妄想女医・藍原香織の診察室

Piggy

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障害編

84話【daily work】戸叶 梨沙:休憩室パート2(小野編)

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「ねえ、見た!? 今日の藍原先生。なんかもう泣きそうになっちゃって、マジウケるんだけど!」

 今日も戸叶先生はナースの休憩室に勝手に入ってきて勝手にしゃべってる。いつもは愚痴ばかりなのに、今日は上機嫌。俺、日勤も終わったし一服したら帰ろうと思ってんだけど。

「……俺には別に普通だったよ」

 指示受けで何度か話したけど、いつも通りだった。……まあ、無理してんだろうな。

「ウケると思わない? だってさあ、あたしに彼氏寝とられてんのに、『気にしなくていいのよ~』とかいってんだよ!? バカ? ねえ、バカなの?」
「でも泣きそうだったんでしょ。それ、バカなんじゃなくて、我慢してんじゃないの?」

 女の揉め事は本当にめんどくさい。めんどくさいけど、藍原先生があまりの言われようだから、ついつい真面目に答えてしまった。

「だからさぁ、それがバカなんだって。泣くほどショックならさ、なんであたしに怒ったり文句いったりしないの? 弱いよね~」

 ……やっぱりめんどくさいから、これ以上返事するのはやめよう。代わりに、一言だけ。

「ナースの佐々木さん、事情知ってるみたいだったよ。藍原先生より怒ってるみたいだから、夜道で刺されないように気をつけたら?」

 戸叶先生は全然気にしていないそぶりでぎゃははと笑った。まあ、いちいち気にしてちゃ、人の彼氏寝取るなんてこと、やってらんないよな。

「ねえ、小野くん、これで上がりでしょ?」
「そう。戸叶先生に邪魔されなければ、このあとタバコ吸って帰る」
「あはは、それ、邪魔してほしいの、してほしくないの」

 後者なんだけど。先生はまた楽しそうに、俺の股間をまさぐり始めた。

「先生、仕事中でしょ?」
「でも夕回診は5時からだから、まだ平気。藍原先生の外来待ち」

 そういいながら、さっさと俺のズボンを脱がす。タバコ、吸いたいんだけど。

「うふふ、やっぱり小野くんの、いいよね~」

 床にしゃがんで、俺の股間を嬉しそうに見つめてる。少し手でいじったあと、ぱくっと咥えた。ぺろぺろと舐め始める。……まあ、めんどくさいけど、キモチいい。仕方ない、窓際で吸うつもりだったけど、テーブルからタバコを取り、その場で火をつける。

「んふ、おいし~」

 一生懸命俺の股間で頭を動かす戸叶先生を、上から眺める。……この人、ほんとに男のチンコが好きなんだなあ。男のためっていうより、自分がやりたくてやってるよな。そんなところに妙に感心する。
 すっかり勃起したものを見て、戸叶先生が自分の白衣の下に手を入れた。もぞもぞと動いている。

「……うふふ、舐めてるだけで、濡れちゃった」
「さすが戸叶先生」

 悪そうな目でにやにやしていた戸叶先生が、不意に眉をひそめて喘いだ。

「あん……っ、どうしよ、キモチい……」

 右手を小刻みに動かし、腰を揺らしている。びくびくとしながら、時々くちゅ、と音がして……自分で、クリと中をいじってるのか。半開きの唇ではあはあと息を荒げながら、色っぽい目で俺を見上げてくる。……いいじゃん、悪くない。こうして見ると、結構そそられる。

「挿れたいの?」

 戸叶先生はかすかに笑ってうなずいた。

「いいよ、どうぞ」

 タバコを吹かしながら、セルフサービスを促す。仕事が終わってけだるいんだ、タバコも味わいたいし、キモチよくもなりたいけど、優先順位は決まってる。先生はするりとパンツを脱いで、俺に対面座位で跨った。俺の肩に両手をかけて、うっとりとした顔で股間を俺のものに擦りつけ始める。

「あ……キモチいい、小野くん……」

 前後にゆする戸叶先生の股間はしっかりと濡れていて、だんだん紅潮してくる頬といい、乱れてくる呼吸といい、やっぱり自分で腰を振る女は見ていてそそられるよな。白衣の合わせから手を差し込んで、ブラの下の乳首を捻ってやったら、先生はいっそう気持ちよさそうな声をあげた。

「ああんっ、小野くん、もっとしてぇ」
「ダメダメ、早く終わらせないと人が来るよ」

 いじっておいてナンだけど、面倒は嫌いだから、早く済ませたい。戸叶先生は少しだけ不満そうな顔をしたけど、すぐに腰をあげて俺のものの先端を膣の入り口にあてがった。そのままゆっくり腰を下ろす。……ああ、いいね……この温かさと、程いい締まりと、ぬるぬるした感触が、たまんないね。

「あ……ああ……」

 戸叶先生がきゅっと肩をすぼませてぶるぶると震えた。キモチよさそうに俺のものを咥えこむ女。いい眺めだ。

「ほら、早く動いて」

 タバコの煙を吐きながら催促すると、戸叶先生が腰を上下に動かし始めた。スカートに隠れて見えないけど、ぬぷぬぷと出入りする音がはっきり聞こえる。ずいぶん濡れてるな、先生。

「あっ、はあっ、小野くんっ、いいよっ、当たる……っ」
「どこに?」

 いいながら、下から突き上げてやる。戸叶先生は甲高い声をあげてのけ反った。

「ああああっ、奥っ、奥に当たるの……っ」
「先生、声でかすぎ」
「あんっ、あんっ、ああっ!」

 人のいうこと聞いてんのか? 全然ボリュームを下げる気配もなく、ひたすら腰を振ってる。仕方ねえな、本気で早く終わらせるか……。
 先生のリズムに合わせてぐいぐいと腰を動かして、下から突いてやる。先生は奥を突かれるたびに嬉しそうに声をあげた。

「あんっ、いいよっ、すごっ、も、イキそう、ああっ、イク――!!」

 パンパンと激しく腰を打ちつけたあと、戸叶先生がきゅっと股を締めて背中を反らした。同時に膣の中が痙攣するように収縮して、俺のモノも絶頂に達する。相変わらず先生は、ゴムもつけずに俺のモノを最後まで搾り取って、それから満足そうに体をどかした。

「ああ……やっぱり小野くん、いいね……」
「どうでもいいけどさ、ここでやんの、やめてくれない?」
「何よ、小野くんだってキモチいいくせに」

 パンツを履きながら先生がぼやく。

「だからさ、面倒は嫌いっていってるでしょ」
「このスリルがいいんじゃん」

 スリルね……。気持ちはわかるけど、俺はもっと現実的なの。

「俺、めんどくさい女も嫌い」

 戸叶先生は、はいはいとでもいうように肩をすくめると、白衣を正して出口へ向かった。

「じゃ、今度は外でね」

 出ようとしたところで、扉が開いた。入ってきたのは佐々木さん。びっくりして足を止める。

「……戸叶先生。またいるんですか」

 ほらほら、棘があるよ。

「えへへ、ここって美味しいお菓子があるからついついお邪魔しちゃうんですよね~。じゃっ、もう行きますね~」

 不機嫌な佐々木さんを余裕の笑みでかわして去っていく。さすが戸叶先生、心臓に毛が生えてる。佐々木さんはそのまま中に入ってきて、俺を見た。

「……小野さん。ここ禁煙だって、何度もいってるじゃないですか」
「あーはいはい、悪かったね」

 ほら、俺までとばっちりだ。缶コーヒーにタバコを突っ込むと、俺も撤収準備。出ていく俺の背中に、佐々木さんが声をかけた。

「……あんまりここに戸叶先生を入れてると、疑われますよ?」
「俺もそう思うよ。佐々木さんから戸叶先生にいっといてよ」

 ……あーめんどくせぇ。
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