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本編
1.勇者と聖女
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全てのはじまりは、五年前のことだった。
封印されていた魔の扉が開き、魔界から魔族と瘴気が溢れ出た。
そうなれば、魔族や瘴気から人々を守りつつ、また扉を封印する必要がある。
聖女は瘴気を浄化する力を持ち、人々の生活圏を守る結界を張る。
勇者は扉の鍵に選ばれ、仲間と共に魔族と戦いながら、封印に向かう。
これは、この世界が何度も繰り返してきたことだった。
扉が開いたのち、聖教会はすぐに全世界へと神官を派遣して、浄化の力を持った女子と、鍵に適性のある男子を探した。
そして見出されたのが、同じ村に住む十三歳の幼馴染、ルーチェとレオだった。
村に神官たちが何人かやってきて、村中の女子たちに順番で手のひらほどの大きさの女神像を持たせ、男子たちには小さな金属片を持たせた。
そして、ルーチェが女神像を持ったときと、レオが金属片を持ったときにだけ、それらが輝いたのだ。
それを見た神官たちが言った。
おとぎばなしにあった魔の扉が開き、聖女と勇者を探していた。
そしてそれが、ルーチェとレオなのだと。
一晩、家族と別れを惜しむ時間が与えられた。次の日には、ルーチェは聖教会に、レオは王都に行くことになる。
ルーチェは聖教会で結界を張り続けることになるし、レオは修行をしてから扉を封印しに行かなければならない。
家族と次にいつ会えるのか分からないし、レオには命の危険すらあるからと、神官たちも配慮してくれたのだろう。
彼らも本当は、すぐに村を出て欲しいと思っていたはずだ。
ルーチェは家族と夕飯を食べたあと、村の一番東にある一本杉に行った。
そこは、ルーチェとレオがよく待ち合わせに使う場所だった。
神官たちが来てからあっという間に事が進んだので会う約束をする暇もないまま夜になってしまったが、ここにいてくれたらいいな、と思ったのだ。
そしてそこには、レオがいた。
「やっぱりきた」
レオが笑った。
獣除けに点けられた松明に照らされて、えくぼがよく見えた。
「レオもじゃない」
ルーチェは笑い返して、杉の根本で座っていたレオの隣に腰を下ろした。
レオがいて嬉しかったのに、同時に切なかった。
これが最後なのかもしれないのに、顔を見ることができなくてうつむいてしまう。
さっきも笑い返したつもりだったが、上手く表情を作れていただろうか。
「ルーチェ」
「なに?」
レオに呼ばれて、すぐそばの雑草を見たまま返事をした。
視界の端に、レオが自分の左腕の傷跡を掻いているのが映る。
彼がよくする仕草で、緊張とか、照れているときにするのだ。
「顔、見せろよ。最後かもしれないんだしさ」
「そ、そんなこと言わないでよ! 最後なんて……!」
ルーチェが思わず顔を上げると、レオと目が合った。
どこか儚い微笑みを浮かべていて、黙り込んでしまう。
昨日までのレオとは、雰囲気が違った。
急に大人になったようだった。
きっと、もう覚悟が決まっているのだ、と感じた。
本当にこのままレオがいなくなってしまいそうで、ルーチェは気付けば、涙を零していた。
「泣くなよ、ルーチェ」
「レ、レオが、縁起でもないことを言うから……!」
「そうだな。ごめん」
レオがハンカチを取り出して、ルーチェの涙を拭った。
昔はハンカチなんて持ち歩いていなかった癖にと思いながら、大人しく拭かれる。
しかしなかなか涙は止まらず、レオが困ったように言った。
「泣き止んでくれよ。俺、ルーチェに泣かれると、どうしたらいいのか分からなくなっちまう」
「じゃあ、約束して!」
そっちが泣かせたくせにとイラっとして、ルーチェは勢いのまま叫んだ。
「また、ここで会うって! 何年後になるか分からないけど、それでも……! いつもみたいに、ここで会うの! 待ち合わせ!」
レオは驚いて、それから苦笑した。
「まいったなぁ……」
「なによ。できないっていうの!?」
「違う。せっかく、俺は我慢しようと思ってたのに……そんなこと言われたら、もう無理だろ」
腕を引かれたと思うと、ルーチェはレオの胸の中にいた。
抱き締められていると気付いて、顔が熱くなる。
一瞬で涙も止まっていた。
「そんな約束したら……俺、全部終わったら、本当にここで待ってやるぞ。ずっと。お前が忘れてても」
「わ、忘れないわよ……」
ドキドキしたまま、レオの服を掴んだ。
はっきりとは言われなかったけれど、ルーチェは、レオの言わんとしていることが分かっていた。
いや、もしかしたら、分かった気になっているだけかもしれない。
だってルーチェはレオが好きだから、自分に都合よく解釈してしまう。
「わたしだって、レオが来なかったら、ずっと待つわよ。いつまでも。だから……帰ってきてね」
「……ああ」
ぎゅ、とルーチェを抱く腕の力が強くなった。
おそるおそる、ルーチェもレオの背中に腕を回す。
嫌がられなかった。
ルーチェは告白のつもりで言ったけれど、レオに伝わったのだろうか?
気になったけど、聞かなかった。
だって、明日でしばらく会えなくなるし、それぞれ自分の使命に集中しなくてはいけないからだ。
しばらく抱き合って、そのぬくもりにまた泣きそうになったところで離れて、家に帰った。
そして翌日、二人は村を出て行った。
「ルーチェ! 俺、できるだけ早く扉を封印するから! 絶対、帰ってこような!」
教会への馬車に乗り込むルーチェに、レオが叫んだ。
ルーチェは振り返り、菫色の瞳に涙を浮かべながら笑った。
「お願いよ、レオ。絶対に、生きて帰ってきてね!」
こうして二人は別れ、次に会ったのは二年後、レオが封印に旅立つ時の出立式だった。
そこで、勇者と仲間たちを道中の瘴気から守るため、聖女が力を込めた浄化石を授けるのだ。
ルーチェが浄化石を渡す際、別れた時よりもたくましく大きな体になったレオは、浄化石をルーチェの手ごと包んだ。
「貴重な浄化石をありがとうございます。聖女様とみな様の期待に応え、必ずや、魔の扉を封印して参ります」
以前とは違うごつごつとした手は、ルーチェが知っている頃と変わらずに温かかった。
大海原を写したような青い瞳が、真っ直ぐルーチェを見つめる。
式の口上以外を口にすることはできないので話すことはできなかったが、それだけで充分伝わった。
昔のようなやんちゃ小僧の面影はないが、その心根の優しさは変わっていない。
戦いが終わったら一緒に村に帰ろうという想いを、ルーチェは受け取った。
「はい。お願いいたします。お気をつけて」
それからさらに三年後、ついに魔の扉は封印された。
結界の周りに充満していた瘴気がなくなり、人々は喜びに包まれた。
この世界に残された魔族の脅威がなくなったわけではないが、瘴気がなくなれば、討伐隊をいくらでも派遣できる。
いずれは解決するだろう。
平和への大きな一歩だった。
ルーチェは、レオが戻ってくるのを聖教会で待っていた。
そして、レオは帰ってきた。
瘴気を纏い、眠りに落ちた状態で。
封印されていた魔の扉が開き、魔界から魔族と瘴気が溢れ出た。
そうなれば、魔族や瘴気から人々を守りつつ、また扉を封印する必要がある。
聖女は瘴気を浄化する力を持ち、人々の生活圏を守る結界を張る。
勇者は扉の鍵に選ばれ、仲間と共に魔族と戦いながら、封印に向かう。
これは、この世界が何度も繰り返してきたことだった。
扉が開いたのち、聖教会はすぐに全世界へと神官を派遣して、浄化の力を持った女子と、鍵に適性のある男子を探した。
そして見出されたのが、同じ村に住む十三歳の幼馴染、ルーチェとレオだった。
村に神官たちが何人かやってきて、村中の女子たちに順番で手のひらほどの大きさの女神像を持たせ、男子たちには小さな金属片を持たせた。
そして、ルーチェが女神像を持ったときと、レオが金属片を持ったときにだけ、それらが輝いたのだ。
それを見た神官たちが言った。
おとぎばなしにあった魔の扉が開き、聖女と勇者を探していた。
そしてそれが、ルーチェとレオなのだと。
一晩、家族と別れを惜しむ時間が与えられた。次の日には、ルーチェは聖教会に、レオは王都に行くことになる。
ルーチェは聖教会で結界を張り続けることになるし、レオは修行をしてから扉を封印しに行かなければならない。
家族と次にいつ会えるのか分からないし、レオには命の危険すらあるからと、神官たちも配慮してくれたのだろう。
彼らも本当は、すぐに村を出て欲しいと思っていたはずだ。
ルーチェは家族と夕飯を食べたあと、村の一番東にある一本杉に行った。
そこは、ルーチェとレオがよく待ち合わせに使う場所だった。
神官たちが来てからあっという間に事が進んだので会う約束をする暇もないまま夜になってしまったが、ここにいてくれたらいいな、と思ったのだ。
そしてそこには、レオがいた。
「やっぱりきた」
レオが笑った。
獣除けに点けられた松明に照らされて、えくぼがよく見えた。
「レオもじゃない」
ルーチェは笑い返して、杉の根本で座っていたレオの隣に腰を下ろした。
レオがいて嬉しかったのに、同時に切なかった。
これが最後なのかもしれないのに、顔を見ることができなくてうつむいてしまう。
さっきも笑い返したつもりだったが、上手く表情を作れていただろうか。
「ルーチェ」
「なに?」
レオに呼ばれて、すぐそばの雑草を見たまま返事をした。
視界の端に、レオが自分の左腕の傷跡を掻いているのが映る。
彼がよくする仕草で、緊張とか、照れているときにするのだ。
「顔、見せろよ。最後かもしれないんだしさ」
「そ、そんなこと言わないでよ! 最後なんて……!」
ルーチェが思わず顔を上げると、レオと目が合った。
どこか儚い微笑みを浮かべていて、黙り込んでしまう。
昨日までのレオとは、雰囲気が違った。
急に大人になったようだった。
きっと、もう覚悟が決まっているのだ、と感じた。
本当にこのままレオがいなくなってしまいそうで、ルーチェは気付けば、涙を零していた。
「泣くなよ、ルーチェ」
「レ、レオが、縁起でもないことを言うから……!」
「そうだな。ごめん」
レオがハンカチを取り出して、ルーチェの涙を拭った。
昔はハンカチなんて持ち歩いていなかった癖にと思いながら、大人しく拭かれる。
しかしなかなか涙は止まらず、レオが困ったように言った。
「泣き止んでくれよ。俺、ルーチェに泣かれると、どうしたらいいのか分からなくなっちまう」
「じゃあ、約束して!」
そっちが泣かせたくせにとイラっとして、ルーチェは勢いのまま叫んだ。
「また、ここで会うって! 何年後になるか分からないけど、それでも……! いつもみたいに、ここで会うの! 待ち合わせ!」
レオは驚いて、それから苦笑した。
「まいったなぁ……」
「なによ。できないっていうの!?」
「違う。せっかく、俺は我慢しようと思ってたのに……そんなこと言われたら、もう無理だろ」
腕を引かれたと思うと、ルーチェはレオの胸の中にいた。
抱き締められていると気付いて、顔が熱くなる。
一瞬で涙も止まっていた。
「そんな約束したら……俺、全部終わったら、本当にここで待ってやるぞ。ずっと。お前が忘れてても」
「わ、忘れないわよ……」
ドキドキしたまま、レオの服を掴んだ。
はっきりとは言われなかったけれど、ルーチェは、レオの言わんとしていることが分かっていた。
いや、もしかしたら、分かった気になっているだけかもしれない。
だってルーチェはレオが好きだから、自分に都合よく解釈してしまう。
「わたしだって、レオが来なかったら、ずっと待つわよ。いつまでも。だから……帰ってきてね」
「……ああ」
ぎゅ、とルーチェを抱く腕の力が強くなった。
おそるおそる、ルーチェもレオの背中に腕を回す。
嫌がられなかった。
ルーチェは告白のつもりで言ったけれど、レオに伝わったのだろうか?
気になったけど、聞かなかった。
だって、明日でしばらく会えなくなるし、それぞれ自分の使命に集中しなくてはいけないからだ。
しばらく抱き合って、そのぬくもりにまた泣きそうになったところで離れて、家に帰った。
そして翌日、二人は村を出て行った。
「ルーチェ! 俺、できるだけ早く扉を封印するから! 絶対、帰ってこような!」
教会への馬車に乗り込むルーチェに、レオが叫んだ。
ルーチェは振り返り、菫色の瞳に涙を浮かべながら笑った。
「お願いよ、レオ。絶対に、生きて帰ってきてね!」
こうして二人は別れ、次に会ったのは二年後、レオが封印に旅立つ時の出立式だった。
そこで、勇者と仲間たちを道中の瘴気から守るため、聖女が力を込めた浄化石を授けるのだ。
ルーチェが浄化石を渡す際、別れた時よりもたくましく大きな体になったレオは、浄化石をルーチェの手ごと包んだ。
「貴重な浄化石をありがとうございます。聖女様とみな様の期待に応え、必ずや、魔の扉を封印して参ります」
以前とは違うごつごつとした手は、ルーチェが知っている頃と変わらずに温かかった。
大海原を写したような青い瞳が、真っ直ぐルーチェを見つめる。
式の口上以外を口にすることはできないので話すことはできなかったが、それだけで充分伝わった。
昔のようなやんちゃ小僧の面影はないが、その心根の優しさは変わっていない。
戦いが終わったら一緒に村に帰ろうという想いを、ルーチェは受け取った。
「はい。お願いいたします。お気をつけて」
それからさらに三年後、ついに魔の扉は封印された。
結界の周りに充満していた瘴気がなくなり、人々は喜びに包まれた。
この世界に残された魔族の脅威がなくなったわけではないが、瘴気がなくなれば、討伐隊をいくらでも派遣できる。
いずれは解決するだろう。
平和への大きな一歩だった。
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