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第3章
第157話 リリス14歳 追跡4
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夕暮れ時のオレンジの日差しが木々の隙間から差し込む森を奥へと進みながら、リリスは話を続けた。
「それからさっきの話には続きがあるの」
「おや、まだ何かあるのか」
「はははっ・・もう何を聞かされても驚かないよ」
スタイラスとアシュリーは少し目を見開き言った。
(アシュリー様ったら、そんなこと言って・・・絶対にまだまだ驚かしちゃうんだから・・)
「フフッ・・・アシュリー様。そうは言ってられないわよ。えっと、メイルと燃える木のことは話したわね」
二人が頷いたのを確認したリリスは、少し得意気に言った。
「それじゃあ、その木が炎の精霊だって聞いたらどお?」
「ええっ!?・・・・あっ、しまった。驚いちゃったよ・・ああ、もう・・精霊だって?!」
思わず驚きの声を漏らしたアシュリーが悔しがり、スタイラスは黙って聞きている。
(えへへっ・・やっぱり驚いたぁ)
「そう、精霊。炎の精霊サラマンデルよ」
「それは確かなのかい?」
「ええ。先生が言うから確かよ」
スタイラスの問にリリスは答えた。彼女の言葉にアシュリーは首をゆっくり左右に振りながら、苦笑する。
「おいおい、精霊まで登場とは・・魔女に聖獣、トドメは精霊。ちょっと渋滞しすぎじゃないか?」
「あら、これで話はお仕舞いじゃないのよ」
「へっ!まだ何か出てくるの?」
(そう、まだトドメが残ってるのよぉ。さあ、最後のとっておきは、これだぁ・・・・)
「そう・・最後は・・・金色の獣よ」
もはや驚き疲れたのか二人は何も言わずにハッと息をのんだ。しばらく沈黙が流れ、リリスたちが落ち葉を踏む音と風で枝が揺れる音だけが場を支配する。再び口を開いたのは、スタイラスだった。
「その獣は・・獣と会って、大丈夫だったのかい?」
「ええ、会ったと言っても、少しだけね。近づいたら逃げられてしまったの。でもね、毛は間違いなく金色で瞳は赤かったわ。それに姿形は狼に似ていたのよ。ああ、そうそう、しばらく向かい合っていたら向こうが頭を下げたの。まるで攻撃するつもりはありませんよって言ってるみたいでしょ?」
リリスの話にスタイラスたちはゴクリの喉を鳴らした。そしてアシュリーが疑問を口にした。
「だから昨日殿下に噂のことを聞いていたのか。でもなぜ会ったことを言わなかったの?」
「だって殿下に話したら、事が大きくなるじゃない。そんなことになったら、メイルはどうなるの?サラマンデルはどうなるの?」
「あっ、そうか。うん、確かにそうだね」
そう口にしたアシュリーは、顎に手を当て何度も頷いている。
「でも獣には会えるかどうか分からないわ。私も偶然会っただけだから」
リリスがそう言ったとき、三人の視界が開けた。あの広場へやって来たのだ。「ここよ」とリリスが口にし、広場へ目をやると、そこに炎を上げる木が変わらずに立っていた。
「信じられないな・・」
スタイラスはそう呟き、アシュリーは目の前の光景が信じられない様子で目を擦っていた。そしてリリスはハッと息をのみ、口をあんぐりと開け固まっていた。
そしてしばらく三人は瞳に映る光景を凝視していると、リリスが呟いた。
「・・なにこれ・・・」
「それからさっきの話には続きがあるの」
「おや、まだ何かあるのか」
「はははっ・・もう何を聞かされても驚かないよ」
スタイラスとアシュリーは少し目を見開き言った。
(アシュリー様ったら、そんなこと言って・・・絶対にまだまだ驚かしちゃうんだから・・)
「フフッ・・・アシュリー様。そうは言ってられないわよ。えっと、メイルと燃える木のことは話したわね」
二人が頷いたのを確認したリリスは、少し得意気に言った。
「それじゃあ、その木が炎の精霊だって聞いたらどお?」
「ええっ!?・・・・あっ、しまった。驚いちゃったよ・・ああ、もう・・精霊だって?!」
思わず驚きの声を漏らしたアシュリーが悔しがり、スタイラスは黙って聞きている。
(えへへっ・・やっぱり驚いたぁ)
「そう、精霊。炎の精霊サラマンデルよ」
「それは確かなのかい?」
「ええ。先生が言うから確かよ」
スタイラスの問にリリスは答えた。彼女の言葉にアシュリーは首をゆっくり左右に振りながら、苦笑する。
「おいおい、精霊まで登場とは・・魔女に聖獣、トドメは精霊。ちょっと渋滞しすぎじゃないか?」
「あら、これで話はお仕舞いじゃないのよ」
「へっ!まだ何か出てくるの?」
(そう、まだトドメが残ってるのよぉ。さあ、最後のとっておきは、これだぁ・・・・)
「そう・・最後は・・・金色の獣よ」
もはや驚き疲れたのか二人は何も言わずにハッと息をのんだ。しばらく沈黙が流れ、リリスたちが落ち葉を踏む音と風で枝が揺れる音だけが場を支配する。再び口を開いたのは、スタイラスだった。
「その獣は・・獣と会って、大丈夫だったのかい?」
「ええ、会ったと言っても、少しだけね。近づいたら逃げられてしまったの。でもね、毛は間違いなく金色で瞳は赤かったわ。それに姿形は狼に似ていたのよ。ああ、そうそう、しばらく向かい合っていたら向こうが頭を下げたの。まるで攻撃するつもりはありませんよって言ってるみたいでしょ?」
リリスの話にスタイラスたちはゴクリの喉を鳴らした。そしてアシュリーが疑問を口にした。
「だから昨日殿下に噂のことを聞いていたのか。でもなぜ会ったことを言わなかったの?」
「だって殿下に話したら、事が大きくなるじゃない。そんなことになったら、メイルはどうなるの?サラマンデルはどうなるの?」
「あっ、そうか。うん、確かにそうだね」
そう口にしたアシュリーは、顎に手を当て何度も頷いている。
「でも獣には会えるかどうか分からないわ。私も偶然会っただけだから」
リリスがそう言ったとき、三人の視界が開けた。あの広場へやって来たのだ。「ここよ」とリリスが口にし、広場へ目をやると、そこに炎を上げる木が変わらずに立っていた。
「信じられないな・・」
スタイラスはそう呟き、アシュリーは目の前の光景が信じられない様子で目を擦っていた。そしてリリスはハッと息をのみ、口をあんぐりと開け固まっていた。
そしてしばらく三人は瞳に映る光景を凝視していると、リリスが呟いた。
「・・なにこれ・・・」
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