6 / 309
妄想編
6話【case 3】 中山 トオル 22歳 :発熱(藍原編)
しおりを挟む
中山くんを呼んだら、お母さんらしき人も一緒に入ってきた。あらあら、最近は子離れできてない親が多いのね。症状を聞いても、本人じゃなくてお母さんが答えちゃってる。中山くんは……それがちょっと恥ずかしいみたい。そりゃそうよね、22歳だもん。
さて。症状は風邪っぽいけど、その割にはちょっと激しいわね。のどを見ると、赤く腫れてて白い膿がついてる。首のリンパ節も、結構腫れてる。……ははーん、これは……。
「おなかも診ましょう」
そういって診察台に寝かせる間に、中山くんをさりげなく観察。……ちょっとウブっぽい22歳ね。たぶんまだ童貞だけど、やらしいことには興味津々……てとこかしら。きっと最近、彼女ができたに違いないわ。それで、あんなことやこんなことをしたいけど、今はまだチューどまり……。
お母さんを待たせたまま、カーテンを閉める。診察や処置してるときは、気が散るからご家族には遠慮いただきたいのよね。さて、あたしの考えが正しければ、中山くんの肝臓は腫れてるはず。
痛くないように、ゆっくり優しくおなかを押す。……薄いカーテンで仕切られたふたりきりの空間。すぐ外には、中山くんのお母さん。……これってちょっと、ドキドキするわよね……。『あっ、だめだよ先生、そんなとこ……』『じっとして、診察なんだから』『あっ、でも、そこはダメ……っ! ね、母さんに気づかれちゃう……』『うふふ、じゃあ、気づかれないように、声を我慢して?』『んあ……ッ! が、我慢できない……!』『あらあら、ダメな子ね……』
……なーんてこと考えてないで! 診察診察!
……うん、やっぱり、肝臓が少し腫れてる。大当たりね。
「首以外のリンパ節も、チェックしますね」
全身のリンパ節が腫れていないか診るのに、脇の下へ手を入れる。……あら、すごい汗。やっぱり、興奮してるのかしら……? あとは、鼠径のリンパ節もチェック。……あら? なんだか、この子のアソコ……ちょっと、大きいみたい。もともとかしら、それともやっぱり……興奮してるのかしら……?
「足の付け根、失礼しますね……」
トランクスの下から、指を入れる。なんだか卑猥ね、下着の下に手を入れるなんて……。そのまま、さりげなく……『あッ、せ、先生、そこは……!』『ふふ、よく腫れてるわね……どうしてかしら?』『そ、それは、先生が……触ったから……』『ふふ、診察で感じちゃうなんて、イケナイ子ね……』『だ、ダメだよ、母さんにバレちゃう……ッ』『大丈夫……あたしがちゃんと、イカせてあげるから……』そして、トランクスの下から、大きく熱くなった彼のアソコを――
ああ! 違う違う、アソコじゃなくて、鼠径リンパ節でしょ! 危ないわ、うっかり手が吸い寄せられて触っちゃうところだった……!
……うん、鼠径も腫れてる。これはますます、あれね……伝染性単核球症。チューで移る病気なんですよ、なんてお母さんの前でいったら、お母さん、パニックになっちゃうかしら?? ま、とりあえず、採血とおなかの超音波で確認ね。
「準備ができたら声をかけますから、ちょっと待合室でお待ちくださいね」
結果次第では、入院も考えなくちゃね……。
さて。症状は風邪っぽいけど、その割にはちょっと激しいわね。のどを見ると、赤く腫れてて白い膿がついてる。首のリンパ節も、結構腫れてる。……ははーん、これは……。
「おなかも診ましょう」
そういって診察台に寝かせる間に、中山くんをさりげなく観察。……ちょっとウブっぽい22歳ね。たぶんまだ童貞だけど、やらしいことには興味津々……てとこかしら。きっと最近、彼女ができたに違いないわ。それで、あんなことやこんなことをしたいけど、今はまだチューどまり……。
お母さんを待たせたまま、カーテンを閉める。診察や処置してるときは、気が散るからご家族には遠慮いただきたいのよね。さて、あたしの考えが正しければ、中山くんの肝臓は腫れてるはず。
痛くないように、ゆっくり優しくおなかを押す。……薄いカーテンで仕切られたふたりきりの空間。すぐ外には、中山くんのお母さん。……これってちょっと、ドキドキするわよね……。『あっ、だめだよ先生、そんなとこ……』『じっとして、診察なんだから』『あっ、でも、そこはダメ……っ! ね、母さんに気づかれちゃう……』『うふふ、じゃあ、気づかれないように、声を我慢して?』『んあ……ッ! が、我慢できない……!』『あらあら、ダメな子ね……』
……なーんてこと考えてないで! 診察診察!
