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水崎 智香は考えていた
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私、水崎 智香は考えていた。
「もしもさ、もしも、この世界じゃない世界に転生してたら、皆どうしてたかね?」
ずっと疑問だった。
マジで恋愛する気のないこのメンバーを、神様はどうして恋愛シミュレーションゲームの世界に転生させたのか。
いや、別に神様を信じてる訳じゃないよ。
でもここまでのこととなるとどう考えても神がかり的ななにか、不思議な力働いてるじゃん?
だからその神様が気まぐれでこの世界じゃない世界に転生させてたら、どうなってたのかなぁ、て。
「同じゲームにしても、携帯小説とかではどっかの王国の貴族とか、剣と魔法の冒険ファンタジーな世界とかの転生が流行ってる昨今で、ぶっちゃけここってもといた世界と大差ないじゃない?」
「まぁ、そうかもね。」
「でしょ?皆はそういうの考えたことない?」
私の問いかけに、皆は少しずつ考え出した。
……かに思われた。
「ゲーム無い世界とか、ムリ。」
この、坂西 駿一の言葉に、皆がハッとし、そして思い思いに話し出した。
「私も、漫画がないとちょっと生きていけない。」と、上城 まりあ。
「俺もアニメが、て言うか声優さんがいないと死ぬかな。」と、滝谷 洸哉。
「ネット無い世界とか考えただけでゾッとする。」と、浮島 遥斗。
「俺も最近はパソコンでしか絵描かなくなったから、無いと困るな。美容院の予約もスマホだし。」と、黒須 正義。
あぁ、オタクの悲しい性よ。
いやまぁ私もそうだけど、そうなんだけど。
「でもそれ抜きで考えたら、やっぱりちょっと魔法とかって憧れるよね。つか私は推しがいればどの世界でもいいんだけど。」
そうそうそういう意見聞きたかったのありがとう一ノ宮 優!
「ぼくもぉ~!ぼくがつくったお人形さんたちがぴょんぴょんしたらたのしいなぁ~!」
はいはいかわいいかわいい本当にかわいいね橘 葵!
「あ、転生ものの小説と言えばさ、あの貴族に転生した話とかでよく見る"淑女の礼"ってなんなの?」
あー、なぜに自ら話をそらすかなぁ一ノ宮 優。
せっかく魔法談義が出来るかと思ったのに。
「正直、あの一文が出てくるだけでどんな動きなのか想像できなくて萎えるんだよねー。」
「カーテシーじゃないの?」
「カーテシーってなんだよ?」
「スカートをちょっともって膝曲げたり、バレエでやったりするやつ。」
「すごいねぇ~!まりちゃんはものしりさんだぁ~!」
「レイヤーたるものポーズ指定とかでいろいろ言ったり言われたりするからね!!」
私がしたかったのは魔法談義なのに、カーテシー談義に花が咲いている。
なんて世知辛い世の中。
まぁ、いつものことだからいいけどね。
「智香んちって金持ちでしょ?なんかそういうの教わったりしてないの?」
「人より少し裕福なだけだし。パーティーとか出たりするような家じゃないし。」
「やっぱりこういうときにすぐ検索できるのって便利だってことで、ネット無い世界とかやっぱムリ。」
検索した結果、やっぱり淑女の礼はわからなかった。
「もしもさ、もしも、この世界じゃない世界に転生してたら、皆どうしてたかね?」
ずっと疑問だった。
マジで恋愛する気のないこのメンバーを、神様はどうして恋愛シミュレーションゲームの世界に転生させたのか。
いや、別に神様を信じてる訳じゃないよ。
でもここまでのこととなるとどう考えても神がかり的ななにか、不思議な力働いてるじゃん?
だからその神様が気まぐれでこの世界じゃない世界に転生させてたら、どうなってたのかなぁ、て。
「同じゲームにしても、携帯小説とかではどっかの王国の貴族とか、剣と魔法の冒険ファンタジーな世界とかの転生が流行ってる昨今で、ぶっちゃけここってもといた世界と大差ないじゃない?」
「まぁ、そうかもね。」
「でしょ?皆はそういうの考えたことない?」
私の問いかけに、皆は少しずつ考え出した。
……かに思われた。
「ゲーム無い世界とか、ムリ。」
この、坂西 駿一の言葉に、皆がハッとし、そして思い思いに話し出した。
「私も、漫画がないとちょっと生きていけない。」と、上城 まりあ。
「俺もアニメが、て言うか声優さんがいないと死ぬかな。」と、滝谷 洸哉。
「ネット無い世界とか考えただけでゾッとする。」と、浮島 遥斗。
「俺も最近はパソコンでしか絵描かなくなったから、無いと困るな。美容院の予約もスマホだし。」と、黒須 正義。
あぁ、オタクの悲しい性よ。
いやまぁ私もそうだけど、そうなんだけど。
「でもそれ抜きで考えたら、やっぱりちょっと魔法とかって憧れるよね。つか私は推しがいればどの世界でもいいんだけど。」
そうそうそういう意見聞きたかったのありがとう一ノ宮 優!
「ぼくもぉ~!ぼくがつくったお人形さんたちがぴょんぴょんしたらたのしいなぁ~!」
はいはいかわいいかわいい本当にかわいいね橘 葵!
「あ、転生ものの小説と言えばさ、あの貴族に転生した話とかでよく見る"淑女の礼"ってなんなの?」
あー、なぜに自ら話をそらすかなぁ一ノ宮 優。
せっかく魔法談義が出来るかと思ったのに。
「正直、あの一文が出てくるだけでどんな動きなのか想像できなくて萎えるんだよねー。」
「カーテシーじゃないの?」
「カーテシーってなんだよ?」
「スカートをちょっともって膝曲げたり、バレエでやったりするやつ。」
「すごいねぇ~!まりちゃんはものしりさんだぁ~!」
「レイヤーたるものポーズ指定とかでいろいろ言ったり言われたりするからね!!」
私がしたかったのは魔法談義なのに、カーテシー談義に花が咲いている。
なんて世知辛い世の中。
まぁ、いつものことだからいいけどね。
「智香んちって金持ちでしょ?なんかそういうの教わったりしてないの?」
「人より少し裕福なだけだし。パーティーとか出たりするような家じゃないし。」
「やっぱりこういうときにすぐ検索できるのって便利だってことで、ネット無い世界とかやっぱムリ。」
検索した結果、やっぱり淑女の礼はわからなかった。
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