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ダニーの看病①

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今日から2日間は俺がネイオウミ嬢の看病をする番だった。
看病って何したら良いのかな?
兄貴達が何したか聞けば良かったかな?
いや…ネイオウミ嬢も女だし今まで辛い思いをしたなら少し優しくすればコロッと俺に惚れるでしょう。
確かに彼女の生い立ちには同情するけど彼女も女なんだ…女なんて結局みんな同じだ…か弱いふりして女なんて…

ドアをノックし中に入るとネイオウミ嬢はソファに座り本を読んでいる。

「どうも。今日から俺が2日間看病するから宜しくね。」

「はい。ダニエル様、宜しくお願いします。」

「本どうしたの?」

「ハル様が貸して下さったんです。」

「は?」

ハル様って言った?今ハル兄の事をハル様って?何どういう事?エド兄ならまだしもハル兄が懐柔されたの?この女…侮れないかもしれない?って!まさか…ハル兄が愛称呼びを許すわけないしこの女が勝手に呼んでいるんだろうな。

「どうかされましたか?」

「いや。体調はどう?」

「ふふっ。」

急に笑い出すとか何だよ…

「何?」

「いえ、本当に皆様お優しいなと思いまして。」

「いや、怪我した人間を気遣うのは普通でしょ…ってか階段から落ちてその程度で済んで運が良かったんだからな。それ分かってんの?」

「あっ…すいません。ただ、こんな風に優しくして頂けることが嬉しくて…すいません。」

ただ体調を気遣っただけで優しいとか…って危なっ!俺はこんな事で絆されないからな…さっさと用件に移るか。

「それで、何がしたい?」

「…と言いますと?」

え?

「兄貴達とは何して過ごしてたんだよ?」

「エド様とはお話をしていました。ハル様とは本を読んで過ごしていました。」

やっぱりエド兄のことも愛称で呼んでるし…ってか兄貴達は何をしているんだ?
話をして本を読んでいただけ?この4日間?
まぁ兄貴達はネイオミ嬢とどうにかなる気もないだろうからそうなるか…まぁ俺も惚れさせれれば良いだけなんだけど。
でもどうするかな…女は皆な自分のしたい事を押し付けてくるだけだったから何も用意していないんだよな…
取り敢えず女が好きそうな事をすれば良いか?

「じゃあ怪我が治った時に着れる服でも選ぶか?お洒落には興味あるだろう?」

「お洒落にはあまり興味がなくて…むしろ苦手なんです。」

「あぁ…そう。」

服が苦手って何?お洒落が苦手って事は宝石や化粧も興味ないのか?
服見て適当に選んでいれば良いのに…

「じゃあ何する?」

「私はこのまま本を読んでいるだけで良いのですが…」

「は?」

ビクッ

「悪ぃ…。」

思ったよりも大きな声が出て自分でも驚いてしまう。
まさか俺と居るのに本を読んでいるだけで良いなんて言われると思ってなかったからなムキになってしまった。
でも参ったな…お洒落に興味なくて…この分だと今はまだ俺にも興味ないよな…じゃあ…

「それだと俺が楽しめないから、チェスでもする?」

「………………。」

いや目を瞬かせてないでなんか言えよ。

「本は俺あんま読まないから、折角なら2人で楽しめるものの方がいいと思ったんだけど?」

あれ?心なしか小さくなった?何で?
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