夏から夏へ ~SumSumMer~

崗本 健太郎

文字の大きさ
上 下
9 / 48

第9話 オマケの魅力

しおりを挟む
*初めての遠足の話
小学校1年生で行った『初めての遠足』の時に、『今でも忘れられないような一言』を言われたことがあった。それは、芝生の上でみんなでお弁当を食べ終わり、お待ちかねの『おやつタイム』に入ろうとしていた時のことであった。

当時から小学生のオヤツと言えば300円まで買っていいというルールがあったりして、日本では『バナナはおやつに入るのか?』ということを質問する生徒がいたりするのだが、ぼくたちの学校の場合は入らないということになっていて、オヤツとは別に持って行ったりもしていた。

そんな中でぼくがおやつとして選んでいたのは、当時大好きだったアニメのキャラクターである『デッカード』というパトカーが変形するオモチャのプラモデルがついているガムであった。いわゆる『食玩』という食べ物に玩具が付いてくるものであり、当時一番仲良くしてくれていた女の子である、さくらちゃんから、

「もう、幼稚園児じゃないんだから、そういうのは卒業した方がいいよ」
と言われたことに得も言われぬ衝撃を受け、それ以来そういう食玩を買ってもらう時には、みんなにバレないようにコッソリ買いに行くようにしていた。ここで食玩を買うこと自体を止めない辺りが頑固者のぼくらしいと言えばぼくらしいのだが、これはぼくにとって大切なことであった。

日本内外でたまに言われていることだが、もう大人になったんだからこういうのは止めないといけないだとか、お兄ちゃんなんだからとか、本来はそんなことは関係ないはずなのに、論理が破綻しているような意見を言う人が数多く居たりする。時には周りに合わせることも必要なのだが、自分の感情を優先させることも大切だと思う。

*オマケの魅力の話
ぼくが子供のころ、小学生向けに『こどもチャレンジ』というものがあった。それは宿題でやるような問題集に遊びをからめてやるというようなものだった。これ自体は通信教育のようなものだったのだが、結構な数のオマケをもらえいて、中でも『カニの形をしたメモをはさむ置物』と『タヌキのお腹に時計が付いている置物』が気に入っていた。他にも、『水中メガネ』や『複雑なパズル』、『赤と青のビニールが貼ってある3Dメガネ』など、面白いものがたくさんあった。

当時から小学生にはキャラクターものが人気で、サンリオのハローキティや、リトルツインスターズなどかわいらしいものがたくさんあった。女の子むけのものは持っていなかったのだが『けろけろけろっぴ』という、目が大きくて立って歩くキャラクターが描かれたエンピツけずりだけは持っていて、それが大のお気に入りだった。

また、当時からマクドナルドにはハッピーセットという子供向けのセットメニューがあって、それを頼んでオマケでついてきたオマケでもよく遊んでいた。兄弟あるあるだと思うのだが、ぼくが1番を頼んで妹が2番を頼んで、こういうオマケはくっつけて遊ぶことができたので、一緒に遊んでいた。


*家族での遠出の話
千葉に住んでいた頃、両親によく車で近くの公園に連れて行ってもらっていた。当時から千葉市緑区には広大な土地が広がっていて、普通の公園の何倍もある自然公園といったようなドデカイ遊び場がいくつかあった。中でもお気に入りのスポットが3つあり、

1つ目は『創造の杜』という景色が特徴的な所である。ここでは池に蓮がたくさん咲いていて、睡蓮の花が綺麗に咲いて、その大きな池の中に岩が何個か置かれていて、その上を渡って遊んだりできた。当時のぼくは冬でも半ズボン、上着にはトレーナーを着ていることが多かったので、靴とか足が濡れるのにもお構いなしで遊びまわっていた。

2つ目は『昭和の森』というところで、ここでは広大な草原が広がっていたので、それを利用して、走り回って遊んでいた。当時ぼくはどこへ遊びに行くのにも『鹿島アントラーズの帽子』をかぶっていて、ここは少し風が強く、飛ばされないようにいつも気を付けていた。その帽子が好きだった理油としては、戦隊もののヒーローのリーダーが毎回赤色の人で、赤という色に憧れがあったからだ。

3つ目は『ふれあいの広場公園』で、ここには珍しく『トーテムポール』というアメリカインディアンが神を祭る際に使用していていた塔があったり、ぼくが当時好きだったバスケットボールのゴールがあったりもした。

そんなこんなで遊んでいた訳だが、その帰りにはファミレスに寄ることが多かった。日本にはお子様ランチというものがあるのだが、おもちゃが付いてきていて、それを貰って帰るのが嬉しかったりもした。ある時そこでカッパのおもちゃを貰って持って帰ったのだが、これが背泳ぎするだけなのだが凄く面白く、風呂に入る度に浮かべては遊んでいた。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

コボンとニャンコ

魔界の風リーテ
児童書・童話
吸血コウモリのコボンは、リンゴの森で暮らしていた。 その日常は、木枯らしの秋に倒壊し、冬が厳粛に咲き誇る。 放浪の最中、箱入りニャンコと出会ったのだ。 「お前は、バン。オレが…気まぐれに決めた」 三日月の霞が晴れるとき、黒き羽衣に火が灯る。 そばにはいつも、夜空と暦十二神。 『コボンの愛称以外のなにかを探して……』 眠りの先には、イルカのエクアルが待っていた。 残酷で美しい自然を描いた、物悲しくも心温まる物語。 ※縦書き推奨  アルファポリス、ノベルデイズにて掲載 【文章が長く、読みにくいので、修正します】(2/23) 【話を分割。文字数、表現などを整えました】(2/24) 【規定数を超えたので、長編に変更。20話前後で完結予定】(2/25) 【描写を追加、変更。整えました】(2/26) 筆者の体調を破壊()3/

荒川ハツコイ物語~宇宙から来た少女と過ごした小学生最後の夏休み~

釈 余白(しやく)
児童書・童話
 今より少し前の時代には、子供らが荒川土手に集まって遊ぶのは当たり前だったらしい。野球をしたり凧揚げをしたり釣りをしたり、時には決闘したり下級生の自転車練習に付き合ったりと様々だ。  そんな話を親から聞かされながら育ったせいなのか、僕らの遊び場はもっぱら荒川土手だった。もちろん小学生最後となる六年生の夏休みもいつもと変わらず、いつものように幼馴染で集まってありきたりの遊びに精を出す毎日である。  そして今日は鯉釣りの予定だ。今まで一度も釣り上げたことのない鯉を小学生のうちに釣り上げるのが僕、田口暦(たぐち こよみ)の目標だった。  今日こそはと強い意気込みで釣りを始めた僕だったが、初めての鯉と出会う前に自分を宇宙人だと言う女子、ミクに出会い一目で恋に落ちてしまった。だが夏休みが終わるころには自分の星へ帰ってしまうと言う。  かくして小学生最後の夏休みは、彼女が帰る前に何でもいいから忘れられないくらいの思い出を作り、特別なものにするという目的が最優先となったのだった。  はたして初めての鯉と初めての恋の両方を成就させることができるのだろうか。

【総集編】日本昔話 パロディ短編集

Grisly
児童書・童話
❤️⭐️お願いします。  今まで発表した 日本昔ばなしの短編集を、再放送致します。 朝ドラの総集編のような物です笑 読みやすくなっているので、 ⭐️して、何度もお読み下さい。 読んだ方も、読んでない方も、 新しい発見があるはず! 是非お楽しみ下さい😄 ⭐︎登録、コメント待ってます。

釣りガールレッドブルマ(一般作)

ヒロイン小説研究所
児童書・童話
高校2年生の美咲は釣りが好きで、磯釣りでは、大会ユニホームのレーシングブルマをはいていく。ブルーブルマとホワイトブルマーと出会い、釣りを楽しんでいたある日、海の魔を狩る戦士になったのだ。海魔を人知れず退治していくが、弱点は自分の履いているブルマだった。レッドブルマを履いている時だけ、力を発揮出きるのだ!

魔法アプリ【グリモワール】

阿賀野めいり
児童書・童話
◆異世界の力が交錯する町で、友情と成長が織りなす新たな魔法の物語◆ 小学5年生の咲来智也(さくらともや) は、【超常事件】が発生する町、【新都心:喜志間ニュータウン】で暮らしていた。夢の中で現れる不思議な青年や、年上の友人・春風颯(はるかぜはやて)との交流の中でその日々を過ごしていた。 ある夜、町を突如襲った異変──夜にもかかわらず、オフィス街が昼のように明るく輝く事件が発生する。その翌日、智也のスマートフォンに謎のアプリ【グリモワール】がインストールされていた。消そうとしても消えないアプリ。そして、智也は突然見たこともない大きな蛇に襲われる。そんな智也を救ったのは、春風颯だった。しかも彼の正体は【異世界】の住人で――。 アプリの力によって魔法使いとなった智也は、颯とともに、次々と発生する【超常事件】に挑む。しかし、これらの事件が次第に智也自身の運命を深く絡め取っていくことにまだ気づいていなかった――。 ※カクヨムでも連載しております※

【総集編】童話パロディ短編集

Grisly
児童書・童話
❤️⭐️お願いします。童話パロディ短編集

ぼく、たけし

矢野 零時
児童書・童話
 ぼくの名前は、たけし。  栗山小学校に通っていますが、勉強はあまりできません。その代わり体力に自信はありますが、父さんから、それを自慢するような生き方をしないように言われています。何故でしょうか? ともかく小学生らしい平凡な(?)日々をすごしています。

児童小説をどうぞ

小木田十(おぎたみつる)
児童書・童話
児童小説のコーナーです。大人も楽しめるよ。 / 小木田十(おぎたみつる)フリーライター。映画ノベライズ『ALWAIS 続・三丁目の夕日 完全ノベライズ版』『小説 土竜の唄』『小説 土竜の唄 チャイニーズマフィア編』『闇金ウシジマくん』などを担当。2023年、掌編『限界集落の引きこもり』で第4回引きこもり文学大賞 三席入選。2024年、掌編『鳥もつ煮』で山梨日日新聞新春文芸 一席入選(元旦紙面に掲載)。

処理中です...