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妄想編
24話【off duty】佐々木 楓:居酒屋(藍原編)
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そのタイミングは、意外と早く来た。楓ちゃんに改めてお願いされた二日後、入院患者さんの病状説明が長引いて、仕事が終わったのは夜8時過ぎ。これは約束を果たすチャンスかも!? って思ってたら、なんと岡林くんのほうから、夕食を誘ってきた。
「いいわね、食べて帰りましょう。……あっ、でもあたし、もともと楓ちゃんと約束してたのよね。彼女も一緒で、いいわよね?」
ちょっとバレバレの演技だったかしら……。でも、有無もいわさない感じで、半ばパワハラ状態で岡林くんに了承させる。あわてて楓ちゃんに声をかけたら、家からすっとんできた。
もう時間も遅いし、今日は個室居酒屋みたいなところにしてみる。ここで、楓ちゃんに潰れない程度に飲ませて、更に岡林くんに理性のタガが外れるくらいに飲ませて、……あっ、飲ませすぎて勃たなくならないように気をつけて、それから、頃合いを見て、ふたりをタクシーに乗せて、「岡林くん、楓ちゃんをおうちまで送ってあげて!」っていう、そういう作戦よ! これでもう、岡林くんはあなたのものよ、楓ちゃん!
「……ねえ、岡林くん、あなた、意外とお酒、つおいのね……」
……あれれ、岡林くん、なかなか酔わないみたい……? あたしのほうが、潰れそう……。おかしいなあ、こないだ飲んだときは、岡林くん、うっかりあたしにまたがっちゃうくらい酔っぱらってたのに……。
「今日は、藍原先生のほうが潰れそうじゃないっすか。大丈夫ですか?」
あれー……。頭がグルグルしてきた……。
「でも、潰れても大丈夫ですよ。俺、藍原先生の部屋の場所、覚えましたから、送ってあげます」
だめだめ、あなたが送るのは、あたしじゃなくて、楓ちゃん。……ほら、楓ちゃん、あなたも頑張って……。と思って振り向くと。楓ちゃん、ほんのり頬を赤くして、ニコニコしながら岡林くんに見とれてる。……こらっ、ちゃんと自分でアクション起こして! あたしが目くばせすると、楓ちゃんが慌てて席をたった。
「あ、あたし、ちょっとトイレ……」
よし、これで、時間差で岡林くんに楓ちゃんの様子を見に行かせれば……こないだのあたしと岡林くんのときみたいに、うっかり、いい雰囲気になるかも……!
「……先生、酔うと可愛いですね」
「え?」
岡林くんが、両肘をテーブルについて、あたしを眺めてる。
「ほら、顔もピンクになるけど、胸元とか腕とか、全体的にピンクになって、ろれつがちょっと回らなくなって、それがすごく可愛い」
「えっと、それは、ありがとう、なのかな……?」
「ははは、そういう反応も可愛いですね。藍原先生、こんなに可愛いのに、誉められ慣れてないの?」
そんな、直接いってくれる人なんてそうそういないわよ……。もちろん、いわれたらうれしいけど……。って、そうじゃなくて、そろそろトイレに岡林くんを派遣しないと……。
「ね、楓ちゃん、遅くない? ちょっと心配だから、岡林くん、見てきてくれない?」
「え? 女子トイレに、俺がっすか……?」
「そういう細かいことはいいから」
よし、指導医命令にて、岡林くん派遣成功。
『楓ちゃん! そっちに岡林くん行ったわよ! ガンバ! 藍原』
メールを打って、ひとまずあたしの役目は終わりかな。……うふふ、ここのトイレも、男女共用個室だから、楓ちゃん、うまくやれば、うまく行くかも……? なんなら、家まで送ってもらわなくても、行けそうならこのままトイレで行っちゃっても、いいのよ……。あたし、いくらでも待つから。1時間でも2時間でも……先に帰っててもいいし……。
テーブルに頬杖をついて、カクテルを飲みながら想像する。
『佐々木さん、大丈夫ですか?』トイレの扉の向こうから、楓ちゃんが答える。『お、岡林先生……?』『帰りが遅いんで、心配で見に来ました』『あ……大丈夫です、すぐ出ます……』そういって扉を開けた楓ちゃんは、酔っぱらって顔が真っ赤。息が乱れて、ちょっとだけ辛そう。『……佐々木さん……?』『あ……っ』トイレから出ようとした楓ちゃんが、段差に足を取られて岡林くんに倒れこむ。あわてて支える岡林くんの胸に、楓ちゃんの柔らかな胸がむぎゅっと押し付けられて……『ご、ごめんなさい岡林先生……ちょっとふらついちゃって』楓ちゃんが、潤んだ目で上目遣いに岡林くんを見上げる。岡林くんは思わず生唾を飲み込んで……『……佐々木さん。俺、もう……限界だ……っ』岡林くんが、楓ちゃんを押し込むようにしてそのままトイレに入る。後ろ手に鍵をかけて、楓ちゃんのニットのセーターの下から乱暴に手を入れる。『お、岡林先生!?』『佐々木さん……! 俺のこと、誘ってますよね……?』『えっ、そ、そんなこと……んむぅ』岡林くんが、返事を待たずに楓ちゃんの口を自分の唇で塞ぐ。すぐさまざらついた舌が楓ちゃんの口の中を犯し、セーターの下の右手は素早くブラのホックを外す。『佐々木さん……っ!』『あっ、岡林先生、こ、こんなとこで……ああっ、ん、ふ……ッ』右手がしっとりと吸い付くような楓ちゃんの乳房を乱暴に揉みしだき、唇は楓ちゃんをむさぼり続ける。『あっ、は……っ、ん、んんっ……あ、せん、せ……』激しい口づけに楓ちゃんは息もできないくらい。夢中で岡林くんと舌を絡ませ、胸を揉まれる快感に身をゆだねる。『あ、先生、もっと……』そうねだったとき、岡林くんが楓ちゃんから体を離し、彼女を後ろ向きにさせる。トイレのカウンターに手をつき、目の前の鏡に映ったいやらしい顔の自分に楓ちゃんが羞恥心を煽られたその隙に、岡林くんが、突き出された楓ちゃんのお尻に手を伸ばす。『あ……ん……っ』スカートの下から入った手は簡単に楓ちゃんの下着をずり下ろし、岡林くんの長い指が楓ちゃんの秘所をまさぐる。『佐々木さん……すごい、濡れてる……早く、入れてほしいっていってるよ?』『ああっ、そ、そんなこと、いわない、で――ああっ、あっ、はあっ、んっ!』耳元で意地悪く囁く岡林くんの指は、ぴちゃぴちゃと卑猥な音を立てる楓ちゃんの熱く濡れそぼった入り口を激しくいじめる。『ほら、すぐに俺の指をくわえこんで……わかる? もう、2本も……』『あああっ、あっ、い、いいっ、せん、せ……岡林、せんせ……っ!』岡林くんの2本の指が、楓ちゃんの中を激しくかき混ぜる。ぴちゃ、ぐちゅ、と音をたてて、楓ちゃんは愛液を溢れさせる。楓ちゃんの腰は、快感のあまり淫らに蠢き、それに合わせて岡林くんの指の動きも激しさを増す。『あ、あ、あ、ダメ、せんせ、も、もう、イッちゃう、イク、イク――!』楓ちゃんがガクガクと腰を揺らして達した直後、岡林くんは大きく反り返った自分自身を楓ちゃんの秘部にあてがった。『もう、イッちゃったの、佐々木さん? まだまだ……気持ちいいのは、これからだよ……』『あ……岡林、先生……』息も絶え絶えの楓ちゃんも、自分の股に熱く脈打つものを感じて、更なる快感の予感に身震いする。岡林くんが一思いに楓ちゃんを貫いたとき、楓ちゃんは歓喜の声をあげる。『あああっ、先生、すご……い……はあっ、大きくて、太くて……あっ、お、奥まで……当たるぅ……っ!』岡林くんが激しく腰を律動させ、そのたびに狭いトイレの中にぱんぱんと肉のぶつかり合う音が響く。同時に、ぐちゅ、ぐちゅ、と、いやらしい水音。『ああ……ッ、佐々木さんの、中……すごく、キモチ、いい……っ』岡林くんが夢中で腰を打ち付けながら喘ぐ。『あっ、あっ、せんせ、いい、いいの、もっと、もっと突いて……!』楓ちゃんはカウンターで体を支えたまま、ガクガクと全身を揺らしている。『ああっ、せん、せ……また、またクる、キちゃう、キちゃうの――ああああッ!!』楓ちゃんの背中が弓なりにのけ反り……
「お待たせしました――先生。……先生?」
肩に手をかけられ、思わずビクーンとする。後ろを振り返ると、岡林くんと楓ちゃんが立っていた。え、え、いつからそこに!?
「はっ、早いわねっ、もう終わったの!?」
2人が顔を見合わせる。
「え、そんな早くないですよ。ちょっとトイレに行ってただけですから」
「え、あっ、ト、トイレだけ!?」
「え?」
「あああっ、違うのよ、長かったから、ほら、気を利かせて会計とか済ませてくれちゃってないか、心配しただけっ」
岡林くんが笑っている。
「早かったとか長かったとか、どっちですか。面白いですね、藍原先生。先生、頬杖ついて居眠りしてたのに、どれくらい経ったかわかるんですか」
わ、悪かったわね。あれはね、居眠りじゃなくて、妄想よ! いえ、瞑想よ! あなたたちの行く末がうまく行くように、イメージトレーニングというか、瞑想というか、……そう、あまりに時間がかかってるもんだから、もうあなたたち、あたしの中では最後までいっちゃったんだから!
「あ、じゃあそろそろ行こうかしらね? 楓ちゃん、あなた大丈夫? 岡林先生に送ってもらったら?」
計画通り、そっちの方向へもっていく。
「あたしは一人で帰れるから、岡林くん、楓ちゃんをおうちまで送ってあげてくれる?」
何とか岡林くんを説得して、2人をタクシーに乗せることに成功! ……よし楓ちゃん。あとは、しっかり、よろしくやるのよ!?
あたしも、肩の荷が下りた満足感とともに、タクシーに乗る。……それにしても……。他人の妄想だと、好き勝手にできて、なかなか良かったわね……。ちょっと、クセになりそう……。
「いいわね、食べて帰りましょう。……あっ、でもあたし、もともと楓ちゃんと約束してたのよね。彼女も一緒で、いいわよね?」
ちょっとバレバレの演技だったかしら……。でも、有無もいわさない感じで、半ばパワハラ状態で岡林くんに了承させる。あわてて楓ちゃんに声をかけたら、家からすっとんできた。
もう時間も遅いし、今日は個室居酒屋みたいなところにしてみる。ここで、楓ちゃんに潰れない程度に飲ませて、更に岡林くんに理性のタガが外れるくらいに飲ませて、……あっ、飲ませすぎて勃たなくならないように気をつけて、それから、頃合いを見て、ふたりをタクシーに乗せて、「岡林くん、楓ちゃんをおうちまで送ってあげて!」っていう、そういう作戦よ! これでもう、岡林くんはあなたのものよ、楓ちゃん!
「……ねえ、岡林くん、あなた、意外とお酒、つおいのね……」
……あれれ、岡林くん、なかなか酔わないみたい……? あたしのほうが、潰れそう……。おかしいなあ、こないだ飲んだときは、岡林くん、うっかりあたしにまたがっちゃうくらい酔っぱらってたのに……。
「今日は、藍原先生のほうが潰れそうじゃないっすか。大丈夫ですか?」
あれー……。頭がグルグルしてきた……。
「でも、潰れても大丈夫ですよ。俺、藍原先生の部屋の場所、覚えましたから、送ってあげます」
だめだめ、あなたが送るのは、あたしじゃなくて、楓ちゃん。……ほら、楓ちゃん、あなたも頑張って……。と思って振り向くと。楓ちゃん、ほんのり頬を赤くして、ニコニコしながら岡林くんに見とれてる。……こらっ、ちゃんと自分でアクション起こして! あたしが目くばせすると、楓ちゃんが慌てて席をたった。
「あ、あたし、ちょっとトイレ……」
よし、これで、時間差で岡林くんに楓ちゃんの様子を見に行かせれば……こないだのあたしと岡林くんのときみたいに、うっかり、いい雰囲気になるかも……!
