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【陸王遼平】
警戒するウサギさんかお前は
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「わ、美味しそうなリンゴ! 遼平さん、手」
離せといわんばかりにブンブン振られた。
葉月君。間に挟まれてるのは君なのに、全く空気が読めてないのはなぜなんだ。
「おー、らっしゃい葉月ちゃん!! ってデケエ兄ちゃんだな。葉月ちゃんの彼氏か?」
店の奥から中年の男が出てきた。
タカヤの父だろう。面影がある。
「ええええ!? ちちちちが、ちがちが、」
動揺する葉月に目もくれず俺を指差してきた。だから客を指差すんじゃねーよ。
「ちょっとあんた、まさかスジモンじゃねーだろーな。葉月ちゃんはこの市場のアイドルなんだ。スジモンのバシタにするこたできねーぜ」
専門用語が難解で無学な私には理解できません……とでも、とぼけられたら良いんだがな。
誤解されることが多いのですっかりその手の言葉に慣れたのが虚しい。とぼけたら状況が悪化するのも経験済みだ。
スジモンのバシタ――つまり、ヤクザの女房にすることは出来ないって意味である。
「とんでもない。私は普通のサラリーマンですよ。どうぞお受け取りを」
疑わしげな顔をするタカヤ父に名刺を差し出した。
「……なるほどなぁ。こりゃあ……、ふーん」
「ご納得いただけましたか? これからも葉月を見守ってやってください。くれぐれも、見守るだけでお願いします。この子は傷つきやすい子ですので、手は、出さないように。もし何かあれば法的にも社会的にも……」
中途半端でぼかし、手を出したらただじゃ済まさないと言外に語る。
タカヤ父が大きく溜息を付いた。
「葉月ちゃんが来るようになってウチのバカ息子も魚屋んとこのドラ息子も真面目に働くようになったってのに、すでにお手付きだったとはなぁ……。ウチに嫁に来てくれるのを楽しみにしてたってのに」
「嫁!? ぼ、僕は男だって何回も何回も何回も何回も何回も言いましたよね……?」
「葉月ちゃんぐらい気立てがよけりゃ男だって構うもんかい。ホコホコ弁当だって、お前さんが働き出して客が増えただろうが。飯が美味くて働き者の嫁なんて今時居ねぇぞ」
心底残念そうだ。
確かになぁ。葉月みたいな子は稀少だ。
「おい、タカヤ、お前がボヤボヤしてっからだぞ」
「別に」
タカヤはぼそりと呟いた。突っぱねるだけの言葉の後ろに「諦めねーし」と呟いたのはしっかり聞こえたがな。
手放すつもりもねーんだよ。すっぱり諦めろ。
八百屋で長ネギとカブ、そしてリンゴを買って次の店へ。
なんと、魚屋でも肉屋でも菓子屋でも似たようなやり取りをする羽目になってしまったのだった……!!!
くそ、俺の知らない場所でどんだけの男に目を付けられてるんだ葉月は! お菓子屋さんで出てきたのは純朴な中学生のお嬢さんだったけども!
お買い物デートできてほんとに良かったよ。あちこちでキスマーク晒して俺の物ってアピールができたからな。
「まだホカホカだね。早く食べたいな」
肉屋でおまけして貰ったカレーコロッケを手に葉月が言う。
白い袋に入ったコロッケに頬擦りでもせんばかりだ。
「食いながら帰るか」
おまけしてもらったコロッケは二つだ。丁寧に一つづつ袋に入っていた。
「え!?」
買い食いなんざいつ以来だったかな。
俺がコロッケを齧ったのを確認し、葉月もおそるおそる食べはじめる。
「熱々で美味いな」
「ん」
随分下にある葉月の頭がこくんと頷いた。
「こんなことしたの、生まれて初めてだ……」
なぜか感動したみたいに呟く。
「そうか。悪い遊びを教えちまったな」
「家で座って食べるより美味しいかも」
「不思議と美味いよなぁ。作り立てをすぐ食うからか?」
小さな口で一生懸命食べる葉月と違い俺はコロッケ程度二口で食い尽くしてしまう。
「葉月、触るぞ」
「!」
ぴら、と、葉月の目の前で掌を振る。今から触りますよ、の合図だ。
動いていた口すら止まって俺の手を凝視している。
葉月の口の端にコロッケの衣がくっついていた。口が小さいせいで擦れたんだろうな。軽く指先で拭ってやる。
俺の手が離れると、また、口がもくもく動き出した。
警戒するウサギさんかお前は。
さて、ウサギさんと言えば、アパートにはもう一匹ウサギさんがいる。
そう、おしゃべりヌイグルミのぴょん太だ。
「ぴょん太―! ただいま!」
ドアを開けると同時に葉月がぴょん太に話し掛ける。
このヌイグルミは良く出来た物で、一度名前を付けると名前を呼ぶだけでスイッチが入る仕組みになっていた。
『お帰り葉月くん。お仕事お疲れさまー』
ゆらゆら揺れながら可愛らしく返事をする。
「ぴょん太も留守番お疲れ様でした」
『ありがとうー』
葉月がぴょん太を抱える。
「留守番お疲れ、ぴょん太」
俺もぴょん太に話し掛けてみるのだが。
『遼平君もう帰ってきたの? もっと働けよ』
これである。
こいつ、見た目は可愛いウサギなのに、葉月以外には辛辣なのだ。
「ひょっとして中にちっちゃい二本松が入ってんじゃねーだろな」
葉月の手から取ってブンブン上下に振ってみる。
『ふるなふるなー』
「ぴ、ぴょん太」
一度分解して確かめたいもんだ。
葉月は早速晩御飯の準備に取りかかり、俺は宣言どおり掃除に着手する。
といっても、余計な物は一つも無い六畳一間だ。
畳の拭き掃除だけであっという間に終わってしまう。
葉月もすぐに食事を作ってくれた。料理が得意なだけあって流石に手早いな。
「オムライスできたよー」
葉月が皿を差し出す。俺がリクエストしたオムライスが黄色い輝きを放っていた。
ちなみに、皿には子犬のイラストが入っている。
可愛い(葉月)+可愛い(皿)+可愛い(料理)って最強だな。
国際指名手配犯レベル凶悪面の男(俺)が食ってもいいんだろうか。
「駄目って言われても食うけどな」
「駄目? 駄目なんて言わないよ? どうぞ召し上がってください」
「いや、こっちの話だ。このオムライスにお前の名前を書いてくれよ。ハートマークも」
「ハ、ハートマーク???」
「こんな形だ」
人差し指と親指でハートの形を作る。
「ハートマークは知ってるよ! でも、僕が書いたハートなんか食べちゃ駄目だよ……、遼平さん呪われるよ」
「何に?」
「僕にだよ……僕の呪いが遼平さんの体を蝕むんだ……」
たまに謎発言を繰り出すよなぁこいつ。ほんと、退屈してる暇も無い。
「どんどん呪っていいぞ。葉月に呪われるなら本望だよ」
「え」
「ほら、早く書いてくれ」
葉月はぶるぶる手を振るわせながら、律儀にも「はづき(はーと)」と書いてくれた。
俺も葉月の分に俺の名前を書いてオムライスを交換する。
「それじゃ、葉月が『遼平さん大スキ!(ハートマーク)』って呪いを掛けてくれたオムライスを食べさせていただきます」
「×○△∵!%?&$■○」
葉月が半泣きになって両手を振る。そんなに拒絶されると悲しいぞ。
「ぴょん太……! 遼平さんが僕をからかうんだ……助けて……!」
『遼平君ってウッザイよね』
「ウッザイ言うな。傷つくだろうが」
いくらヌイグルミでも言って良いことと悪いことがありますよ、と。
しかし、ハートマークを食うのが少々もったいないな。このまま飾っておきたいぞ。
そうだ、せめて撮っとくか。
「遼平さん、写真を撮るならこれも……」
葉月がおずおずと『りょうへい』と書いてあるオムライスを差し出した。
「おう」
二つを並べて撮る。
「どうだ?」
画像を見せるとくすぐったそうに肩を竦めて笑った。
「オムライスが仲良しみたいで面白いね」
「そうだな。後で二本松と静にも送って自慢すっか」
ハートマークを割らないようにスプーンで掬って一口で食う。
ふわふわの卵とその下に包まれたがっつり肉の入ったチキンライスは、思わず、うま、と声が出てしまうぐらい美味かった。
「葉月の呪いの掛かったオムライス美味いな。こんな美味いオムライス初めて食った」
「遼平さん」
「ん?」
葉月がキリッと眉を寄せた。
「遼平さんは、美味しくない料理でも、食べた瞬間は『初めて食べた美味しい料理』だと思い込んでるんだよ。絶対そうだ。僕の料理を毎回褒めすぎるのはどう考えてもおかしい」
「いくらなんでもそこまでバカ舌じゃねーよ。葉月が作った料理がこの世で一番美味いってだけだ」
腑に落ちないのか難しい顔をしながらオムライスを食ってる。
『葉月は料理上手』と市場の人間でも知ってるぐらいの腕前を持っているのにいまだに自分に自信がないのか。
いつか、葉月が、葉月自身を評価できるようになればいいな。
デザートにはウサギに切られたリンゴが出てきた。
タカヤの店で買った品が葉月の手によって俺に提供されるのに、妙な優越感を覚えてしまった。
ふっふっふ。絶対悔しいだろうな……って俺は中学生か。
しょうもないことで勝ち誇ってないで、葉月に愛想を付かされないよう努力しないと。
離せといわんばかりにブンブン振られた。
葉月君。間に挟まれてるのは君なのに、全く空気が読めてないのはなぜなんだ。
「おー、らっしゃい葉月ちゃん!! ってデケエ兄ちゃんだな。葉月ちゃんの彼氏か?」
店の奥から中年の男が出てきた。
タカヤの父だろう。面影がある。
「ええええ!? ちちちちが、ちがちが、」
動揺する葉月に目もくれず俺を指差してきた。だから客を指差すんじゃねーよ。
「ちょっとあんた、まさかスジモンじゃねーだろーな。葉月ちゃんはこの市場のアイドルなんだ。スジモンのバシタにするこたできねーぜ」
専門用語が難解で無学な私には理解できません……とでも、とぼけられたら良いんだがな。
誤解されることが多いのですっかりその手の言葉に慣れたのが虚しい。とぼけたら状況が悪化するのも経験済みだ。
スジモンのバシタ――つまり、ヤクザの女房にすることは出来ないって意味である。
「とんでもない。私は普通のサラリーマンですよ。どうぞお受け取りを」
疑わしげな顔をするタカヤ父に名刺を差し出した。
「……なるほどなぁ。こりゃあ……、ふーん」
「ご納得いただけましたか? これからも葉月を見守ってやってください。くれぐれも、見守るだけでお願いします。この子は傷つきやすい子ですので、手は、出さないように。もし何かあれば法的にも社会的にも……」
中途半端でぼかし、手を出したらただじゃ済まさないと言外に語る。
タカヤ父が大きく溜息を付いた。
「葉月ちゃんが来るようになってウチのバカ息子も魚屋んとこのドラ息子も真面目に働くようになったってのに、すでにお手付きだったとはなぁ……。ウチに嫁に来てくれるのを楽しみにしてたってのに」
「嫁!? ぼ、僕は男だって何回も何回も何回も何回も何回も言いましたよね……?」
「葉月ちゃんぐらい気立てがよけりゃ男だって構うもんかい。ホコホコ弁当だって、お前さんが働き出して客が増えただろうが。飯が美味くて働き者の嫁なんて今時居ねぇぞ」
心底残念そうだ。
確かになぁ。葉月みたいな子は稀少だ。
「おい、タカヤ、お前がボヤボヤしてっからだぞ」
「別に」
タカヤはぼそりと呟いた。突っぱねるだけの言葉の後ろに「諦めねーし」と呟いたのはしっかり聞こえたがな。
手放すつもりもねーんだよ。すっぱり諦めろ。
八百屋で長ネギとカブ、そしてリンゴを買って次の店へ。
なんと、魚屋でも肉屋でも菓子屋でも似たようなやり取りをする羽目になってしまったのだった……!!!
くそ、俺の知らない場所でどんだけの男に目を付けられてるんだ葉月は! お菓子屋さんで出てきたのは純朴な中学生のお嬢さんだったけども!
お買い物デートできてほんとに良かったよ。あちこちでキスマーク晒して俺の物ってアピールができたからな。
「まだホカホカだね。早く食べたいな」
肉屋でおまけして貰ったカレーコロッケを手に葉月が言う。
白い袋に入ったコロッケに頬擦りでもせんばかりだ。
「食いながら帰るか」
おまけしてもらったコロッケは二つだ。丁寧に一つづつ袋に入っていた。
「え!?」
買い食いなんざいつ以来だったかな。
俺がコロッケを齧ったのを確認し、葉月もおそるおそる食べはじめる。
「熱々で美味いな」
「ん」
随分下にある葉月の頭がこくんと頷いた。
「こんなことしたの、生まれて初めてだ……」
なぜか感動したみたいに呟く。
「そうか。悪い遊びを教えちまったな」
「家で座って食べるより美味しいかも」
「不思議と美味いよなぁ。作り立てをすぐ食うからか?」
小さな口で一生懸命食べる葉月と違い俺はコロッケ程度二口で食い尽くしてしまう。
「葉月、触るぞ」
「!」
ぴら、と、葉月の目の前で掌を振る。今から触りますよ、の合図だ。
動いていた口すら止まって俺の手を凝視している。
葉月の口の端にコロッケの衣がくっついていた。口が小さいせいで擦れたんだろうな。軽く指先で拭ってやる。
俺の手が離れると、また、口がもくもく動き出した。
警戒するウサギさんかお前は。
さて、ウサギさんと言えば、アパートにはもう一匹ウサギさんがいる。
そう、おしゃべりヌイグルミのぴょん太だ。
「ぴょん太―! ただいま!」
ドアを開けると同時に葉月がぴょん太に話し掛ける。
このヌイグルミは良く出来た物で、一度名前を付けると名前を呼ぶだけでスイッチが入る仕組みになっていた。
『お帰り葉月くん。お仕事お疲れさまー』
ゆらゆら揺れながら可愛らしく返事をする。
「ぴょん太も留守番お疲れ様でした」
『ありがとうー』
葉月がぴょん太を抱える。
「留守番お疲れ、ぴょん太」
俺もぴょん太に話し掛けてみるのだが。
『遼平君もう帰ってきたの? もっと働けよ』
これである。
こいつ、見た目は可愛いウサギなのに、葉月以外には辛辣なのだ。
「ひょっとして中にちっちゃい二本松が入ってんじゃねーだろな」
葉月の手から取ってブンブン上下に振ってみる。
『ふるなふるなー』
「ぴ、ぴょん太」
一度分解して確かめたいもんだ。
葉月は早速晩御飯の準備に取りかかり、俺は宣言どおり掃除に着手する。
といっても、余計な物は一つも無い六畳一間だ。
畳の拭き掃除だけであっという間に終わってしまう。
葉月もすぐに食事を作ってくれた。料理が得意なだけあって流石に手早いな。
「オムライスできたよー」
葉月が皿を差し出す。俺がリクエストしたオムライスが黄色い輝きを放っていた。
ちなみに、皿には子犬のイラストが入っている。
可愛い(葉月)+可愛い(皿)+可愛い(料理)って最強だな。
国際指名手配犯レベル凶悪面の男(俺)が食ってもいいんだろうか。
「駄目って言われても食うけどな」
「駄目? 駄目なんて言わないよ? どうぞ召し上がってください」
「いや、こっちの話だ。このオムライスにお前の名前を書いてくれよ。ハートマークも」
「ハ、ハートマーク???」
「こんな形だ」
人差し指と親指でハートの形を作る。
「ハートマークは知ってるよ! でも、僕が書いたハートなんか食べちゃ駄目だよ……、遼平さん呪われるよ」
「何に?」
「僕にだよ……僕の呪いが遼平さんの体を蝕むんだ……」
たまに謎発言を繰り出すよなぁこいつ。ほんと、退屈してる暇も無い。
「どんどん呪っていいぞ。葉月に呪われるなら本望だよ」
「え」
「ほら、早く書いてくれ」
葉月はぶるぶる手を振るわせながら、律儀にも「はづき(はーと)」と書いてくれた。
俺も葉月の分に俺の名前を書いてオムライスを交換する。
「それじゃ、葉月が『遼平さん大スキ!(ハートマーク)』って呪いを掛けてくれたオムライスを食べさせていただきます」
「×○△∵!%?&$■○」
葉月が半泣きになって両手を振る。そんなに拒絶されると悲しいぞ。
「ぴょん太……! 遼平さんが僕をからかうんだ……助けて……!」
『遼平君ってウッザイよね』
「ウッザイ言うな。傷つくだろうが」
いくらヌイグルミでも言って良いことと悪いことがありますよ、と。
しかし、ハートマークを食うのが少々もったいないな。このまま飾っておきたいぞ。
そうだ、せめて撮っとくか。
「遼平さん、写真を撮るならこれも……」
葉月がおずおずと『りょうへい』と書いてあるオムライスを差し出した。
「おう」
二つを並べて撮る。
「どうだ?」
画像を見せるとくすぐったそうに肩を竦めて笑った。
「オムライスが仲良しみたいで面白いね」
「そうだな。後で二本松と静にも送って自慢すっか」
ハートマークを割らないようにスプーンで掬って一口で食う。
ふわふわの卵とその下に包まれたがっつり肉の入ったチキンライスは、思わず、うま、と声が出てしまうぐらい美味かった。
「葉月の呪いの掛かったオムライス美味いな。こんな美味いオムライス初めて食った」
「遼平さん」
「ん?」
葉月がキリッと眉を寄せた。
「遼平さんは、美味しくない料理でも、食べた瞬間は『初めて食べた美味しい料理』だと思い込んでるんだよ。絶対そうだ。僕の料理を毎回褒めすぎるのはどう考えてもおかしい」
「いくらなんでもそこまでバカ舌じゃねーよ。葉月が作った料理がこの世で一番美味いってだけだ」
腑に落ちないのか難しい顔をしながらオムライスを食ってる。
『葉月は料理上手』と市場の人間でも知ってるぐらいの腕前を持っているのにいまだに自分に自信がないのか。
いつか、葉月が、葉月自身を評価できるようになればいいな。
デザートにはウサギに切られたリンゴが出てきた。
タカヤの店で買った品が葉月の手によって俺に提供されるのに、妙な優越感を覚えてしまった。
ふっふっふ。絶対悔しいだろうな……って俺は中学生か。
しょうもないことで勝ち誇ってないで、葉月に愛想を付かされないよう努力しないと。
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