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81.オフィーリアが考える作戦
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王国議会から5ヶ月程が過ぎてもキラデル侯爵を捕らえる案は誰からも浮かばなかった。
行き詰まった私は気分転換をするためフィアと午後のティータイムをしていた。
最近のフィアは正直に言って物凄く目の毒だ。
食事も普通に食べることが出来るようになったためか、体つきも女性のそれになってきている。
7年という時間を取り戻してきているのは間違いない。
これから先もっと綺麗になっていくかと思うと…私の精神状態が心配だ。
「ジークとこの時間にお茶できるなんて嬉しい。」
「私もだよフィア。最近では淑女教育もかなり順調に進んでいるんだってね。学ぶのは楽しい?」
「えぇ。すごく楽しいわ。出来ればもっと多くの事を学んで早くジークの手助けができたら良いのにと思っているわ。」
「フィアが手伝ってくれるなら仕事が捗りそうだな。」
「あら本当?嬉しいわ。それなら、ジークフリート陛下発言しても宜しくて?」
「ははっ。何の遊びだいフィア。」
「遊びではなくてよ陛下。」
「…フィア?」
「ジークフリート陛下は最近何を悩んでいらっしゃるのかしら?」
「………。」
「悩んでいるのよね?あの王国議会の日以降から思いつめた顔してるもの。」
「そんな顔フィアの前でしてた?」
「私の前ではいつも通りだったわ。でも側にいない時には難しい顔してたもの。いくら私でも気付くわよ。私には言えない事?それなら仕方ないと思ってるの。でも、私はジークの支えになっていきたい。今はまだ頼りないと思うし心配させている事は分かっているわ。ただ私が力になりたいと思っている事を…私もジークを心配している事を知って欲しかったのよ。私達…夫婦になるんだから。」
「フィア…」
「それで?私には言えない事?」
「言える事だよ。」
そして私はキラデル侯爵を捕らえる案がないか頭を悩ませている事を正直に話した。
「そう。そんな事を悩んでいたのね。」
「そんな事⁉︎」
「私はてっきり……何でもないわ。」
ー何だ?フィアは私が何を悩んでいると思っていたんだ?真剣に考えているフィアには申し訳ないが気になってしまう。でも今は聞いてはいけない。後で聞けたら聞こう…
「ジークはキラデル侯爵を捕らえたい。でも、その証拠はない。まずは公の場にキラデル侯爵を呼び出す事から始めなければならないわよね。」
「そうだね。」
「あの男もキラデル侯爵もジークのお母様であるグロリア妃に執着しているのよね?」
「あぁ。」
「おの男がキラデル侯爵だとしたら………」
ー真剣に考えているフィアは可愛いな…
「あの男はジークを自分の子供だと思っているのよね……」
「不本意だがな。」
「そうよね…それなら…」
「何か良い案でも浮かんだ?」
「ジーク‼︎婚約式しましょう‼︎」
「ん?今の流れで何でそうなったの?」
「むしろ何でこの案でいこうと思わないの?」
「待ってフィア?私達の大事な婚約式が案なの?」
「そうよ!」
「何で?」
「何でって…あの男とキラデル侯爵が同一人物ならジークの父親だと思っている訳でしょ?なら息子だと思っている子の婚約式には参加するはずよね?婚約式は公式の場でしょ?そこでジークを息子だと言ったり不穏な発言をすれば問い詰めつること出来るわよね?」
「ここまで用意周到な奴が尻尾を出すかな?」
「ジーク!しっぽは出させるのよ!」
もの凄く良い笑顔のフィアをこの日、初めて怖いと思ったのは絶対に言わない。
行き詰まった私は気分転換をするためフィアと午後のティータイムをしていた。
最近のフィアは正直に言って物凄く目の毒だ。
食事も普通に食べることが出来るようになったためか、体つきも女性のそれになってきている。
7年という時間を取り戻してきているのは間違いない。
これから先もっと綺麗になっていくかと思うと…私の精神状態が心配だ。
「ジークとこの時間にお茶できるなんて嬉しい。」
「私もだよフィア。最近では淑女教育もかなり順調に進んでいるんだってね。学ぶのは楽しい?」
「えぇ。すごく楽しいわ。出来ればもっと多くの事を学んで早くジークの手助けができたら良いのにと思っているわ。」
「フィアが手伝ってくれるなら仕事が捗りそうだな。」
「あら本当?嬉しいわ。それなら、ジークフリート陛下発言しても宜しくて?」
「ははっ。何の遊びだいフィア。」
「遊びではなくてよ陛下。」
「…フィア?」
「ジークフリート陛下は最近何を悩んでいらっしゃるのかしら?」
「………。」
「悩んでいるのよね?あの王国議会の日以降から思いつめた顔してるもの。」
「そんな顔フィアの前でしてた?」
「私の前ではいつも通りだったわ。でも側にいない時には難しい顔してたもの。いくら私でも気付くわよ。私には言えない事?それなら仕方ないと思ってるの。でも、私はジークの支えになっていきたい。今はまだ頼りないと思うし心配させている事は分かっているわ。ただ私が力になりたいと思っている事を…私もジークを心配している事を知って欲しかったのよ。私達…夫婦になるんだから。」
「フィア…」
「それで?私には言えない事?」
「言える事だよ。」
そして私はキラデル侯爵を捕らえる案がないか頭を悩ませている事を正直に話した。
「そう。そんな事を悩んでいたのね。」
「そんな事⁉︎」
「私はてっきり……何でもないわ。」
ー何だ?フィアは私が何を悩んでいると思っていたんだ?真剣に考えているフィアには申し訳ないが気になってしまう。でも今は聞いてはいけない。後で聞けたら聞こう…
「ジークはキラデル侯爵を捕らえたい。でも、その証拠はない。まずは公の場にキラデル侯爵を呼び出す事から始めなければならないわよね。」
「そうだね。」
「あの男もキラデル侯爵もジークのお母様であるグロリア妃に執着しているのよね?」
「あぁ。」
「おの男がキラデル侯爵だとしたら………」
ー真剣に考えているフィアは可愛いな…
「あの男はジークを自分の子供だと思っているのよね……」
「不本意だがな。」
「そうよね…それなら…」
「何か良い案でも浮かんだ?」
「ジーク‼︎婚約式しましょう‼︎」
「ん?今の流れで何でそうなったの?」
「むしろ何でこの案でいこうと思わないの?」
「待ってフィア?私達の大事な婚約式が案なの?」
「そうよ!」
「何で?」
「何でって…あの男とキラデル侯爵が同一人物ならジークの父親だと思っている訳でしょ?なら息子だと思っている子の婚約式には参加するはずよね?婚約式は公式の場でしょ?そこでジークを息子だと言ったり不穏な発言をすれば問い詰めつること出来るわよね?」
「ここまで用意周到な奴が尻尾を出すかな?」
「ジーク!しっぽは出させるのよ!」
もの凄く良い笑顔のフィアをこの日、初めて怖いと思ったのは絶対に言わない。
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