「……先生、酔うと可愛いですね」
「え?」
岡林くんが、両肘をテーブルについて、あたしを眺めてる。
「ほら、顔もピンクになるけど、胸元とか腕とか、全体的にピンクになって、ろれつがちょっと回らなくなって、それがすごく可愛い」
「えっと、それは、ありがとう、なのかな……?」
「ははは、そういう反応も可愛いですね。藍原先生、こんなに可愛いのに、誉められ慣れてないの?」
そんな、直接いってくれる人なんてそうそういないわよ……。もちろん、いわれたらうれしいけど……。って、そうじゃなくて、そろそろトイレに岡林くんを派遣しないと……。
「ね、楓ちゃん、遅くない? ちょっと心配だから、岡林くん、見てきてくれない?」
「え? 女子トイレに、俺がっすか……?」
「そういう細かいことはいいから」
よし、指導医命令にて、岡林くん派遣成功。
『楓ちゃん! そっちに岡林くん行ったわよ! ガンバ! 藍原』
メールを打って、ひとまずあたしの役目は終わりかな。……うふふ、ここのトイレも、男女共用個室だから、楓ちゃん、うまくやれば、うまく行くかも……? なんなら、家まで送ってもらわなくても、行けそうならこのままトイレで行っちゃっても、いいのよ……。あたし、いくらでも待つから。1時間でも2時間でも……先に帰っててもいいし……。
テーブルに頬杖をついて、カクテルを飲みながら想像する。
『佐々木さん、大丈夫ですか?』トイレの扉の向こうから、楓ちゃんが答える。『お、岡林先生……?』『帰りが遅いんで、心配で見に来ました』『あ……大丈夫です、すぐ出ます……』そういって扉を開けた楓ちゃんは、酔っぱらって顔が真っ赤。息が乱れて、ちょっとだけ辛そう。『……佐々木さん……?』『あ……っ』トイレから出ようとした楓ちゃんが、段差に足を取られて岡林くんに倒れこむ。あわてて支える岡林くんの胸に、楓ちゃんの柔らかな胸がむぎゅっと押し付けられて……『ご、ごめんなさい岡林先生……ちょっとふらついちゃって』楓ちゃんが、潤んだ目で上目遣いに岡林くんを見上げる。岡林くんは思わず生唾を飲み込んで……『……佐々木さん。俺、もう……限界だ……っ』岡林くんが、楓ちゃんを押し込むようにしてそのままトイレに入る。後ろ手に鍵をかけて、楓ちゃんのニットのセーターの下から乱暴に手を入れる。『お、岡林先生!?』『佐々木さん……! 俺のこと、誘ってますよね……?』『えっ、そ、そんなこと……んむぅ』岡林くんが、返事を待たずに楓ちゃんの口を自分の唇で塞ぐ。すぐさまざらついた舌が楓ちゃんの口の中を犯し、セーターの下の右手は素早くブラのホックを外す。『佐々木さん……っ!』『あっ、岡林先生、こ、こんなとこで……ああっ、ん、ふ……ッ』右手がしっとりと吸い付くような楓ちゃんの乳房を乱暴に揉みしだき、唇は楓ちゃんをむさぼり続ける。『あっ、は……っ、ん、んんっ……あ、せん、せ……』激しい口づけに楓ちゃんは息もできないくらい。夢中で岡林くんと舌を絡ませ、胸を揉まれる快感に身をゆだねる。『あ、先生、もっと……』そうねだったとき、岡林くんが楓ちゃんから体を離し、彼女を後ろ向きにさせる。トイレのカウンターに手をつき、目の前の鏡に映ったいやらしい顔の自分に楓ちゃんが羞恥心を煽られたその隙に、岡林くんが、突き出された楓ちゃんのお尻に手を伸ばす。『あ……ん……っ』スカートの下から入った手は簡単に楓ちゃんの下着をずり下ろし、岡林くんの長い指が楓ちゃんの秘所をまさぐる。『佐々木さん……すごい、濡れてる……早く、入れてほしいっていってるよ?』