22 / 66
二章・管理人
久しぶりの世界樹
しおりを挟む
「久しぶりだね世界樹くん!!」
僕は植物に語りかけて知能を育ませる系の精霊王である。
まあ、その当の世界樹はしゃべらないんだが。悲しい独り言だね。
「、うっ、、、すっ」
「なぜ木に話しかけてるのですか?」みたいなツッコミを期待していたのだが。
「、、え?なんで泣いとるん?」
びっくり仰天。
なぜか、世界樹を見たいと言ったジークハルトが泣いている。
「あっ、すいません。感動のあまり。あと、自責の念に駆られまして。こんな神秘的なものに邪念を抱くなんてダメですね。」
?
最初から最後まで言っている意味が分からなかった。
僕は従者の感情までも制限するような悪徳主人じゃないよ?ご自由な思想を持ってよろしいよ?
ただし、裏切るのは悲しいからやめてほしいね。
そうだ。なぜ世界樹を見に来たかを説明しないとね。
まあ、理由なんて一つしかないよね。
そう、何となく見たくなったから。
以前見た時は青々と茂った葉を見せてけれた世界樹くんだけど、最初に見た時は木偶の坊みたいな様子だった。そりゃ、心配にもなる。
あと、その話をしたらジークハルトが見たいと言い出した。
普段から自己主張を余りしないジークハルトからのお願いに、僕は迷いなく世界樹へ招待することにした。
まあ、そうしたらジークハルトが泣いていたわけだけど。
「あの、どうしたの?」
「申し訳ございません。神秘的な光景に思わずと言ったところです。」
「そう?まあ、泣くほど嬉しいなら良かったよ。」
よく分からないけど、従者の幸せは嬉しい。
永遠に分からない気がするけど、まあいいや。
いや、それよりもなぜジークハルトは世界樹を見たいと言ったんだろう?
「ジークは、何でこれが見たいって言ったの?」
僕は世界樹にもたれながら聞く。
よく分からないけど、世界樹とは触れ合った方がいい気がする。
世界樹からは自然エネルギーと言うのか、精霊に近しい力が流れている。
だからか、僕は世界樹との触れ合いに心地良さを感じている。精霊王の魔力を世界樹に渡して、世界樹からは自然エネルギーをもらっているって感じ。
いわゆる、ギブアンドテイクだ。これ大事ね。一方的なギブも一方的なテイクも良くない。
それに、ずっと前からこうしていた気がするし。僕の第六感かな?
「世界樹と聞いて、憧れがあったので。」
「それって、精霊が出てくる御伽話のやつ?」
「ええ。所詮は御伽話でしたし、本当に実在しているとは思ってなかったですが。」
そう言って、ジークハルトは涙滴る顔をあげる。
めっちゃいい感じに涙が太陽光を反射し、木々の木漏れ日の光も合わさり、後光のように見えてしまう。
羨ましい!!
イケメンであれば、泣いていてもカッコよく見えるなんて!!
僕の容姿は、母親の影響が強いのか、果てしなく女顔だ。既に体は成長し切っており、僕の容姿は可もなく不可もなくみたいな感じである。
異世界転生あるあるの、イケメンになっていることを期待して何度川を鏡がわりにして、自分の容姿をチェックしたものか。
やってることはみみっちいが、この顔は一生の付き合いだ。
だから、しっかりと査定をしてあげないと。
まあ、その査定結果が、女顔ってことなんだけど。
僕も「転移したらイケメンになってしまいました」みたいなシチュエーションがあって欲しかった。そうすれば、ジークハルトみたいに、水滴を使った後交がさす演出をできるのに。
おっと、僕のイケメンへの嫉妬が現れてしまった。
失礼失礼。これは、また今度の機会にしよう。
それよりも今は、ジークハルトの話だね。
「で、どう?生の世界樹は?」
「何というか、素晴らしいですね。私にも満ち満ちたエネルギーが感じられます。」
エネルギーが感じられるね。精霊になっている影響かね。
何となくだけど、この世界において精霊は自然界にあるべきしてあると言うか、あって当たり前みたいな感じだね。
表現は最悪だけど、日本においてはあの黒くテカテカして、カサカサしている、よく台所に出現するGは、世界において必要だけど、人間はあくまで異物だって言うから、精霊もGみたいなものってこと?
うん最悪だわ。何で、そんなこと考えたんだろ?
「ラント様」
僕が精霊=Gと言う最悪な等式を成立させてしまい参っていると、ジークハルトが片膝をついて、僕の手を握っている。
何だろう。よく少女漫画でありそうな、王子様がお姫様にプロポーズをするような、ありきたりなシチュエーションだ。
まあ、僕がお姫様側であることは予想外だけど。
もしや、告白かな?
もしかして、僕は結構美人さんってことかな?
「私の忠誠を貴方様に。」
そのまま、ジークハルトは僕の手の甲に彼の形のいい唇を落とした。
僕は思ったね。
告白じゃないんかーい!!ってね。
僕は植物に語りかけて知能を育ませる系の精霊王である。
まあ、その当の世界樹はしゃべらないんだが。悲しい独り言だね。
「、うっ、、、すっ」
「なぜ木に話しかけてるのですか?」みたいなツッコミを期待していたのだが。
「、、え?なんで泣いとるん?」
びっくり仰天。
なぜか、世界樹を見たいと言ったジークハルトが泣いている。
「あっ、すいません。感動のあまり。あと、自責の念に駆られまして。こんな神秘的なものに邪念を抱くなんてダメですね。」
?
最初から最後まで言っている意味が分からなかった。
僕は従者の感情までも制限するような悪徳主人じゃないよ?ご自由な思想を持ってよろしいよ?
ただし、裏切るのは悲しいからやめてほしいね。
そうだ。なぜ世界樹を見に来たかを説明しないとね。
まあ、理由なんて一つしかないよね。
そう、何となく見たくなったから。
以前見た時は青々と茂った葉を見せてけれた世界樹くんだけど、最初に見た時は木偶の坊みたいな様子だった。そりゃ、心配にもなる。
あと、その話をしたらジークハルトが見たいと言い出した。
普段から自己主張を余りしないジークハルトからのお願いに、僕は迷いなく世界樹へ招待することにした。
まあ、そうしたらジークハルトが泣いていたわけだけど。
「あの、どうしたの?」
「申し訳ございません。神秘的な光景に思わずと言ったところです。」
「そう?まあ、泣くほど嬉しいなら良かったよ。」
よく分からないけど、従者の幸せは嬉しい。
永遠に分からない気がするけど、まあいいや。
いや、それよりもなぜジークハルトは世界樹を見たいと言ったんだろう?
「ジークは、何でこれが見たいって言ったの?」
僕は世界樹にもたれながら聞く。
よく分からないけど、世界樹とは触れ合った方がいい気がする。
世界樹からは自然エネルギーと言うのか、精霊に近しい力が流れている。
だからか、僕は世界樹との触れ合いに心地良さを感じている。精霊王の魔力を世界樹に渡して、世界樹からは自然エネルギーをもらっているって感じ。
いわゆる、ギブアンドテイクだ。これ大事ね。一方的なギブも一方的なテイクも良くない。
それに、ずっと前からこうしていた気がするし。僕の第六感かな?
「世界樹と聞いて、憧れがあったので。」
「それって、精霊が出てくる御伽話のやつ?」
「ええ。所詮は御伽話でしたし、本当に実在しているとは思ってなかったですが。」
そう言って、ジークハルトは涙滴る顔をあげる。
めっちゃいい感じに涙が太陽光を反射し、木々の木漏れ日の光も合わさり、後光のように見えてしまう。
羨ましい!!
イケメンであれば、泣いていてもカッコよく見えるなんて!!
僕の容姿は、母親の影響が強いのか、果てしなく女顔だ。既に体は成長し切っており、僕の容姿は可もなく不可もなくみたいな感じである。
異世界転生あるあるの、イケメンになっていることを期待して何度川を鏡がわりにして、自分の容姿をチェックしたものか。
やってることはみみっちいが、この顔は一生の付き合いだ。
だから、しっかりと査定をしてあげないと。
まあ、その査定結果が、女顔ってことなんだけど。
僕も「転移したらイケメンになってしまいました」みたいなシチュエーションがあって欲しかった。そうすれば、ジークハルトみたいに、水滴を使った後交がさす演出をできるのに。
おっと、僕のイケメンへの嫉妬が現れてしまった。
失礼失礼。これは、また今度の機会にしよう。
それよりも今は、ジークハルトの話だね。
「で、どう?生の世界樹は?」
「何というか、素晴らしいですね。私にも満ち満ちたエネルギーが感じられます。」
エネルギーが感じられるね。精霊になっている影響かね。
何となくだけど、この世界において精霊は自然界にあるべきしてあると言うか、あって当たり前みたいな感じだね。
表現は最悪だけど、日本においてはあの黒くテカテカして、カサカサしている、よく台所に出現するGは、世界において必要だけど、人間はあくまで異物だって言うから、精霊もGみたいなものってこと?
うん最悪だわ。何で、そんなこと考えたんだろ?
「ラント様」
僕が精霊=Gと言う最悪な等式を成立させてしまい参っていると、ジークハルトが片膝をついて、僕の手を握っている。
何だろう。よく少女漫画でありそうな、王子様がお姫様にプロポーズをするような、ありきたりなシチュエーションだ。
まあ、僕がお姫様側であることは予想外だけど。
もしや、告白かな?
もしかして、僕は結構美人さんってことかな?
「私の忠誠を貴方様に。」
そのまま、ジークハルトは僕の手の甲に彼の形のいい唇を落とした。
僕は思ったね。
告白じゃないんかーい!!ってね。
30
お気に入りに追加
112
あなたにおすすめの小説
社畜だけど異世界では推し騎士の伴侶になってます⁈
めがねあざらし
BL
気がつくと、そこはゲーム『クレセント・ナイツ』の世界だった。
しかも俺は、推しキャラ・レイ=エヴァンスの“伴侶”になっていて……⁈
記憶喪失の俺に課されたのは、彼と共に“世界を救う鍵”として戦う使命。
しかし、レイとの誓いに隠された真実や、迫りくる敵の陰謀が俺たちを追い詰める――。
異世界で見つけた愛〜推し騎士との奇跡の絆!
推しとの距離が近すぎる、命懸けの異世界ラブファンタジー、ここに開幕!
烏木の使いと守護騎士の誓いを破るなんてとんでもない
時雨
BL
いつもの通勤中に猫を助ける為に車道に飛び出し車に轢かれて死んでしまったオレは、気が付けば見知らぬ異世界の道の真ん中に大の字で寝ていた。
通りがかりの騎士風のコスプレをしたお兄さんに偶然助けてもらうが、言葉は全く通じない様子。
黒い髪も瞳もこの世界では珍しいらしいが、なんとか目立たず安心して暮らせる場所を探しつつ、助けてくれた騎士へ恩返しもしたい。
騎士が失踪した大切な女性を捜している道中と知り、手伝いたい……けど、この”恩返し”という名の”人捜し”結構ハードモードじゃない?
◇ブロマンス寄りのふんわりBLです。メインCPは騎士×転移主人公です。
◇異世界転移・騎士・西洋風ファンタジーと好きな物を詰め込んでいます。
迷子の僕の異世界生活
クローナ
BL
高校を卒業と同時に長年暮らした養護施設を出て働き始めて半年。18歳の桜木冬夜は休日に買い物に出たはずなのに突然異世界へ迷い込んでしまった。
通りかかった子供に助けられついていった先は人手不足の宿屋で、衣食住を求め臨時で働く事になった。
その宿屋で出逢ったのは冒険者のクラウス。
冒険者を辞めて騎士に復帰すると言うクラウスに誘われ仕事を求め一緒に王都へ向かい今度は馴染み深い孤児院で働く事に。
神様からの啓示もなく、なぜ自分が迷い込んだのか理由もわからないまま周りの人に助けられながら異世界で幸せになるお話です。
2022,04,02 第二部を始めることに加え読みやすくなればと第一部に章を追加しました。
転生したけど赤ちゃんの頃から運命に囲われてて鬱陶しい
翡翠飾
BL
普通に高校生として学校に通っていたはずだが、気が付いたら雨の中道端で動けなくなっていた。寒くて死にかけていたら、通りかかった馬車から降りてきた12歳くらいの美少年に拾われ、何やら大きい屋敷に連れていかれる。
それから温かいご飯食べさせてもらったり、お風呂に入れてもらったり、柔らかいベッドで寝かせてもらったり、撫でてもらったり、ボールとかもらったり、それを投げてもらったり───ん?
「え、俺何か、犬になってない?」
豹獣人の番大好き大公子(12)×ポメラニアン獣人転生者(1)の話。
※どんどん年齢は上がっていきます。
※設定が多く感じたのでオメガバースを無くしました。
結婚式当日に「ちょっと待った」されたので、転生特典(執事)と旅に出たい
オオトリ
BL
とある教会で、今日一組の若い男女が結婚式を挙げようとしていた。
今、まさに新郎新婦が手を取り合おうとしたその時―――
「ちょっと待ったー!」
乱入者の声が響き渡った。
これは、とある事情で異世界転生した主人公が、結婚式当日に「ちょっと待った」されたので、
白米を求めて 俺TUEEEEせずに、執事TUEEEEな旅に出たい
そんなお話
※主人公は当初女性と婚約しています(タイトルの通り)
※主人公ではない部分で、男女の恋愛がお話に絡んでくることがあります
※BLは読むことも初心者の作者の初作品なので、タグ付けなど必要があれば教えてください
※完結しておりますが、今後番外編及び小話、続編をいずれ追加して参りたいと思っています
※小説家になろうさんでも同時公開中
バッドエンドの異世界に悪役転生した僕は、全力でハッピーエンドを目指します!
あ
BL
16才の初川終(はつかわ しゅう)は先天性の心臓の病気だった。一縷の望みで、成功率が低い手術に挑む終だったが……。
僕は気付くと両親の泣いている風景を空から眺めていた。それから、遠くで光り輝くなにかにすごい力で引き寄せられて。
目覚めれば、そこは子どもの頃に毎日読んでいた大好きなファンタジー小説の世界だったんだ。でも、僕は呪いの悪役の10才の公爵三男エディに転生しちゃったみたい!
しかも、この世界ってバッドエンドじゃなかったっけ?
バッドエンドをハッピーエンドにする為に、僕は頑張る!
でも、本の世界と少しずつ変わってきた異世界は……ひみつが多くて?
嫌われ悪役の子どもが、愛されに変わる物語。ほのぼの日常が多いです。
◎体格差、年の差カップル
※てんぱる様の表紙をお借りしました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる