる。
襞の一本一本が、残すところ無く濱田を感じたいと、浮いた筋まで感じるほど敏感に蠕動を繰り返す。濱田が腰を揺する度に弱い部分への刺激を受け、ただでさえ普段以上の快感に支配されているというのに、脳天まで突き抜けるような気持ち良さが止まらない。
「あ……あ、あっ」
内にも外にも、たっぷりと施されたローションが、互いの発する熱に溶け、卑猥な水音を絶え間なく部屋中に響かせている。聞こえて来るのは、繋がった場所から漏れるその音と、僕の口から留まる事を忘れて発せられる嬌声だけだった。
平日の昼日中に、こうして快楽の波に漂っているという背徳感が、より一層僕を煽っていた。
「はぁ、っ…と……貫、ああっ」
「気持ちいい? さっきの、いい場所に、当たってる?」
赤ん坊のオムツ替えのような恥ずかしくも苦しい体勢を取らせられながら、僕は上体を屈めた濱田の肩に、必死でしがみ付いていた。
内側を捏ねるように、突き上げるように動く濱田に翻弄される。
これまでの経験の中では、行為の最中でもどこか冷めたままの心があったから、ある程度相手の動きを予測することが出来ていた。だからこそ、精を吐き出しはしても、自分を保てないほどに乱れた事など一度も無かったというのに。
濱田が僕の中にいる。それだけで、どうしようもなく感じてしまう。
「ん、んっ、いい……いっ、あ……あっ」
「俺も、すげえ良い……由高――由高」
ずっと名前で呼びたかったのだと、荒い呼吸の隙間を縫って、濱田が幸せそうに笑う。雄大が僕を呼び捨てにしている事に、実は嫉妬していたのだと。
そんな言葉を聞かされて、嬉しくないはずが無い。
「ぼ、くも……名前、呼びた……かった」
「由高……」
「好き、貫、あっ……す、き」
彼の肩へとしがみ付いていた指先に、力が籠もる。
ずっと言いたかったひと言。絶対に言ってはいけないと思っていたひと言を、遠慮も不安も無く口に出来るという喜びが身体中を駆け巡る。
「や、べ……も、無理っ」
「んあっ、や……あ、あっ、駄目、駄目……ッ」
「……ッ」
喘ぎながらの僕の言葉を受け止めて、濱田がくっと奥歯を噛み締めた。埋められていた熱棒が膨らみ、腰を穿つスピードが増す。
想いの丈全てを叩き付けるかのような激しさに、身体が浮き上がるほど揺さ振られる。
「ふ、あっ、も……あっ」
「いって良いよ、由高、俺で……イッて」
「んんぅ――ッ」
「く、ッ!」
ぎりぎりで堪えていた僕の昂ぶりへと、濱田の指が絡み付く。先ほどから蜜を滴らせ続けていた欲望は、僅かな刺激にすら耐える事など出来なかった。
全身を震わせながら達っすれば、内にある濱田の欲望を締め付けてしまう。
自分では制御など出来ないその収縮に呻いた濱田は、とどめとばかりに大きく腰をグラインドさせると、最奥目掛けてひと際強く穿ち入れた。その瞬間、深い部分で、濱田もまた達した事を感じる。
「は、はっ……んっ」
「……、好きだよ」
硬さを失わないままの昂ぶりを僕の内に納めたまま、濱田にきつく抱き締められる。
「ん……、僕、も……好き」
耳にタコが出来るほど、雄大から聞かされていた言葉の意味が、初めて理解出来た。
セックスは身体だけでするものではないから、心と身体両方が寄り添った時の幸福感は、他に比べるものなど無いくらい幸せなのだと。
「――ぇ……、ちょっ」
「ごめんっ、一回じゃ治まりそうも無いや」
何度目かの告白を唇へ乗せれば、内部の濱田が力を取り戻していくのを感じる。慌てる僕へと色っぽい笑みを浮かべて見せた濱田の熱に、僕は再び絡め取られていくのだった。
空が夕焼けに覆われる頃、急ぎ足に保育所へと向かえば、既に帰り支度を整えた苑良が、僕を見付けた瞬間、満面の笑みを浮かべて手を振って寄越す。
「なぁやくん、おかえりなさぁい!」
「苑良っ、遅くなってごめん」
濱田との間にあった誤解も解けて、互いの気持ちを伝え合ったあの日から、既に数ヶ月の時間が流れている。
僕と濱田と苑良、三人の関係も形を変えた。
濱田に仕事がある日は、大抵苑良のお迎えは僕の役目になっている。迷惑は掛けたくないと渋る濱田を、苑良と二人がかりで言い包めたのだ。
『僕が迎えに行けば、貫だってバタバタする事がなくなるんだから、良い事尽くめでしょ?』
『そらね、なぁやくんといっしょがいい!』
『苑良もこう言ってるし、ね? どのみち帰って来るまで僕と一緒にいるんだから、その方が効率も良いよ』
『とおはおしごとしていいよ。そらはねえ、なぁやくんとぱじゅるやるの!』
『うぅ……ずるいぞ苑良! 俺だって由高と一緒にいたいっつの!』
苑良を相手に本気で喧嘩を始めそうな濱田の様子を、苦笑を浮かべながら見つめる僕に、濱田が半分折れてくれたようなものだ。
僕にお迎えを頼む代わりに、濱田は僕の分も夕飯の支度をしてくれる。これまで断って来た同伴も、同伴手当てをもらうために多少は受ける、という事で折り合いを付けた。