『ああっ、そ、そんなこと、いわない、で――ああっ、あっ、はあっ、んっ!』耳元で意地悪く囁く岡林くんの指は、ぴちゃぴちゃと卑猥な音を立てる楓ちゃんの熱く濡れそぼった入り口を激しくいじめる。『ほら、すぐに俺の指をくわえこんで……わかる? もう、2本も……』『あああっ、あっ、い、いいっ、せん、せ……岡林、せんせ……っ!』岡林くんの2本の指が、楓ちゃんの中を激しくかき混ぜる。ぴちゃ、ぐちゅ、と音をたてて、楓ちゃんは愛液を溢れさせる。楓ちゃんの腰は、快感のあまり淫らに蠢き、それに合わせて岡林くんの指の動きも激しさを増す。『あ、あ、あ、ダメ、せんせ、も、もう、イッちゃう、イク、イク――!』楓ちゃんがガクガクと腰を揺らして達した直後、岡林くんは大きく反り返った自分自身を楓ちゃんの秘部にあてがった。『もう、イッちゃったの、佐々木さん? まだまだ……気持ちいいのは、これからだよ……』『あ……岡林、先生……』息も絶え絶えの楓ちゃんも、自分の股に熱く脈打つものを感じて、更なる快感の予感に身震いする。岡林くんが一思いに楓ちゃんを貫いたとき、楓ちゃんは歓喜の声をあげる。『あああっ、先生、すご……い……はあっ、大きくて、太くて……あっ、お、奥まで……当たるぅ……っ!』岡林くんが激しく腰を律動させ、そのたびに狭いトイレの中にぱんぱんと肉のぶつかり合う音が響く。同時に、ぐちゅ、ぐちゅ、と、いやらしい水音。『ああ……ッ、佐々木さんの、中……すごく、キモチ、いい……っ』岡林くんが夢中で腰を打ち付けながら喘ぐ。『あっ、あっ、せんせ、いい、いいの、もっと、もっと突いて……!』楓ちゃんはカウンターで体を支えたまま、ガクガクと全身を揺らしている。『ああっ、せん、せ……また、またクる、キちゃう、キちゃうの――ああああッ!!』楓ちゃんの背中が弓なりにのけ反り……
「お待たせしました――先生。……先生?」
肩に手をかけられ、思わずビクーンとする。後ろを振り返ると、岡林くんと楓ちゃんが立っていた。え、え、いつからそこに!?
「はっ、早いわねっ、もう終わったの!?」
2人が顔を見合わせる。
「え、そんな早くないですよ。ちょっとトイレに行ってただけですから」
「え、あっ、ト、トイレだけ!?」
「え?」
「あああっ、違うのよ、長かったから、ほら、気を利かせて会計とか済ませてくれちゃってないか、心配しただけっ」
岡林くんが笑っている。
「早かったとか長かったとか、どっちですか。面白いですね、藍原先生。先生、頬杖ついて居眠りしてたのに、どれくらい経ったかわかるんですか」
わ、悪かったわね。あれはね、居眠りじゃなくて、妄想よ! いえ、瞑想よ! あなたたちの行く末がうまく行くように、イメージトレーニングというか、瞑想というか、……そう、あまりに時間がかかってるもんだから、もうあなたたち、あたしの中では最後までいっちゃったんだから!
「あ、じゃあそろそろ行こうかしらね? 楓ちゃん、あなた大丈夫? 岡林先生に送ってもらったら?」
計画通り、そっちの方向へもっていく。
「あたしは一人で帰れるから、岡林くん、楓ちゃんをおうちまで送ってあげてくれる?」
何とか岡林くんを説得して、2人をタクシーに乗せることに成功! ……よし楓ちゃん。あとは、しっかり、よろしくやるのよ!?
あたしも、肩の荷が下りた満足感とともに、タクシーに乗る。……それにしても……。他人の妄想だと、好き勝手にできて、なかなか良かったわね……。ちょっと、クセになりそう……。
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