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しおりを挟む「ワンちゃんも猫ちゃんも可愛いですよね」
本心から思ったので素直に言ったのですが
「ちょっと待ちなさい、どうして猫ちゃんに対して『ワンちゃん』なわけ?そこは『犬ちゃん』でしょう!?」
「そこ!?気にするとこ、そこ!?」
思わず言葉遣い崩れちゃいましたよ!
というか、『ワンちゃん』なんて普通でしょう。
が、シュリエット様は納得できないようで更に言う。
「もしくは『ワンちゃんニャーちゃん』でしょうが!」
「どこのコンビですか」
なぜコンビ名みたいに言うんですか。
ありそうですけどね。なさそうですけどね。どっちでもいいですけどね。
(どもー、ワンちゃんニャーちゃんで~す!)
(聞いてくださいよ、昨日ピーちゃんがですね~……)
ってな感じでしょうか。どんな感じでしょうか。
「待ちなさい!鳥はピー以外の鳴き方するわよ!グアッとかケケッとかピョロロロとか!!」
「もうえーわ!」
どうして貴女と漫才(…)しなくちゃいけないんですか!!突っ込ませないでください!
思わず裏手でビシッと突っ込んでしまいましたよ!
「お前ら……仲いいな……俺も入れてくれよう……」
仲いいとか入れてくれとか、何言ってるんですか王太子。頭わいてるんですか王太子。そこの水差しの水、頭からかけて差し上げましょうか?
「水差し持つな」
「あら残念」
おもむろに持ち上げた水差し、目ざとく見つかっちゃいました。
「とにかくだ!俺の大切なメッシを大切にしない者と結婚するつもりはない!」
「でもシュリエット様は犬派なのでしょう?メッシちゃんと仲いいんですか?」
私と婚約破棄してシュリエット様と婚約。ということは、犬派と言いつつもシュリエット様はメッシちゃんを可愛がってるのでしょうか。
そう聞くと、なぜかシュリエット様はドヤ顔でズイと胸を張ってきました。
「胸張っても出ないですね、お腹の方が出てますね、お可哀想に……」
「ぃやっかましい!ほっとけ!」
「その小さい『ぃ』可愛いですね」
「あんたの嗜好おかしくない?」
そうでしょうか?小さいものは何でも可愛いなどと節操なしな事は申しませんよ。
「少なくとも小さいシュリエット様のお胸は可愛いですわよ」
「もうそのネタいいっつの!」
「すみませんねえ、そんなお下品なネタでしか笑いとれないもので。責任は筆者に言ってください」
「世界観壊すなっつの!!」
「え~なんのことだかミリアラ分かりませ~ん!」
「キモ!!」
一話の私からの『きもい』発言を返されました。なるほど、なかなかグサッときますねコレ。人の事をキモイとか言っちゃだめですね、反省。そういう自分の方がキモイですね、大反省。
話戻しましょう。
「それで?シュリエット様はメッシちゃんと上手くやれてるということですか?」
私も膝の上に乗ってくれるくらいには仲いいんですけどねえ。
それ以上なのでしょうか?
私の言葉に、シュリエット様はフフンと鼻で笑われた。何でしょう、ちょっとイラッときますね。
「聞いて驚きなさい。会うたびに引っ掻かれてるわ!」
「それ確実に嫌われてますよね!?」
確かに驚きましたわ!
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