本当はホストなんて辞めて欲しいという気持ちもあるけれど、九割方焼き餅でしかないから、口に出すのは憚られる。少しでも早く借金を返し終えて、僕と苑良との時間を作りたいのだと、そう言って頑張る濱田の思いが理解出来るから。
「なぁやくんっ、きょうね、そらね、おえかきしたんだよ」
「お絵かき? 何描いたの?」
「えへへー、みたい? とくべつにみせてあげるっ」
「苑良……これ……」
手を繋いで帰るアパートまでの道。片手に握り締めていた画用紙を、苑良が自慢気に見せてくれた。
「これがねえ、そらで、これがとおで、こっちがなぁやくんっ! ママはてんごくからそらをみてるの! じょうずでしょ?」
「……うん、すっごく上手だ……帰ったら貫にも見てもらわなきゃね」
「うんっ」
苑良を抱き上げて歩きながら、開いた画用紙に描かれているものの説明を受ける。
そこには、以前貰った誕生日会のお誘いに描かれていた絵より、ちょっぴり上達した丸が4つ。
苑良を挟んで並ぶ、濱田と僕……そして上の方に小さく描かれた丸が、母親なのだと苑良が笑う。
普通の家庭とは少しばかり違った形ではあるけれど、僕らはちゃんと家族なのだと、そう伝えてくれているような、温かな絵。
「あっ、きょうはなぁやくんちでごはんだ!」
「……本当だ」
「なぁやくん? ほっぺがおそらとおんなじいろだよ? おねつある?」
「なっ、何でもないから、大丈夫だよ」
アパートに着けば、電気が点いていたのは僕の部屋。その事が示す意味に思わず頬を染めた僕に、苑良が不思議そうに首を傾げた。
あの日以来、僕らは3人で一緒に朝を迎える生活を始めた。
けれど日によって、夕飯を食べに帰る部屋は違うのだ。というのは……さすがに苑良の眠る側で、そういう行為を行う事に、僕はどうしても抵抗があって。
金銭的な問題もあるし、濱田のプライドも大切にしたいから、本当の意味で一緒に暮らすのはまだもう少しお預けだ。薄い襖で仕切られただけの空間での営みは、苑良が気になって集中出来ないし、万が一にも行為を覗かれてしまっては教育上よろしくない。
それでも愛する人に求められ、愛する人を求める幸せを知ってしまった僕らが、修行僧のような生活を送れるはずも無くて。それならばと、濱田が冗談交じりで提案してきたひとつのルール。
『由高が帰って来た時、由高の部屋に電気が付いてたら、お誘いの合図ね? 気分じゃない時は、俺の部屋で寝ちゃってて。その変わり、オーケーの時は、由高の部屋の電気、点けたままにしておいて』
『え……でも、苑良が……』
『一度寝ると朝まで起きないから、少しくらい平気だって』
初めは恥ずかしかったけれど、結局は僕も、濱田と愛し合う時間も欲しかったから。
僕の部屋に電気が灯っている日の夕食は僕の家。そのまま苑良と一緒の時間を過ごし、いつもの時間になったら濱田の部屋へ行って苑良を寝かし付ける。そうして濱田が帰宅したら、僕らはそっと部屋を抜け出すのだ。
愛を確かめ合ったあとは、再び濱田の部屋へと戻って一緒に眠る。時には僕だけ戻れなくなってしまうことも、まあ、あったりはするのだけれど。
だからどうしたって、僕の部屋に灯りが点いていれば、夜中に待つその時を思って照れてしまうのだ。
「とおっ、ただいまあ!」
「おっ、お帰りー。由高も、お帰り」
「ただいま……っ、貫! 苑良の前だろ!」
「そらもちゅーする!」
「苑良はほっぺにな」
帰宅の挨拶と同時に掠め取られる唇の温もり。それを見て自分もやると騒ぐ苑良の両頬に、僕らは同時に唇を寄せる。
教育上は余り良くないのかもしれないけれど、苑良が幸せそうに笑うから。
そして僕も、やっぱり幸せを感じてしまうから。
―――― 血の繋がりだけでは無い家族の形
僕の幸せ、僕のFamily ――――
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レイジって”とお”ですか?!だと嬉しいなぁと思いながら8年越しの二人の幸せもはやく見たいです(*´∀`)
Penくん様
初めまして(*´▽`*)
ほんわかして頂けて嬉しいです♪
そしてなかなか鋭いですね!(バレバレですよねw)
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そちらもまたお楽しみ頂ければ幸いです!
感想ありがとうございました┏○ペコ
どっぷり堪能させていただきました(〃▽〃)ぎゅっとまとまりがよくてラストまで
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とても大好きな作品になりました!素敵な物語をありがとうございます!
るこっと様
感想ありがとうございます(*´▽`*)
このサイトに投稿して初めてのコメントに舞い上がっております。
勿体無いお言葉まで頂戴してしまって……うぅ、嬉しいです;;
最後までお付き合い頂きましてありがとうございました♪