……うん、やっぱり、肝臓が少し腫れてる。大当たりね。
「首以外のリンパ節も、チェックしますね」
全身のリンパ節が腫れていないか診るのに、脇の下へ手を入れる。……あら、すごい汗。やっぱり、興奮してるのかしら……? あとは、鼠径のリンパ節もチェック。……あら? なんだか、この子のアソコ……ちょっと、大きいみたい。もともとかしら、それともやっぱり……興奮してるのかしら……?
「足の付け根、失礼しますね……」
トランクスの下から、指を入れる。なんだか卑猥ね、下着の下に手を入れるなんて……。そのまま、さりげなく……『あッ、せ、先生、そこは……!』『ふふ、よく腫れてるわね……どうしてかしら?』『そ、それは、先生が……触ったから……』『ふふ、診察で感じちゃうなんて、イケナイ子ね……』『だ、ダメだよ、母さんにバレちゃう……ッ』『大丈夫……あたしがちゃんと、イカせてあげるから……』そして、トランクスの下から、大きく熱くなった彼のアソコを――
ああ! 違う違う、アソコじゃなくて、鼠径リンパ節でしょ! 危ないわ、うっかり手が吸い寄せられて触っちゃうところだった……!
……うん、鼠径も腫れてる。これはますます、あれね……伝染性単核球症。チューで移る病気なんですよ、なんてお母さんの前でいったら、お母さん、パニックになっちゃうかしら?? ま、とりあえず、採血とおなかの超音波で確認ね。
「準備ができたら声をかけますから、ちょっと待合室でお待ちくださいね」
結果次第では、入院も考えなくちゃね……。
0
お気に入りに追加
82
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
スケートリンクでバイトしてたら大惨事を目撃した件
フルーツパフェ
大衆娯楽
比較的気温の高い今年もようやく冬らしい気候になりました。
寒くなって本格的になるのがスケートリンク場。
プロもアマチュアも関係なしに氷上を滑る女の子達ですが、なぜかスカートを履いた女の子が多い?
そんな格好していたら転んだ時に大変・・・・・・ほら、言わんこっちゃない!
スケートリンクでアルバイトをする男性の些細な日常コメディです。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
就職面接の感ドコロ!?
フルーツパフェ
大衆娯楽
今や十年前とは真逆の、売り手市場の就職活動。
学生達は賃金と休暇を貪欲に追い求め、いつ送られてくるかわからない採用辞退メールに怯えながら、それでも優秀な人材を発掘しようとしていた。
その業務ストレスのせいだろうか。
ある面接官は、女子学生達のリクルートスーツに興奮する性癖を備え、仕事のストレスから面接の現場を愉しむことに決めたのだった。
令嬢の名門女学校で、パンツを初めて履くことになりました
フルーツパフェ
大衆娯楽
とある事件を受けて、財閥のご令嬢が数多く通う女学校で校則が改訂された。
曰く、全校生徒はパンツを履くこと。
生徒の安全を確保するための善意で制定されたこの校則だが、学校側の意図に反して事態は思わぬ方向に?
史実上の事件を元に描かれた近代歴史小説。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる