35 / 133
本編
35 賽は投げられた(Alea jacta est) 【side イヴァン】
しおりを挟む
アナスタシア嬢に輿入れを打診したのは、いろいろな打算の結果だった。
わざわざ一国の王たるアレクセイが(性格的にはアレだが、対外的には有能な為政者だ)俺に女性を勧めるのは、よほどの理由だろうと判断した。国を継ぐ予定もないし、特段好いた女性もいない身だ。あいつに恩を売っておいて損はないだろうと思ったんだ。
公国の第二皇子という立場は楽なものだ。皇太子である兄のように多くの義務や制限もない。身体を鍛えるのが好きだったので騎士団の一員として生活することも許されている。
デメリットは皇族の身分目当てで言い寄る女がいるくらいだ。勤務先にまで押し掛けるのは勘弁してほしい。あと旅先の寝所に忍び込むのも。
だから今回の件は自分にとって悪くない話だった。婚約することで余計なアプローチが減って、周囲も静かになると思ったから。それに加えて権力争いのない隣国の女性を娶ることで、皇太子の座を脅かす気がないことのアピールになるから。
「イヴァン、義母上と同じ聖ルーシから妃を迎えると聞いたよ。おめでとう。」
食事の席で、兄から言葉をかけられた。もう話が届いているらしい。口に入れたレモンタルトを咀嚼し終えてから礼を言った。
「ありがとうございます。俺ばかり好き勝手して申し訳ありません。」
「いいや、イヴァンは私の分まで自由でいてほしいからね。義母上も喜ぶよ。」
「あとは父に許可を貰ったら先方へ使いを出そうかと思っています。」
ミハイル皇太子は第二皇妃の息子で、俺の異母兄にあたる。おっとりとした性格で俺のことも可愛がってくれる、やさしい兄だ。筆頭皇妃の息子である俺を皇太子に担ぎ上げたい勢力もあるなか、変わらずに接してくれるのはありがたい。父のような威厳もアレクセイのようなカリスマ性もないが、臣下が彼のために尽力したいと思わせる、何かを持っている。
そんな兄を支えるためにも、俺は強くなりたい。それ以上に、兄の負担になりたくない。そのためにも騒動の種は早めに潰すに限る。
夜会で見かけたアナスタシア嬢に一目ぼれしたことにして、さっそく婚姻の準備を進める。彼女の父である大神官からは速攻で受諾の返事が来た。父も「好きな女性と結婚するのであれば。」と祝福してくれた。
大丈夫、俺だって女性に興味がないわけではない。よほどひどい性格でない限りは誠意をもって相手を慈しむ気持ちはある。あれだけの見目麗しい美少女だ。文句もない。
甘いもの好きな男性への理解があれば、なおいいんだが。砂糖菓子をひとくち齧りながら、そんなことを考えた。
おかしな事態になったのは、乗り気だったはずの大神官側から急に『婚姻の打診はなかったことにしたい』という連絡を受けてからだった。一度受けた縁談を、しかも皇族との話を断るのはよほどのことだ。何があったのかと思っていたら、今度はアレクセイから衝撃的な一言を告げられた。
「召喚??」
俺の知らない間に神殿の連中が手を回したらしい。なんてことをしてくれたんだと思うが、魔力重視のこの国では魔力目当ての召喚は暗黙裡に行われている。隣国の聖ルーシ王国では久しく禁術になっているが、本人の承諾も得ていたであろうことを考慮すると、わが国では取り締まる術はない。
とにかく、異世界からの魂を召喚して融合させてしまったのであれば仕方がない。特に彼女の中身に惹かれたわけではないので、そのまま娶ることに問題はない。
「魂が混じってしまっても俺は全く構わないぞ。アナスタシア嬢さえ頷いてくれれば、妃としていつでも迎え入れる準備はある。」
それに対して、アレクセイは歯切れの悪い返事をした。
「いや・・・それが事情が変わってしまったんだ。私が彼女を側妃にする。」
どうしてそんなことになったんだと詰め寄ると、アナスタシア嬢に懸想している男がいるとのこと。しかも相手が我がいとこ殿と、あのルー・レイスティアだと聞いて仰天した。どう考えても女にハマる性格じゃない。しかも側妃に迎えた後、2人に共有させるという。何を馬鹿なことをと諫めたが、なぜ駄目なのかは理解できないようで不満げな顔をした。
「どうしてこんな簡単なことがわからないんだろうな。」
アレクセイの美しい金髪をくしゃりと撫でる。くすぐったそうにする姿は、ただの聞き分けがない子供だった。
とはいえ、こちらとて皇帝からの承認を得て準備を進めているんだ、途中で中止しましたとはいかないのもわかるだろうと、本人に直談判しに行くことをしぶしぶ了承させた。
・・・・・・そして、今に至る。
こんなに神々しいまでの美少女だっただろうか。正直、以前は遠目から「美しい少女だな」と見た程度なので印象は薄い。この外見に異世界の魔力付きときたら、アレクセイが手放したくなるのも頷けた。
金色の瞳が、俺を見つめた。射抜かれたようにからだが動かない。言葉が出ない。
先ほど告げられた「国を捨てでもしない限りは婚姻は難しい」「将来的には下賜される可能性がある」という言葉を反芻する。一生気楽な第二皇子として生きていくのか、立場を捨ててアレクセイの麾下に入り自分の実力を試すのか。中身をよく知らない女ひとりのために国を捨てる選択は難しいと軽く聞き流していたが、彼女を目の当たりにして気持ちがぐらぐら揺らぐ。
(なんだ、甘い香りがする?)
馴染みがあるレモネアの香りとは別に、ふしぎと甘い香りがするのに気づいた。たぶんアナスタシア嬢からだが、香水とは違う匂いだ。今まで嗅いだことがない匂いに気を取られてぼーっとしてしまった。
あまい、あまーい香り。砂糖菓子よりも、チョコレートボンボンよりも濃厚で甘やかな香りに頭がくらくらする。
「対価として私は君を愛してあげるし満足させてあげる。」というアレクセイの非常識な発言を聞いて、はっと我に返った。
「おまえなあ、、、もうちょっと違う言い方があるんじゃないか?」
思わず口から言葉が出る。アレクセイの不用意な発言につっこむのは別に俺の役目じゃないが、他にいないんだから仕方ない。
俺以上に女性の気持ちがわからないであろうこの男は、人の気持ちに配慮することが恐ろしく不得手だ。どんなに有能な王で美しい外見をしていても、どこか心が欠けていて、彼女が傷つく可能性には気づかないんだ。
しかし予想に反して、アナスタシア嬢は傷ついた様子もなく、淡々とアレクセイに確認をしていた。
「・・・わかりました。将来はともかく、今は陛下の言うとおりにします。」
まさかその発言が出るとは思わず、彼女を凝視した。やけになっているわけではなさそうだ。どのような考えでこの結論にたどり着いたのかに興味が出た。
(彼女と親しくなって話をしたい。もっと知りたい)
――俺は欲張りだから、国も兄も捨てず、彼女も手に入れたいんだ。まだ婚約という束縛が有効であるうちに。彼女を、逃がしたくないと強く願った。
わざわざ一国の王たるアレクセイが(性格的にはアレだが、対外的には有能な為政者だ)俺に女性を勧めるのは、よほどの理由だろうと判断した。国を継ぐ予定もないし、特段好いた女性もいない身だ。あいつに恩を売っておいて損はないだろうと思ったんだ。
公国の第二皇子という立場は楽なものだ。皇太子である兄のように多くの義務や制限もない。身体を鍛えるのが好きだったので騎士団の一員として生活することも許されている。
デメリットは皇族の身分目当てで言い寄る女がいるくらいだ。勤務先にまで押し掛けるのは勘弁してほしい。あと旅先の寝所に忍び込むのも。
だから今回の件は自分にとって悪くない話だった。婚約することで余計なアプローチが減って、周囲も静かになると思ったから。それに加えて権力争いのない隣国の女性を娶ることで、皇太子の座を脅かす気がないことのアピールになるから。
「イヴァン、義母上と同じ聖ルーシから妃を迎えると聞いたよ。おめでとう。」
食事の席で、兄から言葉をかけられた。もう話が届いているらしい。口に入れたレモンタルトを咀嚼し終えてから礼を言った。
「ありがとうございます。俺ばかり好き勝手して申し訳ありません。」
「いいや、イヴァンは私の分まで自由でいてほしいからね。義母上も喜ぶよ。」
「あとは父に許可を貰ったら先方へ使いを出そうかと思っています。」
ミハイル皇太子は第二皇妃の息子で、俺の異母兄にあたる。おっとりとした性格で俺のことも可愛がってくれる、やさしい兄だ。筆頭皇妃の息子である俺を皇太子に担ぎ上げたい勢力もあるなか、変わらずに接してくれるのはありがたい。父のような威厳もアレクセイのようなカリスマ性もないが、臣下が彼のために尽力したいと思わせる、何かを持っている。
そんな兄を支えるためにも、俺は強くなりたい。それ以上に、兄の負担になりたくない。そのためにも騒動の種は早めに潰すに限る。
夜会で見かけたアナスタシア嬢に一目ぼれしたことにして、さっそく婚姻の準備を進める。彼女の父である大神官からは速攻で受諾の返事が来た。父も「好きな女性と結婚するのであれば。」と祝福してくれた。
大丈夫、俺だって女性に興味がないわけではない。よほどひどい性格でない限りは誠意をもって相手を慈しむ気持ちはある。あれだけの見目麗しい美少女だ。文句もない。
甘いもの好きな男性への理解があれば、なおいいんだが。砂糖菓子をひとくち齧りながら、そんなことを考えた。
おかしな事態になったのは、乗り気だったはずの大神官側から急に『婚姻の打診はなかったことにしたい』という連絡を受けてからだった。一度受けた縁談を、しかも皇族との話を断るのはよほどのことだ。何があったのかと思っていたら、今度はアレクセイから衝撃的な一言を告げられた。
「召喚??」
俺の知らない間に神殿の連中が手を回したらしい。なんてことをしてくれたんだと思うが、魔力重視のこの国では魔力目当ての召喚は暗黙裡に行われている。隣国の聖ルーシ王国では久しく禁術になっているが、本人の承諾も得ていたであろうことを考慮すると、わが国では取り締まる術はない。
とにかく、異世界からの魂を召喚して融合させてしまったのであれば仕方がない。特に彼女の中身に惹かれたわけではないので、そのまま娶ることに問題はない。
「魂が混じってしまっても俺は全く構わないぞ。アナスタシア嬢さえ頷いてくれれば、妃としていつでも迎え入れる準備はある。」
それに対して、アレクセイは歯切れの悪い返事をした。
「いや・・・それが事情が変わってしまったんだ。私が彼女を側妃にする。」
どうしてそんなことになったんだと詰め寄ると、アナスタシア嬢に懸想している男がいるとのこと。しかも相手が我がいとこ殿と、あのルー・レイスティアだと聞いて仰天した。どう考えても女にハマる性格じゃない。しかも側妃に迎えた後、2人に共有させるという。何を馬鹿なことをと諫めたが、なぜ駄目なのかは理解できないようで不満げな顔をした。
「どうしてこんな簡単なことがわからないんだろうな。」
アレクセイの美しい金髪をくしゃりと撫でる。くすぐったそうにする姿は、ただの聞き分けがない子供だった。
とはいえ、こちらとて皇帝からの承認を得て準備を進めているんだ、途中で中止しましたとはいかないのもわかるだろうと、本人に直談判しに行くことをしぶしぶ了承させた。
・・・・・・そして、今に至る。
こんなに神々しいまでの美少女だっただろうか。正直、以前は遠目から「美しい少女だな」と見た程度なので印象は薄い。この外見に異世界の魔力付きときたら、アレクセイが手放したくなるのも頷けた。
金色の瞳が、俺を見つめた。射抜かれたようにからだが動かない。言葉が出ない。
先ほど告げられた「国を捨てでもしない限りは婚姻は難しい」「将来的には下賜される可能性がある」という言葉を反芻する。一生気楽な第二皇子として生きていくのか、立場を捨ててアレクセイの麾下に入り自分の実力を試すのか。中身をよく知らない女ひとりのために国を捨てる選択は難しいと軽く聞き流していたが、彼女を目の当たりにして気持ちがぐらぐら揺らぐ。
(なんだ、甘い香りがする?)
馴染みがあるレモネアの香りとは別に、ふしぎと甘い香りがするのに気づいた。たぶんアナスタシア嬢からだが、香水とは違う匂いだ。今まで嗅いだことがない匂いに気を取られてぼーっとしてしまった。
あまい、あまーい香り。砂糖菓子よりも、チョコレートボンボンよりも濃厚で甘やかな香りに頭がくらくらする。
「対価として私は君を愛してあげるし満足させてあげる。」というアレクセイの非常識な発言を聞いて、はっと我に返った。
「おまえなあ、、、もうちょっと違う言い方があるんじゃないか?」
思わず口から言葉が出る。アレクセイの不用意な発言につっこむのは別に俺の役目じゃないが、他にいないんだから仕方ない。
俺以上に女性の気持ちがわからないであろうこの男は、人の気持ちに配慮することが恐ろしく不得手だ。どんなに有能な王で美しい外見をしていても、どこか心が欠けていて、彼女が傷つく可能性には気づかないんだ。
しかし予想に反して、アナスタシア嬢は傷ついた様子もなく、淡々とアレクセイに確認をしていた。
「・・・わかりました。将来はともかく、今は陛下の言うとおりにします。」
まさかその発言が出るとは思わず、彼女を凝視した。やけになっているわけではなさそうだ。どのような考えでこの結論にたどり着いたのかに興味が出た。
(彼女と親しくなって話をしたい。もっと知りたい)
――俺は欲張りだから、国も兄も捨てず、彼女も手に入れたいんだ。まだ婚約という束縛が有効であるうちに。彼女を、逃がしたくないと強く願った。
0
お気に入りに追加
290
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢は王太子の妻~毎日溺愛と狂愛の狭間で~
一ノ瀬 彩音
恋愛
悪役令嬢は王太子の妻になると毎日溺愛と狂愛を捧げられ、
快楽漬けの日々を過ごすことになる!
そしてその快感が忘れられなくなった彼女は自ら夫を求めるようになり……!?
※この物語はフィクションです。
R18作品ですので性描写など苦手なお方や未成年のお方はご遠慮下さい。
【※R-18】とある組織の男全員が私のこと好きなんだけど、逆ハーレム作っちゃっていいですか?
aika
恋愛
主人公Mは、とある組織の紅一点。
人里離れた崖の上に立っている組織の建物は、大雨や雷などの異常気象に見舞われ危険な状態だった。
大きな雷が落ちた衝撃で異空間に乱れが生じ、ブラックホールに取り込まれ不安定な時空域に飛ばされた組織の面々。彼らは孤立してしまっていた。
修羅場をくぐり抜けてきたエージェントたちは、ひとまずその場所で生活を始めては見たものの・・・・
不安定な時空域では、ありとあらゆる世界とリンクしてしまい、めちゃくちゃな日々・・・・
何が起きても不思議ではないこの世界で、組織の男連中は全員揃いも揃って、Mが好き、というオイシイ展開に・・・・
たくさんの個性あふれるイケメンたちに求愛される日々。
色々な男性を味見しつつ、ルールも常識も何もかもリセットされた世界で、好き勝手やりたい放題な恋愛ストーリー。
主人公Mが、これはもう逆ハーレム作っちゃっていいんじゃない?という思いにふけりながら、
恋を楽しむ日々を描く。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
逆ハーレムで生活したいと切に願う女の妄想小説です。
個性あふれる男性たちと、ありえないシチュエーションで、色々楽しみたい!!という
野望を描いていく予定です・・・☺︎
【※R-18】私のイケメン夫たちが、毎晩寝かせてくれません。
aika
恋愛
人類のほとんどが死滅し、女が数人しか生き残っていない世界。
生き残った繭(まゆ)は政府が運営する特別施設に迎えられ、たくさんの男性たちとひとつ屋根の下で暮らすことになる。
優秀な男性たちを集めて集団生活をさせているその施設では、一妻多夫制が取られ子孫を残すための営みが日々繰り広げられていた。
男性と比較して女性の数が圧倒的に少ないこの世界では、男性が妊娠できるように特殊な研究がなされ、彼らとの交わりで繭は多くの子を成すことになるらしい。
自分が担当する屋敷に案内された繭は、遺伝子的に優秀だと選ばれたイケメンたち数十人と共同生活を送ることになる。
【閲覧注意】※男性妊娠、悪阻などによる体調不良、治療シーン、出産シーン、複数プレイ、などマニアックな(あまりグロくはないと思いますが)描写が出てくる可能性があります。
たくさんのイケメン夫に囲まれて、逆ハーレムな生活を送りたいという女性の願望を描いています。
【R18】義弟ディルドで処女喪失したらブチギレた義弟に襲われました
春瀬湖子
恋愛
伯爵令嬢でありながら魔法研究室の研究員として日々魔道具を作っていたフラヴィの集大成。
大きく反り返り、凶悪なサイズと浮き出る血管。全てが想像以上だったその魔道具、名付けて『大好き義弟パトリスの魔道ディルド』を作り上げたフラヴィは、早速その魔道具でうきうきと処女を散らした。
――ことがディルドの大元、義弟のパトリスにバレちゃった!?
「その男のどこがいいんですか」
「どこって……おちんちん、かしら」
(だって貴方のモノだもの)
そんな会話をした晩、フラヴィの寝室へパトリスが夜這いにやってきて――!?
拗らせ義弟と魔道具で義弟のディルドを作って楽しんでいた義姉の両片想いラブコメです。
※他サイト様でも公開しております。
5人の旦那様と365日の蜜日【完結】
Lynx🐈⬛
恋愛
気が付いたら、前と後に入ってる!
そんな夢を見た日、それが現実になってしまった、メリッサ。
ゲーデル国の田舎町の商人の娘として育てられたメリッサは12歳になった。しかし、ゲーデル国の軍人により、メリッサは夢を見た日連れ去られてしまった。連れて来られて入った部屋には、自分そっくりな少女の肖像画。そして、その肖像画の大人になった女性は、ゲーデル国の女王、メリベルその人だった。
対面して初めて気付くメリッサ。「この人は母だ」と………。
※♡が付く話はHシーンです
【R-18】喪女ですが、魔王の息子×2の花嫁になるため異世界に召喚されました
indi子/金色魚々子
恋愛
――優しげな王子と強引な王子、世継ぎを残すために、今宵も二人の王子に淫らに愛されます。
逢坂美咲(おうさか みさき)は、恋愛経験が一切ないもてない女=喪女。
一人で過ごす事が決定しているクリスマスの夜、バイト先の本屋で万引き犯を追いかけている時に階段で足を滑らせて落ちていってしまう。
しかし、気が付いた時……美咲がいたのは、なんと異世界の魔王城!?
そこで、魔王の息子である二人の王子の『花嫁』として召喚されたと告げられて……?
元の世界に帰るためには、その二人の王子、ミハイルとアレクセイどちらかの子どもを産むことが交換条件に!
もてない女ミサキの、甘くとろける淫らな魔王城ライフ、無事?開幕!
大嫌いな次期騎士団長に嫁いだら、激しすぎる初夜が待っていました
扇 レンナ
恋愛
旧題:宿敵だと思っていた男に溺愛されて、毎日のように求められているんですが!?
*こちらは【明石 唯加】名義のアカウントで掲載していたものです。書籍化にあたり、こちらに転載しております。また、こちらのアカウントに転載することに関しては担当編集さまから許可をいただいておりますので、問題ありません。
――
ウィテカー王国の西の辺境を守る二つの伯爵家、コナハン家とフォレスター家は長年に渡りいがみ合ってきた。
そんな現状に焦りを抱いた王家は、二つの伯爵家に和解を求め、王命での結婚を命じる。
その結果、フォレスター伯爵家の長女メアリーはコナハン伯爵家に嫁入りすることが決まった。
結婚相手はコナハン家の長男シリル。クールに見える外見と辺境騎士団の次期団長という肩書きから女性人気がとても高い男性。
が、メアリーはそんなシリルが実は大嫌い。
彼はクールなのではなく、大層傲慢なだけ。それを知っているからだ。
しかし、王命には逆らえない。そのため、メアリーは渋々シリルの元に嫁ぐことに。
どうせ愛し愛されるような素敵な関係にはなれるわけがない。
そう考えるメアリーを他所に、シリルは初夜からメアリーを強く求めてくる。
――もしかして、これは嫌がらせ?
メアリーはシリルの態度をそう受け取り、頑なに彼を拒絶しようとするが――……。
「誰がお前に嫌がらせなんかするかよ」
どうやら、彼には全く別の思惑があるらしく……?
*WEB版表紙イラストはみどりのバクさまに有償にて描いていただいたものです。転載等は禁止です。
男女比がおかしい世界にオタクが放り込まれました
かたつむり
恋愛
主人公の本条 まつりはある日目覚めたら男女比が40:1の世界に転生してしまっていた。
「日本」とは似てるようで違う世界。なんてったって私の推しキャラが存在してない。生きていけるのか????私。無理じゃね?
周りの溺愛具合にちょっぴり引きつつ、なんだかんだで楽しく過ごしたが、高校に入学するとそこには前世の推しキャラそっくりの男の子。まじかよやったぜ。
※この作品の人物および設定は完全フィクションです
※特に内容に影響が無ければサイレント編集しています。
※一応短編にはしていますがノープランなのでどうなるかわかりません。(2021/8/16 長編に変更しました。)
※処女作ですのでご指摘等頂けると幸いです。
※作者の好みで出来ておりますのでご都合展開しかないと思われます。ご了承下さい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる