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しおりを挟む王に謁見して、ガブリエルの減刑をお願いしてみたけれど、逆に火に油を注いでみたいで失敗してしまった。
私がなんと言おうと、人々の中ではガブリエルと伯爵家は私を虐めた悪者になってしまっている。
ビクビクとした私の態度が余計にそうさせてしまうみたい。
「ほら、言ったでしょう?」
謁見室から出るとエルハルトがついてきてエスコートしながら自慢気にそういうものだから私はムッとしてしまう。
「だけど、王があんななのに本当に貴方がガブリエルを助けられるのですか?」
「大丈夫です。手はいくらでもあるんです。」
やっぱり彼を頼るしかないのね。
ガブリエルが処刑されてからでは取り返しがつかないわ。
「明日は神殿に向かい、神に私たちの結婚を報告に行きます。よろしいですか?」
「ええ、分かっておりますわ。」
ビビが用意してくれた扇子で顔を覆う。
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