173 / 309
迷走編
43話【case 6】林 惣之助 46歳:肺気腫(藍原編)
しおりを挟む
病棟に梨沙ちゃんがいてくれると思うと、外来業務にも安心して集中できるわ。さて、次の患者さんは……林さん! 退院してから初めての外来受診ね。
「林さん、林惣之助さん、診察室2番にお入りください」
アナウンスすると、しばらくしてから林さんが入ってきた。すぐ後ろに、凛太郎くんが付き添っている。林さん、あいかわらず顔色はいまいちで、生気のない表情をしているけど、とりあえず来てくれてほっとする。この人、情熱はすべて芸術のほうにつぎ込んじゃって、自分の健康は二の次って感じだから、外来にすら来ないんじゃないかと、ちょっと心配してたの。
「お久しぶりです、林さん。お元気そうでよかったわ」
声をかけると、林さんは困ったように微笑んだ。
「いえ、ね……凛太郎くんが、絶対行かないとダメだとうるさくてね……」
そうか、凛太郎くんのおかげなのね。凛太郎くんは、林さんのおつきみたいに荷物を持って寄り添っている。
「先生、絵が描けるのも健康であってこそですよ。これも何かの縁なんですから、きちんと通わないとダメです」
言葉は強いけど、いい方には林さんへの心配がめいっぱい表れてる。
「そうそう、凛太郎くんのいうとおりですよ。お薬、ちゃんと飲んでますか?」
肺炎は治ったけど、肺気腫の治療はずっと続けないとダメ。飲み薬と吸入薬を出したんだけど、ちゃんと使ってるかしら……。
「僕がいる日は、ちゃんと飲んでもらっているんですが、いない日は……どうも、飲んでないみたいで……」
林さんの代わりに凛太郎くんが答える。
「……お薬、どれくらい余ってます?」
「……10日分くらいですかね……」
林さんがか細い声でのんびりと答える。うーん、1か月分出して、10日分余りか……。
「林さん、飲まないよりはましですけど、凛太郎くんがいない日も、飲んでくれると助かります……」
「……これでも、私なりに善処しているんですがね……」
……そうですよね、それは何となくわかりますけど……。
「あの、じゃあタバコは? やめるか、本数減らすか、できてます?」
「……どうも、創作活動がはかどらなくてねえ……」
……話が全然かみ合ってないわ……。
「あの、タバコは……」
「……ストレスがたまるとね、吸いたくなりますよねえ……」
……つまり、減ってないわけね。この様子だと、むしろ増えてるかも……。
「あの……よろしければ、禁煙外来……紹介したいんですけど……ストレスなく、タバコをやめられるかもしれませんよ」
一応提案してみる。
「禁煙、ねえ……。人間の自然な欲求を抑制したり略取したりするのは、美しくありませんねえ……」
「そ、そうですか……」
……すみません。林さんの価値観に禁煙外来はそぐわなかったようで……。
凛太郎くんがひとり、申し訳なさそうにおろおろとしている。
「あの、林先生、とにかくお薬、飲まないよりは飲んだ方がマシなんですから、この調子で、お願いしますね? それか、よろしければ僕が毎日うかがいますよ。バイト代はいりませんから、先生のお顔だけ拝見して……そうすれば、毎日飲み忘れなくできますよ」
うう、凛太郎くんてば、なんて献身的なのかしら。……林さんは、凛太郎くんの気持ちに気づいているのかしら? 『凛太郎くん、君にそこまでさせては申し訳ない。気にしないでいい』『いえ、僕がやりたくてやるんです、先生こそ気にしないでください。僕はとにかく、先生に長生きしてもらって、なるべくたくさん、素敵な作品を創り上げていただきたいんです』『凛太郎くん、君はなぜそこまで私を気遣ってくれるのかね……ただモデルとして働きに来ているだけの君が』『先生……それは、僕が、先生の作品を……先生を、敬愛しているからです……』『……それは、どういう……』『……僕は、先生を、愛しています』『凛太郎くん……私としたことが、やっと理解したよ……。君からは、美しいだけではない、ほかのモデルからは感じられない官能的なオーラが放たれている。それが描きたくて、ずっと君にばかりモデルを依頼していたが……そうか、ではそれは、偶然ではなかったのだね……』『先生。僕から官能的なオーラが放たれているとしたら、それは、林先生がお描きになるからです。先生に見られるのでなければ、僕は……』『凛太郎くん……』震える声で告白した凛太郎くんの頬に、林さんが優しく触れる。その途端に、凛太郎くんの顔はピンク色に上気して、全身から甘く艶美な香りが匂い立つ。『ああ……これだよ、凛太郎くん……君から感じていた官能の香り……』林さんがうっとりとした表情を浮かべて――
「ですから、藍原先生、お薬はこれまでどおりお願いします」
「はっ、はいっ!?」
やだ、あたしとしたことが、うっかり妄想に集中しすぎて患者さんの会話を聞き逃してしまうなんて! えっと、なになに、凛太郎くんが、お薬をそのままで、って……?
「僕が、毎日先生のご自宅に通うことにしましたから」
「あっ、そうなんですね! それは心強いわ。ではその方向で……」
毎日通っちゃうのね。そしたら、さすがの林さんも、凛太郎くんの気持ちに気づかないはず、ないわよね……。ううん、凛太郎くんが我慢できなくなって、林さんを襲っちゃったりするかもしれない!? ……うーん、でもイメージ的には凛太郎くん、そんな肉食ではないわよね。ああ、妄想もいいところだったのに。あのあと林さんは、どうするのかしら!? 凛太郎くんの甘い官能の香りにほだされて、めでたくゴールイン!? それとも……あくまでもストイックに、その官能美を作品として仕上げる方向に行くのかしら?? ああ、それって、凛太郎くんが生殺し状態で可哀想だわね……。でも林さん、勃起障害だっていってたわよね……。晴れて凛太郎くんの想いが通じても、茨の道か……。ううん、そんなことない。何も凛太郎くんが受けと決まったわけじゃないんだから、ここは一発、攻守逆転してしまえば、解決!? ……ああでも、やっぱり絵的には、凛太郎くんにはぜひとも女役を……。
おっと、そんな他人の心配はしてないで。
「えっと、ほかに気になること、あります?」
「……いえ、特に……」
「先生、そんなこといわずに、せっかくですから藍原先生に何でもご相談しないと」
「? どうかされました?」
答えない林さんの代わりに、また凛太郎くんが説明する。
「いえ、最近、ときどき背中が痛む、っておっしゃるんです」
「最近ではないよ、もう何か月か前からだから、気にすることはないよ。仕事のしすぎだろう……」
背中の痛み? 林さんは、40台よね……。まだ若いほうだけど、背中の痛みは、気になるわね。
「お通じの色は、黒くありません?」
「……見たこと、ありませんねえ」
「ずっと同じ姿勢をしてると痛むとか、そういう類のものです?」
「いや……ときどき、気になるくらいで」
「食欲とか、ムカムカとか、おなかの痛みはどうです?」
「……まあ、もとから食欲は、あまりあるほうではありませんからね……」
「お酒はどれくらい飲まれましたっけ」
「……日本酒は、好きですがね……量は、気にしたことはありませんねえ……」
うーん、自分の健康に興味がない人だと、問診しててもいまいち進まない。背中の痛みだと、ぱっと思いつくのは、十二指腸潰瘍とか、膵臓あたり。精査、したいけど……この調子だと、うんといってくれなさそう。状況を丁寧に説明して、胃カメラ、腹部エコー、腹部造影CTあたりを提案してみる。案の定、林さんは首を横に振った。
「いりませんよ、そんな検査。別に私は気にしていませんから、このままで大丈夫です」
「そうはいきませんよ、先生! 何かの病気なら、早めに見つけて治さないと」
凛太郎くんが必死の説得。結局、一番体に負担のかからない腹部エコーだけ、何とか承諾してもらった。本当は早めがいいけど、本人が渋るから、仕方なく次回の診察のタイミングに合わせて、1か月後にする。
「本当は、早めがいいんですよ? ちょっとでも悪くなってると思ったらすぐ検査しますから、いつでも来てくださいね?」
念押しはしたけど林さん、飄々としていて全然聞いてない様子。あたしは凛太郎くんのほうを見た。
「……よろしくね、凛太郎くん」
凛太郎くんは頭を下げると、林さんと一緒に帰っていった。
「林さん、林惣之助さん、診察室2番にお入りください」
アナウンスすると、しばらくしてから林さんが入ってきた。すぐ後ろに、凛太郎くんが付き添っている。林さん、あいかわらず顔色はいまいちで、生気のない表情をしているけど、とりあえず来てくれてほっとする。この人、情熱はすべて芸術のほうにつぎ込んじゃって、自分の健康は二の次って感じだから、外来にすら来ないんじゃないかと、ちょっと心配してたの。
「お久しぶりです、林さん。お元気そうでよかったわ」
声をかけると、林さんは困ったように微笑んだ。
「いえ、ね……凛太郎くんが、絶対行かないとダメだとうるさくてね……」
そうか、凛太郎くんのおかげなのね。凛太郎くんは、林さんのおつきみたいに荷物を持って寄り添っている。
「先生、絵が描けるのも健康であってこそですよ。これも何かの縁なんですから、きちんと通わないとダメです」
言葉は強いけど、いい方には林さんへの心配がめいっぱい表れてる。
「そうそう、凛太郎くんのいうとおりですよ。お薬、ちゃんと飲んでますか?」
肺炎は治ったけど、肺気腫の治療はずっと続けないとダメ。飲み薬と吸入薬を出したんだけど、ちゃんと使ってるかしら……。
「僕がいる日は、ちゃんと飲んでもらっているんですが、いない日は……どうも、飲んでないみたいで……」
林さんの代わりに凛太郎くんが答える。
「……お薬、どれくらい余ってます?」
「……10日分くらいですかね……」
林さんがか細い声でのんびりと答える。うーん、1か月分出して、10日分余りか……。
「林さん、飲まないよりはましですけど、凛太郎くんがいない日も、飲んでくれると助かります……」
「……これでも、私なりに善処しているんですがね……」
……そうですよね、それは何となくわかりますけど……。
「あの、じゃあタバコは? やめるか、本数減らすか、できてます?」
「……どうも、創作活動がはかどらなくてねえ……」
……話が全然かみ合ってないわ……。
「あの、タバコは……」
「……ストレスがたまるとね、吸いたくなりますよねえ……」
……つまり、減ってないわけね。この様子だと、むしろ増えてるかも……。
「あの……よろしければ、禁煙外来……紹介したいんですけど……ストレスなく、タバコをやめられるかもしれませんよ」
一応提案してみる。
「禁煙、ねえ……。人間の自然な欲求を抑制したり略取したりするのは、美しくありませんねえ……」
「そ、そうですか……」
……すみません。林さんの価値観に禁煙外来はそぐわなかったようで……。
凛太郎くんがひとり、申し訳なさそうにおろおろとしている。
「あの、林先生、とにかくお薬、飲まないよりは飲んだ方がマシなんですから、この調子で、お願いしますね? それか、よろしければ僕が毎日うかがいますよ。バイト代はいりませんから、先生のお顔だけ拝見して……そうすれば、毎日飲み忘れなくできますよ」
うう、凛太郎くんてば、なんて献身的なのかしら。……林さんは、凛太郎くんの気持ちに気づいているのかしら? 『凛太郎くん、君にそこまでさせては申し訳ない。気にしないでいい』『いえ、僕がやりたくてやるんです、先生こそ気にしないでください。僕はとにかく、先生に長生きしてもらって、なるべくたくさん、素敵な作品を創り上げていただきたいんです』『凛太郎くん、君はなぜそこまで私を気遣ってくれるのかね……ただモデルとして働きに来ているだけの君が』『先生……それは、僕が、先生の作品を……先生を、敬愛しているからです……』『……それは、どういう……』『……僕は、先生を、愛しています』『凛太郎くん……私としたことが、やっと理解したよ……。君からは、美しいだけではない、ほかのモデルからは感じられない官能的なオーラが放たれている。それが描きたくて、ずっと君にばかりモデルを依頼していたが……そうか、ではそれは、偶然ではなかったのだね……』『先生。僕から官能的なオーラが放たれているとしたら、それは、林先生がお描きになるからです。先生に見られるのでなければ、僕は……』『凛太郎くん……』震える声で告白した凛太郎くんの頬に、林さんが優しく触れる。その途端に、凛太郎くんの顔はピンク色に上気して、全身から甘く艶美な香りが匂い立つ。『ああ……これだよ、凛太郎くん……君から感じていた官能の香り……』林さんがうっとりとした表情を浮かべて――
「ですから、藍原先生、お薬はこれまでどおりお願いします」
「はっ、はいっ!?」
やだ、あたしとしたことが、うっかり妄想に集中しすぎて患者さんの会話を聞き逃してしまうなんて! えっと、なになに、凛太郎くんが、お薬をそのままで、って……?
「僕が、毎日先生のご自宅に通うことにしましたから」
「あっ、そうなんですね! それは心強いわ。ではその方向で……」
毎日通っちゃうのね。そしたら、さすがの林さんも、凛太郎くんの気持ちに気づかないはず、ないわよね……。ううん、凛太郎くんが我慢できなくなって、林さんを襲っちゃったりするかもしれない!? ……うーん、でもイメージ的には凛太郎くん、そんな肉食ではないわよね。ああ、妄想もいいところだったのに。あのあと林さんは、どうするのかしら!? 凛太郎くんの甘い官能の香りにほだされて、めでたくゴールイン!? それとも……あくまでもストイックに、その官能美を作品として仕上げる方向に行くのかしら?? ああ、それって、凛太郎くんが生殺し状態で可哀想だわね……。でも林さん、勃起障害だっていってたわよね……。晴れて凛太郎くんの想いが通じても、茨の道か……。ううん、そんなことない。何も凛太郎くんが受けと決まったわけじゃないんだから、ここは一発、攻守逆転してしまえば、解決!? ……ああでも、やっぱり絵的には、凛太郎くんにはぜひとも女役を……。
おっと、そんな他人の心配はしてないで。
「えっと、ほかに気になること、あります?」
「……いえ、特に……」
「先生、そんなこといわずに、せっかくですから藍原先生に何でもご相談しないと」
「? どうかされました?」
答えない林さんの代わりに、また凛太郎くんが説明する。
「いえ、最近、ときどき背中が痛む、っておっしゃるんです」
「最近ではないよ、もう何か月か前からだから、気にすることはないよ。仕事のしすぎだろう……」
背中の痛み? 林さんは、40台よね……。まだ若いほうだけど、背中の痛みは、気になるわね。
「お通じの色は、黒くありません?」
「……見たこと、ありませんねえ」
「ずっと同じ姿勢をしてると痛むとか、そういう類のものです?」
「いや……ときどき、気になるくらいで」
「食欲とか、ムカムカとか、おなかの痛みはどうです?」
「……まあ、もとから食欲は、あまりあるほうではありませんからね……」
「お酒はどれくらい飲まれましたっけ」
「……日本酒は、好きですがね……量は、気にしたことはありませんねえ……」
うーん、自分の健康に興味がない人だと、問診しててもいまいち進まない。背中の痛みだと、ぱっと思いつくのは、十二指腸潰瘍とか、膵臓あたり。精査、したいけど……この調子だと、うんといってくれなさそう。状況を丁寧に説明して、胃カメラ、腹部エコー、腹部造影CTあたりを提案してみる。案の定、林さんは首を横に振った。
「いりませんよ、そんな検査。別に私は気にしていませんから、このままで大丈夫です」
「そうはいきませんよ、先生! 何かの病気なら、早めに見つけて治さないと」
凛太郎くんが必死の説得。結局、一番体に負担のかからない腹部エコーだけ、何とか承諾してもらった。本当は早めがいいけど、本人が渋るから、仕方なく次回の診察のタイミングに合わせて、1か月後にする。
「本当は、早めがいいんですよ? ちょっとでも悪くなってると思ったらすぐ検査しますから、いつでも来てくださいね?」
念押しはしたけど林さん、飄々としていて全然聞いてない様子。あたしは凛太郎くんのほうを見た。
「……よろしくね、凛太郎くん」
凛太郎くんは頭を下げると、林さんと一緒に帰っていった。
0
お気に入りに追加
82
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
スケートリンクでバイトしてたら大惨事を目撃した件
フルーツパフェ
大衆娯楽
比較的気温の高い今年もようやく冬らしい気候になりました。
寒くなって本格的になるのがスケートリンク場。
プロもアマチュアも関係なしに氷上を滑る女の子達ですが、なぜかスカートを履いた女の子が多い?
そんな格好していたら転んだ時に大変・・・・・・ほら、言わんこっちゃない!
スケートリンクでアルバイトをする男性の些細な日常コメディです。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
就職面接の感ドコロ!?
フルーツパフェ
大衆娯楽
今や十年前とは真逆の、売り手市場の就職活動。
学生達は賃金と休暇を貪欲に追い求め、いつ送られてくるかわからない採用辞退メールに怯えながら、それでも優秀な人材を発掘しようとしていた。
その業務ストレスのせいだろうか。
ある面接官は、女子学生達のリクルートスーツに興奮する性癖を備え、仕事のストレスから面接の現場を愉しむことに決めたのだった。
令嬢の名門女学校で、パンツを初めて履くことになりました
フルーツパフェ
大衆娯楽
とある事件を受けて、財閥のご令嬢が数多く通う女学校で校則が改訂された。
曰く、全校生徒はパンツを履くこと。
生徒の安全を確保するための善意で制定されたこの校則だが、学校側の意図に反して事態は思わぬ方向に?
史実上の事件を元に描かれた近代歴史小説。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる