クレーンゲームの達人

「鈴木! ワイと一緒にYouTuberのコンビを組んでくれ」
ゲーム好きの主人公、鈴木裕斗(すずきゆうと)は幼い頃からありとあらゆるゲームをしてきた。そしていつしか将来の夢はゲームを開発するプログラマーになることだった。鈴木はゲームをする立場ではなくゲームを開発し、多くの人に感動を与えたいと強く思っていた。しかしそのような夢を持っていたが、大卒でプログラマーに関わる企業に就活をするも良い返事が貰えずにいた。来るのはいつもお祈り通知のみで就活は難航していた。ゲームに関わる仕事をしたいと願望があった鈴木は最終的に就職したのはゲームセンターであった。しかし、無事に就職出来たのも束の間。三ヶ月の研修をしてようやく正社員を迎える前日のことだった。なんと突然のクビを宣告されてしまった。真面目に働く鈴木であったがクビになった理由は別にあった。なんと鈴木の職場が閉店してしまったのだ。それは店泣かせによるものであり、一人の疫病神の仕業であった。その疫病神こと神谷(かみや)達人(たつひと)は鈴木を上回るゲームの達人であり、少ない金額で根こそぎクレーンゲームの景品を持っていく強者であった。神谷は一日中ゲームセンターに入り浸っているほどでゲームに関しては桁外れの実力を持っていた。クビにされてからもゲームに関わる店舗に就業するも、全て神谷達人の手で閉店まで追い込まれてしまう。鈴木は職場をなくされ神谷達人に文句を言いに行くが、何故か和気藹々と仲良くなってしまう。そして神谷達人は鈴木のことを気に入り、YouTuberのコンビを組んでほしいと話を持ちかける。否定する鈴木ではあったがいつの間にか神谷達人に乗せられてコンビを組む事を承諾する。芸名は『カミタツ』と『スートン』に決まり、二人はクレーンゲームの解説動画を撮影していく。神谷が動画のメインとなり、鈴木はカメラを回す解説役ということで話はまとまり、二人の活動は始まる。そして、クレーンゲームの全国大会に参加する二人に待ち受けていたものは……。鈴木の職場を無くした張本人とYouTuberのコンビを組んでいく奇妙な二人の関係の友情を描いたエンターテイメントの幕が今、始まる――
クレーンゲーム×YouTuber×ゲーム好きの二人組
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