上 下
31 / 349
砲撃のパラディン大佐隊編(【05】の裏)

18【引っ越しついでに演習編15】元ウェーバー大佐隊的反省会

しおりを挟む
【元ウェーバー大佐隊・ミーティング室】

一班長・ハワード
「大佐はもう帰られるそうだ。……〝疲れたから〟」

フィリップス
「そうですね、大佐殿! 今日はさぞやお疲れでしょう! 早く帰ってゆっくりお休みください! 俺たちも大佐殿に感謝しつつさっさと帰ります!」

一班長・ハワード
「反省会はそれぞれでというようなことを言っていたが、全体ではしないつもりなのかな」

フィリップス
「まあ……反省しなきゃならないのは、俺たちのほうだけだからな」

四班長・ワンドレイ
「入れ替えか? 入れ替えされてしまうのか?」

三班長・プライス
「いわゆるひとつの二軍落ち?」

一班長・ハワード
「大佐……もしかして、このために〝元マクスウェル大佐隊〟を連れてきたのか?」

フィリップス
「実はそうかもな。同じ〝元マクスウェル大佐隊〟でも、アルスター経由の〝元マクスウェル大佐隊〟とはレベルが違うような気がする。まあ、アルスター経由のは、古巣のダーナ大佐隊で徹底的に再教育されるだろうが……」

一班長・ハワード
「まさか、昨日の夜にはダーナ大佐隊への転属が完了していたとは……また殿下が命令したな」

フィリップス
「他に考えられないな。なんか殿下って、元マクスウェル大佐隊員の転属手続きだけは無茶苦茶早い……いや、スミスやラッセルたちに比べたら遅いか」

一班長・ハワード
「そうだな。あいつらのときは亜光速だった」

フィリップス
「ところで、パラディン大佐隊経由の〝元マクスウェル大佐隊〟。いちいち頭に〝パラディン大佐隊経由の〟ってつけるの面倒くさいから、今後は〝パラディン大佐親衛隊〟に呼称統一しないか? あいつら、大佐の護衛を自分たちの仕事だと思ってるみたいだし」

一班長・ハワード
「大佐の護衛なら、俺たちもするだろ?」

フィリップス
「それは宇宙空間限定だろ。それ以外でも……」

七班長・カットナー
「〝親衛隊〟か……いいですね。俺、そっちに入りたい」

八班長・ブロック
「美形なら誰にでもすぐに食いつくような奴は入隊できない」

五班長・ロング
「防犯カメラから勝手に映像抜き出して所持する犯罪者もな」

フィリップス
「……たぶん、ああいう奴から守るためだ」

一班長・ハワード
「なるほど。よくわかった」

フィリップス
「とにかく、親衛隊に俺たちの仕事まで取られるわけにはいかない。大佐の〈オートクレール〉は反則だからいいとして、護衛艦二十隻にあれだけやられたというのは不覚すぎる」

四班長・ワンドレイ
「艦数の少なさと護衛艦というのに油断しすぎていたな」

フィリップス
「……俺たちだけじゃないだろうが、〝頭〟をやられたら混乱しちまうっていうのが、最大の問題かもしれないな」

五班長・ロング
「頭?」

フィリップス
「班長艦、副班長艦がやられたら、その班の指揮系統が一時的に死んじまう。どうしようどうしようってあせってる間に、親衛隊に撃たれまくってた。まあ、大佐はそれも計算して最初に班長艦を狙い撃ちしたんだろうが」

一班長・ハワード
「そうか。あのとき、ウェーバーの命令に従った奴らもそうだったな。……そうだな。軍艦ふねの号数順に班の指揮権を回していくか?」

五班長・ロング
「一号やられたら二号、二号やられたら三号っていうふうにか?」

フィリップス
「まあ、それがいちばんわかりやすくてやりやすいな。……訓練や演習以外でそういう事態にはなりたくないが」

一班長・ハワード
「……まったくだ」
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

俺の義兄弟が凄いんだが

kogyoku
BL
母親の再婚で俺に兄弟ができたんだがそれがどいつもこいつもハイスペックで、その上転校することになって俺の平凡な日常はいったいどこへ・・・ 初投稿です。感想などお待ちしています。

管理委員長なんてさっさと辞めたい

白鳩 唯斗
BL
王道転校生のせいでストレス爆発寸前の主人公のお話

なぜか第三王子と結婚することになりました

鳳来 悠
BL
第三王子が婚約破棄したらしい。そしておれに急に婚約話がやってきた。……そこまではいい。しかし何でその相手が王子なの!?会ったことなんて数えるほどしか───って、え、おれもよく知ってるやつ?身分偽ってたぁ!? こうして結婚せざるを得ない状況になりました…………。 金髪碧眼王子様×黒髪無自覚美人です ハッピーエンドにするつもり 長編とありますが、あまり長くはならないようにする予定です

弟いわく、ここは乙女ゲームの世界らしいです

BL
――‥ 昔、あるとき弟が言った。此処はある乙女ゲームの世界の中だ、と。我が侯爵家 ハワードは今の代で終わりを迎え、父・母の散財により没落貴族に堕ちる、と… 。そして、これまでの悪事が晒され、父・母と共に令息である僕自身も母の息の掛かった婚約者の悪役令嬢と共に公開処刑にて断罪される… と。あの日、珍しく滑舌に喋り出した弟は予言めいた言葉を口にした――‥ 。

膀胱を虐められる男の子の話

煬帝
BL
常におしがま膀胱プレイ 男に監禁されアブノーマルなプレイにどんどんハマっていってしまうノーマルゲイの男の子の話 膀胱責め.尿道責め.おしっこ我慢.調教.SM.拘束.お仕置き.主従.首輪.軟禁(監禁含む)

無自覚美少年のチート劇~ぼくってそんなにスゴいんですか??~

白ねこ
BL
ぼくはクラスメイトにも、先生にも、親にも嫌われていて、暴言や暴力は当たり前、ご飯もろくに与えられない日々を過ごしていた。 そんなぼくは気づいたら神さま(仮)の部屋にいて、呆気なく死んでしまったことを告げられる。そして、どういうわけかその神さま(仮)から異世界転生をしないかと提案をされて―――!? 前世は嫌われもの。今世は愛されもの。 自己評価が低すぎる無自覚チート美少年、爆誕!!! **************** というようなものを書こうと思っています。 初めて書くので誤字脱字はもちろんのこと、文章構成ミスや設定崩壊など、至らぬ点がありすぎると思いますがその都度指摘していただけると幸いです。 暇なときにちょっと書く程度の不定期更新となりますので、更新速度は物凄く遅いと思います。予めご了承ください。 なんの予告もなしに突然連載休止になってしまうかもしれません。 この物語はBL作品となっておりますので、そういうことが苦手な方は本作はおすすめいたしません。 R15は保険です。

くんか、くんか Sweet ~甘くて堪らない、君のフェロモン~

天埜鳩愛
BL
爽やかスポーツマンα × 妄想巣作りのキュートΩ☆ お互いのフェロモンをくんかくんかして「甘い❤」ってとろんっとする、可愛い二人のもだきゅんラブコメ王道オメガバースです。 オメガ性を持つ大学生の青葉はアルバイト先のアイスクリームショップの向かいにあるコーヒーショップの店員、小野寺のことが気になっていた。 彼に週末のデートを誘われ浮かれていたが、発情期の予兆で休憩室で眠ってしまう。 目を覚ますと自分にかけられていた小野寺のパーカーから香る彼のフェロモンに我慢できなくなり、発情を促進させてしまった! 他の男に捕まりそうになった時小野寺が駆けつけ、彼の家の保護される。青葉はランドリーバスケットから誘われるように彼の衣服を拾い集めるが……。 ハッピーな気持ちになれる短編Ωバースです

目が覚めたら、妹の彼氏とつきあうことになっていた件

水野七緒
BL
一見チャラそうだけど、根はマジメな男子高校生・星井夏樹。 そんな彼が、ある日、現代とよく似た「別の世界(パラレルワールド)」の夏樹と入れ替わることに。 この世界の夏樹は、浮気性な上に「妹の彼氏」とお付き合いしているようで…? ※終わり方が2種類あります。9話目から分岐します。※続編「目が覚めたら、カノジョの兄に迫られていた件」連載中です(2022.8.14)

処理中です...